安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。
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Posted by ブクログ 2020年05月18日
☆☆☆2020年5月レビュー☆☆☆
桜田門外の変にいたる時代背景や、政治力学に焦点をあてた上巻。圧巻の下巻へとつながる足掛かりだ。
水戸藩の守旧派である谷田部兄弟の捕縛から物語は始まる。
急進派、関鉄之助を中心にこの物語は描かれる。
藩主・斉昭の盛衰から、ペリー来航、井伊直弼の登場と、この...続きを読む