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Posted by ブクログ
第一部の感想として、主人公が「自分の好むと好まざるとに関わらず何かに巻き込まれようとしている」と書いたが、この第二部で、主人公は笠原メイから「あなたがひどい目に遭うのはあなた自身に問題があって、それが引き寄せている」と言われてしまっている。
う〜ん、16歳のスルドすぎる指摘。
そして、妻の兄である綿谷ノボルからも、「結婚して6年、君はなにをしたか?なにもしなかった。クミコの人生を余計に面倒なものにしただけ」などと言われてしまう。
そうかもしれないけれど・・・亨のように流されながら人生を送っている人は大勢いる。二人ともズブズブ遠慮なく刺しすぎだ。
ここから出ましょうと手を差し伸べてくれるのは加納クレタだったが・・・
第一部から第二部で、いったんオチがついたような形だと思う。
亨の気持ちというか、方向性が決まったという点で。
亨の井戸は水で満たされたようだし、良いニュースだなと(私が)思えることもあった。
だが岡田亨の戦いはまだ始まったばかりだ、みたいなことなのだろう。もちろん第三部に続く。
亨の叔父さんがとても素敵な人。
そして、亨の悪夢がこわ過ぎる。なんでこんなこと思いつくんだ、同じ夢を見たらどうしよう・・・
電子書籍化ありがとうございます
ハードカバーで買って、持ち運びように文庫で買ってとしていた頃が懐かしい。
データ通信できる場所、あらかじめDLという手順はあれど、いつでもどこでもこの作品を読めるのが嬉しい。
iPadで大きな画面で見れるのもすごく嬉しい
Posted by ブクログ
第二部を読み終えて強く印象に残ったのは、
出来事が起きることよりも、
むしろ「次々と人が去っていく」ことだった。
猫が消え、
妻がいなくなり、
加納クレタが離れ、
笠原メイもまた距離を取る。
主人公の周囲は何かで満たされていくのではなく、
静かに空白によって形作られていく。
それは劇的な別れではなく、
説明のつかない形で
関係そのものが剥がれていく感覚だった。
世界との接続が、
一つずつ抜かれていくような印象が残る。
第一部で感じられた「空洞」は、
第二部ではより明確に、
外界とのつながりの喪失として現れていた。
その流れの中で、
井戸というモチーフが持つ意味が
より深く立ち上がってきたように思う。
井戸の底へ降りる行為は、
一見すると異世界や夢の世界へ向かう入口のように見える。
しかし実際に起きているのは、
外の世界への移動ではなく、
自分自身の深層へと降りていくことだった。
横に進むのでも、
上へ向かうのでもなく、
ただ「下へ降りる」。
それは、
社会的な自分や他者との関係から切り離され、
より根源的な自己へ近づいていく動きと重なっている。
周囲の人々が去っていくことと、
井戸へ降りていくイメージは、
互いに無関係ではないように感じられた。
外界との接点が失われていくほど、
人は内側へと向かわざるを得ない。
井戸は逃避の装置ではなく、
必然的に訪れる下降の象徴として現れている。
第二部は、
何かを得る物語ではなく、
むしろ喪失によって世界が静かに変質していく過程を描いていた。
その中で井戸は、
異世界への通路ではなく、
自己の深層へと通じる入口として機能している。
読み終えたときに残ったのは、
出来事の印象ではなく、
外界から切り離されながら
内側へと降りていく感覚そのものだった。
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小説・文芸
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