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  • 夜と霧の隅で

    夜と霧の隅で

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    第二次大戦末期、ナチスは不治の精神病者に安死術を施すことを決定した。その指令に抵抗して、不治の宣告から患者を救おうと、あらゆる治療を試み、ついに絶望的な脳手術まで行う精神科医たちの苦悩苦闘を描き、極限状況における人間の不安、矛盾を追究した芥川賞受賞の表題作。他に『岩尾根にて』『羽蟻のいる丘』等、透明な論理と香気を帯びた抒情が美しく融合した初期作品、全5編。
  • 吉野葛・盲目物語

    吉野葛・盲目物語

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    大和の吉野を旅する男の口を通して、失われた古きものへの愛惜と、谷崎生涯のテーマ、永遠の理想の女性たる母への思慕の情を謳った随筆的小説『吉野葛』。夫浅井長政を兄織田信長のために滅ぼされるお市の方の悲劇的生涯を中心に、戦国時代を生きた人間の喜怒哀楽を美しく描き出した『盲目物語』。ともに、日本的なものへの傾斜を深めた谷崎中期の代表作である。
  • 猫だましい

    猫だましい

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    こころの専門家・河合隼雄先生は、実は大のネコ好きです。今までに読んだ古今東西のたくさんの猫物語の中から、特にお気に入りのにゃんこ達を選んで、お話しいただきました。長靴をはいた猫、空飛び猫、鍋島の化け猫、100万回生きたねこ……ネコのことが分ると、ヒトの心も分る、かもしれませんよ。(大島弓子さんの感想マンガは電子書籍版には収録しておりません。)
  • 可愛いエミリー(新潮文庫)

    可愛いエミリー(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    「勇気を持って生きなさい。世の中は愛でいっぱいだ」。最愛の父の遺した言葉を胸に、みなし子になったエミリーはニュー・ムーン農場に引きとられた。孤独で夢見がちな彼女は、伯父伯母から変わった子供だと言われながらも、書くことに熱中し、詩人か小説家になろうと決心する。著者は『赤毛のアン』シリーズで親しまれているが、より自伝的だとされるエミリー・シリーズの第一作。
  • 夜のかくれんぼ

    夜のかくれんぼ

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。信じられないほど、異常な出来事が、次から次へと起るこの世の中。科学もふきとび、理屈も引っこむ摩訶不思議な世界に、あなたもまきこまれるかもしれません。ひと足さきに、活字の世界で奇妙な体験をしてみませんか。ミステリアスな世界にあなたを誘うショートショート28編。
  • 山椒大夫・高瀬舟

    山椒大夫・高瀬舟

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    人買いのために引離された母と姉弟の受難を通して、犠牲の意味を問う『山椒大夫』、弟殺しの罪で島流しにされてゆく男とそれを護送する同心との会話から安楽死の問題をみつめた『高瀬舟』。滞欧生活で学んだことを振返りつつ、思想的な立場を静かに語って鴎外の世界観、人生観をうかがうのに不可欠な『妄想』、ほかに『興津弥五右衛門の遺書』『最後の一句』など全12編を収録する。
  • 檸檬

    檸檬

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    31歳という若さで夭折した著者の残した作品は、昭和文学史上の奇蹟として、声価いよいよ高い。その異常な美しさに魅惑され、買い求めた一顆のレモンを洋書店の書棚に残して立ち去る『檸檬』、人間の苦悩を見つめて凄絶な『冬の日』、生きものの不思議を象徴化する『愛撫』ほか『城のある町にて』『闇の絵巻』など、特異な感覚と内面凝視で青春の不安、焦燥を浄化する作品20編を収録。
  • 小さき者へ・生れ出づる悩み

    小さき者へ・生れ出づる悩み

    小説・文芸
    3.8
    1巻506円 (税込)
    妻を失い、新しく芸術に生きようとする作家の覚悟と、残された小さき者たちに歴史の未来をたくそうとする父性愛にあふれたある夜の感想を綴る『小さき者へ』。“君”という語りかけで、すぐれた画才をもちながらも貧しさゆえに漁夫として生きなければならず、烈しい労働と不屈な芸術的意欲の相剋の間で逞しく生きる若者によせた限りない人間愛の書『生れ出づる悩み』の2編を収める。
  • 礼儀作法入門

    礼儀作法入門

    ビジネス・実用
    3.8
    1~2巻484~539円 (税込)
    礼儀作法とは何か。それは「他人に迷惑をかけない」ことだと、山口瞳はいう。そのためにも「まず、健康でなくてはならない」と。世に作法の本は数あれど、礼儀を人づきあいの根本から教えてくれる書物は意外に少ない。「電話いそげ」「パーティーの四つの心得」「なぜか出世しない通勤の天才」など、金言の数々も心にしみる。とりわけ社会人初心者に贈りたい人生の副読本である。
  • 光る壁画

    光る壁画

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    胃潰瘍や早期癌の発見に絶大な威力を発揮する胃カメラは、戦後まもない日本で、世界に先駆けて発明された。わずか14ミリの咽喉を通過させる管、その中に入れるカメラとフィルム、ランプはどうするのか……。幾多の失敗をのりこえ、手さぐりの中で研究はすすむ。そして遂にはカラー写真の撮影による検診が可能となった。技術開発に賭けた男たちのロマンと情熱を追求した長編小説。
  • 星への旅

    星への旅

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    平穏な日々の内に次第に瀰漫する倦怠と無力感。そこから脱け出ようとしながら、ふと呟かれた死という言葉の奇妙な熱っぽさの中で、集団自殺を企てる少年たち。その無動機の遊戯性に裏づけられた死を、冷徹かつ即物的手法で、詩的美に昇華した太宰賞受賞の表題作。他に『鉄橋』『少女架刑』など、しなやかなロマンティシズムとそれを突き破る堅固な現実との出会いに結実した佳品全6編。
  • エヌ氏の遊園地

    エヌ氏の遊園地

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    エヌ博士の研究室を襲った強盗。金のもうかる薬を盗んだのはよかったけれど……。女性アレルギーの名探偵のもとに届いた大きな箱。その箱の中に入っていたものは……。別荘で休暇を過すエヌ氏のもとに、突然かかってきた電話。なんとその電話は江戸時代の霊魂からだった……。卓抜なアイデアと奇想天外なユーモアで、不思議な世界にあなたを招待するショートショート31編。
  • 夫婦茶碗

    夫婦茶碗

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    金がない、仕事もない、うるおいすらない無為の日々を一発逆転する最後の秘策。それはメルヘン執筆。こんな〈わたし〉に人生の茶柱は立つのか?! あまりにも過激な堕落の美学に大反響を呼んだ「夫婦茶碗」。金とドラッグと女に翻弄される元パンクロッカー(愛猫家)の大逃避行「人間の屑」。すべてを失った時にこそ、新世界の福音が鳴り響く! 日本文藝最強の堕天使の傑作二編。
  • けものみち(上)

    けものみち

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻825円 (税込)
    米倉涼子主演ドラマの原作。割烹旅館で働く31歳の成沢民子は、脳軟化症で回復の見込みのない夫・寛次に縛られた暮しを若さの空費と考えていた。彼女は赤坂のホテル支配人・小滝にそそのかされ夫を焼殺し、行方を絶つ。直感で民子を疑った刑事・久恒はその行方を追ううち、民子への欲望をつのらせ、政財界の黒幕・鬼頭の女になっていることを突き止める。人倫の道を踏み外したものがたどる〈けものみち〉とは。
  • 面白南極料理人

    面白南極料理人

    小説・文芸
    3.8
    1~4巻440~781円 (税込)
    ウイルスさえも生存が許されない地の果て、南極ドーム基地。そこは昭和基地から1000kmかなた、標高3800m、平均気温-57℃、酸素も少なければ太陽も珍しい世界一過酷な場所である。でも、選り抜きの食材と創意工夫の精神、そして何より南極氷より固い仲間同士の絆がたっぷりとあった。第38次越冬隊として8人の仲間と暮した抱腹絶倒の毎日を、詳細に、いい加減に報告する南極日記。
  • 寝ても覚めても本の虫

    寝ても覚めても本の虫

    小説・文芸
    3.8
    1巻616円 (税込)
    「もうぞくぞくとするような楽しみなのだ」――大好きな作家の新刊を開く、この喜び! 本のためなら女房の小言も我慢、我慢。眺めてうっとり、触ってにんまり。ヒーローの怒りは我が怒り、ヒロインの涙は我が溜め息。出会った傑作は数知れず。運命の作家S・ツヴァイク、目下の“最高”N・デミル、続編が待ち遠しいT・ハリスに、永遠の恋人M・H・クラーク……。ご存じ読書の達人、児玉清さんの「海外面白本探求」の日々を一気に公開。
  • しをんのしおり

    しをんのしおり

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    「漫画の王国」に生れた小説家の乙女な日常生活。バンドを追っかけ上方へ、愉快な仲間と朝まで語り、わきあがる妄想の楽園に遊ぶ……色恋だけじゃ、ものたりない! なぜだかおかしな日常はドラマチックに展開――日本の政局も、家族の事件も、人気のTVドラマも、考え始めたらいつのまにかヒートアップ! 「読んで楽しく希望が持てる」、笑い出したら止まらない、抱腹微苦笑ミラクルエッセイ。
  • 光抱く友よ

    光抱く友よ

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    大学教授を父親に持つ、引っ込み思案の優等生・相馬涼子。アル中の母親をかかえ、早熟で、すでに女の倦怠感すら漂わせる不良少女・松尾勝美。17歳の二人の女子高生の出会いと別れを通して、初めて人生の「闇」に触れた少女の揺れ動く心を清冽に描く芥川受賞作。他に、母と娘の間に新しい信頼関係が育まれていく様を、娘の長すぎる髪を切るまでの日々のスケッチで綴る「揺れる髪」等2編。
  • 羅生門・鼻

    羅生門・鼻

    小説・文芸
    3.8
    1巻506円 (税込)
    京の都が、天災や飢饉でさびれすさんでいた頃。荒れはてた羅生門に運びこまれた死人の髪の毛を、一本一本とひき抜いている老婆を目撃した男が、生きのびる道をみつける『羅生門』。あごの下までぶらさがる、見苦しいほど立派な鼻をもつ僧侶が、何とか短くしようと悪戦苦闘する姿をユーモラスに描いて夏目漱石に絶賛された『鼻』。ほかに『芋粥』『好色』など“王朝もの”全8編を収録する。
  • 天に遊ぶ

    天に遊ぶ

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    見合いの席、美しくつつましい女性に男は魅せられた。ふたりの交際をあたたかく見守る周囲をよそに、男は彼女との結婚に踏みきれない胸中を語りはじめる。男は、独り暮らしの彼女の居宅に招かれたのだった。しかし、そこで彼が目撃したものは……(「同居」)。日常生活の劇的な一瞬を切り取ることで、言葉には出来ない微妙な人間心理を浮き彫りにする、まさに名人芸の掌編小説21編。
  • ドストエフスキイの生活

    ドストエフスキイの生活

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    ペトラシェフスキイ事件連座、シベリヤ流謫、恋愛、結婚、賭博――不世出の文豪の魂に迫り、漂泊の人生を的確に捉えた不滅の労作。
  • 作家の顔

    作家の顔

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻781円 (税込)
    書かれたものの内側には、必ず作者の人間があるという信念のもとに、著者の心眼に映じた作家の相貌を浮彫りにし、併せて文学の本質とその魅力を生き生きと伝える。青春の日に出会ったランボオ、敬愛する志賀直哉、菊池寛、個人的に深い交渉のあった富永太郎、中原中也、さらには中野重治、林房雄、島木健作、川端康成、三好達治等々、批評家小林秀雄の年輪を示す27編。
  • さまざまな迷路

    さまざまな迷路

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    ある日とつぜん、おとぎ話の主人公になりたいと、とんでもないことを言い出した〈王女〉、なぜか、鬼が見えるという患者で繁盛する〈神経科の医師〉、街頭で通行人相手にキャンディーを売る〈ロボット〉etc.未来・現代・過去を一つの次元にとらえ、迷路のように入り組んだ人間生活のさまざまな世界を32のチャンネルに写し出し、文明社会を痛撃する傑作ショート・ショート。
  • 妻の超然

    妻の超然

    小説・文芸
    3.8
    1巻594円 (税込)
    結婚して十年。夫婦関係はとうに冷めていた。夫の浮気に気づいても理津子は超然としていられるはずだった(「妻の超然」)。九州男児なのに下戸の僕は、NPO活動を強要する酒好きの彼女に罵倒される(「下戸の超然」)。腫瘍手術を控えた女性作家の胸をよぎる自らの来歴。「文学の終焉」を予兆する凶悪な問題作(「作家の超然」)。三つの都市を舞台に「超然」とは何かを問う傑作中編集。
  • 硫黄島に死す

    硫黄島に死す

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    〈硫黄島玉砕〉のニュースが流れた四日後、ロサンゼルス・オリンピック馬術大障碍の優勝者・西中佐は、なお残存者を率いて戦い続けていた。馬術という最も貴族的で欧米的なスポーツを愛した軍人の栄光と、豪胆さゆえの悲劇を鮮烈に描いて文藝春秋読者賞を受賞した表題作。ほかに「基地はるかなり」「軍艦旗はためく丘に」など、著者の戦争体験と深くかかわった作品全7編を収める。
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

    十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    好きと打ち明けたい。デートに誘いたい。病気の人を見舞いたい。身内を亡くした人にお悔やみを伝えたい。そんな時、どうしたら自分の気持ちを率直に伝えて、相手の心を動かす手紙を書くことができるのか――。大作家が、多くの例文を挙げて説き明かす「心に届く」手紙の秘訣は、メールを書く時にもきっと役立つ。執筆より半世紀を経て発見され世を瞠目させた幻の原稿、待望の文庫化。
  • 夫婦の一日

    夫婦の一日

    小説・文芸
    3.8
    1巻440円 (税込)
    不幸に襲われたとき、心のよりどころになるものは何か。老いて死を間近に感じたとき、不安から救ってくれるものは何か。生涯をかけて厳しく宗教を追求してきた著者は、実人生の中で、傍らにいる妻の苦悩と哀しみを受け入れるために、信仰とは相反する行動に出た……。生身の人間だけが持ちうる愛と赦しの感情を描いた表題作ほか、心の光と闇の間で逡巡する人間の姿を描いた短編集。
  • 白い人・黄色い人

    白い人・黄色い人

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    『白い人』は、醜悪な主人公とパリサイ的な神学生との対立を、第二次大戦中のドイツ占領下リヨンでのナチ拷問の場に追いつめ、人間実存の根源に神を求める意志の必然性を見いだそうとした芥川受賞作。『黄色い人』は、友人の許婚者をなんらの良心の呵責も感じずに犯す日本青年と、神父を官憲に売った破戒の白人僧を描いて、汎神論的風土における神の意味を追求する初期作品。
  • 隠花平原(上)

    隠花平原

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻660円 (税込)
    杉並の閑静な住宅街で、帰宅途次の銀行員が撲殺された。捜査は進展せず事件は迷宮入りとなるが、被害者の妻の弟で若手画家の山辺修二は、義兄は誰かと間違われたのでは、と思い至る。では誰と? やがて浮びあがった謎の男の陰に、見え隠れする新興宗教団体と地方銀行のつながり。そんな折も折、修二は問題の銀行の頭取を通じて、その宗教団体から大作絵画の制作を依頼された……。
  • 共犯者

    共犯者

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。妻の病気、借金、愛人とのもめごと、仕事の失敗――たび重なる欲求不満と緊張の連続が生み出す衝動的な殺意を捉えた「発作」。ほかに、「恐喝者」「愛と空白の共謀」など全10編を収める。
  • 黒い福音

    黒い福音

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,210円 (税込)
    救援物資の横流し、麻薬の密輸から殺人事件まで、“神の名”のもとに行われた恐るべき犯罪の数々。日本の国際的な立場が弱かったために、事件の核心に迫りながらキリスト教団の閉鎖的権威主義に屈せざるを得なかった警視庁――。現実に起った外人神父による日本人スチュワーデス殺人事件の顛末に強い疑問と怒りをいだいた著者が綿密な調査を重ね、推理と解決を提示した問題作。
  • 巨人の磯

    巨人の磯

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    大洗海岸に巨人と見紛うほどに膨張した死体が流れ着いた。警察は苦心の末に、海外旅行中の県議会議員と特定したが、その腐爛状態には驚きのトリックが隠されていた(表題作)。実力はありながら、地味な風貌が災いし、どの組織でも決してトップの椅子にはつけない元銀行副頭取。男が三十一歳も若いバーのマダムと再婚したとき、悲劇が幕を開ける「礼遇の資格」など傑作短編五編。
  • 暴雪圏

    暴雪圏

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    三月末、北海道東部を強烈な吹雪が襲った。不倫関係の清算を願う主婦。組長の妻をはずみで殺してしまった強盗犯たち。義父を憎み、家出した女子高生。事務所から大金を持ち逃げした会社員。人びとの運命はやがて、自然の猛威の中で結ばれてゆく。そして、雪に鎖された地域に残された唯一の警察官・川久保篤巡査部長は、大きな決断を迫られることに。名手が描く、警察小説×サスペンス。
  • おせっかいな神々

    おせっかいな神々

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    神さまたちはおせっかい。人間どもをからかったり、意地悪をしたり、時にはいたずらをしかけたり。あなたのそばで起る事件もひょっとしたら神さまの仕業かもしれない……。畑で拾った“笑い顔の神”の正体は? ブロンズの“商売の神”のご利益は?――ふとした偶然からまき起される数々の事件を斬新・奇抜なアイデアで描き、異次元の笑いの世界に誘うショート・ショート40編。
  • ばかもの

    ばかもの

    小説・文芸
    3.8
    1巻473円 (税込)
    高崎で気ままな大学生活を送るヒデは、勝気な年上女性・額子に夢中だ。だが突然、結婚を決意した彼女に捨てられてしまう。何とか大学を卒業し就職するが、ヒデはいつしかアルコール依存症になり、周囲から孤立。一方、額子も不慮の事故で大怪我を負い、離婚を経験する。全てを喪失し絶望の果て、男女は再会する。長い歳月を経て、ようやく二人にも静謐な時間が流れはじめる。傑作恋愛長編。
  • 生きている源八

    生きている源八

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。その細心にして豪胆な戦いぶりに託して、“玉砕”が叫ばれていた太平洋戦争末期に作者の信ずるところを強く打ち出した〈日本士道記〉シリーズの表題作。かけ違った恋に衝撃を受けつつも、剣の道を貫く『藤次郎の恋』。ほかに『立春なみだ橋』『豪傑ばやり』など全12編。
  • 虚空遍歴(上)

    虚空遍歴

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻660~693円 (税込)
    旗本の次男、中藤冲也が余技として作る端唄は、独得のふしまわしで江戸市中のみならず遠国でももてはやされた。しかし冲也はそれに満足せず、人を真に感動させる本格的な浄瑠璃を作りたいと願い、端唄と縁を切り、侍の身分をも棄てて芸人の世界に生きようとする。冲也の第一作は中村座で好評を博するが、すぐに行き詰り、妻も友をも信じられぬ懐疑の中にとじこめられてしまう。
  • 上意討ち

    上意討ち

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    殿様の尻拭いのために仇討ちを命じられ、どうしても相手を討つ気になれない武士の心情を描いた表題作をはじめ、江戸家老の馬鹿息子のいたずらが招いた悲劇(「刃傷」)、愚かな領主の死後、藩を守るべく奔走する江戸留守居役の苦労話(「疼痛二百両」)など、身分社会ならではの葛藤を描いた傑作短編集。剣豪・塚原卜伝や近藤勇、土方歳三など新選組を描いた佳篇をも収録。
  • 剣の天地(上)

    剣の天地

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻825~880円 (税込)
    時は戦国――のちに「剣聖」と仰がれる上泉伊勢守は関東制覇の要衝・上州は大胡の城主。上杉謙信・武田信玄・北条氏康の野望に巻き込まれ、戦場から戦場へ体を休める暇もない。その武勇を「上州の一本槍」と天下に轟かせるも、一介の剣士として剣の道に没入できる平穏な日々の訪れを秘かに願う伊勢守だった。折しも国盗り合戦は佳境を迎え、上州の勢力図にも大きな変化が……。
  • おのぞみの結末

    おのぞみの結末

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    家事万能のロボットを手に入れたら……。世界平和をめざす秘密組織が実権を握ったら……。安逸と平穏をのぞみながら、退屈な日々にあきたらず、精神と肉体の新たな冒険を求める人間。超現代のなかでも、あいかわらず滑稽で愛すべき、人間らしい心の動きをスマートに描く11編。新鮮な発想、奇想天外なストーリーの展開、そして意外な結末は、あたかもアイディアを凝集した玉手箱。
  • 黒幕

    黒幕

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    徳川家康のめぐらす謀りごとを実現すべく働き抜いた山口新五郎は、江戸開府後、六十歳を過ぎて初めて女体に接した。そして二度も十代の嫁を娶ることになる、この男の生涯を描いた「黒幕」。夫の仇と襲った相手が従容として、己れの左腕を斬り落とさせる姿に心を打たれ、その男の妻となる戦国の女を描いた「猛婦」。他に「勘兵衛奉公記」「槍の大蔵」など、初収録4編を含む11編を収録。
  • 男の系譜

    男の系譜

    小説・文芸
    3.8
    1巻990円 (税込)
    織田信長が同盟者・徳川家康の長男信康に腹を切らせたのはなぜか。喧嘩相手の頭目・水野十郎左衛門の屋敷の風呂場で殺された幡随院長兵衛はどんな男だったのか。明治維新の立役者・西郷隆盛が新政府と袂を分ったのはなぜなのか。戦国・江戸・幕末維新を代表する16人をとりあげ、つねに「死」だけを確かなこととした生き方を、現代日本人と対比させながら際立たせた語り下ろしの雄編。
  • 九月が永遠に続けば

    九月が永遠に続けば

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか――。人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
  • ようこそ地球さん

    ようこそ地球さん

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。
  • 夢魔の標的

    夢魔の標的

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    異変はある日突然起った。腹話術師の人形クルコちゃんが、まるで生きた人間のように勝手に喋りはじめたのだ。人形の反逆!? 叱っても、ご機嫌をとっても一向に効き目はなく、彼女はますます横暴になるばかり。腹話術師の狂気が作り上げた妄想か? それとも、異次元の世界からの秘密の指令によって人形が何かを企んでいるのか? ショート・ショートの名手が贈る、異色の長編SF。
  • 薄妃の恋―僕僕先生―

    薄妃の恋―僕僕先生―

    小説・文芸
    3.8
    1巻528円 (税込)
    あれから5年目の春、ついに先生が帰ってきた! 生意気に可愛く達観しちゃった僕僕と、若気の至りを絶賛続行中の王弁くんが、波乱万丈な二人旅へ再出発。さっそく道中の漉水のほとりで、男女の熱愛現場に遭遇した一行。しかしそれは、人間の男と、すでにこの世のものでなくなった女との、悲しい恋の目撃だった──新しい旅の仲間も増えて、ますます絶好調の僕僕シリーズ第二弾!
  • デカルトの密室

    デカルトの密室

    小説・文芸
    3.8
    1巻869円 (税込)
    ヒト型ロボットが実用化された社会。ロボット学者の祐輔と進化心理学者の玲奈は、ロボットのケンイチと共に暮らしている。三人が出席した人工知能のコンテストで起こった事件から、悪夢のようなできごとは始まった。連続する殺人と、その背後に見え隠れする怜悧な意思が、三人を異世界へ引き寄せる――。人間と機械の境界は何か、機械は心を持つのか。未来へ問いかける科学ミステリ。
  • 海猫(上)

    海猫

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻572~616円 (税込)
    女は、冬の峠を越えて嫁いできた。華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった――。風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。島清恋愛文学賞受賞作。
  • ヴィヨンの妻

    ヴィヨンの妻

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    酒と女に明け暮れる無頼派の作家。26歳のその妻は夫の尻ぬぐいに奔走するが……。古い価値感が失われ新しい価値観が生まれようとしている戦後の混乱の中、必死に生き抜こうともがく男と女の愛のかたちを繊細に描いた表題作。その他太宰晩年の好短編を多数収録。
  • 向日葵の咲かない夏

    向日葵の咲かない夏

    小説・文芸
    3.8
    1巻880円 (税込)
    夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
  • 黄泉がえり

    黄泉がえり

    草なぎ剛主演映画の原作。あの人にも黄泉がえってほしい――。熊本で起きた不思議な現象。老いも若きも、子供も大人も、死んだ当時そのままの姿で生き返る。喜びながらも戸惑う家族、友人。混乱する行政。そして“黄泉がえった”当の本人もまた新たな悩みを抱え……。彼らに安息の地はあるのか、迫るカウントダウン。「泣けるリアルホラー」、一大巨編。
  • ふたり(新潮文庫)

    ふたり(新潮文庫)

    お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。でも、私が来年高校一年になり、二年になり、三年になったら、私はお姉ちゃんの歳を追い越してしまう。それでもお姉ちゃんは、ずっと私の中にいてくれる? 死んだはずの姉の声が、突然、頭の中に聞こえてきた時から、千津子と実加の奇妙な共同生活が始まった……。妹と17歳で時の止まった姉。絶対泣ける、二人の姉妹のほろ苦い青春ファンタジー。
  • 夜光の階段(上)

    夜光の階段

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻825~880円 (税込)
    貧しい青年美容師佐山道夫は、勤め先の美容室の常連客で、証券会社の社長夫人波多野雅子と関係を結び、その出資で独立する。野望に燃える佐山は、一方では雑誌「女性回廊」の編集者枝村幸子に接近し、彼女の紹介で有名タレントのヘヤーデザインを次々と手がけ、一躍美容界の寵児となる。だが、株で穴を空けた雅子が返済を迫るようになり、佐山の胸には黒い計画が生まれる--。
  • わるいやつら(上)

    わるいやつら

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻935円 (税込)
    米倉涼子主演のドラマ原作。“どのように美しくても、経済力のない女は虫のように無価値だ”医学界の重鎮だった亡父の後を継ぎ、若くして病院長となった戸谷信一は、熱心に患者を診療することもなく、経営に専心するでもない。病院の経営は苦しく、赤字は増えるばかりだが、彼は苦にしない。穴埋めの金は、女から絞り取ればいい……。色と欲のため、厚い病院の壁の中で計画される恐るべき完全犯罪。
  • 点と線

    点と線

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    ビートたけし主演のドラマ原作。九州の海岸で発見された男女の死体。汚職事件渦中の役人と愛人の心中……そう誰もが思ったが、疑念を抱いたベテラン刑事が独自に捜査をはじめる。しかしたどり着いた容疑者には疑う余地のないアリバイがいくつもあった。同時刻に北海道にいたという鉄壁のアリバイ――東京駅で1日に1度しかない、たった4分間の空白――時刻表トリックを用いた元祖とも言われる作品で、空前の推理小説ブームをまきおこした傑作。松本清張の代表作であり、ミステリ名作中の名作!
  • ルビーフルーツ

    ルビーフルーツ

    小説・文芸
    3.8
    1巻440円 (税込)
    「縛って、……縛ってからして」そう囁いて足を絡める。「変態め、そんなこと、どこで覚えた」……ああ、もうその言葉だけでグッショリ濡れちゃう――激しくセックスに溺れ、こね回されたり、舌を這わせたり、痙攣したりするのが気持ちイイ。愛したり、愛されたりするのは、相手が男でも女でも、SでもMでも心地イイ。男にオモチャにされるときすら、自分の体が自分のものでなくなる屈辱と恍惚を感じて――女がセックスに嵌ったらもう誰にも止められない! 性の快楽を貪る女性たちの超エッチな恋愛小説集。
  • 孤独の歌声

    孤独の歌声

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    直木賞受賞作家・天童荒太の出発点となった日本推理サスペンス大賞優秀賞受賞作。凄惨な殺人事件が続発する。独り暮らしの女性たちが監禁され、全身を刺されたかたちで発見されたのだ。被害者の一人が通っていたコンビニエンス・ストアの強盗事件を担当した女性刑事は、現場に居合わせた不審な男を追うが、突然、彼女の友人が行方不明に。孤独を抱える男と女のせつない愛、噴き上がる暴力――。
  • 魔羅節

    魔羅節

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    それは百年ほど前の、岡山でのこと。腐臭たちこめる茅屋に、行き場のない者たちが吹き溜まり、夜昼なくまぐわい続ける、禍々しい世界。男と女はもちろん、人とけだものから、死者と生者まで、相手かまわぬ嬲り合いの果て、幻想が現実を侵食し、すべては地獄へなだれこむ――。血の巫女・岩井志麻子が、呪力を尽くして甦らせた、蕩けるほど淫靡で、痺れるほど恐ろしい、岡山土俗絵巻。
  • 欲しいのは、あなただけ

    欲しいのは、あなただけ

    小説・文芸
    3.8
    1巻407円 (税込)
    「お願いやからして下さいと、言うてみろ」――19のとき夢中になった人は男らしい人だった。囚われの身となり、こじ開けられ、これでもかこれでもかと辱めを受ける。男らしい人の言いなりになっている自分が好きだった――。「金曜の夜は絶対に抱きたい」――30を過ぎて優しい人に恋をした。優しい人は金曜の夜、わたしの部屋で過ごしたあと知らない場所に去っていく。彼にもらった期限切れの定期券がわたしのお守りだった――。責任とか、結婚とか、家庭とか。わたしが欲しいのはそんなものじゃない。わたしが欲しいのは……。一度でも恋に溺れたことのある人へ送る超ド級の恋愛小説。
  • 美少年

    美少年

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    「いくっ、ああ、いきますっ」――美少年は全裸にされ、麻縄で縛られた。三人の醜い者たちに陵辱され、悶える美少年は妖しいほど美しい――。澄み切った黒い瞳、柔らかな鼻の線、花びらのような唇……気品と妖気のようなものさえ感じられる美男子の菊雄に、同性にもかかわらず、私はひきつけられていった。ある夜、私の下宿に泊まった菊雄に、堪えきれなくなった。熱っぽく息づく菊雄に欲情し、やがて唇と唇を重ね合わせ、そのまま……。官能小説の巨匠による精液と愛液にまみれた短編集。
  • 恋人たちの誤算

    恋人たちの誤算

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    弁護士事務所に勤める流実子と一流商社のOLの侑里は、高校の同級生で25歳。卒業以来、連絡の途絶えていた二人が思いがけない形で再会した。夢を実現するためなら、自らの体も武器にする流実子。自分を棄てた男とやり直すために、婚約を解消する侑里。愛なんか信じない。愛がなければ生きられない。それぞれの「幸福」をつかむための、がむしゃらな闘いが始まった。
  • BRAIN VALLEY(上)

    BRAIN VALLEY

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻781~825円 (税込)
    脳研究のために、各分野の気鋭の学者が巨大施設ブレインテックに集められた。そこで脳科学者・孝岡護弘が遭遇した奇怪な現象の意味とは、そしてこのプロジェクトの真の目的とは――。
  • 蒲団・重右衛門の最後(新潮文庫)

    蒲団・重右衛門の最後(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    赤裸々な内面生活を大胆に告白して、自然主義文学のさきがけとなった記念碑的作品『蒲団』と、歪曲した人間性をもった藤田重右衛門を公然と殺害し、不起訴のうちに葬り去ってしまった信州の閉鎖性の強い村落を描いた『重右衛門の最後』とを収録。
  • 夜明けあと

    夜明けあと

    天皇、断髪なさる。皇后も少し前にオハグロをおやめになった(明治六年)。時計の国産化に成功。いずれは輸入しなくてもいい時代が来るだろう(明治十六年)。元号の原案に「天興」や「興化」もあったとのこと(明治四十五年)。当時の世相や風俗、ゴシップなどのニュースで、近代化の流れをたどるユニークな編年史。文明開化から始まった明治という時代にタイムスリップできる一冊。
  • 明治の人物誌

    明治の人物誌

    小説・文芸
    3.8
    1巻990円 (税込)
    星新一の父・星一は、苦学しながらアメリカの大学を卒業し、帰国して製薬会社をおこした。事業は成功したが、やがて政争に巻き込まれ衰退していく。それでも常にエネルギッシュで近代人的な生き方を貫いた生涯だった。彼の夢と理想に手をかした野口英世、伊藤博文、エジソン、後藤新平など、近代国家の形成期に活躍した明治人たちとの交流の中から、星一の生涯を辿った異色の伝記。
  • きまぐれカプセル(新潮文庫)
    NEW

    きまぐれカプセル(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    空飛ぶ円盤に熱中した理由、5000年後に贈るタイムカプセルの中身、江戸川乱歩や小松左京、和田誠らとの親交――星新一が綴った多彩なエッセイから、書籍・文庫に未収録の作品を厳選。幼少期から晩年まで時系列に並んだ91編と未収録ショートショート3編で日本を代表するSF作家の軌跡をたどる。ユーモアと才気あふれる名文を盟友・真鍋博のカバーイラストでお届けする、生誕100年記念作品集。(解説・星マリナ)
  • クラシックホテルが語る昭和史(新潮文庫)

    クラシックホテルが語る昭和史(新潮文庫)

    開戦前夜、日米極秘交渉が行なわれたとされる、箱根の富士屋ホテル。戦後、マッカーサーを迎えた横浜のホテルニューグランド。フィリピン大統領一家が亡命した奈良ホテル。中には百年以上の歴史を誇る名門ホテルは、昭和という時代にどのような役割を果たしてきたのか。富士屋ホテル創業者の曾孫である著者が、その秘められた謎に迫るノンフィクション。『消えた宿泊名簿―ホテルが語る戦争の記憶―』改題。(解説・川本三郎)
  • プレゼント(新潮文庫)

    プレゼント(新潮文庫)

    これはこれまで小説を愛してきてくれた人へ、そしてこれから小説の世界に一歩踏み出す人へ贈るプレゼント。何気なく読んだ物語が、ふと目にした一行が、意外な言葉ひとつが、人生を大きく変えるかもしれない。現代を代表する7人の作家が「夏」をテーマに書き下ろした、驚きと切なさ、怖さと美しさ、何よりとびきりの面白さを詰め込んだ奇跡の一冊。さぁ、あなたの人生に小説という選択肢を。
  • 水よ踊れ(新潮文庫)

    水よ踊れ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    彼女はあの年の3月、ビルの屋上から転落し、命を失った。17歳だった。瀬戸和志は留学生として再び香港に戻ってきた。その本当の目的は、かつて恋していた梨欣(レイヤン)の死の謎を追うこと。だが、和志の行く手にはさまざまな闇が口を広げていた。真の自由とはなんだ。志は実現できるのか――。中国返還直前の香港を舞台に、二度とない季節のなかで揺れ動く男女の群像を描く、痛切きわまる青春小説。(解説・瀧井朝世)
  • 東京都同情塔(新潮文庫)

    東京都同情塔(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻605円 (税込)
    それは都市を導き、未来を方向付ける塔になる――。建築家・牧名沙羅は、〈同情されるべき人々〉【ホモ・ミゼラビリス】が暮らす新時代の刑務所・シンパシータワートーキョーのコンペに参加する。人は、どこまで寛容で在らねばならないのか。空虚な言葉と正義が支配する東京に、沙羅のデザインしたタワーがそびえ立つ。生成AI時代の到来を預言する衝撃の芥川賞受賞作。文庫化に際し、単行本未収録の短編と、建築家・永山祐子さんとの対談を収録。(解説・青木淳)
  • 可哀想な蠅(新潮文庫)

    可哀想な蠅(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    「彼は、ただの目障りなハエだ」。SNSの投稿がバズったのをきっかけに絡んできた粘着質なアカウント。誰彼構わず罵詈雑言を吐いてはブロックされている彼を、大学生の芽衣子はスマホの中で「飼う」と決めるが……。ネット社会に満ちる匿名の悪意を描く衝撃の表題作ほか、家族や友達、ご近所さんなどさまざまな人間関係のなかで、目を背けたくなる感情と対峙する女性たちをとらえた短篇集。(解説・宇垣美里)
  • 旅のつばくろ、ふたたび―飛び立つ季節―(新潮文庫) 電子オリジナル版

    旅のつばくろ、ふたたび―飛び立つ季節―(新潮文庫) 電子オリジナル版

    小説・文芸
    3.7
    1巻605円 (税込)
    私は、またひとつ、旅をしたい土地が増えたことを喜んだ――。世界中を旅してきた著者が、心の声を聴き、気の向くままに日本全国を巡る。初めての一人旅で訪れた男鹿半島、小泉八雲に思いを馳せながら歩いた松江、吉永小百合と語り合った伊豆。近所での意外な発見から遠く福岡で過ごした特別な一日まで、見て聞いて歩き、そして綴った追憶の旅エッセイ。『飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版』改題。〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。
  • 青年(新潮文庫)

    青年(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    作家を志して上京した青年小泉純一は、有名な作家を訪ねたり、医科大学生大村に啓発されたりして日々を過す一方、劇場で知りあった謎の目をもつ坂井未亡人とも交渉を重ねる。しかし、夫人を追ってきた箱根で、夫人が美しい肉の塊にすぎないと感じた時純一は、今こそ何か書けそうな気がしてくるのだった。――青春の事件を通して、一人の青年の内面の成長過程を追求した長編。(解説・高橋義孝)
  • 離婚弁護士 松岡紬(新潮文庫)

    離婚弁護士 松岡紬(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    北鎌倉。縁切寺として名高い東衛寺の門前に、松岡法律事務所はある。住職の娘で、離婚専門弁護士の松岡紬のもとに、今日も依頼人が駆け込んでくる。浮気・モラハラ・熟年離婚・財産分与・親権争い――「離婚したい!」その瞬間から始まる法律と人生の現実問題(リアル)。あなたの心とお財布をまもりつつ、上手に縁を切る方法、教えます。前を向く元気をもらえる、リーガルドラマ。『縁切り上等!』改題。(解説・中江有里)
  • やりなおし世界文学(新潮文庫)

    やりなおし世界文学(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻935円 (税込)
    もういいかげん、ギャツビーのことを知る潮時が来たようだ――。いつかは読みたい、けれどなんだか敷居が高い古典名作の数々。国も時代も文化も違うそれらの世界は、自分と同じような悩みや、新しい友達のような登場人物や、生きるうえで勇気が持てる姿勢に満ち満ちていた! 『灯台へ』『ペスト』『カラマーゾフの兄弟』など、全92作の魅力をふだん使いの言葉で綴る、軽やかで愉快な文学案内。(解説・辻山良雄)
  • 筋肉と脂肪 身体の声をきく(新潮文庫)

    筋肉と脂肪 身体の声をきく(新潮文庫)

    スポーツが得意だったら、自分の人生も少しは違っていたのかもしれない――。そんな夢想に端を発し、アスリートの身体と精神に迫る取材の旅が始まった。力士、プロレスラー、陸上選手、そしてスポーツ栄養士、サプリメントや体脂肪計の開発者との、驚きと発見に満ちた対話。食をライフワークとして書き続けてきた著者の集大成にして新境地! 『ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け』改題。(解説・谷本道哉)
  • 眠れるアンナ・O(新潮文庫)

    眠れるアンナ・O(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,375円 (税込)
    友人二人が刺殺された現場近くで、アンナはナイフを手にしたまま昏睡状態に陥ってしまう。以来四年間、容疑者とされたまま眠り続けていた。睡眠が関連する犯罪の専門家ベンは、彼女に刑事責任を問うために覚醒させる任務を受ける。だが、アンナが目覚めたとき、事件は思わぬ方向へと転がり落ち……。目に映る真相が幾度も覆される驚異のクライマックス。全英の話題をさらった超弩級のデビュー作!(解説・三橋曉)
  • 皆のあらばしり(新潮文庫)

    皆のあらばしり(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻572円 (税込)
    幻の書の新発見か、それとも偽書か。高校生のぼくは、うさんくさい男と〈謎の書〉の存在を追う。その名は、『皆のあらばしり』。探求は真と嘘の入れ子を孕み、歴史をさかのぼり、コンゲームの様相を呈しつつ、ついに世界の深奥にある〈ほんまもん〉に辿りつくが……。大逆転の結末に甘美な香気さえ漂う表題作のほか、「ニセ偽書事始」「『皆のあらばしり』の成立について」を収録した傑作。
  • えげつない! 寄生生物(新潮文庫)

    えげつない! 寄生生物(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    3.7
    1巻649円 (税込)
    自らの都合で他の生物をコントロールする寄生生物たち。その恐るべき生態とは? 繁殖のため、泳げないカマキリを水に飛び込ませるハリガネムシ、卵を守るため、カニの神経系まで支配するフクロムシ、ヒトやネズミの性格をも操ってしまうトキソプラズマ。えげつない寄生の裏には、驚くべき生存戦略があった。残酷なのに清々しい! 無慈悲だけど華麗! 今すぐ誰かに話したくなる生物雑学。(解説・田島木綿子)
  • 舞姫(新潮文庫)

    舞姫(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    空前のバレエブームに沸く戦後。バレエ教室を主宰する波子の夢は、娘の品子をプリマドンナにすることだった。だが、夫は家に生活費を入れてくれず、暮らしは苦しくなっていく。追い詰められる波子の心の支えは、かつて彼女に思いを寄せた男、竹原だった――。終戦後の急速な体制の変化で社会や価値観が激変する時代に、寄る辺ない日本人の精神の揺らぎを、ある家族に仮託して凝縮させた傑作。(解説・池澤夏樹)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。
  • デンデラ(新潮文庫)

    デンデラ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻880円 (税込)
    斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。そこはデンデラ。『村』に棄てられた五十人以上の女により、三十年の歳月をかけて秘かに作りあげられた共同体だった。やがて老婆たちは、猛り狂った巨大な雌羆との対決を迫られる――。生と死が絡み合い、螺旋を描く。あなたが未だ見たことのないアナザーワールド。(解説・法月綸太郎)
  • 救国ゲーム(新潮文庫)

    救国ゲーム(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻935円 (税込)
    “奇跡”の限界集落で発見された首無し死体。愛国者にして救世主(パトリシア)を名乗る犯人は高らかに宣告する。「すべての地方都市を放棄せよ。人質は地方に暮らす8000万人の日本国民」。ドローンによる無差別テロの期限(タイムリミット)が迫る中、集落の住人でカリスマブロガーの陽菜子と、“死神”の異名を持つエリート官僚の雨宮は、日本の存亡を賭け、不可能犯罪に挑む。最注目作家による本格ミステリ×サスペンス! (解説・吉田大助)
  • 熔果(新潮文庫)

    熔果(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    博多駅付近で発生した五億円相当の金塊強奪事件。堀内信也はヒラヤマ総業調査員の伊達誠一に誘われ、金塊の行方を追うことに。二人は大阪府警の元刑事で現在もバディを組んでいるのだ。関西、九州、中部をBMWで駆け抜けながら、堀内と伊達は、ヤクザ、半グレ、ブローカー、汚職警官らと対決する。頭脳と暴力の〝捜査〟から浮かび上がった闇の構図とは。痛快無比のクライム・サスペンス。(解説・市田隆)
  • 京に鬼の棲む里ありて(新潮文庫)

    京に鬼の棲む里ありて(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    比叡山麓の八瀬に住む人々は帝を守る鬼の子孫だと自らを誇る。里の娘かやは、貴人が囲う美貌の男妾、夜叉丸の世話をするうちに彼の苦しみを知り……(「鬼の里」)。仏道に邁進する私は、煩悩に溺れる者たちに呆れて比叡山を下りた。しかし洛中の六角堂で百日参籠を始めると、蠱惑的な香りの花を手に女が私を惑わせる……(「愚禿」)。嫉妬に劣情、尽きぬ欲望。男女の生き様を炙り出す京都時代短編集。(解説・細谷正充)
  • 滅私(新潮文庫)

    滅私(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻572円 (税込)
    愛着が湧く前に捨てる。それが鉄則だ――。ライター業のかたわら、ミニマリストな生活を発信する男、冴津。貰った物は家に帰ると捨て、家具や服は極力減らし、無駄を削ぎ落すことを追求する日々。そんな「身軽生活」を体現する彼の前に現れた“かつての自分”を知る男。その出会いは記憶の暗部を呼び起こし、信じていた世界を徐々に崩壊させていく。芥川賞作家が放つ、不穏でスリリングな超問題作。
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

    戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻473円 (税込)
    江戸末期の市井の風俗の中で、芸術至上主義の境地を生きた馬琴に、自己の思想や問題を託した「戯作三昧」、仇討ちを果した赤穂浪士の心理に新しい照明をあてて話題を呼んだ「或日の大石内蔵之助」などの“江戸期もの”。闇空に突然きらめいて、たちまち消えてゆく花火のような人生を描いた「舞踏会」などの“明治開化期もの”。ほかに本格的な写実小説「秋」など、現代に材料をとった佳作を網羅した。(解説・中村真一郎)
  • 神の悪手(新潮文庫)

    神の悪手(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    俺はなぜ、もっと早く引き返さなかったのか――。棋士を目指して13歳で奨励会に入会した岩城啓一だったが、20歳をとうに過ぎた現在もプロ入りを果たせずにいた。9期目となった三段リーグ最終日前日の夕刻、翌日対局する村尾が突然訪ねてくる。今期が昇段のラストチャンスとなった村尾が啓一に告げたのは……。夢を追うことの恍惚と苦悩、誰とも分かち合えない孤独を深く刻むミステリ5編。(解説・斜線堂有紀)
  • ごんぎつねの夢(新潮文庫)

    ごんぎつねの夢(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    15年ぶりのクラス会にキツネ面の男が乱入し、散弾銃を発砲した。SATにより射殺された犯人は、なんと恩師だった。幹事の有馬に託されたメッセージは「ごんぎつねの夢を広めてくれ」。次第に見えてくる恩師の過去、名作「ごんぎつね」にまつわる哀しい史実、消えたかつての同級生の秘密……。探索の果て、周到な計画と謎の原稿に隠された真相が明らかになる。切なさと希望に満ちたミステリー。(解説・伊与原新)
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

    友達・棒になった男(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    平凡な男の部屋に闖入して来た9人の家族。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱え続ける彼らの真意とは? どす黒い笑いの中から他者との関係を暴き出す傑作「友達」〈改訂版〉(谷崎潤一郎賞受賞)。日常に潜む底知れぬ裂け目を三つの奇妙なエピソードで構成した「棒になった男」。激動の幕末を生きた人物の歴史的評価に新たな光を当てた「榎本武揚」。斬新な感性で“現代”を鋭く照射する、著者の代表的戯曲3編を収録。(解説・中野孝次)
  • 箱男(新潮文庫)

    箱男(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。(解説・平岡篤頼)
  • 飛ぶ男(新潮文庫)

    飛ぶ男(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    ある夏の朝。時速2、3キロで滑空する物体がいた。《飛ぶ男》の出現である。目撃者は3人。暴力団の男、男性不信の女、とある中学教師……。突如発射された2発の銃弾は、飛ぶ男と中学教師を強く結び付け、奇妙な部屋へと女を誘う。世界文学の最先端として存在し続けた作家が、最期に創造した不条理な世界とは。死後フロッピーディスクに遺されていた表題作のほか「さまざまな父」を収録。(解説・福岡伸一)
  • 月夜の散歩(新潮文庫)

    月夜の散歩(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    どう工夫してもイマイチなポテトサラダに悩み、入手困難なご当地調味料にときめく。調理前のかたまり肉に高揚し、冷めゆく天ぷらに絶望する。弁当屋で顔を覚えられた恥ずかしさに悶え、飼い主に似てきた猫を愛で心を整える……。思い描いた立派な大人にはなれぬまま加齢していく人生の、ささやかな思考や出来事を、味わい深く見つめ出す。ふつうの生活がいとおしくなる、日常大満喫エッセイ。
  • サキの忘れ物(新潮文庫)

    サキの忘れ物(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    自分には何にも夢中になれるものがない――。高校をやめて病院併設の喫茶店でアルバイト中の千春は、常連の女性が置き忘れた本を手にする。「サキ」という外国人の男性が書いた短篇集。これまでに一度も本を読み通したことがない千春だったが、その日からゆっくりと人生が動き始める。深く心に染み入る表題作から、謎めいた旅行案内、読者が主役のゲームブックまで、かがやきに満ちた全九編。(解説・都甲幸治)
  • サーカスの夜に(新潮文庫)

    サーカスの夜に(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日を迎え、憧れのサーカス団・レインボーサーカスに飛び込んだ。ハイヒールで綱の上を歩く元男性の美人綱渡り師、残り物をとびきり美味しい料理に変える名コック、空中ブランコで空を飛ぶ古参ペンギンと、個性豊かな団員達に囲まれて、体の小さな少年は自分の居場所を見つけていく。不自由な世界で自由に生きるための、道標(みちしるべ)となる物語。(解説・ミムラ)
  • あつあつを召し上がれ(新潮文庫)

    あつあつを召し上がれ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻539円 (税込)
    この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。(解説・松田哲夫)
  • 「線」の思考―鉄道と宗教と天皇と―(新潮文庫)

    「線」の思考―鉄道と宗教と天皇と―(新潮文庫)

    なぜ小田急江ノ島線沿線にはカトリック教会や女学校が多いのか。JR阪和線沿線にはなぜ古代から現代までの歴代天皇の足跡が豊かに残るのか。JR山陽本線沿線の内陸部に多くの新宗教が発生したのはなぜなのか――。鉄路という「線」に沿い、地を這うように移動し、考えることで、歴史の死角に隠された地下水脈が発掘される。旅情をそそり、知的興奮のとまらない歴史紀行ミステリー・ツアー。(解説・山本理顕)
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

    名探偵のはらわた(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻825円 (税込)
    「亘(わたる)君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し! 昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦(よみがえ)り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。空前絶後の惨劇に立ち上がった伝説の名探偵は、推理の力でこの悪夢を止められるのか。「疑え――そして真実を見抜け」二度読み必至の鮮やかな伏線回収、緻密な論理(ロジック)による美しき多重解決。本格ミステリの神髄、ここにあり。(解説・若林踏)
  • 月桃夜(新潮文庫)

    月桃夜(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    薩摩の支配下にあった奄美。孤児のフィエクサは、父を失った少女サネンと兄妹の契りを交わす。砂糖作りに従事する奴隷のような身分の二人だが、フィエクサは碁を習い才覚を発揮、サネンは美しい娘に成長する。しかしサネンが薩摩の役人から妾に所望され、過酷な運命が動き出す――。濃厚な花の匂いの中、無慈悲な神に裁かれる禁断の絆。魔術的な魅力に満ちたファンタジーノベル大賞受賞作。(解説・吉田伸子)
  • 孤独の意味も、女であることの味わいも(新潮文庫)

    孤独の意味も、女であることの味わいも(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻572円 (税込)
    人に絶望しても、性暴力に遭っても。愛する子を喪って、すべての「いま」に正解がないように思えても。人生には必ず意味がある。救えない人間などどこにもいないのだから――。母親の後ろに隠れていた少女が、異性の欲望に晒されて呆然とした青春時代を経て、自由を渇望し、自らの言葉だけで生きるに至るまで。気鋭の国際政治学者が、端正な文章で紡ぐようにして綴った等身大のメモワール。(解説・茂木健一郎)
  • ビタミンBOOKS―さみしさに効く読書案内―(新潮文庫)

    ビタミンBOOKS―さみしさに効く読書案内―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    さみしい時こそ、本を読もう――。文庫解説の名手が紹介する本の楽しみ方とは。活躍中の作家たちの傑作を読むと、同じ時代に生きていることが嬉しくなる。渾身のノンフィクションは、現実に向き合う力をくれる。太宰や三島など文豪の名作も、きっと身近に感じられる。励まし、教え、時に人生の指針も与えてくれる本に出会うための一冊。『読むよむ書く 迷い多き君のためのブックガイド』改題。

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