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Posted by ブクログ 2023年05月24日
阿川弘之、デビュー作。
「雲の墓標」の衝撃と感動に、こちらへとさかのぼって読んだ。
3月から読み始めて、今!
・・・途中、何度も中断したのに、よく投げなかったものよ・・・
それもこれも、筆力、テーマの力。
学徒動員され、内地での暗号解読業を経て、中国へ・・・
そして終戦。
故郷広島の悲劇。
阿川...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月02日
まず、書き出しが素晴らしい。思わずその川の水中を覘いてみたくなる。 また、後半の主人公耕二を慕う智恵子が原爆で息をひきとる場面では、いつもならもっと感情がこみ上げてくるのだが、作者はあえて二人の関係をすこし突き放したように設定することで、感傷的になるのを避けたように想った。それにしても、原爆投下後の...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年11月19日
Kodama's review
阿川弘之という方の小説は初めて読ませてもらいました。この作品は昭和27年7月に刊行されたものです。内容は第2次世界大戦に遭遇した青年を描いたものです。様々な思いや葛藤が当時の人たちにはあったということが、とてもよく表現されていると思います。
(06.12.2...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月29日
「戦争小説を読むんだ!」との強い覚悟でページを進めていたけれど、後方部隊配属の学徒出身兵が主人公で、全編を通して激しい戦闘描写はなく、大学で青春を謳歌していた学生が戦争に駆り出された体験談が淡々と描写されていた。 それでも、原爆の段になると、過激な描写はないものの、その無慈悲な兵器の恐ろしさに身が震...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年02月20日
戦前~戦後に青春を生きた主人公や、取り巻く人々の話。
戦争物はあまり得意ではないのと、全体的に薄暗い印象が拭えず、読むのに少し苦労した。でも描かれている登場人物達の若さと、時代に喰われざるを得なかったエネルギー(こう書くと妙に年より臭く感じられてしまうけど)がしっかりと伝わってくる。主人公と近い年代...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年11月12日
青春小説といえば、青春小説。
途中までは。
原爆以降の描写が痛い。
死が彼を避けていったような気持がした。
そして「運命が軽く扱われる」のは、戦前も戦後もさして変わらないんじゃないかと思った。
終戦以降、日本人が水に流して忘れてしまった苦悩が浮かび上がる。
きっと、もう誰にも思い出してもらえな...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年11月28日
この書の題名は杜甫の「春望」から取ったらしい。開戦から終戦の時代の学生・軍令部で働く主人公・耕二や友人、そして先輩の妹・智恵子が戦争に巻き込まれ、悲劇が次々生まれる。原爆が落ちた広島の描写があまりにもリアルで凄絶!そして東京空襲で焼け野原になった首都。このような時代の中で、軍令部勤務の男女の恋が進行...続きを読む
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