【感想・ネタバレ】米内光政のレビュー

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ネタバレ

終戦時の海軍大臣。いわゆる秀才タイプではないものの、識見と確固たる信念を持ち、胆力を持つリーダー。本土決戦派を抑えて終戦工作という困難を成し遂げた。
他方で、持ち前の面倒くさがりか無口からか、海軍内の主張・理念を部内に周知徹底させず結果として海軍として一枚岩の形にすることを怠ったことは悔やまれる。

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2024年02月24日

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太平洋戦争に、井上成美、山本五十六と反対し続きた海軍の米内光政。

米内光政とはどのような人物なのか、なぜ内閣は短命で終わったのか。

なぜ昭和天皇に気に入られたのか。

あの有名な畑俊六の極当国際軍事裁判での米内光政。

この本を読み終わった時には、彼をもっと知りたいと思えるようになる。

彼の内閣が短命で終わらなかったら、、、と考えると戦争は終わっていたのではないかと考えます。

表面上、日本は軍部全員が全員戦争賛成をして敗戦したように見えるが、最後の最後まで殺されるかも分からない時に反対し続けた米内光政。

彼から学べることは沢山ありました。
とても面白かったです。

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2022年09月18日

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日本に必要な人物。少しでもこの方の声に耳を傾け、国民の生活を考えられる人がいれば良かったのに。今の日本も、国民のことを第1に考えて政をしてる方が現れることを祈りたい。

桜の会を弾劾するために、税金の高給取りが子供に見せられない野次を飛ばし、記憶に無い、私の管轄では無いと何十時間も平行線の無駄な時間を費やすのだろうか……

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2020年03月01日

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◇いろいろな面で、非常に勉強になりました。

最も印象的だったのは、
「真の指導者とは何か」を教えてくれる
教科書のように感じました。

今まで読んだリーダーシップの本で、
聞いたことこともないスタイルなのですが、
(つまり、何も言わない。
しかし、内なる信念はハッキリしていて、
最後の最後には、指導力を発揮する)
これぞ、理想のリーダー像なのではないか。

批判ばかりしている自分を大いに反省させられ、
願わくば、かくありたい、と思わせられました。

◇米内とは、偉大な人らしいが、何をしたのか、
かねてから知りたいと思っていたのですが、
本書を読んで、かなり見通しがよくなりました。

あわせて、なぜ無謀な太平洋戦争に突入していったのか
何が起こっていたのか、大戦中に登場する人物像等
様々なことが、よく見えてきました。

◇戦争中、名が残るのは、派手なことをした人であって、
華々しいけれど、評価に値するとは必ずしも限らない。

しなかった人の方は、一般からはわかりにくいので、
真に偉大でも、名は残りにくい、
ということがわかりました。

あの時代にあって、冷静にものごとを見つめ
命を張って、戦争に突入するのを止めようとしていた人が
こんなにいたとは知らなかった、と新鮮であり
そんなことも知らなかったのかと、恥ずかしくなりました。

◇井上成美との、コントラストも、とっても面白かったです。

「米内中将は、二・二六のような変事でもなけれは
慈眼衆生を観るといった感じの、したしみ深い長官だが、
(井上)参謀長はご本人が論理学の教科書みたいな人で
目つきは鋭いし、日常接するのが怖かった」

◇その井上が米内をどう評価していたか、
というところから、本書は始まります。

井上が、
「日本の海軍には、一等大将と二等大将とがあった」
と言っていたのは、有名な話だとのこと。

果たして、誰が一等大将に合格かと言えば、
山本五十六でさえ、条件付きで一等大将とは、
何と厳しい評価なのかと驚きました。

「大将の位がえらいなんて思っているような大将は全員落第なのだが、
この容赦なしの井上成美が、同時代の提督の中で、
無条件で一等大将と認めていたのが米内光政であった」

と言われると、米内とはどんな人物なのか、
一気に引き込まれました。

ちなみに、井上の教え子の某氏によると

「山本五十六さんほか数人が二等大将か、辛うじての一等大将。
あとは東郷元帥を含めて全部三等大将だったのではないでしょうか」

とのことだそうです。。。

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2020年01月25日

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最も印象深い二つの対照的な場面

8月10日の御前会議前
米内光政「多数決で結論を出してはいけません。きわどい多数決で決定が下されると、必ず陸軍が騒ぎ出します。その騒ぎは死にもの狂いだから、どんな大事にならぬとも限りません。決を採らずにそれぞれの意見を述べさせ、その上で聖断を仰、御聖断を以て会議の結論とするのが上策だと思います。」

ポツダム宣言受諾通告後
大西瀧治郎「たしかに戦勢は不利です。われわれの努力が足りませんでした。申し訳ないことです。われわれが責任を負わなくてはなりません。しかし、あと二千万人の日本人を特攻で殺す覚悟なら、決して負けはしません。もう一度だけやらして下さい。もう一度智恵を出させて下さい。どうか、今しばらく戦争を継続させていただきたいと、陛下にお願いして下さい。」

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2019年11月30日

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2016.9.30
これまた米内光政を礼賛する訳ではなく、史実を丁寧に積み上げて記された名著。
無口ではあったが、人を和ませる人柄だったと。でも、本当に戦争を回避したいのであれば、面倒くさがらずに、人を説得すべきだった。

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2016年10月09日

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この時代に生きていたとして、マスコミに踊らされずに米内さんのことを評価できたのか。

山本五十六でテンポをつかめたのか、1カ月弱で読み切ってしまいました。

五十六さんは、戦争の最中亡くなってしまうし、連合艦隊司令官長なので洋上、海外の世界が多かったのですが、こちらは大臣、総理として日本をきちんと敗戦に持って来て、海軍を終わらせた方。

五十六さんだったり、決定版 日本のいちばん長い日と同じ時間を、別の視野からまた読み進めていくことで、まだまだ浅いですが自分の日本史の世界を複眼的にとらえられていく気がします。

黙して語らず、しかし見ていて、本当に重要な部分は外さない。

この器の大きさから、出世コース外のスタートから、海軍のトップ、日本の総理大臣まで。

見ている人は、見ているわけですね。

ただこの語らない部分が、対民衆、国民に対しては誤解を与える部分もあるのだなと難しく感じます。
この時代に生きていたとして、マスコミに踊らされずに米内さんのことを評価できたのか。
新聞などではわからないこの部分をどうやって知ることが出来るのか。
自信がないですね。

今の政治家を見る時の指針になれば、と思います。

この本を読んでいるとこれまた井上成美
さんの記述が多く、
印象的だった

to live in hearts we leave behind,Is not to die.」
という言葉を贈ったのも井上さんです。

ここまで読んで、いよいよ期待膨らむ三部作のラスト。
読むのを楽しみにしております。

実は、五十六さんは単行本で読み、写真がいろいろ挿入されていたのですが、今回は文庫で読んだので写真が全然無かったのです。
とにかくイケメンであったと描かれた米内さんの写真が見られなかったのは残念と思い、
重たいですが井上さんも単行本で読む予定です。
秋突入に向け、いい読書スタートが切れそうです。

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2015年09月16日

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米内光政を中心に、どうして先の戦争に突入したか~どのように終戦にもっていったかが、歴史本を読むより、より分かり易く理解できた。米内光政という人間を初めて知り、その魅力に一発でやられた。

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2015年03月14日

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いろんな人の証言や資料をベースに米内の後半生を丁寧に描いている。個人的には兵学校の成績が中くらいだった米内の学生時代や若い士官のころの話が知りたかったけど、とにかく彼の大物っぷりがわかった。
開戦と終戦前の日本の国内の政治がどうだったのかをあまり知らなかったので学ぶところ大であったし、特に開戦前は映画山本五十六であったような通りだったのかと思った。

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2012年08月17日

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帝国海軍の軍人・米内光政の生涯を描いた阿川弘之の作品。開戦から敗戦に至るまでの異常な状況下で大局的な観点で適切な判断により戦争を終結に導いた人物。その生き方は派手ではないものの、リーダーとはどうあるべきか等、色々と考えさせられる。

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2010年01月11日

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戦後60年経つが、先の太平洋戦争の終結に尽力した一総理大臣を忘れていないか?
その名は、「米内光政」。
1880年に岩手県の盛岡に生を受け、海軍大将で何度も海軍大臣になり、第2次世界大戦勃発後、陸軍大将で総理大臣になった阿部信行の辞任を受けて、1940年に総理大臣になる。わずか半年で辞任するも、その後に総理大臣になり太平洋戦争を始めた東条英機内閣の倒閣や戦争の早期終結に尽くした大人物で、戦後の1948年死去。
この人物を忘れさせまいと、同じ海軍兵が筆を執った。この人こそ、タレント阿川佐和子の父親として有名な阿川弘之氏だ。多くの戦争小説を書いたけど、海軍提督三部作(「山本五十六」、「井上成美」、「米内光政」)は特に、戦争という非常事態における指導者の実力を問う記録文学として有名だ。これは、名著。一読をオススメ。

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2009年10月04日

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評価が分かれる人で、取り上げていない部分もあり、この本だけで米内光政を理解することはできない。だが、この本で描かれている部分も彼の一面として確かにあったのかと思う。全てフィクションだったとしても、物語の主人公としてとても魅力的だった。老荘での理想的な人物像を体現しているとのことで、こういう人には惹かれる。

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2021年12月18日

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この本には書かれていない負の側面も米内光政にはあるそうだが、それを考慮したとしても、不思議なひと、そして最後の局面で役割を果たした立派な人ということになるだろうか。
完全無欠ではない中で、どれだけ頑張れるかという糧になるかな

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2021年04月18日

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井上成美と米内光政が一貫した思想をもって進めた終戦工作があって無事に戦争を終結させることができたことを認識した。私はマリアナ沖海戦で日本の敗北はほぼ決定していたのに日本の指導者はなぜもっと早くに戦争終結の道を選ばなかったのかとずっと思っていたのでなんだか少しホッとした。しかしその工作はかなり困難なものだったはず。この点をもう少し調べて見ようと思う。

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2020年11月11日

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 今年は米内光政(1880-1948)生誕140年といふことです。この人は「第37代内閣総理大臣」といふよりも、「最後の海軍大臣」としての方が存在感があつたやうです。
 本書はその米内光政を、やはり海軍出身の阿川弘之が執筆した評伝小説であります。
 元来米内光政といふ人は、兵学校でも平凡な成績で、さう優秀とも目されず目立たぬ経歴だつたやうです。何かと「俺が俺が」の軍人の中では異色の存在と申せませう。そのせいか、若い時分の記録はあやふやで、詳らかではないみたい。盛岡出身ですが郷里でのエピソードは少なく、本書でもイキナリ春日艦長(海軍大佐)としての登場であります。

 部下に対しても必要最低限の事しか伝へず、時には必要な事さへ伝へず誤解をされたり(鈍重なのでは?と)、有事でもなければ歴史に残る事もなく、そのまま埋もれた人だとも言はれてゐます。確かに、本当に重要な事といふのは案外少なく、たいていの事は「まあ、どうでもいいよ」で済むやうな気がします。しかしそれにしてもこの人は度が過ぎた面倒臭がりだといふ評もありました。
 ゆゑに本書の記述は、彼に関はつた人物の証言が中心なので、小説としては物足りないかも知れません。一点、米内の人となりと思想を、歴史に絡めて浮き彫りにするといふ意図ではないでせうか。

 有事でもなければ埋もれた筈の人物が、まさに太平洋戦争といふ未曾有の有事に巻き込まれた訳であります。海軍左派トリオと呼ばれた米内・山本五十六・井上成美らの反対も虚しく開戦し、日本は予想通り壊滅的な打撃を受けます。二度目の海軍大臣就任の役割としては、終戦工作をいかに国策に叶ふやうに遂行するか、といふ事でした。既に予備役となつてゐた米内を、まさに歴史が必要としたと申せませう。

 確かに「陸軍=悪」「海軍=善」とは単純に言へないし、「天下の愚将」といふ米内評もあります。それだけ一筋縄では行かぬ、茫洋とした人物像が浮かんできます。幸ひ米内光政については、色色と書物が出てをります。米内礼讃に飽き足らぬ人は、他の文献にも当ると宜しからうと存じます。本書は本書で、つかみどころのない米内光政といふ人物の輪郭を力強く描写した、骨太の一冊でございます。

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2020年05月25日

Posted by ブクログ

綿密な記録類の読み込みと取材に基づいた記録文学。本土決戦を避け、終戦へ導くことに全霊を傾けた最後の海軍大臣の伝記。

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2019年03月03日

Posted by ブクログ

2012.1記。

太平洋戦争前夜の海軍大臣にして首相の地位にあった米内光政の伝記的小説。その人となりを周囲の人の証言をもとに描き出すことが本書の狙いであるが、史実に忠実であろうとすると同時に、著者は主人公に強い共感を抱いていることを隠しておらず、そのことがかえって読後感を心に残るものにしている。

米内光政は必ずしも同期の秀才ではなかったらしい。実際、参謀だの米国大使館だのを同期が歴任する中、佐世保あたりで芸者にもてまくってたりする。しかし、時代とともにドイツと連合して対ソ戦に備えるべきと主張する陸軍と、ドイツと組めば対米戦争不可避と絶対反対の米内ら一部海軍との対立が先鋭化、政治もこう着していく。
こうした世相の中、省内で名も知られていなかった米内が次第に中枢に上り詰めていくプロセスは読みごたえがある。

「カミソリみたいな井上さん(井上成美)を、参謀長として、のちには次官として、上手に包み込んで使っておられた」という人使いの妙。
一方で「(米内さんはいつも井上や山本五十六とだけ話をするので)・・・部課長クラスが何を言ってきても…あまり相手にしない。まあお前たち適当にやれヨというようなことで・・・この点、陸軍は下が動かしているんですからね」などという証言は、あらゆる職場において目にする風景であり、サラリーマンとして色々思うところがあった。

太平洋戦争緒戦の勝利に国民は沸いたが、実際には日本軍がもっこと鋤で防御陣地を作っていた頃、米軍はブルドーザーで陣地構築していた(占領地で接収し、日本軍人のほとんどが初めてその機械を目の当たりにすることになる)。この圧倒的な国力差によって日本が追い詰められていく様は、読んでいて暗澹とした気分にさせられる。

この本を読んでも、「なぜかくも明確な戦力差がありながら戦争に突入したのか」の答えが見つかるわけではない。米内という人への評価も一つではないだろうと思う。それでもこの時代の一断面を知る上で、極めて示唆に富んだ一冊であるとは言えるように思う。

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2019年01月13日

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豪快な性格ながらも、極限状態では緻密な判断を下せる能力。これが米内が持つ人を惹きつける力だったのか?著者が言うように、陸軍のトップも米内のようなカリスマ性を持っていれば果たして・・・

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2018年09月17日

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海軍大将米内光政について、名前は知っていても具体的に何をした人かは無知であったため手に取った。三国同盟や米英との戦争に終始反対し、戦争を終結に導いたといった実績が有名なところだろうか。綿密な取材に基づく私生活全般についても詳しい本。

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2016年12月20日

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積読状態だった阿川弘之の海軍提督3部作を連休中に読もうと思っていたのですが、恐らく井上成美は読み終わらなそうです・・・^^; この3名の中ではやはり米内光政が一番良いですね。

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2014年05月05日

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中国への対応など看過している短所こそあれ、阿川の描いた米内光政は魅力的な人物だった。読み物としては大いに楽しむことができた。歴史上の人物には様々な評価があるのが常で、ネットでもその種の情報が氾濫しているから、せっかく面白く読んでいるところを、そうした有象無象の意見に邪魔されそうになって嫌だった。
するに阿川が、どのような人物をしてスマートな人となしたか、その点が大事であって、実際の米内がどうであったかは極端に言うと問題でない。

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2013年10月14日

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『永遠の0』を読み終え、日本海軍物を読むことに。
阿川弘之の海軍提督三部作。

日本海軍が太平洋戦争開戦に否定的だったことは知られていることであるが、米内光政は海軍大臣、首相まで務め、その中心人物でもあった。
若い時の海外経験も豊かで世の中の潮流を冷静に且つ客観的に観ていた。そして根っからの平和主義者であったのだろう。
口数が少なく派手さはないが、東北人(盛岡)にある芯の強さを持ち合わせる。様々なエピソード等を交えて、米内光政の人物像を描き出し、一味違ったリーダーシップ、カリスマの形を感じる。

海軍の組織に対する考え方、仕組みは、現在の官僚社会、企業社会に引き継がれているところもあり、それも意識しつつ読み進めることも興味深い。


以下引用~
・ちょっと奇妙な事実だが、盧溝橋事件の処理にあたった陸軍大臣(杉山)は、中央の要職ばかり歩いてきて、中華民国在勤の経験がなかった。それに反して海軍大臣(米内)は、第一遣外艦隊司令官第三艦隊司令長官として、揚子江方面に通算三年近く勤務し、辛亥革命後の中国を良く知っていた。
『君、揚子江の水は一本の棒ぐいでは食いとめられやせんよ』
・米内のメモには、「独伊は何故日本に好意を寄せんとするか、好意というよりは寧ろ日本を乗じ易き国としてこれを接近し、己が味方に引き入れんとするにあらざるか、最も冷静に考慮せざるべからず」
という記述もある。彼はヒットラーの「わが闘争」を読んでいた。
・『To live in hearts we leave behind, Is not to die,』
(あとに残る者の心の中に生きることが出来れば死はない)
・米内はこの風潮(前海軍大臣が天皇に真実を伝えない)を是正し、井上次官と組んで、燃料問題も海戦の結果も、ありのままを天皇のお耳に入れるように心掛けた。
・武見太郎『しかし、科学技術を振興していけば、日本は立ち直って新しい国に生まれ変わることが出来ると思いますがね』
物理屋でもある武見が反論すると、
『国民思想は科学技術よりも大事だよ』(米内)

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2013年08月24日

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最後まで戦争に反対し、終戦処理を行った海軍大将。井上さんが認める数少ない一等大将の一人。

正直読んでて、米内さんの寡黙な性格に惹かれなかった。艦隊派の面々のようなカリスマ性があればなと思う。
だけど、当時の「バスに乗り遅れるな」に象徴される状況のなか、自らの命の危険を省みず、はっきりと反対し続けたことには尊敬せずにはいられない。

原爆が落とされたときの天祐発言は軍人として如何なものかと思うが、対米英戦の反対、独伊同盟反対の根幹にある、目の前にある様々な物事を積極的に収集し、冷静な立場で判断を下すところは見習いたい。

米内さんを愚将だったと評する人もいるから引き続き調べていきたい。

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2012年05月14日

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平生は寡黙にして、なにを考えているのか分からない印象が、いったん抜き差しならない状況になると、己の命を賭けても正しい道を貫き通す凄さがあった。陸軍や右翼の壮士からいつ命を奪われるかも分からない時でも、悠揚としていられたその姿に不思議な魅力が感じられた。無私無欲の人であったのだ。

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2012年01月22日

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アピールしない人だけに小説にしづらいだろうが、よくその魅力を引き出している。終戦及びその直後の収拾の場面がおもしろかった。12.1.4

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2012年01月04日

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義実家が岩手県で、伯父さんから岩手出身の総理大臣が多いことを聞かされ、興味を覚えて読んでみた。原敬、斎藤実、米内光政、鈴木善幸。海軍畑が多いのは海が近いからでしょうかと伺うと、当時は貧しく食べるために軍隊に入るしかなかったと聞いて腑に落ちたのを覚えている。
かつての朝敵で反骨心があり、寡黙だが芯が強くぶれないのは何か県民性なのかなと感じた。

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2022年02月17日

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小説としては少し退屈ですが、米内光政自体、鈴木寛太郎と戦争を終わらせた人。もっと世の中に知ってほしい人。
米内、山本、井上の海軍三羽烏は日本史できちんと教えておくべきと思う。

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2019年04月21日

Posted by ブクログ

後半の開戦から終戦とその後の話は引き込まれる。特に終戦までの道程は不退転の覚悟がないと出来ない仕事だなと米内という人に感心する。

あの時代にこんなに常識的な人がいたんだな。

にしても、本土決戦、二千万人が特攻すれば戦争に勝てるって、そんなこと国の上層部で議題にあがってる事がまさに狂気の時代。戦争は嫌だな。

たぶん事実だけを淡々と書いた真面目な本。長くて疲れたが読んでよかった。

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2011年11月20日

Posted by ブクログ

うーーーん。相当、当時の陸軍がひどくて
世間もヒステリック状態だったので仕方ないが
本当に太平洋戦争がダメと思うなら死を賭して
留めるべきだったよね。。

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2011年08月27日

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