フェルメールの憂鬱(新潮文庫)

フェルメールの憂鬱(新潮文庫)

小説・文芸
935円 (税込)

4pt

3.5

未発見のフェルメール作品『ニンフと聖女』がスイスで見つかった。その直後ニューヨークのメトロポリタン美術館からフェルメールの代表作『少女』が強奪され、日本人に買い取られたという情報が流れる。2枚の絵をめぐり絡み合うさまざまな思惑と、周到に張り巡らされていく幾重もの罠。天才詐欺師、悪徳画商、宗教団体教祖――くせ者たちによる騙し合いに勝利して、最後に絵を手にするのは!?(解説・西上心太) ※新潮文庫に掲載の図版は電子版には収録しておりません。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    フェルメールの憂鬱(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1576065
  • 電子版発売日
    :
    2024年05月29日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

閲覧環境

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フェルメールの憂鬱(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ


    光と闇のミステリー
    『フェルメールの憂鬱』を読んで
    ---------
    美術史   ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    事件の真相 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    展開の妙味 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    ------------
    1.はじめに
    名画をめぐる望月諒子さんの傑作ミステリーです。

    読み終えた今、美術館で見るフェルメールの輝きが、少し違った色に見えてきそうです。
    ------------
    2.「30点未満」という魔力
    物語の軸となるのは、フェルメールの真作が「30点に満たない(20数点である)」
    というあまりの希少性です。

    この圧倒的な少なさが、資産価値となり、そして、人間たちの欲望を狂わせます。

    作品が純粋な芸術としてではなく、マネーロンダリングや投資の道具として「別なる価値」で見出されたとき、名画は恐ろしい事件の火種へと変貌します。
    ------------
    3.レンブラントとの対比:動と静、戦と和
    本作では、同郷の巨匠レンブラントとの比較が興味深く語られます。

    * レンブラント: 宗教戦争の只中、激しい明暗で「動」の人間ドラマを数百点描いた情熱。
    * フェルメール: 戦後の平和な「静」の時代、レンズや鏡を使い「計算された光」を閉じ込めた緻密。

    多作で人間味溢れるレンブラントに対し、フェルメールの「完璧すぎる静寂」は、時にあざとさとして批判の対象になります。

    著書の魅力のひとつが、この対比が丁寧に描かれていることです。
    ------------
    4.なぜ「憂鬱」なのか?
    タイトルの「憂鬱」の正体は?

    物語が進むにつれ、計算し尽くしたはずの光の粒が、偽物に模倣され、フェルメールそしてその作品たちのアイデンティティが侵食されていく恐怖が浮かび上がります。

    もしも、本物の事件が起きたら、歴史の彼方から画家フェルメールの嘆きが聞こえてくることでしょう、、、。

    結びの短歌
    > 美術とは
    >  別なる価値で
    >   火種生み
    >    聞こゆる彼方
    >     あぁ憂鬱よ
    ------------
    5.終わりに
    「完璧な贋作は、本物ではないのか?」

    そんな問いを突きつけられます。

    静かな光の中に閉じ込められたフェルメールの「憂鬱」に触れたとき、わたしたちの美術鑑賞もきっと一変することでしょう。

    0
    2026年01月15日

    Posted by ブクログ

    オランダのデン・ハーグにあるマウリッツハウス美術館が改修工事のために休館となるタイミングで、フェルメールの代表作品の「真珠の耳飾りの少女」と「ディアナとニンフたち」が来日している。自宅の玄関に複製画を飾るくらいのフェルメールファンである私が、この時期にこの小説を読むにあたり気にしたことは、フェルメールとその作品を丁寧に扱って欲しいということだった。
    読み終えた今、その思いは杞憂どころかやり過ぎという感じがしている。文庫本の中頃にはフェルメールの37作品の写真が挟まれている。主人公の1人であるイアン・ノースウィッグは美術愛好家だからフェルメールの蘊蓄を語るのはまあいいとしても、全作品を解説のように語るくだりはどうなんだろう。その辺りを知りたければ、世にはたくさんの書籍、雑誌があり、うちでもそれらを読んできたから知っている話がほとんど。ストーリーの鍵としてフェルメールの作品の真贋や来歴がポイントではあるけど、それを全部知らなくてもこの詐欺師や画商たちの会話にはついていけるだろう。
    美術ミステリーにつきものなのは、作品の真贋、絵の裏に潜む下書きや修正、世に出た後の保管や修復か。それらは美術ファンにはワクワクさせてくれることでもあり、いろいろと逸話や噂話も尽きない。そういう点では少し今回物足りないところもあった。フェルメール愛に溢れた美術愛好家ならではの推理なんかもあって欲しいし、日本の画廊での会話もフェルメール自身の裏話にまで飛んで行って欲しかったし。
    でも深く入り込みすぎて学術書になっても面白くないし、どこら辺でバランスを取るか、そうなると読み手の期待や前提知識にも左右されるだろうなぁとか。
    解説を読んで初めてこれがこの作家の美術ミステリーの2作目と知った。前の作品に行ってみるか。まあそれはないかな、と思ったのは今月アムステルダムのゴッホ美術館で見た絵画の数々で感動したことと関係なくはない。

    0
    2026年09月26日

    Posted by ブクログ

    もともとフェルメールが好きなので
    タイトルだけで 手に取りました。

    ページを進めていくと、
    フェルメールや、その時代を共にした画家たち、そしてその背景、
    知らなかったフェルメールに関する事柄が、たくさん詰まっていて
    資料?としての価値もありました。

    内容は、

    教会から盗まれた絵画を取り戻すため、
    フェルメールの絵画を強奪する、、なぜに??

    詐欺やマネーロンダリング、そして宗教、CIAなど、
    次から次に、絡みあい... 人と人も騙しあい、

    そのやり取りの巧妙なこと…。文章だけでもかなりの迫力。

    絵画の世界を思い知らされた感があった。

    次にフェルメールの絵画を見るときは、見方が変わるかも。。。

    中にはフェルメールの絵画がカラーページで4ページほどあり
    (36点ほど)得した気持ちになりました♪

    0
    2024年07月14日

    Posted by ブクログ

    フェルメールの有名な絵は知っていたが、ブリューゲルについてはほとんど知識がなく、本作で初めてその名を知った。
    ベルギーの教会から絵画が盗まれる事件を発端に、フェルメールを狙った美術館襲撃や、架空の人物の屋敷からフェルメールが盗まれたという情報が飛び交う。
    次々と仕掛けられる頭脳戦に引き込まれた。

    マネーロンダリングや宗教と金銭の関わりについても興味深く、「なるほど」と思わされる場面が多い。
    後半はハラハラしながら読み進めたが、悪人たちが鮮やかに騙されていく展開は痛快だった。

    ただ、私の理解力不足もあるのだろうが、贋作がどのように動き、最終的にブリューゲルの絵がどのような経緯をたどったのかは、いまひとつ理解しきれなかった。

    0
    2026年07月05日

    Posted by ブクログ

    フェルメールに興味があって、読んでみた。

    スイスに住む富豪のロシア人の屋根裏でフェルメールの新作が見つかったということと、ベルギーの田舎の教会からブリューゲルが盗まれたという話を軸に、怪しげな宗教や絵画取引の話が複雑に絡み合っていく話。

    話を拡げに拡げた結果、登場人物が多く、舞台も語り手もいろいろ変わるので、ストーリーを追うのが難しかった。有名画家の作品が天文学的値段で取引されるということ、誰の作品か特定するのがすごく難しいということ、贋作が非常に多く見破るのも難しいということはわかった。

    0
    2025年11月29日

    Posted by ブクログ

    絵画の世界って怖い。
    贋作か本物か、価値、価格、所有する名誉。
    奪い合い、騙し合い、ちょっとややこしかったけど、美術界のあれこれ、おもしろかったです。

    0
    2024年12月19日

    Posted by ブクログ

    フェルメールの絵をめぐる詐欺師達の騙し合いの話。大絵画展シリーズやけど読んでなくても全然楽しめる。絵画の価値とか世界の混沌さに巻き込まれる。敵対関係とかわちゃわちゃしてしまって個人的には前作の方が好みだったかな。

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    美術ミステリーが原田マハさんの作品から好きなのではと思って読んでみた。
    面白かったけど登場する作品が多すぎて、もっと知識あれば楽しめたのかなと思う。

    0
    2024年07月29日

フェルメールの憂鬱(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    フェルメールの憂鬱(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1576065
  • 電子版発売日
    :
    2024年05月29日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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