ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)
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ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)

小説・文芸
1,155円 (税込)

5pt

僕の考えていることが本当に正しいかどうか、わからない。でもこの場所にいる僕はそれに勝たなくてはならない。これは僕にとっての戦争なのだ。「今度はどこにも逃げないよ」と僕はクミコに言った。「僕は君を連れて帰る」僕はグラスを下に置き、毛糸の帽子を頭にかぶり、脚にはさんでいたバットを手に取った。そしてゆっくりとドアに向かった。(本文より)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    ねじまき鳥クロニクル(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    882277
  • 電子版発売日
    :
    2020年12月18日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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ねじまき鳥クロニクル(新潮文庫) の一覧

全3巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~3件目 / 3件
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)
    完結
    880円 (税込)
    「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)
    完結
    935円 (税込)
    「今はまちがった時間です。あなたは今ここにいてはいけないのです」しかし綿谷ノボルによってもたらされた深い切り傷のような痛みが僕を追いたてた。僕は手をのばして彼を押し退けた。「あなたのためです」と顔のない男は僕の背後から言った。「そこから先に進むと、もうあとに戻ることはできません。それでもいいのですか?」(本文より)
  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)
    完結
    1,155円 (税込)
    僕の考えていることが本当に正しいかどうか、わからない。でもこの場所にいる僕はそれに勝たなくてはならない。これは僕にとっての戦争なのだ。「今度はどこにも逃げないよ」と僕はクミコに言った。「僕は君を連れて帰る」僕はグラスを下に置き、毛糸の帽子を頭にかぶり、脚にはさんでいたバットを手に取った。そしてゆっくりとドアに向かった。(本文より)

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ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    こちらもまた、まだうまく言語化できないのだけど。

    「相手の中に自分を見る」
    「自分の中に相手を見る」

    とはよく言ったもので、亨が出会った人たちは、誰しもが亨の中にいる人たちなんだと思う。
    そして、私の中にも全ての登場人物の要素があるんだろうな、だからここまで、この物語に惹かれるのだと感じた。

    「ねじまき鳥クロニクルを読む前の自分には戻れない」という言葉をどこかで見たけれど、私にとっても、そんな読書体験でした。
    間違いなく2026年に読んだ本の中で最高の1作でした。

    0
    2026年09月23日

    Posted by ブクログ

    難しかったけど、面白かった。
    ずっと不思議な夢を見てるような感じだった。
    最後はなんでか分からないけど泣いちゃった

    0
    2026年09月13日

    Posted by ブクログ

    空想の世界が現実に侵食していくような、オカルティックな世界観。主人公は初め翻弄されながらも、行方不明の妻を探すうちに、いつの間にかそういうものに身体を馴染ませていく。運命のために、自己を変質させ、時に蝕む「なにか」の形を掴んだ、稀有な小説。

    0
    2026年09月08日

    Posted by ブクログ

    無意識下への探求イコール存在意義の探求。歴史的出来事は今を生きるわたしの中にもしっかりと根を張り存在している。自身を深く掘り下げてみたくなった。人はそれぞれの物語の中に生きている。どこまでも閉じない物語。

    0
    2026年07月27日

    Posted by ブクログ

    村上春樹の文章は不思議なくらい読書が進む。寝る間を惜しんで、日常の隙間時間を少しでも捻出して食い入るように読んだ本に出会うのは何年ぶりだろうか。文章体や語彙が特別なわけでもないと思うのだが、とにかく切なくて、広がりを感じる文章だと思う。結果的に綿谷ノボルという存在が示した意味とはなんだったろだろうか。それは、何か大きくて機械的なものへの果てしない嫌悪感、村上春樹が近代の日本や物質主義に対して抱く率直な嫌悪感の象徴的な存在だったのではないだろうか。自分から大切な情愛を奪う、残酷で冷酷、機械的な存在としてのヴィヴァン。そこに対の存在として強調されたのが、社会の評価や合理性から離れた笠原メイ、加納クレタやマルタ、ナツメグといった女たちだったのだろうか。「遠い太鼓」を読んだ後だったから、村上春樹の中に地中海の島々が大きな存在感を持っていることを実感できた。

    0
    2026年07月13日

    購入済み

    さすがの村上作品

    自分が年をとってきて、青少年時代に読んだ感想とは違った感想を持つようになった。
    あのころの紙の手触りや本の重さもよかったが、電子書籍で上下巻、3部構成など村上作品を持ち歩ける幸せ。
    表紙を眺めてると、全て欲しくなってしまう

    0
    2023年01月01日

    Posted by ブクログ

    日本人の性質として洗脳されやすいところがあると思う
    それがワタヤノボルのような人間に引き出されることで戦争を許容してしまうことになった
    それを救うことができるのはよく考える人である

    0
    2026年09月18日

    Posted by ブクログ

    ファンタジーでサスペンスでSFだけど根底は「魂の救済」という純文学。
    「自己主張はなく人の合わせる」主人公トオルが、失踪した妻の謎を追ううちに不思議な人々と出会い覚醒していく。
    人間の体の半分以上が「水」でできている。だから体内の水と、集合意識が眠る「地下水脈」は時間と空間を超え直結する。
    普通はエゴのノイズで受信できないが、トオルは井戸の中で自己を見つめ、さらに事故を凌駕し「完全な空の容器」に至ることで、巨大な水脈へのアクセスを手に入た。
    もう1人の空の容器シナモンPCから水脈にアクセスできるシステム管理者。彼のバックアップでトオルは井戸から壁を抜け仮想空間での死闘は『マトリックス』の世界のようだ。
    敵のコアを破壊し、静かな日常へと環流するラスト。
    読めば沼る!

    0
    2026年08月02日

    Posted by ブクログ

    この巻で終了。
    主人公が出会ったすべての事象が繋がったのかと言えば,ノーである。
    いったい,何がどうなっているのか,もう一度読まないことには,わたしには理解できない。Audibleで野良仕事をしながら聞いている――そして時折人と会話をしたりして――ということにも,わたしの理解不足はあると思う。それにしても,難解だ。

    第2巻の続き

       ★

    父親が語ったのは、彼が所属していた部隊が、捕虜にした中国兵を処刑したときの生々しい情景である――「中国兵は、自分が殺されるとわかっていても、騒ぎもせず、恐がりもせず、ただじっと目を閉じて静かにそこに座っていた。そして斬首された。実に見上げた態度だった、と父は言った」。それは、父親が加害者のひとりとして体験した戦争の一場面、凄惨な虐殺の場面をめぐる記憶だった。

    「記憶」といっても、それは彼のなかではまだ過去になっていない、むしろ永遠に過去になることのない情景であり、だからこそ父親は、息子にそれを託したのだろう。村上はそれを「トラウマの引き継ぎ」とみなして、次のように書いている。

    いずれにせよその父の回想は、軍刀で人の首がはねられる残忍な光景は、言うまでもなく幼い僕の心に強烈に焼きつけられることになった。ひとつの情景として、更に言うならひとつの疑似体験として。言い換えれば、父の心に長いあいだ重くのしかかってきたものを――現代の用語を借りればトラウマを――息子である僕が部分的に継承したということになるだろう。人の心の繋がりというのはそういうものだし、また歴史というのもそういうものなのだ。その本質は〈引き継ぎ〉という行為、あるいは儀式の中にある。その内容がどのように不快な、目を背けたくなるようなことであれ、人はそれを自らの一部として引き受けなくてはならない。(村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』)

    このとき村上の心に焼きつけられた情景は、そのあと長い潜伏期間を経て、村上作品のなかのとりわけ鮮烈なワンシーンへとつながる水脈を形作ることになる。それが『ねじまき鳥クロニクル』に描かれた、ある軍人の戦争体験である。

    より正確にいえば、村上は、戦争体験がもたらしたトラウマが継承される「儀式」をこの作品に書き込んでいる。その意味では、『ねじまき鳥クロニクル』は戦争をめぐる物語の共有を描いた作品であるといえる。

       ★

    とまあ,そういう原体験が組み込まれた「村上らしい」作品が,本作品だという。
    引用した文章は,工藤慶太著『無意識の発見』(講談社現代新書)に詳しい。

    0
    2026年08月01日

    Posted by ブクログ

    現実と夢の境がなくなるような感覚を味わえる。
    第3部の後半が特におもしろくて2部、3部よりもずっと早いペースで一気に読んでしまった。

    最初はバラバラに思えたいくつかの要素が読み終わるころにはある種の繋がりになっているのがすごい。

    戦時中の話はとっつきにくそうなのに、描写が卓越で逆に引き込まれるように読んでしまった。皮剥ぎのシーンなんかは本当に怖かった。父はずっと前にねじまき鳥を読んだみたいだけど、皮剥ぎボリスだけは覚えていて、たしかにあれはとても印象的だった。

    他の村上春樹作品に比べて、主人公がちゃんとパートナーのことを愛しているのがよかったし珍しいなと思った。村上春樹の僕はだいたいうまく人を愛せない人が多いから、一貫して愛しているとまっすぐ言えるのは良いことだと思ったし、その愛があるからこの物語があったというかんじ。ただ色んな女の人に助けられすぎだし、2部で僕はクミコに求められているのだと言いだすところは置いてけぼりになる感じで、やれやれと思ったけど。村上春樹の僕のイメージと言えば「やれやれ」だけど、意外とどの主人公も口にする場面は少ない。ねじまき鳥の僕はよく「やれやれ」と言うのも印象的だった。

    3部は特に好きな表現がたくさんあった。
    「まるでセロリの筋をいっぱい集めてそのままどんぶりに入れた料理を見るような目つきで」
    はわざわざ読み上げて父と母に伝えたほどお気に入り。
    笠原メイの最後の手紙の涙の描写もすごく好きだった。17歳の女の子が裸で月の光の下で涙を流していたら、たとえどんなことだって起こっちゃう。本当にそうだよ。

    綿谷ノボルが犯したことは、皮剥ぎボリスが行った皮剥ぎのように残虐的で人を生きたまま苦しめるような行為なのだろうと思った。それは彼女たちの何かを損ない、目には見えなくても深く残る傷となった。彼が犯したことについての直接的な説明はないけれど、性被害のことを思い出さないわけにはいかなかった。
    山本も間宮中尉も同じように生きたまま何かを失い苦しめられた。
    そしてそのような残虐的な行為を平気で行える人種(そのようにくくるのは暴力的だけどあえて)というのは確実にいて、その人たちはこの小説で描写されていたようにとてもしぶといし、だからこそ息の根を止めないといけないというのはそうなのかもしれないと思った。

    生きたまま苦しいというのは本当に苦しい。
    クミコはこれからどんなふうに生きるのかな。
    208号室で会ったクミコの喋り方は笠原メイみたいだなと思った。最後に僕は笠原メイが守られるように祈るけれど、もし笠原メイがクミコでもあるなら希望託したような終わりであるように感じた。

    0
    2026年06月24日

ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫) の詳細情報

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    小説 / 国内小説
  • 出版社
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    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    ねじまき鳥クロニクル(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    882277
  • 電子版発売日
    :
    2020年12月18日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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