新潮文庫の検索結果

非表示の作品があります

  • どくとるマンボウ昆虫記

    どくとるマンボウ昆虫記

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    虫に関する思い出や伝説や空想を自然の観察を織りまぜて語り、美醜さまざまの虫と人間が同居する地球の豊かさを味わえるエッセイ。
  • きのうの空

    きのうの空

    小説・文芸
    4.0
    1巻715円 (税込)
    見上げた空は果てしなく高かった。都会での華やかな暮らし、想い続けている人の横顔が、ふわり浮かんだ。だが、この地にしがみつき、一日一日をひたすらに積み重ねなければ、生きてゆけなかった。わたしの帰りを家族が待っていた。親やきょうだいは、ときに疎ましくときには重く、ただ間違いなく、私をささえていた。名匠が自らを注ぎこみ、磨き続けた十色の珠玉。柴田錬三郎賞受賞作。
  • 歌行燈・高野聖

    歌行燈・高野聖

    小説・文芸
    4.0
    1巻473円 (税込)
    飛騨天生(あもう)峠、高野の旅僧は道に迷った薬売りを救おうとあとを追う。蛇や山蛭の棲む山路をやっと切りぬけて辿りついた峠の孤家(ひとつや)で、僧は匂うばかりの妖艶な美女にもてなされるが……彼女は淫心を抱いて近づく男を畜生に変えてしまう妖怪であった。幽谷に非現実境を展開する『高野聖』ほか、豊かな語彙、独特の旋律で綴る浪漫の名作『歌行燈』『女客』『国貞えがく』『売色鴨南蛮』を収める。
  • はつ恋

    はつ恋

    小説・文芸
    4.0
    1巻418円 (税込)
    16歳のヴラジーミルは、別荘で零落した公爵家の年上の令嬢ジナイーダと出会い、初めての恋に気も狂わんばかりの日々を迎えるが、ある夜、ジナイーダのところへ忍んで行く父親の姿を目撃する……。青春の途上で遭遇した少年の不思議な“はつ恋”のいきさつは、作者自身の一生を支配した血統上の呪いに裏づけられて、無気味な美しさを奏でている。恋愛小説の古典に数えられる珠玉の名作。
  • 嵐が丘

    嵐が丘

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版”。
  • 女であること

    女であること

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    女人の理想像に近い弁護士夫人市子や、市子を同性愛のように慕いながら、各自の恋愛に心奥の業火を燃やす若い二人の女性を中心に、女であることのさまざまな行動や心理的葛藤を描いて女の妖しさ、女の哀しさをみごとにとらえた名作。ここには、女が女を知る恐怖、女の気づかぬ女の孤独と自負が、女の命のなまなましさと無常の美とをたたえながら冷酷に照らし出されている。
  • 花のワルツ

    花のワルツ

    小説・文芸
    4.0
    1巻385円 (税込)
    踊子としての天分に恵まれた友田星枝。星枝の奔放さに苛立ちながらも良きライバルとして切磋琢磨する早川鈴子。洋行から5年ぶりに帰国した男性舞踊家・南条が松葉杖をついているのを目にしたとき、2人がとった行動とは……。表題作のほか「イタリアの歌」「日雀」「朝雲」の3編を収録。
  • 長英逃亡(上)

    長英逃亡

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻781~880円 (税込)
    シーボルトの弟子として当代一の蘭学者と謳われた高野長英は、幕府の鎖国政策を批判して終身禁固の身となる。小伝馬町の牢屋に囚われて五年、前途に希望を見いだせない長英は、牢名主の立場を利用し、牢外の下男を使って獄舎に放火させ脱獄をはかる。江戸市中に潜伏した長英は、弟子の許などを転々として脱出の機会をうかがうが、幕府は威信をかけた凄まじい追跡をはじめる。
  • プリズンの満月

    プリズンの満月

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    40年におよぶ刑務官生活にピリオドを打った鶴岡に、再就職の話が舞い込んだ。それは、巣鴨プリズン跡地に建つ高層ビル建設の警備を指揮するというものだった。鶴岡の脳裏に、かつて自らが刑務官として勤務したプリズンの情景がよみがえった――。敗戦国民が同国人の戦犯の刑の執行を行うという史上類のない異様な空間に懊悩する人々の生きざま。綿密な取材が結実した吉村文学の新境地。
  • 天狗争乱

    天狗争乱

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    桜田門外の変から4年――守旧派に藩政の実権を握られた水戸尊攘派は農民ら千余名を組織し、筑波山に「天狗勢」を挙兵する。しかし幕府軍の追討を受け、行き場を失った彼らは敬慕する徳川慶喜を頼って京都に上ることを決意。攘夷断行を掲げ、信濃、美濃を粛然と進む天狗勢だが、慶喜に見放された彼らは越前に至って非情な最期を迎える。水戸学に発した尊皇攘夷思想の末路を活写した雄編。
  • 背中の勲章

    背中の勲章

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    昭和17年4月18日――太平洋上の哨戒線で敵機動艦隊を発見した特設監視艇・長渡丸の乗員は、玉砕を覚悟で配置につき、死の瞬間を待った。けれども中村一等水兵以下五名は、米軍の捕虜となり、背中にPWの文字のついた服を着せられて、アメリカ本土を転々としながら抑留生活をおくった――。運命のいたずらに哭く海の勇士の悲しい境涯を通して描く、小説太平洋戦争裏面史。
  • 大本営が震えた日

    大本営が震えた日

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻880円 (税込)
    昭和16年12月1日午後5時過ぎ、大本営はDC3型旅客機「上海号」が行方不明になったとの報告を受けて、大恐慌に陥った。機内には12月8日開戦を指令した極秘命令書が積まれており、空路から判断して敵地中国に不時着した可能性が強い。もし、その命令書が敵軍に渡れば、国運を賭した一大奇襲作戦が水泡に帰する。太平洋戦争開戦前夜、大本営を震撼させた、緊迫のドキュメント。
  • グレート・ギャツビー

    グレート・ギャツビー

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取りもどそうとする異常な執念が育まれていた……。第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界をはなやかに謳いあげる。
  • にごりえ・たけくらべ

    にごりえ・たけくらべ

    小説・文芸
    4.0
    1巻407円 (税込)
    落ちぶれた愛人の源七とも自由に逢えず、自暴自棄の日を送る銘酒屋のお力を通して、社会の底辺で悶える女を描いた『にごりえ』。今を盛りの遊女を姉に持つ14歳の美登利と、ゆくゆくは僧侶になる定めの信如との思春期の淡く密かな恋を描いた『たけくらべ』。他に『十三夜』『大つごもり』等、明治文壇を彩る天才女流作家一葉の、人生への哀歓と美しい夢を織り込んだ短編全8編を収録する。
  • できればムカつかずに生きたい

    できればムカつかずに生きたい

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    どうしたら自分らしく強く生きられるんだろう。14歳の頃からずっと、なんだかうまく生きられないなあ、と思って悩んできた。なんか自分としっくりこないなあ、どうやったら自分がやりたいことにまっすぐ突き進めるのかな。傷つきやすい思春期に体験し考えたことは、いまも現在進行形のままだ――生きにくいこの時代を生き抜くために、自分の頭で考えたヘヴィでリアルな「私」の意見。
  • 走れメロス

    走れメロス

    小説・文芸
    4.0
    1巻440円 (税込)
    人間の信頼と友情の美しさを、簡潔な力強い文体で表現した『走れメロス』など、安定した実生活のもとで多彩な芸術的開花を示した中期の代表的短編集。「富士には、月見草がよく似合う」とある一節によって有名な『富嶽百景』、著者が得意とした女性の独白体の形式による傑作『女生徒』、10年間の東京生活を回顧した『東京八景』ほか、『駈込み訴え』『ダス・ゲマイネ』など全9編。
  • 青べか物語

    青べか物語

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    根戸川の下流にある、うらぶれた裏粕という漁師町をふと訪れた「私」は、“沖の百万坪”と呼ばれる風景が気にいり、ぶっくれ船“青べか”をテもなくかわされてそのままこの町に住み着いてしまう。その「私」の目を通して、町の住人たちの生活ぶりを、巧緻な筆に描き出した独特の現代小説。
  • キッドナップ・ツアー

    キッドナップ・ツアー

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    5年生の夏休みの第1日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。犯人は2か月前から家にいなくなっていたおとうさん。だらしなくて、情けなくて、お金もない。そんなおとうさんに連れ出されて、私の夏休みは一体どうなっちゃうの? 海水浴に肝試し、キャンプに自転車泥棒。ちょっとクールな女の子ハルと、ろくでもない父親の、ひと夏のユウカイ旅行。私たちのための夏休み小説。
  • 蜘蛛の糸・杜子春

    蜘蛛の糸・杜子春

    小説・文芸
    4.0
    1巻352円 (税込)
    地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落っこちる『蜘蛛の糸』。大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然のなかで生きる幸福をみつけた『杜子春』。魔法使いが悪魔の裁きを受ける神秘的な『アグニの神』。健康で明るく、人間性豊かな作品集。
  • 坊っちゃん

    坊っちゃん

    小説・文芸
    4.0
    1巻473円 (税込)
    さあ、きょうからおれも一人前の先生。張り切って着任した中学校だがまわりの教師が何だか変だ。臆病だったり、嘘つきだったり、小うるさかったり、いったい誰がまともなんだい――? 正義感あふれる主人公が、同僚の婚約者を汚い手を使って奪い取ろうとする教頭を徹底的に懲らしめるまでの顛末を痛快に描く。漱石の作品中、もっとも愛読されている一冊。
  • 『吾輩は猫である』殺人事件

    『吾輩は猫である』殺人事件

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    「吾輩は猫である。名前はまだ無い」この一行に、大きな謎が仕組まれていたとは―。上海の街に苦沙弥先生殺害の報せが走り、猫の「吾輩」はじめ、おなじみ寒月、東風、迷亭に三毛子、さらには英国猫のホームズやワトソン、シャム猫の伯爵など、集まった人が、猫が入り乱れ、壮大な野望と謀議が渦を巻く。卓抜な模写文体とロマンで、日本文学の運命を変えた最強のミステリー。
  • 小説に書けなかった自伝

    小説に書けなかった自伝

    小説・文芸
    4.0
    1巻616円 (税込)
    安月給の生活苦。妻の本に触発された訳ではないが、小説に挑戦してみようと思った。しかし、何をどう書けばいいのかまるでわからない。なくされた原稿、冷たい編集者、山岳小説というレッテル、職場での皮肉。フルタイムで働きながら、書くことの艱難辛苦……。やがて、いくつもの傑作が生まれていく。事実を下敷きに豊かな物語を紡いで感動を生んできた新田文学の知られざる内面史。
  • 珊瑚

    珊瑚

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    華やかな珊瑚景気にわく五島列島を襲う空前の海難事故。海に生き、珊瑚採りに愛と野心と生命を賭けた三人の若者を描く海洋ロマン。
  • 栄光の岩壁(上)

    栄光の岩壁

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻880円 (税込)
    戦前に幼少時を過した竹井岳彦は18歳のとき八ヶ岳で遭難し、凍傷によって両足先の大半を失う。戦後の荒廃した雰囲気の中で、青春を賭けるものは山しかないと考えた岳彦は、鴨居からロープを吊して、まず歩行訓練をはじめる。やがて“ない足”を甦らせて、未登攀の岩壁をつぎつぎと征服し、強烈な意志の力と不屈の闘魂によって日本一のクライマーにまで成長していく……。
  • きびだんご侍

    きびだんご侍

    小説・文芸
    4.0
    1巻550円 (税込)
    黍団子を食べれば百人力、槍の腕は武士にも引けをとらない与右衛門。志願して加わった上杉方との戦で抜群の度胸と機転を発揮し、手柄をたてた彼が望んだものは――。名もない小作人の活躍をコミカルに描く表題作の他、歴史の背後に隠された気象情報戦略に迫る「豪雪に敗けた柴田勝家」、幕末のアイヌ反乱を扱った「最後の叛乱」など、バラエティに富んだ7編を収める時代小説短編集。
  • 風雪の北鎌尾根・雷鳴

    風雪の北鎌尾根・雷鳴

    小説・文芸
    4.0
    1巻660円 (税込)
    厳冬の北アルプス北鎌尾根を縦走中異常気象にあって遭難する二人のパーティーの緊迫したドラマを描く『風雪の北鎌尾根』、専門的な山登りとハイキングのプロセスのちがいに着想の妙をえた『雷鳴』の表題作2編をはじめ、著者がヨーロッパ旅行の経験をもとにして、日本の風土とは異なる自然を描く『古城』『牧草地の初雪』『チロルのコケモモ』など山岳小説全13編を収録する。
  • アメリカ彦蔵

    アメリカ彦蔵

    小説・文芸
    4.0
    1巻990円 (税込)
    嘉永三年、十三歳の彦太郎(のちの彦蔵)は船乗りとして初航海で破船漂流する。アメリカ船に救助された彦蔵らは、鎖国政策により帰国を阻まれ、やむなく渡米する。多くの米国人の知己を得た彦蔵は、洗礼を受け米国に帰化。そして遂に通訳として九年ぶりに故国に帰還し、日米外交の前線に立つ──。ひとりの船乗りの数奇な運命から、幕末期の日米二国を照らし出す歴史小説の金字塔。
  • わたしの普段着

    わたしの普段着

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    かつて電車で目にした、席を譲られた老紳士の優美な仕種。我が家に家出娘を迎えに来た父親が農村の事情を語る言葉の奥深さ。結核による死を覚悟した頃を思えば感じる、今この時に生きる幸せ――。気取らず、気負わず、殊更には憂いを唱えず。いつも心に普段着を着て、本当に知った人生の滋味だけを悠悠閑閑と綴ってゆく。静かなる気骨の人、吉村昭の穏やかな声が聞こえるエッセイ集。
  • 人間の建設

    人間の建設

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻572円 (税込)
    有り体にいえば雑談である。しかし並の雑談ではない。文系的頭脳の歴史的天才と理系的頭脳の歴史的天才による雑談である。学問、芸術、酒、現代数学、アインシュタイン、俳句、素読、本居宣長、ドストエフスキー、ゴッホ、非ユークリッド幾何学、三角関数、プラトン、理性……主題は激しく転回する。そして、その全ての言葉は示唆と普遍性に富む。日本史上最も知的な雑談といえるだろう。
  • かぼちゃの馬車

    かぼちゃの馬車

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    地方から都会に出てきて、ひとりで暮している若い女のもとに届いたダイレクト・メールの内容は? だれもが見すごしてしまいそうな、目立たない家に住んでいる夫婦者の正体は? 熱帯の小さな国の独裁者に捕えられた男の運命は? めまぐるしく移り変る現代社会の裏の裏のからくりを、寓話の世界に仮託して、鋭い風刺と溢れるユーモアで描くショートショート28編。
  • 乗取り

    乗取り

    小説・文芸
    4.0
    1巻539円 (税込)
    株の買占めによる老舗デパートの乗取り。金と若さだけを武器に、現代における最も劇的なこの戦闘に挑んでいく、闇屋あがりの青年実業家、青井文麿。媚びと虚勢を徹底して使いわけ、金と金、顔と顔でつながった財界の厚い壁に体当たりしていく青井の姿に、高度成長期の日本が象徴される。現実に起った事件に材をとり、経済界の深奥での暗闘をスピーディなタッチで暴いてみせた快心作。
  • 未来いそっぷ

    未来いそっぷ

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    〈アリとキリギリス〉〈北風と太陽〉〈ウサギとカメ〉など、幼いころから誰もが親しんできた寓話の世界。長年語りつがれてきた物語も星新一の手にかかると、驚きの大革命! 時代が変われば価値観も変わるとはいえ、古典をこんなふうに改作してしまっていいものかどうか、ちょっぴり気にはなりますが――。愉しい笑いと痛烈な風刺で、あなたを新たな世界へとご案内するショートショート33編!
  • 満潮の時刻

    満潮の時刻

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    突然の喀血により結核に冒されていることを知った明石。四十代の働き盛りで療養生活を余儀なくされ消沈する明石が入院先で出会ったのは、自分よりもさらに死に近い病人たちと、その儚い命の終焉だった。結核がまだ致命的な病であった時代、死の淵を彷徨い絶望と虚無に陥った男の心はどこへ向かったのか。生と死、信仰と救済。遠藤文学を貫くすべてのテーマが凝縮された感動の長編。
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

    王妃マリー・アントワネット

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻825~935円 (税込)
    美しいブロンドの髪とあどけない瞳を持つ14歳の少女が、オーストリアからフランス皇太子妃として迎えられた。少女はやがて、ヴェルサイユに咲いた華麗な花と呼ばれ、フランス最後の王妃として断頭台に消える運命にある……。フランス革命を背景に、悲劇の王妃の数奇な生涯を、貧しい少女マルグリット、サド侯爵、フェルセン、ミラボーなど多彩な人物を配して綴る、壮大な歴史ロマン。
  • 王国への道―山田長政―

    王国への道―山田長政―

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    笑っている者には毒があった、至る所に罠があった。――江戸初期、持ち前の才覚と力量とで出世の野望を遂げようとした山田長政は、陰険な術策と謀略の渦巻くシャム(タイ)のアユタヤ王宮の傭兵隊長となった。一方、切支丹の冒険家ペドロ岐部は魂の救いを求め、アユタヤに着いた。「地上の王国」を築こうとする者と、「天上の王国」をめざす者とを通して日本人とは何かを探る長編小説。
  • 戦艦武蔵

    戦艦武蔵

    日本帝国海軍の夢と野望を賭けた不沈の戦艦「武蔵」――厖大な人命と物資をただ浪費するために、人間が狂気的なエネルギーを注いだ戦争の本質とは何か? 非論理的“愚行”に驀進した“人間”の内部にひそむ奇怪さとはどういうものか? 本書は戦争の神話的象徴である「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉までを克明に綴り、壮大な劇の全貌を明らかにした記録文学の大作である。
  • 桜田門外ノ変(上)

    桜田門外ノ変

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻825円 (税込)
    安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。
  • 生麦事件(上)

    生麦事件

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻649~693円 (税込)
    文久2(1862)年9月14日、横浜郊外の生麦村でその事件は起こった。薩摩藩主島津久光の大名行列に騎馬のイギリス人四人が遭遇し、このうち一名を薩摩藩士が斬殺したのである。イギリス、幕府、薩摩藩三者の思惑が複雑に絡む賠償交渉は難航を窮めた──。幕末に起きた前代未聞の事件を軸に、明治維新に至る激動の六年を、追随を許さぬ圧倒的なダイナミズムで描いた歴史小説の最高峰。
  • 法師蝉

    法師蝉

    小説・文芸
    4.0
    1巻385円 (税込)
    少年時代に眼にした法師蝉の羽化の情景。僅か十日ばかりの残された時間を過ごすために幼虫の固い殻を脱ぐとき、蝉は体内のすべてが透けて見える儚げな姿をしていた。人もまた、逝く時が近づくと淡く透きとおった様子になってゆくものなのだろうか――。平穏な日々に忍び込む微かな死のイメージを捉えた表題作ほか、人生の秋を迎えた男たちの心象を静謐な筆致で描く短編「海猫」「チロリアンハット」「手鏡」「幻」「或る町の出来事」「秋の旅」「果実の女」「銀狐」全9編。
  • 喪失の儀礼

    喪失の儀礼

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    製薬会社と癒着している医学界の現状を批判した東京都下の大学病院の医局員住田友吉が、名古屋のホテルで他殺死体となって発見された。その殺人方法は、手首の動脈を切って、湯の中で徐々に脱血させ、死亡させるという異常なものであった。2ヵ月後、ほぼ同じ方法によって開業医が……。医師と製薬界の荒廃した連繋と意外な愛憎関係がもたらした連続殺人事件を描く本格推理長編。
  • ひとにぎりの未来

    ひとにぎりの未来

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    脳波を調べ、食べたい料理を作る自動調理機、眠っている間に会社に着く人間用コンテナなど、未来社会をのぞくショートショート集。
  • 砂漠の塩

    砂漠の塩

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    夫を日本に残し参加したヨーロッパツアー。最初の目的地パリで一行と別れた野木泰子は、一人カイロへと向う。そこには、出張先の香港(ホンコン)から会社に辞表を出した谷口真吉が、彼女を待っているはずだった。――妻を捨てた男と夫を裏切った女と、そして妻を求めてその跡を追う夫。不毛の愛を埋めるために砂漠の果てをめざす彼らに、贖罪はあるだろうか。神なき荒野の神なき愛を描く長編。
  • 渡された場面

    渡された場面

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    四国の県警捜査一課長香春(かわら)銀作は、文芸雑誌の同人誌評に引用された小説の一場面に目をとめた。九州在住の下坂一夫が書いたというその描写は、香春が担当している“未亡人強盗強姦殺人事件”の被害者宅付近の様子と酷似しすぎていたのだ。再捜査により、九州の旅館女中の失踪事件と結びついたとき、予期せぬ真相が浮び上がる――中央文壇志向の青年の盗作した小説が鍵となる推理長編。
  • 自縄自縛の私

    自縄自縛の私

    小説・文芸
    4.0
    1巻594円 (税込)
    どうしてそんなことを? と訊かれたならば、魔がさしたから、としか答えようがない。縄はどんな抱擁よりもきつく、私の躰と心を抱きとめる──。仕事に追われる日々の合間、自分を縛ることを密かな楽しみにしている「私」を描いてR-18文学賞大賞を受賞した表題作、女子高校生の初恋が瑞々しい「渡瀬はいい子だよ」など、“不器用”さすら愛おしい女の子たちをめぐる、全6編。
  • 怒らぬ慶之助

    怒らぬ慶之助

    小説・文芸
    4.0
    1巻616円 (税込)
    二の矢を携えず、ただ一矢のみを持って真剣勝負に臨む侍の姿を通し、 武士道の真髄を描いた表題作。従妹の許婚の悪行を知らされると同時に、従妹への恋情に目覚める「怒る新一郎」ほか「千代紙行燈」「武道絵手本」など。大正15年の「小さいミケル」から、昭和18年「日本婦道記」が直木賞に推されてこれを辞退した時期までの苦行時代を、新たに発掘された11編を含め跡づける短編集。
  • 朝顔草紙

    朝顔草紙

    小説・文芸
    4.0
    1巻528円 (税込)
    顔も見知らぬ許婚同士が、十数年の愛情をつらぬきとおし、藩の奸物を討って結ばれるまでを描いた『朝顔草紙』。徳川四天王、本多平八郎と同姓同名の臆病な青年武士が、戦場で名乗りをあげるたびに敵の第一目標とされ、あわてて逃げ出すという滑稽な設定の『違う平八郎』。いずれ劣らぬあわて者同士主従の不思議な心の通いあいを描いた『粗忽評判記』。ほかに『義理なさけ』など全12編。
  • 白い服の男

    白い服の男

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    横領、強盗、殺人……こんなたぐいの犯罪は一般の警察にまかせておけばよい。わが特殊警察の任務はただひとつ――人間が作り出す平和の虚妄性を痛烈な皮肉をこめて描く表題作。男っぽく言葉づかいのぞんざいだった妻が一夜あけるとすっかりしとやかな女になっていた――軽妙なタッチで医学の進歩の盲点を衝いた『月曜日の異変』。ほかに、『老人と孫』『テレビシート加工』など全10編。
  • 松風の門

    松風の門

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    幼い頃、剣術の仕合で誤って幼君の右眼を失明させてしまった俊英な家臣がたどる、峻烈な生き様を見事に描いた“武道もの”の典型「松風の門」、しがない行商暮しではあるけれども、心底から愛する女房のために、富裕な実家への帰参を拒絶する男の心意気をしみじみと描く“下町もの”の傑作「釣忍」、ほかに「鼓くらべ」「ぼろと釵」「砦山の十七日」「醜聞」など全13編を収録する。
  • 天地静大(上)

    天地静大

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻660円 (税込)
    倒幕に揺れ動く幕末、若者たちは国の為に何をすべきかを模索していた。そんな中、東北の一小藩出身の杉浦透は、世間の流れに惑わされず昌平黌に入学し、学問の道に専念することを決意する。一方、水谷郷臣もまた、藩主の弟という立場に悩みながらも、己に忠実な生き方をしようと努力する。時代の動乱に巻き込まれながらも、懸命に生きる若者たちを描いた青春群像劇。
  • 寝ぼけ署長

    寝ぼけ署長

    小説・文芸
    4.0
    1巻616円 (税込)
    五年の在任中、署でも官舎でもぐうぐう寝てばかり。ところが、いよいよ他県へ転任が決ると、別れを悲しんで留任を求める声が市民たちからわき起った……。罪を憎んで人を憎まずを信条とする“寝ぼけ署長”こと五道三省が、「中央銀行三十万円紛失事件」や「海南氏恐喝事件」など十件の難事件を、痛快奇抜で人情味あふれる方法でつぎつぎと解決する。山本周五郎唯一の探偵小説である。
  • 人情裏長屋

    人情裏長屋

    小説・文芸
    4.0
    1巻825円 (税込)
    居酒屋でいつも黙って一升枡で飲んでいる浪人、松村信兵衛の胸のすく活躍と人情味あふれる子育ての物語『人情裏長屋』。天一坊事件に影響されて家系図狂いになった大家に、出自を尋ねられて閉口した店子たちが一計を案ずる滑稽譚『長屋天一坊』。ほかに『おもかげ抄』『風流化物屋敷』『泥棒と若殿』『ゆうれい貸屋』など周五郎文学の独壇場ともいうべき“長屋もの”を中心に11編を収録。
  • 宇宙のあいさつ

    宇宙のあいさつ

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    植民地獲得のために地球から派遣されてきた宇宙船はすてきな惑星を占領することができた。温和な気候、豊富な食料、従順な住民たち、200歳の平均寿命――疲れた地球人のための保養地として申し分なかった。しかし、喜びもつかの間、おそるべき事実が……無気味なイロニーのあふれる表題作など、奔放なアイデアと洒脱なエスプリでスマートに描くショート・ショートの傑作35編。
  • 雲霧仁左衛門(前)

    雲霧仁左衛門

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻1,100~1,155円 (税込)
    神出鬼没・変幻自在の怪盗・雲霧仁左衛門。政争渦巻く八代将軍・吉宗の治世、江戸市中で、一人の殺傷もなく一万両を盗み出すという離れ業を成し遂げた雲霧一味は、次の狙いを尾張・名古屋の豪商・松屋吉兵衛方に定める。雲霧の命により、七化けのお千代は、四年前に妻を亡くした吉兵衛に近づく。金蔵をめざして、江戸から名古屋へ盗賊一味の影が走り、火付盗賊改方の一団が追う。
  • 葬送 第一部(上)

    葬送

    小説・文芸
    4.0
    1~4巻737~880円 (税込)
    ロマン主義の全盛期、十九世紀パリ社交界に現れたポーランドの音楽家ショパン。その流麗な調べ、その物憂げな佇まいは、瞬く間に彼を寵児とした。高貴な婦人たちの注視の中、女流作家ジョルジュ・サンドが彼を射止める。彼の繊細に過ぎる精神は、ある孤高の画家をその支えとして選んでいた。近代絵画を確立した巨人ドラクロワとショパンの交流を軸に荘厳華麗な芸術の時代を描く雄編。
  • 悪魔のいる天国

    悪魔のいる天国

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす“悪魔”の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショート・ショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話『肩の上の秘書』未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く『ピーターパンの島』など、日常社会、SFの世界、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。
  • 日曜日の万年筆

    日曜日の万年筆

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    池波正太郎のエッセイには――男の本音がある、人生がある、生きる楽しみを享受する男のリズムがある。作家への道を拓いた幼き日の観劇の一日、手と躰で物を造る感覚を養った旋盤工時代、行きづまった小説の結末を見いだしてくれた飼い猫ネネの話、映画のこと、衣食住について、現代人の見失ったもの、仕事の裏ばなしなど……。手練の切れ味を見せる“とっておきの51話”。
  • 真田騒動―恩田木工―

    真田騒動―恩田木工―

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    信州松代藩――五代目・真田信安のもと、政治の実権を握り放縦な生活に走った原八郎五郎を倒し、窮乏の極にある藩の財政改革に尽力した恩田木工を描く表題作。関ケ原の戦い以来、父昌幸、弟幸村と敵対する宿命を担った真田信幸の生き方を探る『信濃大名記』。ほかに直木賞受賞作『錯乱』など、大河小説『真田太平記』の先駆を成し、著者の小説世界の本質を示す“真田もの”5編を収録。
  • おとこの秘図(上)

    おとこの秘図

    小説・文芸
    4.0
    1~3巻935~1,045円 (税込)
    時は元禄――旗本の息・徳山五兵衛(幼名・権十郎)は、妾腹の子ゆえに父から疎まれていた。剣の修行に明け暮れる十四歳の初夏、侍女への無謀な振舞いがもとで、父子の不和は決定的となった。四年後、道場主の他界を機に、一介の剣士として生きようと同門の浪人剣客・佐和口忠蔵を慕って江戸を出た。父はこの出奔を利用して、執拗なまでにわが子廃嫡の策謀をつづけていた。
  • 男の作法

    男の作法

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ……。勘定、人事、組織、ネクタイ、日記、贈り物、小遣い、家具、酒、月給袋など百般にわたって、豊富な人生経験をもつ著者が、時代を超えた“男の常識”を語り、さりげなく“男の生き方”を説く。本書を一読すれば、あなたはもう、どこに出ても恥ずかしくない!
  • あばれ狼

    あばれ狼

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    野州・真岡の小栗一家と竹原一家の大喧嘩にやとわれて人を殺めてしまった渡世人たち――その不幸な生い立ちゆえに敵・味方をこえて結ばれる男と男の友情を描く連作「さいころ蟲」「あばれ狼」「盗賊の宿」。多淫な母親の若き日の嘘によって翻弄され続けた樋口角兵衛の生涯をたどる「角兵衛狂乱図」など、畢生の大作『真田太平記』の脇役たちを描いた4編の、全7編を収録。
  • 新編 風の又三郎

    新編 風の又三郎

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    「やっぱりあいづ又三郎だぞ」谷川の岸の小学校に風のように現われ去っていった転校生に対する、子供たちの親しみと恐れのいりまじった気持を生き生きと描く表題作や、「やまなし」「二十六夜」「祭の晩」「グスコーブドリの伝記」など16編を収録。多くの人々を魅了しつづける賢治童話の世界から、自然の息づきの中で生きる小動物や子供たちの微妙な心の動きを活写する作品を中心に紹介。
  • 胡蝶の失くし物―僕僕先生―

    胡蝶の失くし物―僕僕先生―

    小説・文芸
    4.0
    1巻616円 (税込)
    師弟より近く、恋人より遠い関係のまま、ゆるゆると旅を続ける僕僕先生と王弁に怒濤の急展開! なんと政府公認の精鋭刺客集団「胡蝶房」に、先生暗殺の命が下されたのだ。送り込まれたのは、猛毒を操る劉欣。しかし孤独なスナイパーの意外な過去が明らかになり、僕僕一行は思わぬ局面へと歩を進めて……。一方で薄妃の恋にとうとう決着? 大人気の中国冒険奇譚、波乱の第三弾。
  • 白雪姫―グリム童話集I―

    グリム童話集

    小説・文芸
    4.0
    1巻528円 (税込)
    ドイツ民衆の口から口へと語りつがれてきたメルヘンを、こまめな熱意をもって収集し、文学的才能によってナイーヴな詩に高めたグリム兄弟。本書は、世界中に愛読されるグリム童話のなかから、表題作をはじめ、『歌う骨』『金の鵞鳥』『強力ハンス』『勇ましい豆仕立屋』『灰だらけ姫』『千匹皮』『鉄のハンス』『金の鳥』『藁と炭といんげん豆』など23編を収録した傑作集である。
  • 山本五十六(上)

    山本五十六

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻880~935円 (税込)
    戦争に反対しながら、自ら対米戦争の火蓋を切らねばならなかった聯合艦隊司令官山本五十六。今日なお人々の胸中に鮮烈な印象をとどめる、日本海軍史上最大の提督の赤裸々な人間像を余すところなく描いた著者畢生の力作。本書は、初版刊行後、更に調査し、発見した未公開資料に基づき加筆された新版である。上巻では、ロンドン軍縮会議での活躍を中心に、若き日の山本像が描かれる。
  • 僕僕先生

    僕僕先生

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    唐代、父の財産に寄りかかり安逸を貪っていた王弁は、ひょんなことから地元の里山に住む仙人に弟子入りすることになってしまった。僕僕と名乗るその仙人、しかし容姿は少女の形で……まだ生きる意味を知らないニート青年が、英雄豪傑や魔物と交わりながら人智の及ばない世界に触れる旅を描いた、大型新人の超快作!
  • 若きウェルテルの悩み

    若きウェルテルの悩み

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普遍性をもつ。
  • 化粧の素顔

    化粧の素顔

    小説・文芸
    4.0
    1巻528円 (税込)
    もっと開いて。もっと受け入れて。もっと満たして――。理想の女性を求めて遍歴を重ねる河島文也。大胆で細やかな文也のアプローチとテクニックは相手を歓ばせるが、燃え上がった官能は、なぜかいつも途中から醒めてゆく。甘美な性愛のさなかに、身体と身体で交わされる男と女の駆け引きの行方をシニックに描く。もう一段、恋愛上手になるための秘密が詰まった六篇。大人の小説集。
  • 官僚たちの夏

    官僚たちの夏

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    日本人の誇りを取り戻すべく、固い信念で通産行政を強引、着実に推し進め、次官への最短コースを疾走する“ミスター・通産省”風越信吾。高度成長政策が開始された60年代初め、通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における、政策をめぐる政府・財界との闘いと、人事をめぐる官僚間の熱い戦いをダイナミックに捉えた城山三郎の代表作!
  • パンドラの匣

    パンドラの匣

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    「健康道場」という風変りな結核療養所で、迫り来る死におびえながらも、病気と闘い明るくせいいっぱい生きる少年と、彼を囲む善意の人々との交歓を、書簡形式を用いて描いた表題作。社会への門出に当って揺れ動く中学生の内面を、日記形式で巧みに表現した「正義と微笑」。いずれも、著者の年少の友の、実際の日記を素材とした作品で、太宰文学に珍しい明るく希望にみちた青春小説。
  • 定刻発車―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?―

    定刻発車―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?―

    電車が2~3分遅れるだけで腹を立てる日本人。なぜ私たちは“定刻発車”にこだわるのか。その謎を追うと、江戸の参勤交代や時の鐘が「正確なダイヤ」と深く関わり、大正期の優れた作業マニュアル、鉄道マンによる驚異の運転技術やメンテナンス、さらに危機回避の運行システムなどが定時運転を支えていた! 新発見の連続に知的興奮を覚える鉄道本の名著。
  • イケズの構造

    イケズの構造

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    京都を訪ねる人をおびえさせる、《京都人のイケズ》。いろいろ誤解はあるけれど、その真相はもっとすごい? 信じがたく恐ろしい爆笑エピソードから歴史的分析、誤解のツボと真相、声に出して読みたい京言葉、古典的名著のイケズ語訳まで、誰も語らなかったウラ・深層・ホンネ。千年磨かれた言葉の至技《イケズ》を「まま、存分に笑って楽しんでおくれやす」。よそさん必読の傑作エッセイ!
  • 余命

    余命

    小説・文芸
    4.0
    1巻484円 (税込)
    女医の滴が妊娠した。結婚十年目にして訪れた奇跡を夫と共に喜ぶが、やって来たのは幸運だけではなかった。滴がかつて患った乳がんが再発したのだ。子供をあきらめ治療に専念するか、がんの進行を早めることになっても子供を産むか……病を知り尽くした彼女が下した壮絶な決断とは? 女性の愛と覚悟を描き、生きることの意味をあなたに問いかける、感動長篇。
  • この人と結婚していいの?

    この人と結婚していいの?

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    男はウルトラマン、女はシンデレラ──結婚カウンセラーとして数多くのカップルの問題を解決してきた著者が、男女の思考・行動の違いを、ユーモラスにわかりやすく解説! 「結婚したら夫が急に無口に……」「突然怒ったり泣いたりする彼女が理解できない」「性生活が不一致で……」など、心当たりはありませんか? 結婚前は勿論、倦怠期、破局寸前の夫婦にも効き目抜群の“愛の処方箋”。
  • 女系家族(上)

    女系家族

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻935円 (税込)
    大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認められていた。……遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

    七瀬ふたたび(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    生まれながらに人の心を読むことができる超能力者、美しきテレパス火田七瀬は、人に超能力者だと悟られるのを恐れて、お手伝いの仕事をやめ、旅に出る。その夜汽車の中で、生まれてはじめて同じテレパシーの能力を持った子供ノリオと出会う。その後、次々と異なる超能力の持ち主とめぐり会った七瀬は、彼らと共に、超能力者を抹殺しようとたくらむ暗黒組織と壮絶なバトルを繰り広げる!
  • 重力ピエロ

    重力ピエロ

    小説・文芸
    4.0
    1巻935円 (税込)
    兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
  • 注文の多い料理店

    注文の多い料理店

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません――生前唯一の童話集『注文の多い料理店』全編と、「雪渡り」「茨海小学校」「なめとこ山の熊」など、地方色の豊かな童話19編を収録。賢治が愛してやまなかった“ドリームランドとしての日本岩手県”の、闊達で果敢な住人たちとまとめて出会える一巻。
  • 人民は弱し 官吏は強し

    人民は弱し 官吏は強し

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    明治末、12年間の米国留学から帰った星一(はじめ)は製薬会社を興した。日本で初めてモルヒネの精製に成功するなど事業は飛躍的に発展したが、星の自由な物の考え方は、保身第一の官僚たちの反感を買った。陰湿な政争に巻きこまれ、官憲の執拗きわまる妨害をうけ、会社はしだいに窮地に追いこまれる……。最後まで屈服することなく腐敗した官僚組織と闘い続けた父の姿を愛情をこめて描く。
  • 隣人(新潮文庫)

    隣人(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻1,265円 (税込)
    湖水地方の閉ざされた村。教会信者たちによる怪しげな集会の準備が進行中だったが、教会から抜け出してきた少女が、隣家に越してきた女性アンに助けを求めにくる。アンも何やら秘密を抱えているようだが。一方、ドーセット州で教師を刺した少年が女性精神科医につきまとったあげく、この村をめざしていた……。幾重もの驚愕が待ち受け、ミステリー界を激震させた究極のサイコ・サスペンス!(解説・川出正樹)
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

    君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    「あなたの人生を円グラフで表現してください」大学院生の僕は、エントリーシートを書くのをやめて、小説というフィクションを書き始める。青山の占い師、80億円を運用する自称凄腕トレーダー、偽ロレックスを腕に巻く漫画家。小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路……。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての嘘と真実を描いた、傑作連作短編集。後日譚「革命前夜」を収録。(解説・大森時生)
  • プレゼント(新潮文庫)

    プレゼント(新潮文庫)

    これはこれまで小説を愛してきてくれた人へ、そしてこれから小説の世界に一歩踏み出す人へ贈るプレゼント。何気なく読んだ物語が、ふと目にした一行が、意外な言葉ひとつが、人生を大きく変えるかもしれない。現代を代表する7人の作家が「夏」をテーマに書き下ろした、驚きと切なさ、怖さと美しさ、何よりとびきりの面白さを詰め込んだ奇跡の一冊。さぁ、あなたの人生に小説という選択肢を。
  • 三国志(一) 桃園の巻(新潮文庫)
    完結

    三国志

    小説・文芸
    3.9
    全10巻649~781円 (税込)
    「我ら三人、末永く義兄弟であると誓おうではないか!」劉備・関羽・張飛・孫権・曹操・諸葛孔明……英傑たちの物語が、いま幕を開ける! 後漢末の頃。貧しいが高貴な血を引く劉備は、世を救うという大志を果たすべく、関羽、張飛と桃園にて義兄弟の契りを結ぶ。跋扈する黄巾賊の征伐に乗り出した彼らは、智謀に優れた人物、曹操に出会う――。これぞ王道の「三国志」! 波乱に満ちた群雄割拠の世を描き切る、壮大で華麗な歴史スペクタクル。(解説・渡邉義浩)
  • 猫と罰(新潮文庫)

    猫と罰(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    西洋の諺(ことわざ)によれば、「猫に九生あり」という。漱石の飼い猫の生まれ変わりであるクロは、導かれるように、猫まみれの古書店・北斗堂へと迷い込む。しかし自らを魔女と名乗る店主・恵梨香の身にはある呪いがかけられていた。謎を解く鍵は北斗堂に集まる猫たちの前世にあって――。創作への情熱と、猫と人間の絆が胸を打つ壮大な物語。日本ファンタジーノベル大賞2024受賞。(解説・新井素子)
  • 孤独のチカラ(新潮文庫)

    孤独のチカラ(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    3.9
    1巻539円 (税込)
    私には《暗黒の十年》がある。それは受験に失敗した十八歳から、大学に職を得る三十二歳までに体験した壮絶な孤独の年月である。しかし、人生のうちで孤独を徹底的に掘り下げ過去の偉人たちと地下水脈でつながる時間は、成長への通過儀礼だ。孤独をクリエイティブに変換する単独者のみ、到達できる地点は必ず存在する。本書はそんな自らの経験を基に提唱する「孤独の技法」である。(解説・小池龍之介)
  • 可哀想な蠅(新潮文庫)

    可哀想な蠅(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    「彼は、ただの目障りなハエだ」。SNSの投稿がバズったのをきっかけに絡んできた粘着質なアカウント。誰彼構わず罵詈雑言を吐いてはブロックされている彼を、大学生の芽衣子はスマホの中で「飼う」と決めるが……。ネット社会に満ちる匿名の悪意を描く衝撃の表題作ほか、家族や友達、ご近所さんなどさまざまな人間関係のなかで、目を背けたくなる感情と対峙する女性たちをとらえた短篇集。(解説・宇垣美里)
  • 僕の人生には事件が起きない(新潮文庫)

    僕の人生には事件が起きない(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    組み立て式の棚は完成できぬまま放置して、水筒に入れたあんかけラーメンの汁を公園のベンチで飲む。マニュアル至上主義の店と「食べログ」低評価店の惨状に驚愕しつつ、歯医者の予約はことごとく忘れ、野球場で予想外のアクシデントに遭遇する……事件なんて起きないはずだった「ありふれた人生」に何かが起こる、人気お笑い芸人による初エッセイ集。書き下ろし「文庫版あとがき」も収録。
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

    サンセット・パーク(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    恋人をフロリダに残し、ブルックリンへと逃亡したマイルズ。彼を待っていたのは、一軒の廃屋と将来への不安を抱えた三人の仲間だった。気のいいドラマーのビング、画家志望のエレン、博士論文執筆中のアリス。景気が後退の一途を辿る中、不確かな未来へ踏み出そうとした彼らに突き付けられた無慈悲で甘くない現実とは……。失うものの方が多い世界で、まだ見ぬ明日を願った若者たちの物語。(解説・松村美里)
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

    新樹の言葉(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    麻薬中毒と自殺未遂の地獄の日々から立ち直ろうと懸命の努力を重ねていた時期の作品集。乳母の子供たちとの異郷での再会という、心温まる空想譚のなかに再生への祈りをこめた「新樹の言葉」。“男爵”と呼ばれる無垢な男と、昔その家の女中で今は大女優となっている女性との恋愛譚「花燭」。ほかに「懶惰の歌留多」「葉桜と魔笛」「火の鳥」「八十八夜」「老ハイデルベルヒ」など全15編。(解説・奥野健男)
  • 新ハムレット(新潮文庫)

    新ハムレット(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    デカダンス文学の旗手、太宰のもう一つの面、天稟の文学的才能を存分に発揮した知性的作品群の中から、西洋の古典や歴史に取材した作品を収める。「ハムレット」の戯曲形式を踏みながら、そこに現代人の心理的葛藤と現代的悪の典型を描き込んだ表題作、全作品中もっとも技巧をこらした「女の決闘」、人生の本質的意味を数頁に結晶させた「待つ」ほか「古典風」「乞食学生」の全5編。(解説・奥野健男)
  • 晩年(新潮文庫)

    晩年(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    妻の裏切りを知らされ、共産主義運動から脱落し、心中から生き残った著者が、自殺を前提に遺書のつもりで書き綴った処女作品集。“撰ばれてあることの 慌惚と不安 と二つわれにあり”というヴェルレーヌのエピグラフで始まる『葉』以下、自己の幼・少年時代を感受性豊かに描いた処女作『思い出』、心中事件前後の内面を前衛的手法で告白した『道化の華』など15編より成る。(解説・奥野健男)
  • 悲鳴(新潮文庫)

    悲鳴(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    サチは美しく利発な少女だった。だが彼女は誘拐され、何年も男に監禁された。教育を、青春を奪われ、子を産まされ……けれどようやく事件は発覚し、生還を果たす。しかしそれは新たな苦痛の始まりだった。旧弊な価値観のまま変化のない住人による嫌がらせや無理解に疲弊する彼女の元へこの骨が本物のサチだと白骨死体が送りつけられる――。重なる悪意の根幹に何があるのか。衝撃のミステリ。(解説・大矢博子)
  • 眠れる美女(新潮文庫)

    眠れる美女(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    「女の子を起こそうとなさらないで下さいませよ。どんなに起こそうとなさっても、決して目をさましませんから……」老いを感じ始めた六十七歳の江口が通された部屋には、深紅のビロードのカーテンがかかり、布団の中では、若く美しい娘が裸のまま眠っていた。江口が娘に触れ、布団に入ろうとすると――。「片腕」「散りぬるを」を併録。(解説・浅田次郎)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。
  • しゃばけ(新潮文庫)

    しゃばけ

    小説・文芸
    3.9
    1~22巻649~737円 (税込)
    江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う……。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。(解説・小谷真理)
  • 夏日狂想(新潮文庫)

    夏日狂想(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    明治末の広島に生まれた礼子は、自由のない故郷を出奔。女優を目指しながら、年下の詩人、水本と暮らしていた。そして出会った文壇の寵児、片岡。礼子は才能ある二人の男を愛し、求められ、引き裂かれていく。三角関係が終焉を迎え礼子が見つけたのは、自らも「書きたい」という情熱だった――。誰のミューズでもない、自分の言葉を紡ごうとするひとりの女を創り上げた、魂を震わせる長編小説。(解説・佐久間文子)
  • 天路の旅人(上)(新潮文庫)
    完結

    天路の旅人

    この希有な旅人のことをどうしても書きたい――。第二次世界大戦末期、敵国の中国大陸奥地まで密偵として潜入した若き日本人がいた。名は西川一三。未知なる世界への好奇心に突き動かされた男は、極寒の雪道、延々と続く砂漠、幾重もの峠、匪賊の襲撃や飢えを乗り越え、八年に亘り中国北部からインドまで果てしなく長い路を歩み続けた。二十五年の歳月を経て結実した超大型ノンフィクション。
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)
    完結

    街とその不確かな壁(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    全2巻935~990円 (税込)
    十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す――それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遥か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児(えにしだ)の葉、角笛と金色の獣たち。だが、その街では人々は影を持たない……村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。
  • 藤村詩集(新潮文庫)

    藤村詩集(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    〈まだあげ初めし前髪の/林檎のもとに見えしとき/前にさしたる花櫛の/花ある君と思ひけり(初恋)〉〈とほきわかれにたえかねて/このたかどのにのぼるかな(高楼)〉他に『千曲川旅情の歌』『椰子の実』等々、青春の日の抒情と詠嘆を、清新で香り高い調べにのせ、一読忘れがたい印象を残す近代浪漫詩の精華。本書をひもとくことは、在りし日の青春と邂逅することにほかならない。(解説・伊藤信吉)
  • あわこさま―不村家奇譚―(新潮文庫)

    あわこさま―不村家奇譚―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    東北地方の旧家・不村家では数代に一度、特別な子供が誕生する。人智を超えた才知を授かることから繁栄の兆しと崇められる一方、「あわこさま」と呼ばれる怪異があると畏れられてもいた。異形の奉公人たちの手で守られる平穏な日常が闖入者により瓦解したとき、人々は思い出す。――あわこさまは、不村に仇なすものを赦さない、と。「水憑き」一族の栄枯盛衰を描く、危険すぎるホラーミステリ。(解説・朝宮運河)
  • 沈むフランシス(新潮文庫)

    沈むフランシス(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    都会での仕事を三十五歳で辞め、北海道の小さな村で郵便配達をする女。川のほとりの木造家屋で世界中の「音」を集めながら暮らす男。偶然出会った両者は、急速に惹かれあっていく。からだでふれあうことでしか感じない安息と畏れ、そして不意に湧きあがる不穏な気配。その関係が危機を迎えた嵐の夜、決して若くはないふたりが選択した未来とは。深まりゆく愛と鮮やかな希望の光を描く傑作。(解説・山田真歩)
  • リセット(新潮文庫)
    完結

    リセット(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    全1巻781円 (税込)
    「――また、会えたね」。昭和二十年五月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の苛酷な運命の始まりの日だった→←流れる二つの《時》は巡り合い、もつれ合って、個の哀しみを超え、生命と生命を繋ぎ、奇跡を、呼ぶ。(対談・宮部みゆき)

最近チェックした作品からのおすすめ