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Posted by ブクログ
小野寺さんの作品は24冊目。
淡々とした作風で、悪人の登場が少ないため安心して読めるが『みつばの郵便屋さんシリーズ』以外は、特に記憶に残る作品が思い浮かばないのが難点。
この作品は映画のヒッチコック好きの高1の安井想哉を主人公に描かれているが、家庭が複雑。中1の反抗期真っ盛りの妹と元女優の母親と昨年再婚した元叔父の父親の4人暮らし。母親と反発し合う妹は、近くに住む元父親のところで宿泊を重ねる。
片思いを寄せる女性からの誘いで演劇部に入った想哉。タイトル通りにシナリオを書いたり、演出をするのかと思いきや、家庭内のゴタゴタに大半が割かれる。女優の子は演劇能力が高いかと思わせるが全くそうではなかった。小野寺さんの作品では主人公も普通。色々な事に悩みつつ、何となく解決していく。
最期にシナリオで当て書きした彼女との失恋。シナリオは想哉の家族関係を中心に書かれたもの。色々と小さなハッピーエンドもありつつ、静謐な形で余韻を残し終ってしまった。
Posted by ブクログ
感想
家族の距離感がリアルに描かれているし、徐々に変化する想哉の心情もなんとなく伝わる感じで書かれていることを感じる。
大きな変化はないけど、人はこうやって成長するんだなぁと感じる。
あらすじ
僕こと安井想哉はヒッチコックの映画好きの高一。元女優の母、叔父が父、中一の妹がいる。
ある日、母親の帰りが連日遅く、理由を問うと元マネージャーの谷口が独り身で膵臓癌になり、その人を看取るために世話すると言い出す。
離婚で母親との仲が悪くなっていた妹は、母との対立を深める。
僕は、高校に入って始めたテニス部を3日で辞め、無理矢理誘われた演劇部にしぶしぶ入ることにした。
日々雰囲気が悪くなる家庭のなかで、想哉は谷口のお見舞いに行き、女優だった頃の母親の話を聞く。
冬になって谷口さんが亡くなり、その頃、叔父さんと妹と三人で母親が若かりし頃に出演した映画を見ていた。
想哉は冬休みに自分で台本を書き上げ、それを新歓で演劇することになる。同じ部活の美衣に微妙に告白したが、彼氏がいることを告げられ、淡い失恋をする。
最後は家族みんなで谷口さんの散骨に海へ行く。
Posted by ブクログ
高校生の青春物語かと思いきや、複雑な家族関係の中で悩みながらも成長していく主人公の姿が描かれている。
親の離婚。しかも母親の再婚相手は実父の弟であり、お互い近くの団地に住んでいる。それだけでも子供達にとっては複雑なのに、ある日、母親は末期癌の恩人を看とる決断をする。
母親の過去とその恩人との関係が気になり、赤の他人の死を見届けることになる子供達。そこで色んなことを学び成長していく。
主人公で高校生の想哉がこの複雑な環境の中で、淡々と状況を受け入れる姿はかなり大人びているし、多感な時期の妹のれなの気持ちは十分理解できる。重い話のわりにさらっと読めるのは登場人物が優しく温かいからだろう。
母親の恩人を看とりたいという気持ちは理解出来るが、母親の再婚相手が実父の弟で、子供達と仲良く一緒に住むという気持ちは理解出来ないなぁ。
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