犬の心臓・運命の卵

犬の心臓・運命の卵

ヒトの脳下垂体と睾丸を移植された犬が名前を欲し、女性を欲し、人権を求めて労働者階級と共鳴し、ブルジョワを震撼させる(「犬の心臓」)。繁殖力を高める生命光線を浴びて、大量発生したアナコンダが人々を食い荒らす(「運命の卵」)。奇想天外な空想科学的世界にソヴィエト体制への痛烈な批判を込めて発禁処分となった、20世紀ロシア語文学の傑作二編を新訳で収録。

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犬の心臓・運命の卵 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2016年10月11日

    注訳がとても良かったです。
    ブルガーコフのいたソ連はめまぐるしく変わり、革命に内戦等、街や建物も次々と代わる時代だったそうで、内容もバタバタしてます。

    犬の心臓はまず倫理に反する内容だし、痛烈過ぎて胸が痛かったです。
    可愛いボロボロの犬が、下品な悪党になるなんて...。
    めまぐるしく変わる母国を皮...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月25日

    ウクライナ出身(当時はソ連)の作家による、ソ連の政策などを風刺を交えて痛烈に批判しながらも、それだけには飽き足らずSFなどいろんな要素をぶっ込んで生み出された傑作。と私は思う。
    読むのになかなか時間がかかったが、当時のソ連の情勢について詳しくなかったから、ところどころ注で解説してくれたので、面白かっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月24日

    とにかくシニカルでユーモアたっぷり。ソ連時代の連邦内の国々の複雑な関係性も興味深い。解説を読んで、設定の奥深さにさらに唸る。ガルシアマルケスが師と仰ぐ作家というのもうなづける。

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    Posted by ブクログ 2022年06月12日

    ソ連政府をどう皮肉ってるのか全然分からなかったけど、分かるようになった瞬間の爽快感がたまらない!
    来週から少し時間的な余裕が生まれるので、
    「犬の心臓」は映画観てみようかなぁーーー
    ロシア語で、ロシアを舞台とした映像で観てみたい。

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    Posted by ブクログ 2021年06月17日

    100年も前のロシア文学。
    今の人が読むと、設定がB級映画っぽいかもしれない。
    風刺小説。
    当時のロシアの歴史背景が分かると見方が変わると思います。

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    Posted by ブクログ 2020年11月07日

    現代ロシア文学とまではいかないがソビエト連邦時代に活躍したロシアの作家ミハイル・ブルガーコフを読んでみた。

    カテゴライズするのが非常に難しい小説であるが、むりやり当てはめるならSFになるのだろうか。

    『犬の心臓』『運命の卵』の両作品とも非常に風刺の効いた作品である。

    どちらも天才科学者がとんで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月15日

    社会主義体制を諷刺する作品を発表したため、
    生前は冷遇されたという
    20世紀ソヴィエトの作家・戯曲家、
    ミハイル・ブルガーコフの中編小説2編。
    奇天烈な事態に巻き込まれる人々の
    ドタバタが描かれており、
    読み進めながら笑ってしまったが、
    作品に込められた意図、批判精神を想うと胸が痛くなる。

    「犬の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年05月12日

    20世紀ロシア社会がどうこう、ということはさておいて、単純にSFミステリ(もしくはサスペンス、またはパニック)として読み応えが十分でした。

    「犬の心臓」はやはり、「フランケンシュタイン」を彷彿させた。
    もし「怪物」と「コロフ」を目の前に並べてみたらそれはもうおぞましくて恐ろしくて卒倒してしまうに違...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月16日

    いや、コレはソヴィエトで発禁になったのも分かるわ。皮肉やら当て擦りやら諷刺やら満載で面白かった。
    訳注が多いのが初心者仕様で読みやすかったよ。

    0

    Posted by ブクログ 2021年06月08日

    風刺小説だからこそ、このエンタメ性。広く読んでもらわないと意味ないし、、と思いきやソ連で発禁本になった。いちいちぶっ飛んでて面白い。犬に人間の睾丸と脳下垂体を移植するって設定がギャグだよ。

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