阿川弘之の一覧
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ユーザーレビュー
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太平洋戦争に、井上成美、山本五十六と反対し続きた海軍の米内光政。
米内光政とはどのような人物なのか、なぜ内閣は短命で終わったのか。
なぜ昭和天皇に気に入られたのか。
あの有名な畑俊六の極当国際軍事裁判での米内光政。
この本を読み終わった時には、彼をもっと知りたいと思えるようになる。
彼の内
...続きを読む閣が短命で終わらなかったら、、、と考えると戦争は終わっていたのではないかと考えます。
表面上、日本は軍部全員が全員戦争賛成をして敗戦したように見えるが、最後の最後まで殺されるかも分からない時に反対し続けた米内光政。
彼から学べることは沢山ありました。
とても面白かったです。
Posted by ブクログ
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乗り物好きな阿川弘之氏の、旅のお話集。
紀行文にとどまらず、戦後の日本の交通に関する興味深いレポートも満載。
一章ごとに写真が載っていて、「手前にいるのが著者」などとキャプションが添えられている。
誰が撮ったのかな?編集者でしょうか?奥様でしょうか?
ユーモアあふれる語り口で、昔懐かしくもあり、大変
...続きを読む勉強にもなった。
『一級国道を往く』
日本の道路はひどい!
1958年10月、一級国道を使っての東北の自動車旅に、筆者夫妻と編集者カクさん、運転手スケさんの4人でトライ。
あまりの悲惨さに、実体験が書かれているだけなのに、声を出して笑ってしまった。
『機関士三代』
松井さんちの長男3代の国鉄職員のリレー手記という形をとっている。
日本が鉄道にどれだけ力を注いでいたか(だから道路がひどいのだ)、時間通りに運行される鉄道交通の陰に、乗務員のどれだけの苦労があるかを知る。
3代の認識が時代と共に変わっているのも実感。
『スチュワーデスの話』
正確なところはぼかしてあるが、多分、戦後の日本航空第1期のスチュワーデス(当時はこう呼んだ)の話を聞くという形。
そういえば、振袖姿が売りだった。
『おせっかいの戒め』
突然の豪雨が毎日のように襲った時期・・・
自分だけ安穏に車に乗っているのが悪いような気がして、雨宿りの人、ずぶ濡れの人に、つい「乗りませんか」と声をかけてしまう。
しかし、今で言う、モヤモヤした気分になることばかりだった。
『ホノルルまで』
(1955年らしい)
阿川氏夫妻は、アメリカ留学のため、太平洋の定期航路のアメリカ客船でハワイを目指した。
船内では西洋のマナーで振る舞わなくてはいけない。
慣れぬレディーファーストを演じ、疲れる阿川氏。
狭い船室の中だけ「日本帝国」だ。
人間観察が面白い。
『アメリカ大陸を自動車で横断する』
(1956年頃。アメリカでライセンスを取ったらしい)
州ごとに交通ルールが微妙に異なり、お巡りさんに捕まりそうになる。
『ゴア紀行』
一緒に東北自動車の旅をした編集のカクさんから、今度は海外でルポを書きましょうと言われ。
行きは鉄鋼関連企業の商社マンと共にチャーター便で。
帰りは鉄鉱石運搬用のボロ船で、24日かけてゴアから帰国した。
何もすることがなく、ノイローゼになりかける。
『二十二年目の東北道』
一級国道の自動車旅から22年、メンバーを2代目スケさんに入れ替えて、さあどんな変化を遂げたのか、また東北の旅に出た。
全て舗装済みの快適な道路、解説の関川夏央氏も書かれている通り、紀行文は困難な旅であるほど読者の共感を呼びやすい・・・あまり笑うところもない旅であった。
一つだけ、長距離トラックのベテランドライバーのセリフが面白かったので、ネタバレになるけれど載せてしまう。
「昔は道悪ぐて走(はす)れなかった。今は渋滞で走れねえ。走(はす)れねえのは今も昔も変わらねえ」
Posted by ブクログ
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ずっと読みたかった阿川さんの本作をようやく読めた。
確かに、他の作品とはやや毛色が異なる。もともと阿川さんは女性よりも男性に好まれる作家ではないかと思っていたが、もし女性が本作を読んだらどんな感想を持つだろう・・と思った。
冒頭から妻への暴力の場面で始まる。主人公は女性は家長である男性に従うべきで
...続きを読むあり、余計な教養を身につけるべきではない、と考える男で、一見、何と前時代的な小説だろう、と思える。しかしこの男性の思想の内容自体が問題ではないのではないか。この人物はいわば内弁慶的な性向があり、そのことを自覚してもいる。
もちろん、主人公が多くの同期が死んでいく中、たまたま生き残ったという感覚をもち、二十代にしてすでに余生を生きるような気持ちで、屈託を抱えていることと、だからと言って家庭内での暴力を正当化することとは別だと思う。全く理由にもなっていない。ただ、あとがきや「春の城」の結末部分にも確かあったと思うが、家父長制的な習慣も、挙国一致的な体制も、戦前はあれだけ当たり前に、もしくは称揚さえされていながら、敗戦後は手のひらを返したように価値観が逆転し、「民主的」になっている世情に反発したいという心情も理解はできる。自身の頑固さとか偏屈さを外では出せないので、「ウチ」ではそれが出てきてしまう。そこまでわかっていながら、抑制ができないから、それでも妻になる女性とうまくやっていけるのか、結婚以前からですらすでに主人公は思い惑っている。
自分自身のことに寄せて考えてみても、私自身妻にもっとこうして欲しいとか気を遣って欲しいとか、直接に言い争うことさえしないが、しょっちゅう周囲に愚痴っていないか。
現代では、夫婦が互いに気を遣って、常に気を揉んで、先回りして思いやることが理想とされていはしないか。そのこと自体は全く正しいが、ただ本作に描かれているように、誰しもが自分の思う理想像を相手に抱いているのであってみれば、それを普段から口に出して相手に求めるか、押し殺して妥協点を探り探り生きていくかの違いでしかないのでは、とも思える。思うに、男女間夫婦間で表現されているが、この主人公は、他者に対して抑制したり妥協したりということがもともとできないのだろう。
この男性は暴力的な言動の後に後悔することもあるし、子どもができればだんだんと可愛いと思う感情も表現されている。苛烈な性格の男を描いているはずだが、決定的に家庭が崩壊しているとか、読み進めるのが辛くなるといったことも、不思議となかった。どこか淡々としているし、語り口に裏表がない。こういった点は、そもそも阿川さんの他の小説にも見受けられると思う。
最後の方に登場した2人の作家は、的外れかもしれないが吉行淳之介と安岡章太郎ではないか?とも思った。この2人が阿川さんのことを理解するとは思えない(?)・・他の2人も、もちろん好きな作家だが、もっと観念的だし、もっと耽美的と言っていいのかなと思う。阿川さんの文章が親しみやすく感じるとしたら、それは、阿川さん個人の実際の人生の延長に全て作品があるような気がするからで、そこからあまり外へ出ていかないのが魅力であるし、一方もしかしたら欠点とも言えるのではないか。
Posted by ブクログ
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だんだん負けて行き、最後の海軍甲事件に至る。
山本五十六でも至らないところが多々あり、それでもなんとか頑張っている姿がなんとも言えない。若い頃に読んだときはそうは思わなかったが、今はそう思う。
Posted by ブクログ
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日本に必要な人物。少しでもこの方の声に耳を傾け、国民の生活を考えられる人がいれば良かったのに。今の日本も、国民のことを第1に考えて政をしてる方が現れることを祈りたい。
桜の会を弾劾するために、税金の高給取りが子供に見せられない野次を飛ばし、記憶に無い、私の管轄では無いと何十時間も平行線の無駄な時間
...続きを読むを費やすのだろうか……
Posted by ブクログ
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