すごく面白くてあっという間に読み切っちゃいました。芸能人もTwitterのハッシュタグを使ったいわゆるオンラインデモで反対されたとされる検察庁法改正案、その舞台裏が垣間見える手に汗握る内容でした。著者は今回の人事騒動は、「安倍政権の、安倍政権による、安倍政権のための人事劇」であって当事者であった黒川
...続きを読むさんはもちろん、名古屋に転出された林さん、法務事務次官で人事を握った辻さんは被害者であったという結論を下しています。確かにその認識は正しいと思いますし、長年不文律であった検察の人事を破り、介入してきた安倍政権はかつての戦前の軍部政権すらの様相すらも覚え、戦々恐々ですが、検察も政治に対して隙を見せすぎたこと、そもそも法の番人とされる検察がコロナ禍で世間が揺れる中で賭博に手を出している(確かに物凄いストレスのかかる仕事ではありますが、それを言い訳にすることは許されません)ことそのものも大きな問題があります。黒川さん以外にも多くの検察関係者はその常習であることを匂わす発言も本書中にはありました。
そして官僚(公務員)の複雑怪奇で驚きました。本来トップであるはずの法務事務次官が検察総長になるためのステップの1つなんですね・・・。人が集まると集団化し、組織が生まれ、いづれ官僚組織化するといいますが、(特に検察組織の場合)まさにその好例をみています。
いづれにしても検察には、世論を支えとして「桜を見る会」や「河井夫妻の買収騒動」、「モリカケ」に関しての徹底追求を続けて欲しいと思います。こんな昭和の政治汚職のような頻発した安倍政権がいかに異常だったか分かります。この数の多さからみても戦後最大と言っても過言でもない政治汚職・政治腐敗を徹底的に調べ上げることを希求します!