あらすじ
「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
感情タグBEST3
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村上春樹を遅ればせながら読み始めている。
主人公の境遇が少しだけ自分の状況に似ているなと思いながら読み進めた。
主人公の妻の兄貴に、石ころのように価値がないと揶揄された際に「自分は自分の価値観で生きているので貴方の価値観で判断して欲しくない」的な内容で返す場面に自分も社会の価値観を気にしすぎているなと感動を覚えた。
自分も社会の昇進ルートからちょこっと外れたなと感じていて疎外感をら感じていたので自分を深掘りする良い機会になった。
中巻と下巻で主人公がどのように自分と向き合って対処していくのご楽しみである。
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タイトルからファンタジーっぽいのを想像してたけど、全然違った。
面白い、とは少し違う。惹きつけられる、虜になる、中毒性がある、とかが相応しいだろうか。
路地での猫探し。学校に行かない笠原メイ。加納マルタ・クレタ。妻の兄、綿谷ノボル。不思議な老人本田さん。そして、間宮中尉の長い話。
改行が少なく文字がびっしり書かれたページが続き、明らかに重いはずなのに、するする読めてしまう。
かつらの話は笑った。
間宮中尉の話はほんと長いけど、夢中になって読んでしまった。
カティサークが飲みたくなった。
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1年に1回、必ず村上春樹作品を読みたくなる。
読みたいというよりは、村上作品に触れたいというのが強いです。
村上作品のファンの間では、人気がある本作に
初めて挑戦します。
長編を読む時って、何か構えてしまいます。
さぁこれから登るぞみたいな、山登りとは
違うのですが、ワクワク感が溢れます。
読む進めれば、歪な世界に誘われいきます。
間宮中尉の長い話の章は、ハードで暴力描写が
多かったのですが、いざ次の2部に挑戦したいです。
Posted by ブクログ
本屋で何気なく買って読んでみしたが、すぐに春樹ワールドにハマってしまいました。
村上春樹さんの本は、どこか詩的で哲学的でお洒落な感じがあり、とても好きです。
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あーめちゃくちゃ面白かった。
リアルともファンタジーとも言い切れない不思議な世界を、私は駆け抜けた。
私は村上春樹の本を刊行順に読むという個人的なプロジェクトをしていて「ねじまき鳥クロニクル」の番がやってきたわけですが、こうして辿ってくると、村上春樹という人が書く物語りがどんどん立体的に拡張していくのが感じられる。
この話では歴史までもが現れてきた。
絶対なんかのメタファーの詰め合わせで、考察しがいがあるんだろうけど、ただこの物語だけで私は駆け抜けた。
意味が不在でも、この物語はとても、とても面白い!
読み返す本
村上作品は、自分のコンディション、世代ごとに何度読んでも違った味が出る。
作品自体が面白いのもあるし、読み手の自分のそのときの状況がすごく影響する。
不思議な作品。
Posted by ブクログ
『ねじまき鳥クロニクル』第一部を読んでいると、
物語を追っているだけのはずなのに、
心が勝手にこれまでの人生を整理し始めるような感覚に陥った。
猫の失踪、仕事を辞めた主人公の日常、
奇妙な電話や不可解な人物たち。
表面的には淡々とした出来事が続いているだけなのに、
読み進めるほどに、
自分自身の内側が静かに揺さぶられていくのを感じた。
第一部でとりわけ印象に残ったのは、
間宮さんが語るノモハンでの体験である。
涸れ井戸の底に落とされ、
一日に数秒だけ差し込む光を浴びた瞬間、
彼は「自分の人生はそこで終わった」と感じたという。
助かった後の人生は、
生きているのに生きていない、
死んでいるのに死んでいないような感覚だったと語られる。
その一節を読んだとき、
それは決して極限状況に置かれた他人の話には思えなかった。
大学時代や精神科病院で働いていた頃、
私自身もまた、
何かに全身全霊で打ち込めるものを見つけられず、
心を燃やす対象もないまま、
ただ「死んでいないだけ」の状態で
日々を過ごしていた時期があったからだ。
第一部に登場する主人公もまた、
仕事を辞め、目的を失い、
どこか世界との接点を見失ったような状態にある。
本田さんから受け取る中身のない箱は、
彼の空洞化した生を象徴しているように感じられた。
また、加納クレタの語る
「痛みを失った瞬間から、生を実感できなくなった」
という言葉も強く印象に残っている。
痛みから解放されたはずの彼女が、
引き換えに世界の手触りそのものを失ってしまったように見えたからだ。
間宮さん、加納クレタ、そして主人公。
第一部に描かれる彼らの姿は、
形こそ違えど、
「生きているのに生を実感できない」という一点で
静かにつながっているように思えた。
私はもともと、
自分の感情に敏感な人間ではない。
面倒な感情には蓋をして、
深く考えずにやり過ごしてきた。
それでも第一部を読み終えたとき、
その蓋が少しずつこじ開けられ、
押し込めていた感覚が
表に浮かび上がってくるのを感じた。
『ねじまき鳥クロニクル』第一部は、
不思議な物語というよりも、
自分の中にあった
「生きているのに生きていない感覚」に
輪郭を与える読書体験だった。
Posted by ブクログ
面白くて一気に読んだ。
最後のバイオレンスシーンは怖いので、あえて朝、読んだ。ノモンハンの情景がありありと頭に浮かびました。あらすじを知ってて良かった!
Posted by ブクログ
ノルウェイの森が流行った時に読み、「全然意味が分からない」と思って以来、村上春樹=よく分からない本を書く人と思って敬遠していたのだけれど。
あるきっかけがあり、手に取ってみました。
最初は、また訳分からない話を延々と読まされたらどうしよう?と思っていましたが、全然そんなことはなく、むしろ好きな世界観でした。(戦争体験の語り部分はグロテスク過ぎて飛ばしましたが...)
主人公の亨は、自分のことを客観的に物事を見れる人物だと思ってるようですが、読者の私から見ると、単に相手とも自分とも本気で向き合わず、ただ流しているだけの人に見えました。
ここからどう展開していくのか楽しみ
Posted by ブクログ
ネットに,
村上春樹が描く「戦争」の物語...気鋭の哲学者が分析する『ねじまき鳥クロニクル』
という文章が紹介されていた。工藤顕太という人の文章である(2026/07/29)。
わたしの備忘録として,ここに紹介して置く。
★
村上春樹は自身の執筆プロセスにおいても、物語の共有が本質的な役割を果たすということを繰り返し語っている。
小説を書くというのは、村上によれば、自分自身のなかから物語を掘り起こす作業である。その意味では、掘り起こされた物語は村上自身のなかにある個人的物語だ。しかし、もしそれが完全に個人的なもの――「純私小説的なもの」と呼んでもよい――であったら、読者がそれに激しく心を揺さぶられることもない。
つまり、書き手が自分の心のなかを深く深く掘り進み、そこから自分を超えた集合的な性質を持つ物語を掘り起こさなければ、読者との心的交流も生じないのである。
★
以下,第2巻に続く。
Posted by ブクログ
村上春樹の小説には、すぐそこにある異世界との行き来が出てくる。
そして今回は井戸の中。
もちろん私自身井戸の中に入ったことは無いけれど、どこか不気味に何かに繋がっているような闇は想像出来る。
それはパラレルワールドの入り口。
長編で読み応えもあり、村上ワールドどっぷりと浸ることが出来た。
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今の所何の話なのかは理解出来ていないが、ただただ村上ワールドに強く引き込まれている。
戦時中の描写は生々しくて、文章から逃げ出したくなった。
さあ、物語はここからどう動くのか。
Posted by ブクログ
最初は「うーん…」と思ったが、どのような展開になっていくのかがすごく気になるためか、不思議とスラスラ読めました。むしろ流れが良く、読んでいて心地良かったです。常に、なに?なんなの?と思った状態のまま。
色々な登場人物の生い立ちがこんなに深く描かれている作品を読むのは久しぶりな気がします。
なかなか面白いです。
最後の、間宮中尉の話。
壮絶過ぎて、常に自分の表情は険しくなっていたと思います。
落ちた井戸の底から、上にのぞく明かり、太陽の光を浴びた時、どれほどの希望に包まれたことだろうか。
それにしても、カツラのバイトの話は笑いました。いづれ、僕も松竹梅の「竹」くらいになってしまうのでしょうか(笑)
謎をたくさん抱えたまま、2巻へGO!
主人公の、今後の進路がどうなるかも気になります。
Posted by ブクログ
いつも通りではないズレ、日常の揺らぎに展開が気になって読み込みました。後半の戦争のシーンは衝撃を受けて、これは村上春樹を読んでるんだか確認してしまった。描写に引き込まれて唖然としてしまった。
普段と違う行動をしていく主人公、何かを象徴しているような周りの人々、これは3部まで一気に読みたい。
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間宮中尉の長い話はかなり読むのがきつかった。
でも戦時中は「悪」の連鎖反応により「悪」が増幅した結果、あのようなものは当たり前のようにあったんだろうな….
壮大な物語がこれから始まろうとするワクワク感のある第一部。是非
Posted by ブクログ
8/10
完璧な序章。
文章が完膚なきまでに完璧で、惹き込まれてしまう。終盤の間宮中尉の話は止まらない、あれほどにグロテスクで場面が頭の中で自動再生されたのは初めてだな。やはり、村上春樹はトリアー+リンチ+濱口竜介って感じだ。幻想的且つ暴力とエロスに満ちた世界を、無機質な文体が染める。まるで脂ギッシュな鶏胸肉みたいだな。
Posted by ブクログ
時々、悪い夢を見ます。
どんなに探しても大切なものが見つからないとか、道に迷って目的地にどうしても辿り着かないとかです。このような夢は、心理的に「模索中」「停滞感」「不安感」を抱えている可能性が高いらしいです。この小説は、そんなわたしの心のうちと重なるようなきがしました。でも、重さや暗さは感じませんでした。
ロッシーニの『泥棒かささぎ』の序曲を主人公の岡田亨(オカダトオル)が口笛で吹きながらスパゲティーをゆでているときに、知らない女の声で電話がかかってくるという書き出しから物語に引き込まれました。そして、ねじでも巻くようにギイイイッと鳴く鳥を、主人公とその妻は「ねじまき鳥」と呼び、ねじまき鳥がねじを巻く静かな世界がユニークに描かれています。姿を見た者はいないけれど、毎朝、木の上で世界のねじを巻くのがねじまき鳥です。
印象的だったのは、主人公と16歳の少女が人生について語る場面です。
少女は言います。「人生ってみんなどこかしら暗いところに閉じ込められて、食べるものや飲むものを取り上げられて、だんだんゆっくり死んでいくものじゃないかしら」
主人公は、ペシミスティックな考え方だと笑います。すると少女は、ペシミスティックじゃない世の中の大人はみんな馬鹿だと返します。
わたしはペシミスティックじゃない馬鹿な大人ではありますが、この本の終盤のノモンハン戦争の長い話を読みながら、ゆっくりと時間をかけて少しずつ死んでいく生の怖さと不思議さが頭の中を巡りました。
第2部「予言する鳥編」も楽しみです。
Posted by ブクログ
「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。
Posted by ブクログ
読んでないと思ったけど読んでた。既読感を携えてまた進んでいくと、読んだのがかなり前なのに憶えている内容の数々。それが苦手でどの本もあんまり再読しないけど、それってすごい文章だってことですよね。本文に関係ない感想。
Posted by ブクログ
笠原メイと僕が出会う情景は、片岡義男の小説のようだ。生暖かい風が頬をなでる。とってもリラックスした二人は魅力的である。他にも不思議な女性たちが登場するがそれぞれに個性的で、これからの展開が楽しみだ。
前回読んだ『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』よりも、こちらの方が面白い。わたしのイメージだと、夜から昼に変わったほどに受ける印象に違いがある。1部の最後の老人が語る、戦争体験の独白につては、とってつけたように感じることもないではない。こちらも今後の展開に期待しよう。
Posted by ブクログ
東浩紀の「平和と愚かさ」で紹介されており、気になって読んでみた。
まだ1巻なので、何とも言えないが、村上春樹はいい意味でも悪い意味でも、どれを読んでも同じ物語、若しくは繋がった物語に思える。
痛みを感じなくなった女の子のエピソードと、井戸に落ちた兵士が、わずかな間に降り注ぐ光に包まれる部分が印象に残った。
Posted by ブクログ
最初の2巻はAudibleで、最後の1巻は本で。
『ノルウェイの森』が面白かったので、調子に乗って挑戦したら、いまいち面白さが分からず...。
おそらく本書の世界観が村上春樹の長編においてはスタンダードなはず。世界観は唯一無二で、癖になるのは分かるが、私は『ノルウェイの森』の方が好きだなあ。。。もし『ノルウェイの森』と似た作風の村上春樹の作品があったら教えてください。読みます。(次、挑戦するのはいつになることやら。やれやれ。)
最近、本作品のテーマである「悪」について、考えることの必要性を感じさせられている。今後、戦争が増えることが予測されるので、暴力や戦争といった明確な「悪」の発生要因やその内実について目を逸らさず考えることは重要だと思う。
お恥ずかしながら、自分は今の今まで平和ボケをしていて、本作の「悪」に触れても、正直どこか他人事だった。だから、この本のレビューも放置していたし、現時点でも、考えは驚くほど深められなかった。しかし、ここ1~2週間ぐらいでイランの情勢がどんどん変わる中で、(表面的に)平和な歴史の終焉と新たな歴史の変化の渦中にいることを自覚し始めたので、もっと誠実に向き合う必要があるのだと感じている。
感想 ネタバレ
本作では、「一般市民である主人公視点で悪役の意図が曖昧である」ように描かれているところが特徴だと思った。本作の現代パートで悪の象徴とされているのは、綿谷ノボルだと思う。綿谷ノボルが主人公やマルタを攻撃した真意は明かされていない。この得体の知れなさ、理不尽さ、が村上春樹の描き出す「悪」の特徴だと思う。また、僕や週刊誌視点で語られるので、綿谷ノボルの真意が読者にもわからないような構造になっている。これは中々巧妙な仕掛けだ。
この得体のしれない巨大な悪に対して、市民は無力であることも描かれている。中盤で、主人公は明らかな不正や悪の存在はわかるが、何をすればいいのかが分からない、なすすべがない、待つしかないといった状況に置かれた。また、笠原メイも、主人公にエールを送りつつ、敗北を確信している。社会の大きな動きに対しては、個人がいかに無力であるかを痛感させられる。過去パートになると、その無力さは虚無感を超えて、恐怖、絶望へと変わる。本当に戦争はしたくない、と強く思わされる。
本作の中で提示されている「悪」への立ち向かい方は、実践が難しい。そもそも文学から実践的な学びを得ようという態度が間違っているのだが。ただ、村上春樹が提示した「井戸にこもる」ソリューションは大変興味深い。家にこもってじっくりとモノを考え、世界と向き合い、文を紡ぐ作家らしいソリューションだなと思う。井戸は、深く物事を考える場として機能するだけでなく、人々が過去に経験した痛みや苦しみを追体験する場としても機能している。
ここに実はヒントと希望があるんじゃないかなと、思っている。
Posted by ブクログ
【2026年7冊目】
弁護士事務所を辞めたぼくは、専業主夫として日々を過ごしていた。正体不明の女から電話を受けたり、いなくなった猫を探して路地裏に行くとカツラのバイトをする女の子に会ったり、謎の姉妹の身の上話を聞いたり――僕の人生は少しずつ変容を見せようとしていた。
全く覚えてないのですが、再読です。「村上春樹さんの小説って、よくパスタ茹でてるよな〜」とか思いながら読み始めたら初手から茹でて笑ってしまいました。あと、サラダもよく作りますよね。
第一部を読み終えましたが、物語の行き着く先がどこになるのか全く予測がつかなくて、ぼくこと岡田亨と一緒に不思議な心地で物語を辿っていきました。
間宮中尉の話は衝撃的でした。知らぬ間に違う小説を読み始めたのではないかと思ったほど。
電話の女は誰。水質調査でなにがわかる?謎が謎を呼びまくってくる今作。傾向的に全部がすっきりする結末にはならないと思うんですが、とにかく気になりすぎる話です。
初読:2012年1月12日以前
Posted by ブクログ
ひっさしぶりの村上春樹。
ふらっと立ち寄った古書店で見つけて即購入。
わかりやすいストーリーものというより登場人物の延々と続くモノローグにどこまで耐えられるかのチキンレース感に苦労したけど何とか一巻は読み切った。
最近疾走感のある作品ばっかりに触れることが多かったからこんだけ長編だと結構休憩挟まないと疲れちゃう笑
Posted by ブクログ
間宮中尉の話が怖かった。
あれ?この小説ってこの話がメインだっけ?と思ってしまった。
村上春樹さんの作品はいつも、はて?だらけで、とりあえずついていけてるかな?が基準になってしまってます。
Posted by ブクログ
村上春樹をはじめて手に取った。
話しが飛びまくって、「何じゃこりゃ?」ってなりながら1巻を読み終わる。
こういう文章は、考察好きにはたまらないんだろうな。
気が向いたら、続編に手を伸ばして見たいです。いつになるだろうか。。。
Posted by ブクログ
奇妙な人々の謎めいた回りくどい言い回しと変な展開の連続、どこまでが現実でどこからが空想か、それぞれの繋がりも何もかも全然わからないのになぜか惹き込まれる。
村上春樹作品に共通して言えるけど、登場人物みんなセッ◯スについて、ことあるごとに考えすぎでは。
あと生々しい描写が(無駄に)多くて、やや冷めた目で見てしまう。
隠喩も直喩も含めて生きることと密接に絡んでいたり、なるほどなあとは思うこともあるにはあるけど。
Posted by ブクログ
花柄のトイレットペーパーは買ってこないでね
主人公のクセが無さすぎるところが気に入らん!
リーダーにおすすめされて。
読み始めたとき、すぐに既読感があったんだけど、
この小説の一番最初の短編が、
『パン屋襲撃』に載ってたからだった。
村上春樹チャレンジが続くけど、
だんだん楽しみ方がわかってきたような気がする。
東野圭吾とか、伊坂さんとか、その他エンタメ小説とは違って、
最後の最後に結論は無い。
読んでること自体を楽しめば良い、ということらしい。
本当に「文学」なんだろうなぁと。
・青いティッシュペーパーと花柄のついたトイレットペーパー
これは、わたし、めっちゃあるぞ。
主人公の妻が生理で、そのときに主人公が、
妻がいつも使ってないものを買ってきたことにより、
ブチギレるという一コマ。
妻は「私はいままで一回もこの2つを買ってきたことも使ったこともない」と主張し、
主人公は「本当に一回も無いのか?」と疑問に思う。
これ、なんか、日常であるかも(笑)
相手に対して求めたことで、
本当に自分もやってるorやってないのか?って、
これ、絶対ではないからやってないorやってることも
しばしばあると思うんだよね。
だから、この場合は主人公も「絶対」の部分にスポットを当てずに、
妻の気持ちとか体の変化とかの方に気をつけてほしいなぁと思ってしまった。
(妻の肩を持ちがち)
・秘密
主人公が、妻の知らないところで女の人or女の子と関わりがあることについて、
妻に話すほどのことでもない、ということで、
話さないことにより、2人の間に「秘密」が増えていく、と思っている。
でもわたしはそれは「秘密」ではないと思う。
それはただ単に「言わなくてもいい」と思ってることで、
「秘密」と名付けるほどの価値のあることではないような気がする。
「秘密」と自分で意識することによって、
それが「秘密」になってしまうような気がする。
全てを話すことだけが人間関係を築いてるわけではないと思うし、
何を相手に話して、何を相手に話さないかの基準は
それぞれ相手によって変わってくるものだと思う。
だから主人公が一言で簡単に「秘密」とくくっていることに納得がいかなかった。