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Posted by ブクログ
撃てない警官続編。
柴崎警部はまだ所轄にいた。前作で警視総監直属の花形セクションから左遷させられたのだったが、春の異動内示はなく警務課の課長代理のままだった。
今回、新しく同年代バリバリのキャリアの女性署長を迎え、補佐していく。
捜査の経験はほとんどないが、柴崎警部は管理畑にいるのがもったいないほどセンスがある。
そして補佐が絶妙だ。出過ぎず、立てるべきは立て、ここぞの時は譲らない。
「本来なら我々だけでこの事件は解決できたはずです。しかしそうはできなかった。その原因に、思いを致すべきです。」
これ。痺れましたわぁ。
昔のセクションに返り咲いてもほしいけど、もう少しここで活躍する姿をみたい。
続編読むの楽しみです。
Posted by ブクログ
撃てない警官シリーズの第2巻目。綾瀬署の柴崎がこの巻では年下のキャリア女性を署長に迎えて、様々な事件に関わっていく。警務部という捜査に携わらないはずの部署にいながら、署長や副署長に半ば押し付けられつつ、柴崎が独自の捜査とも言えるものを展開し、警察官として成長していく姿を描く。本人は総務畑でやっていきたい、警視庁本庁に戻りたい、と願っているのとは裏腹に、彼は事件の謎に踏み込んでいく。
4つの短編と、中編である表題作の「出署せず」のどれも上手にミステリとして仕組まれていて本当にうまい。これは本当に新しいスタイルの警察小説だと思う。警務部の柴崎が関わるくらいなので、派手派手しい刑事課が担当するような事件は出てこないにも関わらず、最終的には殺人などまで解き明かしていく展開は面白い。この巻ではキャリア署長と現場の刑事たちの確執も描かれつつ、前巻から続く柴崎の人間関係の広がりも見せてくれる。続きも楽しみなシリーズである。
Posted by ブクログ
警視庁綾瀬署警務課課長代理の柴崎令司シリーズの2作目。今回も連作短編集の体をなしている。冒頭に新キャラクターのキャリアの女性署長が登場。現場を知らない署長と捜査部門との軋轢の間にたち、刑事では無いのに、あれよあれよといつの間にか、事件の捜査に関わることになる柴崎。ヒーローの活躍劇のような派手さは無い。しかしシリーズを通して警察組織の複雑な人間模様が淡々とだか味わい深く描かれる。そして事件の意外性からのミステリーの面白さもある。
本作の表題作でラストに掲載されている『出署せず』は、中編というか短めの長編のボリュームで、柴崎か綾瀬署の要となるストーリー。
Posted by ブクログ
「撃てない警官」の続編。
部下の自殺という不祥事の責任をとって綾瀬署に左遷させられた柴崎は、綾瀬署警務課・課長代理となった。
警務課でありながら捜査にも関わらざるを得ない状況に陥る柴崎。
どの短編も、物語の中心に事件を置きながら、犯罪に関わってしまった人たちの人間性を描いている。
事件を起こす犯人も警察官も同じ人間なのだ。
どんな立場に立たされようとも、何かを決断するときには下した人の考え方や生きる姿勢が表れる。
柴崎にとっては不本意な左遷であっても、警察官としての責務を忘れるような柴崎ではない。
キャリアの女性署長と刑事たちとの微妙な確執。
間を取り持つ火消し役、調整役を柴崎が果たさなければならない羽目になっていく。
本部への返り咲きをけっして諦めてはいない柴崎の、警察官としての目が事件を人間味豊かに解決していく。
派手な仕掛けなどないけれど読みごたえのある物語だった。
どの短編も手を抜いていない。丁寧に描かれている物語は面白い。
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