新潮文庫の検索結果

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  • 伯爵夫人(新潮文庫)
    4.0
    ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子(よもぎこ)や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた三島由紀夫賞受賞作。(解説・筒井康隆 黒田夏子 瀬川昌久)
  • 女子的生活(新潮文庫)
    4.0
    1巻693円 (税込)
    おしゃれして、好きなインテリアで部屋を飾って、(ブラックだけど)アパレル勤務。みきは憧れの〈女子的生活〉を謳歌していたが、ある日、マンションの部屋の前に不審な男が。「あの、ここに小川って奴が住んでるって聞いたんですけど――」マウンティング、モラハラ、毒親。次々現れる強敵に、オリジナルな方法でタフに立ち向かうみき。読めば元気が湧いてくる痛快ガールズ・ストーリー。
  • 闇の峠(新潮文庫)
    4.0
    享保19年夏、旗本・根来長時(ねごろながとき)の妻せつは、屋敷を突然訪れた町奉行、大岡越前守を出迎える。大岡は夫に『兼山(けんざん)秘策』を読んだかと問う。そこには二十余年前に勘定奉行・荻原重秀が幽閉されて死んだとあった。死の直前、せつは生家の庭で彼を見かけたのだった。殺めたのは、佐渡奉行に昇りつめた父なのか。真相を追い、せつは佐渡へ。重厚な構成で描く堂々の歴史ミステリー!『風聞き草墓標』改題。(解説・柚月裕子)
  • 永遠とは違う一日(新潮文庫)
    4.0
    「誰かに認められたいなら、もっと全力でやって」東山路代はマネジメントを担当するモデルの咲子に不満を抱いていた。今日こそは言う。そう決意した矢先、収録現場に遅刻し、咲子を怒らせてしまう。憧れのバンド7BOYSの傍で働くために上京して早四年、夢見ていた場所は遠すぎる――。スタイリスト、女子アナ、アイドル。華美な世界に生きながら決して特別ではない女性たちを描く作品集。(解説・山本文緒)
  • 橘花抄(新潮文庫)
    4.0
    両親を亡くした卯乃は、筑前黒田藩で権勢を振るう立花重根に引き取られたが、父の自害に重根が関与したと聞き、懊悩のあまり失明してしまう。前藩主の没後、粛清が始まった。減封、閉門、配流。立花一族は従容として苦境を受け入れるが追及は苛烈を極め、重根と弟・峯均に隻腕の剣士・津田天馬の凶刃が迫る。己の信ずる道を貫く男、そして一途に生きる女。清新清冽な本格時代小説。
  • 千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン―(新潮文庫)
    4.0
    携帯電話に詰め込まれた老舗の技術を知っていますか? 折り曲げ部分には創業三百年の京都の金属箔粉屋の、マナーモードは日本橋の元両替商の、心臓部の人工水晶は明治創業の企業の技術が関わっています。時代の波をのりこえ、老舗はなぜ生き残れたのか。本分を守りつつ挑戦する精神、社会貢献の意志、「丹精」という価値観。潰れない会社のシンプルで奥深い哲学を探る、企業人必読の一冊!(対談・中沢孝夫)
  • 全世界史 上巻(新潮文庫)
    4.0
    1~2巻880~935円 (税込)
    複雑きわまる世界史も、たったひとつの歴史=全世界史として読めばもっとわかる、もっと面白い。歴史書一万冊を読んできた著者ならではの切り口で文字の誕生から混迷の現代までを縦横無尽に語る。古代オリエントからローマ、中国、イスラム、モンゴルの歴史がひとつに融合することで日本史の見え方も一新する。現代社会を見る目が変わる、世界史教科書の新・定番。『「全世界史」講義I』改題。
  • 非写真(新潮文庫)
    4.0
    事故死した編集者が直前に撮影した夜の海の写真。そこに写る波間に漂う突起物を拡大すると……表題作はじめ、シャッターを切ると震災犠牲者の霊が写るようになったカメラマンが、死者が入るといわれる温泉で驚愕の出来事に遭遇する「さるの湯」、昔のアルバムのどの写真にも存在する謎の少女の正体を探る「あの子はだあれ」など、みちのくを舞台にカメラに忍び込む戦慄の世界を描く作品集。(解説・東雅夫)
  • 七夕の雨闇―毒草師―(新潮文庫)
    4.0
    「……り……に、毒を」被害者は奇妙な言葉を遺して死んだ。毒物の正体は不明。親戚にあたる星祭家では独特な七夕祭を執り行っており、異様な事件が連続する。《毒草師》御名形史紋らは、京都に乗り込んだ。和歌に織り込まれた言霊を手掛かりに、笹・砂々・金・星の言葉を読み換え見えてくる禍々しい真相、日本人を縛る千三百年の呪。「七夕」に隠された歴史を明察する傑作民俗学ミステリー。(解説・中野信子)
  • あこがれ(新潮文庫)
    4.0
    おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティーと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。クラスの人気者ではないけれど、悩みも寂しさもふたりで分けあうとなぜか笑顔に変わる、彼らは最強の友だちコンビだ。麦くんをくぎ付けにした、大きな目に水色まぶたのサンドイッチ売り場の女の人や、ヘガティーが偶然知ったもうひとりのきょうだい……。互いのあこがれを支えあい、大人への扉をさがす物語の幕が開く。
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)
    4.0
    1~3巻539~781円 (税込)
    一八九四年長崎、蝶々さんと呼ばれた芸者の悲恋から全てが始まった。息子JBは母の幻を追い、米国、満州、焼跡の日本を彷徨う。三代目蔵人はマッカーサーの愛人に魂を奪われる。そして、四代目カヲルは運命の女・麻川不二子と出会った刹那、禁断の恋に呪われ、歴史の闇に葬られる。恋の遺伝子に導かれ、血族四代の世紀を越えた欲望の行方を描き出す画期的力篇「無限カノン」第一部。
  • オスプレイ殺人事件(新潮文庫)
    4.0
    1巻693円 (税込)
    飛行中の米海兵隊所属のオスプレイ機内で、事件は発生した。ベルトを締め全員着座中にもかかわらず、同乗していた自衛隊員が胸を刺され殺されたのだ。米海軍内の犯罪を調査するヌーナンは捜査を開始。鉄壁の空中密室で、犯行はいかに行われたのか。なぜ自衛隊員が標的になったのか。消えた凶器の謎、直前に流れた奇妙な歌声とは。そして第二の事件が……。瞠目のミステリ。『黒翼鳥』改題。(解説・村上貴史)
  • 数学する身体(新潮文庫)
    4.0
    数学はもっと人間のためにあることはできないのか。最先端の数学に、身体の、心の居場所はあるのか――。身体能力を拡張するものとして出発し、記号と計算の発達とともに抽象化の極北へ向かってきたその歴史を清新な目で見直す著者は、アラン・チューリングと岡潔という二人の巨人へと辿り着く。数学の営みの新たな風景を切りひらく俊英、その煌めくような思考の軌跡。小林秀雄賞受賞作。(解説・鈴木健)
  • ゴーグル男の怪(新潮文庫)
    4.0
    煙草屋の老婆が殺された夜、ゴーグルで顔を隠した男が闇に消えた ……。死体の下から見つかった黄色く塗られたピン札、現場に散乱する真新しい五十本の煙草。曖昧な目撃情報に怪しい容疑者が続出し、核燃料製造会社をめぐって奇怪な噂が。そしてついに《ゴーグル男》が出現した。巧緻な伏線と戦慄の事件が、ねじれ結ばれ混線する! この上なく残酷で、哀しい真相が心を揺さぶるミステリー。
  • 笑犬樓の逆襲(新潮文庫)
    4.0
    断筆解除をしてみれば、世間は面妖なことばかり。狂牛病の牛を哀れみ、ヒトゲノム解読を解読し、税務調査官の態度にあきれ、自民党の変貌を嘆き、酒鬼薔薇聖斗の出現に耳を欹て、歩行者喫煙取締りを糾弾し、小中学生や男の化粧を断固支持し、ホース片手に隣家の火事を消し、柳美里裁判に物申す!  「ならず者の傑物」筒井康隆が狂気の時代を迎え撃つ、獅子奮迅、呵々大笑のエッセイ集。
  • 砂浜に坐り込んだ船(新潮文庫)
    4.0
    石狩湾で坐礁した、五千トンの貨物船。忽然と砂浜に現れた非日常的な巨体に魅せられ、夜、独り大型テレビでその姿を眺めていると、「彼」の声がした。友情と鎮魂を描く表題作と、県外の避難先から消えた被災者の静かな怒りを見つめる「苦麻の村」、津波がさらった形見の品を想像力のなかに探る「美しい祖母の聖書」ほか、悲しみを乗り越える人々を時に温かく時にマジカルに包み込む全9編。(解説・堀江敏幸)
  • 想いの軌跡(新潮文庫)
    4.0
    地中海はインターネットでは絶対にわからない。陽光を浴び、風に吹かれ、大気を胸深く吸う必要がある――。単身ヨーロッパに渡り、思わぬきっかけで作家デビューを果たして半世紀。歴史的大ヒット作となった『ローマ人の物語』誕生秘話から、日々の暮らし・ライフスタイル、忘れがたき友人たちへの想い、遥かな地より祖国に宛てた手紙、仕事術まで。折々に綴った珠玉のエッセイ、その集大成。
  • ひと目で見分ける340種 日本の樹木ポケット図鑑(新潮文庫)
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北海道から沖縄県までの野山でよく見かける樹木、街路樹、公園樹、庭木など日本の主要樹木を網羅。出会った樹木を調べやすいように「花」「実」「葉」「木肌」「形」の5つに分類し、写真やイラストで樹木全体を視覚的に説明します。このような基本情報のほか、樹木の興味深い個性や和名の由来、文学、詩歌唱歌などにまつわる話題も多く紹介する、「樹木ポケット図鑑」の決定版です。
  • 亡命者の古書店―続・私のイギリス物語―(新潮文庫)
    4.0
    大学在学中、チェコの神学者・フロマートカの人生に惹かれた著者は、神学研究の志を秘め外務省に入省、ロンドン郊外でロシア語研修に入る。そして任官2年目、同じく亡命チェコ人で、社会主義国の禁書を扱う古書店主マストニークと出会い、彼を師として、宗教や民族、国家を巡る対話を重ねながら、世界の読み解き方を知る。自身の知的原点を明かす自伝エッセイ。『プラハの憂鬱』改題。
  • 林檎の樹(新潮文庫)
    4.0
    徒歩旅行の途中、果樹園のある農場に宿を求めたロンドンの学生アシャースト。彼はそこに暮らす可憐な少女、ミーガンに心を奪われる。月の夜、白い花を咲かせる林檎の樹の下でお互いの愛を確かめ合った二人は、結婚の約束をする。だが旅立ちの準備で町へ出たアシャーストを待っていた運命は――。自然の美と神秘、恋の陶酔と歓び、そして青春の残酷さが流麗な文章で綴られる永遠のラブストーリー。
  • 成熟脳―脳の本番は56歳から始まる―(新潮文庫)
    4.0
    ヒトの脳の一生は、面白いほど7年ごとに段階を経ていく。子ども脳から14歳までにおとな脳へと成長し、28年間であらゆる知識や感覚を得てピークを迎えるも、まだ試行錯誤を繰り返す。やがて更年期やもの忘れを経験し、心細くなるもの。だが、それは「老化」ではなく「進化」の証。物事の優先順位が見えてくる脳の最高潮期は、ようやく56歳で始まりを告げる! 脳と感性から紡ぐ「成熟」の極意。
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)
    4.0
    あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが……。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
  • ぐるりのこと(新潮文庫)
    4.0
    旅先で、風切羽の折れたカラスと目が合って、「生き延びる」ということを考える。沼地や湿原に心惹かれ、その周囲の命に思いが広がる。英国のセブンシスターズの断崖で風に吹かれながら思うこと、トルコの旅の途上、ヘジャーブをかぶった女性とのひとときの交流。旅先で、日常で、生きていく日々の中で胸に去来する強い感情。「物語を語りたい」――創作へと向う思いを綴るエッセイ。
  • ウドウロク(新潮文庫)
    4.0
    49歳独身。職業・アナウンサー。これまで、いろいろなことがありました。たくさんの人と出会い、多くの言葉をもらってきました。そんなこんなを好きなように書いた本です。自他ともに認めるクロい部分も、ちょっとだけ残っているシロい部分も詰まっています。――人気アナウンサー初の書き下ろし本、待望の文庫化! 「人生で一番悩んだ決断」にいたった経緯と本心も、初めて明かしています。
  • たまゆら(新潮文庫)
    4.0
    人の世と山との境界に、夫の伊久男とひっそり暮らす老女、日名子。雪の朝、その家を十八歳の真帆子が訪れた。愛する少年が、人を殺めて山に消えたのだという。彼を捜す真帆子に付き添い、老夫婦は恐ろしい山に分け入ることに。日名子もまた、爛れるほどの愛が引き起こしたある罪を、そこに隠していたのだ──。山という異界で交錯する二つの愛を見つめた物語。島清恋愛文学賞受賞。
  • リカバリー(新潮文庫)
    4.0
    路上を転がるボール、追う息子、叫ぶ父……。最愛の息子・考也を交通事故で亡くしたプロサッカーチームのベテランGK灰沢考人。事故後、自責の念から自暴自棄になった灰沢は家庭を壊し、チームのレギュラーの座も失う。一方、事故を苦にし自ら命を絶った亡き父の願いを胸に、若き砂田佳之也もプロ選手への道を歩み出す。サッカー小説を超える感動の物語。『転がる空に雨は降らない』改題。
  • 電車道(新潮文庫)
    4.0
    ある男は家族を捨て洞窟に棲み着き、やがて小さな塾を始める。またある男は選挙に落選し、雑木林を飛ぶムササビの幻影と恋の傷を抱えたまま、電鉄会社を興す。ふたつの破格の人生が交錯する高台の町を、大震災、敗戦、高度成長と、電車は何代もの人生を乗せて絶え間なく通い、町と世界を変容させる。東京近郊の私鉄沿線の百年の変転に、この国と私たちの人生の姿が立ち現れる魅惑の物語。
  • 虚空の冠(上)―覇者たちの電子書籍戦争―(新潮文庫)
    4.0
    1~2巻671~715円 (税込)
    俺の夢は、メディアの制覇だ──。終戦直後の日本。若き新聞記者、渋沢はある船舶事故に遭遇。一人生き延びた彼は、事故をめぐる重大な秘密と引き換えに、出世の階段を登り始める。時は移り、現代。IT企業の社長、芦野は電子書籍ビジネスに目を付けた。そのコンテンツ獲得のために、今や極東グループの会長となった渋沢に接触を試みる。時代を予言する衝撃のエンタテインメント。
  • べんけい飛脚(新潮文庫)
    4.0
    前田家の参勤交代は四千人の大移動。五代藩主前田綱紀は禁を破る数の鉄砲隊の同道を突如命じた。関所通過には公儀の許可証が要る。隊列は既に藩邸を発った。迫る時間の中、漸く吉宗決済の許可証が下りた。予め先々の宿場で待ち受けていた浅田屋の飛脚たちは参勤隊列を目指して文書を繋いでいく。艱難辛苦を極める難事に命を懸ける飛脚たち。使命を遂行する男の意気地に心打たれる傑作時代長編。
  • 螺旋の手術室(新潮文庫)
    4.0
    純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の繋がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが……。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。『ブラッドライン』改題。
  • ナマケモノはなぜ「怠け者」なのか―最新生物学の「ウソ」と「ホント」―(新潮文庫)
    4.0
    不老不死は可能なの? 外来生物はやっぱり悪者? 女心と秋の空は本当に変わりやすいの? 分子の世界から地球の生態系まで、いま生物学は日進月歩。定説を覆す新しい発見が次々発表されている。その最新成果と未だ解けぬ難問のありかを、池田センセイが愉快に説く。文庫本一冊に森羅万象100テーマを収めた、生物学エッセイ登場! 『生物学の「ウソ」と「ホント」最新生物学88の謎』改題。
  • 老老戦記(新潮文庫)
    4.0
    グループホームの老人たちがクイズ大会に参加した。珍解答を期待する主催者を手玉に取る面々。覚醒した彼らは海外旅行に出かけ、合コンに妖しく浮き立つ。一方、世間では団塊アゲイン党なる政党が勃興した。同世代の反体制派が闘争を開始、社会に衝撃が走る。これは悪夢か、現実か。日本を守らんと義勇軍を結成したのは……。超高齢社会日本を諷刺するハードコア老人小説。『朦朧戦記』改題。
  • さらば雑司ヶ谷(新潮文庫)
    4.0
    中国から久しぶりに戻った俺を出迎えた友の死。東京、雑司ヶ谷。大都会に隣接するこの下町で俺は歪んだ青春を送った。町を支配する宗教団体、中国マフィア、耳のない男……。狂いきったこのファックな人生に、天誅を喰らわせてやる。エロスとバイオレンスが炸裂し、タランティーノを彷彿とさせる引用に満ちた21世紀最強の問題作。脳天、撃ち抜かれます。
  • 満願(新潮文庫)
    4.0
    「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴(ざくろ)」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。
  • 指の骨(新潮文庫)
    4.0
    太平洋戦争中、南方戦線で負傷した一等兵の私は、激戦の島に建つ臨時第三野戦病院に収容された。最前線に開いた空白のような日々。私は、現地民から不足する食料の調達を試み、病死した戦友眞田の指の骨を形見に預かる。そのうち攻勢に転じた敵軍は軍事拠点を次々奪還し、私も病院からの退避を余儀なくされる。「野火」から六十余年、忘れられた戦場の狂気と哀しみを再び呼びさます衝撃作。
  • 過ぐる川、烟る橋(新潮文庫)
    4.0
    1巻528円 (税込)
    1970年代、東京。貧しくとも、ささやかな夢を分け合う二人の男がいた。九州から単身上京、中華料理店で働く篤志。身体がデカいのが悩みの彼は、店の先輩・勇のすすめでプロレスの世界に足を踏み入れる。運を掴む篤志と、見放される勇、その間で揺れるユキ。時を経て再会した三人は、何を得、何を失ったのか――? 青春の記憶を手繰り、夜の博多に漂うノスタルジック・ラブストーリー。
  • 君はこの国を好きか(新潮文庫)
    4.0
    1巻594円 (税込)
    わたしはハングルに感電した―。アメリカで出会った友人に影響され、雅美は韓国語に魅せられて、ついに留学を決意する。ところが文化の違いから、いらだちと挫折感を味わうようになって……。東京とソウルを行き来する青春の日々を新しい感性で描く『君はこの国を好きか』に、ふとしたことから、在日であることを自覚させられる男子大学生を主人公にした『ほんとうの夏』を併録。
  • 東大助手物語(新潮文庫)
    4.0
    「きみのあの態度は何だ!」 15年間の大学生活、ウィーンへの私費留学……。出口のない生活から私を救い、東大助手に採用してくれた教授の一言から「いじめ」は始まった。「髭を剃ったらどうか?」私を助教授にするため、あれこれ画策してくれる「恩人」から数カ月に及ぶ罵声と執拗な攻撃を受けながら、大学とは、学界とはなんたるかを知るまでを描く壮絶な「アカデミズムの最底辺」体験記。
  • 恋するディズニー 別れるディズニー(新潮文庫)
    4.0
    「ディズニーランドでデートをすると別れる」という、若者の間でささやかれている噂は本当なのでしょうか。長期間にわたる某大某サークル内カップルの観察結果、すいている時期や曜日、乗りものやショーの仲良くなるまわりかた等を大公開。また、男子がショップでイライラする理由等、男女の謎も解明。ずっとラブラブでいたい女子は本書を彼に読ませてからディズニーデートに行きましょう。
  • 私家本 椿説弓張月(新潮文庫)
    4.0
    武勇に優れ過ぎたために妬みを買い、京の都を追われた、眉目秀麗にして堂々たる偉丈夫の源為朝。美しい鶴に導かれ、肥後の国は阿蘇の宮にたどり着き、最愛の妻となる女性と巡り合う。しかし、過酷な運命は、伊豆大島、四国、琉球と、悲運の英雄を更なる波瀾万丈の冒険の旅へと導いていく……。壮大なスケールで描かれた江戸時代最大のベストセラーが、より華やかに、より爽快に現代に甦る! ※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • 激情次長―不正融資を食い止めろ―(新潮文庫)
    4.0
    1巻814円 (税込)
    大洋栄和銀行の上杉健は、問題があると思えば上司や官僚であろうと容赦しない広報部次長だ。横領、派閥抗争、大蔵省接待、インサイダー取引。数々の苦難を持ち前の正義感で乗り越えてきた上杉に、未曾有の金融不祥事が立ちはだかる! 隠蔽を図る経営幹部たち。腐敗が極限にまで達した銀行の膿を出し切ることはできるのか? 企業エンタテインメントの傑作。『さらば銀行の光』改題。
  • よみがえる力は、どこに(新潮文庫)
    4.0
    困難な時代を生き、人生の真実を見つめ続けた著者の白熱の講演「よみがえる力は、どこに」。企業や人間がよみがえるとはどういうことか。魅力ある老年とは。自分だけの時計、軟着陸をしない人生とは。報われなくても負けない人間の姿を語る言葉が熱く響く。他に、亡き妻への愛惜あふれる遺稿、作家吉村昭氏との円熟の対談集を収録。困難に直面しているすべての人へ贈る感動のメッセージ。
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)
    4.0
    タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花(いちのせらんか)は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。だが、大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近(しげみほしちか)が、彼女の人生を一変させる。茂実との恋愛に溺れる蘭花だったが、やがて彼の裏切りを知る。五年間の激しい恋の衝撃的な終焉。蘭花の友人・留利絵(るりえ)の目からその歳月を見つめたとき、また別の真実が――。男女の、そして女友達の妄執を描き切る長編。
  • 高校生に読んでほしい50冊 2017
    無料あり
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2900余点の新潮文庫の中から、若い世代が新たに読書に親しんでいく際の指針となる作品を編集部が選定! もちろん、すべての大人にもおすすめの50点を紹介する小冊子です。 ※当コンテンツにはまだ電子化されていない作品の情報も含まれています。ご了承ください。

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  • パーマネント野ばら(新潮文庫)
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 港町にひとつの美容院、「パーマネント野ばら」。ここは女のザンゲ室。まいにち村の女たちが、恋にまつわる小さな嘘や記憶を告白していく。昨日男に裏切られ泣いたとしても、明日また男を愛しくおもう女の不思議。ずっと好きより、いま大好きの瞬間を逃したくない女の謎。俗っぽくてだめだめな恋にもひそむ、可愛くて神聖なきらきらをすくいあげた、叙情的作品の最高傑作。
  • 白髪の唄
    4.0
    「白髪というものは、時によって白く見えたり黒く見えたりするものですね」―知りもしない唄をゆるゆると、うろ声を長く引いて唄うような気分。索漠と紙一重の恍惚感…。老鏡へ向かう男の奇妙に明るい日常に、なだれこむ過去、死者の声。生と死が、正気と狂気が、夢とうつつが、そして滑稽と凄惨とが背中合せのまま、日々に楽天。したたかな、その生態の記録。毎日芸術賞受賞。
  • 聖・栖
    4.0
    この村に、男は都会からやって来た。女は都会から舞い戻った。若い二人を結びつけたのは、異様なヒジリの風習だった。男女の愛の生成を土俗的な集団幻想を背景に描出した野心作『聖(ひじり)』と、その続編で、両者が東京で生活を構えてからの営みを多面的に追求した『栖(すみか)』(日本文学大賞受賞)を同時収録。現代の極北を行く著者の斬新で緻密な才能の精華。
  • 芭蕉紀行
    4.0
    『野ざらし紀行』『冬の日』『笈の小文』『奥の細道』はもちろん、従来の案内書にはない『かしま紀行』『更科紀行』ゆかりのスポットも完全網羅。中学三年で芭蕉の言霊にふれ、自らも「旅を栖」とする著者が、足と目と感性で俳聖の全足跡を辿る。研究者のあいだではタブー視されている、蕉翁の衆道にも踏み込んだ稀有な書。沿道の美味な食べ物も紹介。著者手描きの絵地図入り。『芭蕉の誘惑』改題。
  • 魔の山(上)
    4.0
    1~2巻1,155~1,265円 (税込)
    第一次大戦前、ハンブルク生れの青年ハンス・カストルプはスイス高原ダヴォスのサナトリウムで療養生活を送る。無垢な青年が、ロシア婦人ショーシャを愛し、理性と道徳に絶対の信頼を置く民主主義者セテムブリーニ、独裁によって神の国をうち樹てようとする虚無主義者ナフタ等と知り合い自己を形成してゆく過程を描き、“人間”と“人生”の真相を追究したドイツ教養小説の大作。
  • 蟻地獄・枯野の宿
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ひどい砂嵐だった。観光客は砂漠の大きな穴にはまり、炎天下、水も食糧も尽きてしまう。そんな極限状況下の人間の本性を暴く「蟻地獄」……。遅筆の漫画家が一計を案じた。郊外に安い土地を買い、せめてのんびりくらしたい、と。だが、現実は彼の夢を許さない。逼迫した漫画家、その小さな挫折を描く「枯野の宿」……。貸本時代の作品を中心に17編収録。懐かしさ溢れるつげ漫画集第三弾!
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-
    4.0
    2~7巻605~825円 (税込)
    ※本作品は 2015年3月25日まで販売しておりました単行本版『勝ち逃げの女王-君たちに明日はない4-』の文庫改題版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。 「おれはただ、ずっと自分を誤魔化(ごまか)してきただけだ」。リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。企業ブランドも価値観も揺らぐ時代、あなたは明日をどう生きる? 全ての働き人たちにパワーを届ける、人気お仕事小説第4弾! 『勝ち逃げの女王』改題。
  • 爛

    4.0
    その日、人形作家・上原眸(ひとみ)の元に届いたのは、四十年来の友人・大江茜(あかね)の訃報だった。「あたくしの美意識」に基づき、八十歳を目前に自殺を遂げた茜。母である前に一人の女として愛欲に忠実に生き抜いた彼女の人生を、その手記や家族からの手紙、そして自らの過去を重ねて振り返りながら、眸は女の生と性の深淵に思いを馳せる。九十歳を過ぎた著者が円熟の筆で描く、爛然たる長編小説。
  • よるのふくらみ
    4.0
    1巻605円 (税込)
    同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間セックスがないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。
  • 雨の底―慶次郎縁側日記―
    4.0
    不意にさしかけられた傘の下で、男の優しさにずっと浸っていたかった――。大店の跡取り息子に尽くし抜いて捨てられた長屋娘と、娘の悲しみを見つめるもうひとりの男の目。男女のやるせなさに心震える「雨の底」。密かに持ち込まれた商家夫婦への不可解な脅迫文が、隠居暮らしの慶次郎を、愛憎渦巻く事件の暗がりへ再び導く「横たわるもの」ほか、円熟の筆が紡ぎだす江戸人情七景。
  • サイレント・ラヴ
    4.0
    私の髪を憮でる、その指で、その腕で、彼女のことを抱くのですか―出会った日から22歳の今日まで、ミヤコは彼だけをみつめ続けてきた。そんなある日、偶然ひき合わせた親友が、一瞬にしてふたりの歳月を飛び越えて……。きっと、だれの心の底にも沈んでいる、冷たい恋の化石を胸に、何も言えず、ただみつめるだけのせつない愛。ひそやかな片想いのゆくえを描くラヴ・ストーリー。
  • ペスト
    4.0
    アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
  • 水の翼
    4.0
    木口木版画家・柚木のもとを訪れて弟子入りを志願した青年、東吾。柚木の歳若い妻・紗江は、どこか謎めいたこの青年に強く惹かれていく。ある日、柚木が急逝し、東吾は詩画集『水の翼』のための木版画制作を引き継ぐことに。同じ家で二人きりで過ごす紗江と東吾は、互いの想いの強さを偽れなくなっていく……。芸術と恋情のはざまで引き裂かれる男女の運命を描く、恋愛小説の白眉。
  • 広域指定
    4.0
    一月十日午後九時、未帰宅者の一報を受け柴崎警部は高野朋美巡査らを急行させた。九歳の女児、笠原未希はどこへ消えたのか? 早期保護を目指し指揮を執る綾瀬署署長、坂元真紀。主導権を奪おうとする警視庁捜査一課。未解決事件の悪夢に悩まされる千葉県警。キャリアまでを巻き込んだ事件の捜査の行方――そしてその真相とは。名手が持てる力の全てを注ぎ込んだ、長篇警察小説。
  • オイアウエ漂流記
    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは……無人島!? 生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。てんでバラバラな10人に共通しているのはただひとつ、「生きたい」という気持ちだけ。絶体絶命の中にこそ湧き上がる、人間のガッツとユーモアが漲った、サバイバル小説の大傑作!
  • 噂

    4.0
    「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
  • 結婚
    4.0
    芥川賞受賞作『忍ぶ川』以降の6つの作品集から選ばれた9編と、早稲田大学仏文科在学中に24歳で執筆し第二回新潮同人雑誌賞を受賞した「十五歳の周囲」を収録。
  • 解縛―母の苦しみ、女の痛み―
    4.0
    理想を押しつけ、娘を思い通りにしようとする母。憧れと恐れを抱かせる9歳年上の姉。女たちの軋轢に向き合わなかった父。絶望感から私は、15歳で摂食障害に陥った。自立を求めて「女子アナ」になるが、男性社会のなかで挫折と理不尽を経験。育児をきっかけに不安障害を発症し、死を願うまでに。そんな私を救ったのは――。鋭い客観性で自らを見つめ、包み隠さずつづった衝撃の手記。
  • 穴

    4.0
    仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ私は、暑い夏の日、見たこともない黒い獣を追って、土手にあいた胸の深さの穴に落ちた。甘いお香の匂いが漂う世羅さん、庭の水撒きに励む寡黙な義祖父に、義兄を名乗る知らない男。出会う人々もどこか奇妙で、見慣れた日常は静かに異界の色を帯びる。芥川賞受賞の表題作に、農村の古民家で新生活を始めた友人夫婦との不思議な時を描く二編を収録。
  • 辺境・近境
    4.0
    久しぶりにリュックを肩にかけた。「うん、これだよ、この感じなんだ」めざすはモンゴル草原、北米横断、砂埃舞うメキシコの町……。NY郊外の超豪華コッテージに圧倒され、無人の島・からす島では虫の大群の大襲撃! 旅の最後は震災に見舞われた故郷・神戸。ご存じ、写真のエイゾー君と、讃岐のディープなうどん紀行には、安西水丸画伯も飛び入り、ムラカミの旅は続きます。電子版特典!『辺境・近境《新装版》』に掲載された、松村映三カメラマン撮影のカラー口絵写真を追加収録!
  • 女徳
    4.0
    京都・祇王寺の庵主として静かに暮す智蓮尼は、12歳で花柳界に売られ、愛のあかしに小指を切ってみせるほどの激しい気性をもっていた。赤坂の“千竜”としてその艶名をうたわれ、男とのことで数度にわたって新聞を騒がせたのち40歳で得度したのだった……。すさまじいまでの女の宿業をにないながら、本能のままに生命を燃焼させた女の波乱の半生を、大胆なタッチで描いた長編。
  • 文士の料理店
    4.0
    「松栄亭」の洋風かきあげ(夏目漱石)、「銀座キャンドル」のチキンバスケット(川端康成)、「米久」の牛鍋(高村光太郎)、「慶楽」のカキ油牛肉焼そば(吉行淳之介)、「武蔵」の武蔵二刀流(吉村昭)──和食・洋食・中華からお好み焼き・居酒屋まで。文と食の達人厳選、使える名店22。ミシュランの三つ星にも負けない、名物料理の数々をオールカラーで徹底ガイド。『文士の舌』改題。
  • ロードス島攻防記
    4.0
    イスラム世界に対してキリスト教世界の最前線に位置するロードス島。コンスタンティノープルを陥落させ、巨大な帝国を形成しつつ西進を目指すオスマン・トルコにとっては、この島は喉元のトゲのような存在だった。1522年、大帝スレイマン一世はついに自ら陣頭指揮を取ってロードス島攻略戦を開始した――。島を守る聖ヨハネ騎士団との五ヶ月にわたる壮烈な攻防を描く歴史絵巻第二弾。
  • 月日の残像
    4.0
    記憶の片隅から、忘れえぬ情景や深い感情がよみがえる――浅草での幼い日々、父母や早世した四人の兄、大学時代に出会った寺山修司、木下恵介の助監督を務めた松竹大船撮影所の思い出、愛読する書物の数々……。「岸辺のアルバム」「想い出づくり」「ふぞろいの林檎たち」など名作ドラマを世に送り出した著者が、苦く切ない記憶とともに自身を静かに回想する。小林秀雄賞受賞。
  • あねのねちゃん
    4.0
    恋人にふられ、職場でもつらい目にあい、絶望に沈むOL玲香。彼女の前に、幼いころの想像上の友だち(イマジナリー・コンパニオン)だった、あねのねちゃんが現れた! 幻覚であるはずのその子は、玲香を苦しめた上司や元彼に、超自然的パワーで過激な復讐を実行。あねのねの行動は次第にエスカレートし、玲香は不安を覚えるが──。かわいくてちょっとフシギ、驚きの展開が待つ物語。
  • 予定日はジミー・ペイジ
    4.0
    流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日! 笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。
  • 雪の果て―人情江戸彩時記―
    4.0
    貞次郎の想い人、弥生は心ならずも目付神崎に嫁いだ。貞次郎は奸計に遭って、神崎の腕を斬り脱藩。江戸での潜伏の日々、神崎の参府と弥生の出奔を知り……(「雪の果て」)。餅菓子を売りながら女手ひとつで幼子を育てるおみさの前に、父親になるはずの男が五年ぶりに現れたのだが、幕吏に追われる身となっていた(「梅香餅」)。女たちのはかなくも強靱な愛の姿を炙り出す傑作人情譚四編。
  • ヘタウマな愛
    4.0
    遺影となった女房が微笑んでいる。俺は涙を止められなかった――。郷里の長崎で知り合った俺と女房は東京で再会。初デート、同棲時代、結婚生活、漫画家デビュー、芸能活動、賭け麻雀で逮捕……。いつも傍で支えてくれた女房のいない毎日が、こんなに淋しいなんて。ひとりぼっちじゃ生きられんから、新しい嫁さんが欲しい……。自由人・蛭子能収が綴る前妻との30年。感涙の回想記。
  • 私のなかの彼女
    4.0
    「男と張り合おうとするな」醜女と呼ばれながら、物書きを志した祖母の言葉の意味は何だったのだろう。心に芽生えた書きたいという衝動を和歌が追い始めたとき、仙太郎の妻になり夫を支える穏やかな未来図は、いびつに形を変えた。母の呪詛、恋人の抑圧、仕事の壁。それでも切実に求めているのだ、大切な何かを。全てに抗いもがきながら、自分の道へ踏み出してゆく、新しい私の物語。
  • 姥ときめき(新潮文庫)
    4.0
    ときめく心を持ち続ければ、年とることなど怖くない! 若き日に苦労した分思いきり楽しまなけりゃ、いったい何の人生か。年寄りは年寄りらしくの声にもめげず、思う存分老後をエンジョイする77歳歌子サン。一人マンションで優雅に暮す歌子サンの周りには、今日も様々な出来事が持ち上る……。いつまでもときめきを忘れずに生きる歌子サンの大活躍を描いた連作短編シリーズ第2弾!
  • 山頂の憩い―『日本百名山』その後―
    4.0
    日本は名山に事欠かない。日本の山は、森林あり、渓谷あり、高原あり、火山あり、褶曲山脈あり、秩父古成層あり、石灰岩あり―その千差万別の美しさと品格、古い歴史で、山好きの心を魅了する。名著『日本百名山』以降も山登りを続けた著者が選んだ、さらなる日本の名山二十余を収録する。脱稿からわずか三日後、忽然と茅ヶ岳で逝った著者の、最後の自選山岳紀行エッセイ集。 ※新潮文庫に掲載の写真・図版は、電子版には収録しておりません。
  • 越後つついし親不知・はなれ瞽女おりん
    4.0
    1巻715円 (税込)
    越後の雪深い村。夫が京都・伏見の酒蔵へ杜氏に出ている冬の間に、妻は卑劣な村人に襲われ、子を身ごもった……。「越後つついし親不知」 幼い頃に瞽女屋敷にもらわれ、盲目の旅芸人となったおりん。だが、掟を破って男と契り、一座を追放され放浪の身に……。「はなれ瞽女おりん」 水上文学を代表する表題作2編に、男女の哀切、寒村の生死を描いた初期傑作3編を加えた珠玉短編集。
  • 土を喰う日々―わが精進十二ヵ月―
    4.0
    著者は少年の頃、京都の禅寺で精進料理のつくり方を教えられた。畑で育てた季節の野菜を材料にして心のこもった惣菜をつくる――本書は、そうした昔の体験をもとに、著者自らが包丁を持ち、一年にわたって様様な料理を工夫してみせた、貴重なクッキング・ブックである。と同時に、香ばしい土の匂いを忘れてしまった日本人の食生活の荒廃を悲しむ、異色の味覚エッセーでもある――。 ※新潮文庫に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
  • 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―
    4.0
    「甲子園なんてこなければよかった」──。球史に刻まれた一戦、1992年夏、星稜vs明徳義塾。松井との勝負を避けた明徳は非難を受け、試合をきっかけに両校ナインには大きな葛藤が生まれた。あれから15年、自らの人生を歩みだした監督・元球児たちが語る、封印された記憶。高校野球の聖地で、彼らは何を思い、何が行われたのか。球児たちの軌跡を丹念に追ったノンフィクション。
  • 日本防衛秘録―自衛隊は日本を守れるか―
    4.0
    防衛省トップとして最前線で指揮を執ってきた著者が解き明かす国家防衛、その真実。日本列島の軍事的価値、中国軍の狡猾な目論み、在日米軍の戦略、北朝鮮のミサイル開発など、激変する安全保障環境の未来を占う啓発の書。冷徹な地政学とリアリズムに裏づけられた知見から、領土・領海をめぐる議論に一石を投じる。国民には見えにくかった自衛隊員24万人の真の姿も明らかになる。
  • 二十歳の原点ノート
    4.0
    自己、家族、友だちについて語る断面からは、明るく多感で利発な少女の素顔がうかがえる。高校へ進学し、バスケットクラブと受験勉強の両立に苦悩しながら、精一杯に努力し真剣に生きた姿は、同じ悩みを知る多くの人々の心に深く刻まれるであろう。
  • 二十歳の原点序章
    4.0
    高校三年生の秋から、受験、親もとを離れての京都での学生生活を通し、美しい山野への憧れ、歴史に対する興味、社会の矛盾への怒りなど、二十歳の凄烈な死にいたる青春の夢と激情を、絶えず何かを求め、戸惑い悩む未熟な孤独の心で記したノート。
  • 場所
    4.0
    父の故郷「南山」、母の故郷「多々羅川」、夫と娘を捨てて出奔した「名古屋駅」、作家としての出発点であり、男との複雑な関係も始まった「三鷹下連雀」そして「西荻窪」「野方」、ついに長年の出家願望を成就させた「本郷壱岐坂」。父、母を育み、様々な波乱を経て一人の女流作家が生み出されていった土地を、八十歳にして改めて訪ね、過去を再構築した「私小説」。野間文芸賞受賞作。
  • いよよ華やぐ(上)
    4.0
    1~2巻671円 (税込)
    俳人にして小料理屋の女将、藤木阿紗女91歳。きもの研究家・浅井ゆき84歳。スナックのママ・杉本珠子72歳。人生の激しい軌跡を刻み、齢を重ねた今だからこそ、見えてくるものがある。一途な恋、激しい愛、生そして死……。年々にわが悲しみは深くして いよよ華やぐ命なりけり──岡本かの子の歌そのままに、命がけの愛をつらぬき、齢を重ねて華やぐ女たちの人間模様を描く長編小説。
  • モーツァルト荘
    4.0
    都会を捨てた一家が静かな高原で営むペンション〈モーツァルト荘〉。ラジカセのロックで踊り狂い、奇妙な忘れものを残していく若夫婦、駆け落ちカップルを囲む不思議な晩餐会、月夜に前庭で舞う裸婦、そしてクリスマス・イブに化けて出るのは狐?四季折々、訪れる老若男女が起こしていく事件ともいえない波紋の数々―。彼らが奏でる人生の協奏曲を円熟の筆で伝える連作小説集。
  • 改革の虚像―裏切りの道路公団民営化―
    4.0
    改革潰しの張本人は小泉首相と猪瀬委員だ!小泉政権が掲げた「構造改革」の目玉、道路公団改革。3年間にわたって迷走し続けた民営化委員会の審議過程を丹念にたどり、空疎なスローガンだけの小泉首相の姿と“改革の旗手”猪瀬直樹委員の変節ぶりを浮き彫りにしながら、失敗に終った改革の内容を徹底検証する。国民を裏切った小泉改革の実態を糾明する渾身のレポート。
  • 日本が犯した七つの大罪
    4.0
    あやまちに満ちた日朝交渉、欺瞞だらけの道路公団民営化、危機的な日中関係、国民の利益に全く結びつかない住基ネット……。国際社会における脆弱さと裏腹に、自国民を番号で縛ることだけに躍起になっているこの国はいったいどこへ向かうのか? 櫻井よしこが徹底した取材で、政府と行政機関が抱える問題を追及し、真の日本再生の方途を探る。
  • 銀行王 安田善次郎―陰徳を積む―
    4.0
    日本を代表するメガバンク・みずほフィナンシャルグループ。この巨大企業の礎を築いた安田善次郎は、渋沢栄一らと共に国立銀行の設立に尽力し「元祖銀行王」と称されている。富山の貧しい下級武士の生まれながら、たった一代で巨万の富を掌中にした安田が如何なる時も肝に銘じた「陰徳」とは――。混迷の時代に生きるビジネスマン必読。『陰徳を積む―銀行王・安田善次郎伝―』改題。
  • 恋ぐるい
    4.0
    才能に溺れて落ちていく男に、女は一途な想いを寄せ、慕い続ける…稀代の才人・平賀源内と野乃との人知れぬ恋。本草学者、戯作者で発明家としても一世を風靡しながら、取るに足らぬ男を殺めて入牢した源内は、獄中で回想と妄想に身悶えしながら、野乃との狂おしい交情を憑かれたように綴る―しくじり続きの男をひたすらに愛した女の情愛を描き尽くす時代長篇。
  • 山口瞳「男性自身」傑作選 熟年篇
    4.0
    1~2巻715~770円 (税込)
    ガスの点火ができない/バターは食品の最高傑作/軍隊では、狡猾な男が褒められ、偉くなる/私は向田邦子処女説を支持/夏の終り、咲き残っているアジサイが好き/嫌いなのは「でしょうねえ」と受け答える人――週刊新潮で31年続いた名物コラム「男性自身」は、ユーモアとペーソスにあふれた出色の身辺雑記だった。今読んでも色褪せない傑作を熱烈ファンの嵐山氏が選び、再編集した。
  • 月曜日の朝・金曜日の夜
    4.0
    1巻770円 (税込)
    中央線に乗って国立駅から東京駅まで通う。沿線に展開する四季折々の風景、車内にみる世相百態など、通勤電車の心とその表情を捉えた「月曜日の朝」。週末にホッと一息ついて行きつけの止り木でピーナツを噛み、寿司屋の床几でコハダをつまむ。わが街のやすらぎの風情を描く「金曜日の夜」。ひとつひとつの挿話に季節感が刻みこまれ、日常生活を再発見する新しい歳時記。
  • 夕ごはんたべた?
    4.0
    1巻1,199円 (税込)
    尼崎の下町で皮膚科を開業する中年医者、吉水三太郎。子供たちは、学園紛争の後遺症で、いまだに内ゲバにまきこまれたり、高校を中退してシンナー遊びに走ったり。それに一喜一憂する妻の玉子。そんな中で、杓子定規な校長や無責任な親子関係論をブツ教育評論家に腹を立てながら、人生の喜びを味わっていく三太郎博士の眼を通して、本当のやさしさとは何かを考えさせるユーモア長編。
  • 幽霊の涙―お鳥見女房―
    4.0
    家督とお鳥見役を継いだ珠世の長男、久太郎に密命が下る。かつて父と夫も務め、二人のこころと家族に深い傷を残した、あの陰働き。他国の不穏な動きを探るうち、久太郎は行方知れずに。留守を預かる珠世と嫁の恵以は不安が募る。そんな矢島家をあの世から心配したのか、一回忌を迎える久右衛門の幽霊がさまよっているという。家族の情愛の深さと強さを謳う、大好評シリーズ第六弾。
  • 終わらない原発事故と「日本病」
    4.0
    人間の命を守るべきこの国の社会システムは完全に崩壊した。企業は利益を最優先し、安全管理を怠る。重大な事故が発生しても、その事実を隠蔽しようとする始末だ。根底にあるのは「いのち」の軽視――。日本を冒す宿痾が最悪の形となって現れた福島第一原発事故を、政府の事故調査・検証委員会の一員として徹底追及。血の通った人間観を失いつつある社会に警鐘を鳴らす渾身の一冊。
  • 光の山
    4.0
    震災後の苦難に満ちた日々の中で、珠玉の小説が生まれた……地震・津波の記憶が鮮烈に蘇る「蟋蟀(こおろぎ)」「小太郎の義憤」、原発事故後の放射能や除染を背景にした「アメンボ」「拝み虫」、深い情感にみちた「東天紅」、厳粛さとユーモア、不思議な輝きに包まれる表題作「光の山」。福島在住の僧侶作家が、生と死の現実を凝視しながら描いた祈りと鎮魂の作品集。芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
  • イタリアからの手紙
    4.0
    芳醇なるブドウ酒の地中海。死んでいく都、ヴェネツィア。生き馬の眼を抜くローマ。だましの天才はナポリ人。田園風景に、マフィア……。ここ、イタリアの風光は飽くまで美しく、その歴史はとりわけ奥が深く、人間は甚だ複雑微妙で、ぞくぞくするほど面白い。──壮大なライフ・ワーク『ローマ人の物語』へと至る遥かな足跡の一端を明かして、人生の豊かな味わいに誘う24のエセー。
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―
    4.0
    仙女の呪いで百年の眠りについた美しい王女――。王子様のお迎えで目覚めたのちの恐怖を描いた表題作のほか、赤頭巾ちゃん、長靴をはいた猫、親指小僧からシンデレラまで。あの懐かしい童話が新鮮な翻訳と美しく読みやすい活字、繊細な挿絵とともに甦りました。不思議でロマンチックで楽しい。そしてちょっとだけグロテスクで残酷……。そんなペローの童話の世界へ、ようこそ!
  • 暗い波濤(上)
    4.0
    1~2巻1,023~1,078円 (税込)
    昭和18年4月、特設巡洋艦愛国丸は、台湾での基礎教育を終えた海軍第二期予備学生550余名を乗せて帰国の途につき、呉に入港した。ここで予備学生たちはそれぞれの配属先に別れるのだった。霞ヶ浦航空隊の栗原、海軍兵学校の田崎、館山砲術学校の三宅――彼らは厳しい専門訓練を経て任官し、前線に出てゆく……。自ら青春を日本海軍とともにした著者が情熱を傾けた渾身の二千枚。
  • 京の川
    4.0
    1巻671円 (税込)
    「人間は、みんな大きな苦労の石を大切に抱いて生きてるんや……」京都の花街に生きる芸妓静香は、庭師だった義父が生前よくつぶやいていた言葉をじっと噛みしめる……。暗い出生の秘密を胸に秘め、複雑な人間関係の絆に縛られながらも、ひたすらに女の道を歩もうとする静香の哀歓の人生を、美しい古都の風物の中に鮮やかに描いて、哀切な感動を呼ぶ長編小説。
  • 腰痛放浪記 椅子がこわい
    4.0
    「夏樹静子のお葬式を出しましょう」──苦しみ抜き、疲れ果て、不治の恐怖に脅かされた闘病の果てに、医者はこう言った。時には死までを思い浮かべた鋭い腰の疼痛は、実は抑制された内なる魂の叫びだった。そして著者もいまだに信じられないという、劇的な結末が訪れる。3年間の地獄の責め苦は、指一本触れられずに完治した。感動の腰痛闘病記。『椅子がこわい─私の腰痛放浪記』改題。
  • 狂人三歩手前
    4.0
    「生きていく理由はないと思う。いかに懸命に生きても、いずれ死んでしまうのだから」。日本も人類も滅びて一向に構わない。世間の偽善ゴッコには参加したくもない……。いっぽう妻と喧嘩して首を締められたり、路上ミュージシャンに酒を奢ったり、桜の巨木を見て涙を流したりの日々。「常識に囚われず、しかも滑稽である」そんな「風狂」の人でありたいと願う哲学者の反社会的思索の軌跡。

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