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Posted by ブクログ
多少、名の知れたクラリネット演奏家だったが、46才になり仕事が無くなってきた。男やもめの侘しい生活が延々と書かれて行く。節約のために豆腐が入っているパッケージの汁を飲み、週1回のモーニングを食べにファミレスに通う。スーパーでも安い物だけ購入。それでいて、クラリネットを上手く吹けるようにという気力も無く、淡々と日常を過ごすだけ。このような記述が続き、読む気を削いで行く。
そんな中、昔付き合っていた女性の息子が突然現れる。ギタリストの息子を切っ掛けに音楽の道が再度開く。高校時代に親しかった女性との交流も復活して、後半からは希望を感じさせる展開となって行く。
前半のあの停滞感は何だったのだろう。最後まで読んで良かった。
Posted by ブクログ
46歳独身の下田保幸がひょんな事から22歳の青年、佐久間音矢と出会う。
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前半は下田の性格や暮らしぶりが丁寧に書かれている。
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クラリネット奏者の下田は常日頃、節約生活に努めていて、節約ぶりに余念がない。
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そして週に一度はファミレスで750円の朝食バイキングに行きたらふく食べる。それが彼のご褒美なのだ。
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音也はルールを守らない人が大嫌いで、度々喧嘩騒ぎを起こす。
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物語の後半では、そんな下田と音也が同居生活を始め、色々な事が少しずつ変わっていく。
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まっすぐで破天荒な音也と、几帳面で保守的な下田の凸凹コンビの関係がとても面白いです。
Posted by ブクログ
小野寺さんが描く中年が主人公の作品を始めて読んだ。
でもほかの作品の青年と同じように、内側に熱を秘めた静かに自分と周りを観察している人物で心地よい。きちんと自分の手の届く範囲を見て、自分の生活を「生きて」いる感じがして、不思議と安心する。
さて本作。
ジャズマンでクラリネット奏者の下田保幸のところへ警察からの連絡。身元引受を依頼してきたのは25年前の元彼女の息子・音矢だった。そこから始まる保幸と音矢の生活。繋いでいるのは音楽。
自分が一番大切にしているもの(=音楽)がはっきりしていて、それ以外(収入の低さ、不安定さなど)の不安は淡々と受け入れて生きる。食はシンプル、ファミレス朝食海賊は週に一度の贅沢。
その淡々とした生活と、ディキシーランド・ジャズへの強い熱い想いの対比がいい。
大切なものを大切にすることってかっこいいと思わせてくれる。
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ディキシーランド・ジャズというジャンルを初めて知った。
調べてみたら聴いてみたことはあったが、ディキシーと認識していなかった。
せっかくなので本作で紹介されている曲を流しながら読んでみた。これがよかった。
読み始め最初の数ページは30代の青年を想像し、その後、内容から40代だと認識を修正したが、曲を流し始めたら理屈抜きにその年代を生きてきた中年のおじさま像がはっきりと浮かんできた。
ノリがよく、明るく、でも懐かしいディキシーランド・ジャズ。ここから離れられないおじさまたち、新たに魅せられる若者たち。ジャズバー「ジャンブル」に流れる空気が少し想像できた。
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