ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)
  • 完結

ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

880円 (税込)

4pt

「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)

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  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)
    完結
    880円 (税込)
    「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)
    完結
    935円 (税込)
    「今はまちがった時間です。あなたは今ここにいてはいけないのです」しかし綿谷ノボルによってもたらされた深い切り傷のような痛みが僕を追いたてた。僕は手をのばして彼を押し退けた。「あなたのためです」と顔のない男は僕の背後から言った。「そこから先に進むと、もうあとに戻ることはできません。それでもいいのですか?」(本文より)
  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)
    完結
    1,155円 (税込)
    僕の考えていることが本当に正しいかどうか、わからない。でもこの場所にいる僕はそれに勝たなくてはならない。これは僕にとっての戦争なのだ。「今度はどこにも逃げないよ」と僕はクミコに言った。「僕は君を連れて帰る」僕はグラスを下に置き、毛糸の帽子を頭にかぶり、脚にはさんでいたバットを手に取った。そしてゆっくりとドアに向かった。(本文より)

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ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あーめちゃくちゃ面白かった。
    リアルともファンタジーとも言い切れない不思議な世界を、私は駆け抜けた。
    私は村上春樹の本を刊行順に読むという個人的なプロジェクトをしていて「ねじまき鳥クロニクル」の番がやってきたわけですが、こうして辿ってくると、村上春樹という人が書く物語りがどんどん立体的に拡張していく

    0
    2025年11月03日

    Posted by ブクログ

    最後の方にグロい描写があって、それのためにここまで読んだみたいな、それほどに引き込まれた文章だった。

    0
    2025年08月08日

    Posted by ブクログ

    ねじまき鳥クロニクルを読むのは三度目か四度目になるかと思う。初めて読んだ時からもう二十年くらい経つ。読むたびに自身が感じることが変わり、面白いと思うポイントが変わってきている。これは私の読解力が少なからず成長しているということなのか。
    電話の女、加納マルタ、加納クレタ、そして本田さん…。魅力的なキャ

    0
    2025年05月31日

    Posted by ブクログ

    半年ぶりとかの春樹
    めちゃくちゃ楽しかった、一気読み

    ノルウェイ、海辺のカフカ、世界のハードボイルド、1q84からの不確かな壁でこれが多分6作目なんだけど
    一番好きかも知れない

    主人公の思考パターンがすんなり馴染むし(ちょっと待ってが大好き)、やっぱり春樹の文章のテンポが大好き
    読む時間が楽しい

    0
    2025年04月03日

    Posted by ブクログ

    【ノルウェイの森】がすごく楽しかったので、続けてこの作品を読むことにしました。

    村上春樹の世界にどっぷりと浸る今作も最高です。
    上巻だけでは全く謎すぎます。
    ただ、所々で村上春樹節が炸裂していて、それだけでも大満足です。
    いろんな話が錯綜していて、これがどういう結末になっていくのか、とても楽しみで

    0
    2025年01月02日

    購入済み

    読み返す本

    村上作品は、自分のコンディション、世代ごとに何度読んでも違った味が出る。
    作品自体が面白いのもあるし、読み手の自分のそのときの状況がすごく影響する。
    不思議な作品。

    0
    2023年01月01日

    Posted by ブクログ

    いつも通りではないズレ、日常の揺らぎに展開が気になって読み込みました。後半の戦争のシーンは衝撃を受けて、これは村上春樹を読んでるんだか確認してしまった。描写に引き込まれて唖然としてしまった。
    普段と違う行動をしていく主人公、何かを象徴しているような周りの人々、これは3部まで一気に読みたい。

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ

    面白くて一気に読んだ。
    最後のバイオレンスシーンは怖いので、あえて朝、読んだ。ノモンハンの情景がありありと頭に浮かびました。あらすじを知ってて良かった!

    0
    2025年11月30日

    Posted by ブクログ

    間宮中尉の長い話はかなり読むのがきつかった。
    でも戦時中は「悪」の連鎖反応により「悪」が増幅した結果、あのようなものは当たり前のようにあったんだろうな….

    壮大な物語がこれから始まろうとするワクワク感のある第一部。是非

    0
    2025年09月03日

    Posted by ブクログ

    8/10

    完璧な序章。
    文章が完膚なきまでに完璧で、惹き込まれてしまう。終盤の間宮中尉の話は止まらない、あれほどにグロテスクで場面が頭の中で自動再生されたのは初めてだな。やはり、村上春樹はトリアー+リンチ+濱口竜介って感じだ。幻想的且つ暴力とエロスに満ちた世界を、無機質な文体が染める。まるで脂ギッ

    0
    2025年08月12日

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