シーシュポスの神話(新潮文庫)

シーシュポスの神話(新潮文庫)

693円 (税込)

3pt

神々がシーシュポスに科した刑罰は大岩を山頂に押しあげる仕事だった。だが、やっと難所を越したと思うと大岩は突然はね返り、まっさかさまに転がり落ちてしまう。――本書はこのギリシア神話に寓してその根本思想である“不条理の哲学”を理論的に展開追究したもので、カミュの他の作品ならびに彼の自由の証人としてのさまざまな発言を根底的に支えている立場が明らかにされている。

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シーシュポスの神話(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月30日

    シューシポスとはギリシア伝承で言うところのシジフォスである。石を山の上に運び上げる重篤で虚無的な刑罰に処せられた悲劇の男である。そんな虚しさ空しさに就いてを徹底的に語り尽くしたアルベール・カミュの代表的な評論。シューシポスの神話を読んだらぜひとも旧約聖書の伝道の書またはコヘレトの言葉を読んでみよう。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月17日

    何をグダグダ書いてるのだ?と最初は思ったが、読めば読むほど染みる。人間は皆、死という運命から逃れられない。平和に暮らしていると忘れがちだが、80歳90歳まで生きられる保証もない。では何のために生きるのか?

    本書は、異邦人の著者として有名なカミュによる、哲学、小説評論のエッセイである。短いのだが、他...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月22日

    「自分の生命・存在以上に重要な事実なんて存在しない。事実、ガリレイは地動説の正しさの主張より、自分の命を優先した」なんて素晴らしい文章だ。

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    Posted by ブクログ 2022年01月05日

    高校生の時に読んで以来、およそ50年ぶりに読んだ。相変わらず難し過ぎてさっぱり分からなかった。実存主義の言わんとするところは、神が死んだ現代に於いて、それでも現実に存在する我々人間は孤独に耐え不条理と向き合って力強く生きていかねばならないということだと勝手に理解しているが、最後のシーシュポスの神話の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月23日

    少しずつ読み進めてますが、若いときの読書体験の影響力とは凄まじいもの

    僕が普段、何気なく心の芯においてる在り方みたいなものの多くはここに書いてあったことなのだなーと発見をしている

    「人間の尺度を超えている、だから超人間的なものでなければならぬ、という。しかし、この、「だから」は余計だ。ここには論...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年02月17日

    無限の神に有限の身体。その間に挟まれてしまった"ぼく"
    届かないからそっぽを向いた。
    「死ぬべきものとしてとことん生き抜いてやろうじゃないの」

    不屈の反抗児カミュ。
    このひとのことばは緻密さにあるのではなく、反抗という飛躍によって突き動かされている。
    だから、どうしたってどうし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年11月19日

    世界は人間の理性では把握しきれない、しかしながら人間にはこの世界をすべて理解したいという救いがたい欲求がある、そしてその世界と理性との間の関係こそが「不条理」である。

    であるから人間の救いがたい欲求を捨てようという努力や、不条理を肯定し受け入れるような方法は本来の不条理の姿を変えてしまう。
    カミュ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年12月14日

    読み進めるのが難しく少しずつ読みました。
    後半へいくほど高揚感が高まり、
    読後には爽やかな気持ちになりました。

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    Posted by ブクログ 2023年05月30日

    最近良くある自殺の話題に、参考というかある意味ひとつの見方だな。と思うことが書いてあった。不条理なことについて特に、入念に書かれていて、『生きることへの絶望なしに、生きることへの愛はない』のようなことが印象に残った。また、ドフトエフスキーやカフカについても触れており、参考になった。

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    Posted by ブクログ 2022年08月25日

    表題作はあくまで論の中の一つで、「不条理な論証」、「不条理な人間」、「不条理な創造」、「シーシュポスの神話」、「付録フランツ・カフカの作品における希望と不条理」から本作はなっている。
    これはベースとしてシェイクスピア、ドストエフスキー、カフカの作品をある程度知らないと勿体ないので、私の知識最弱なドス...続きを読む

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