無関係な死・時の崖(新潮文庫)

無関係な死・時の崖(新潮文庫)

649円 (税込)

3pt

自分の部屋に見ず知らずの死体を発見した男が、死体を消そうとして逆に死体に追いつめられてゆく『無関係な死』、試合中のボクサーの意識の流れを、映画的手法で作品化した『時の崖』、ほかに『誘惑者』『使者』『透視図法』『なわ』『人魚伝』など。常に前衛的主題と取り組み、未知の小説世界を構築せんとする著者が、長編「砂の女」「他人の顔」と並行して書き上げた野心作10編を収録する。(解説・清水徹)

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無関係な死・時の崖(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    文学的挑戦に富んだ短編集。文学を解体して、再構築しているような難解さがありつつも、エンタメ小説としても全く古びない力強さと、奇妙でじっとりとしていてニヒルな感触が印象的だった。

    0
    2024年03月26日

    Posted by ブクログ

    それにしても、どんなにか恐ろしい、孤独の日々だったことだろう。
    ぼくは灰汁のような憐れみにひたされ、燻製のようになりながら、
    やっとの思いで彼女を振り向いて見た。

    0
    2023年03月22日

    Posted by ブクログ

     「ぼくの眼に、彼女はすりガラスであっても、彼女の眼には、ぼくは単なる透明ガラスだったのだ。」(人魚伝)
     人魚の彼女と「ぼく」の間にある言語・生物的な壁と、それに付随するもどかしさを端的に、そして叙情的に表す表現力。

     安部公房の作品はいつも、どこにでもありそうな風景と人物である。なのに、何かが

    0
    2022年09月21日

    Posted by ブクログ

    安部公房のSFじみた短編小説群。純文学然とした冒頭作品で油断したが、2本目からは本領発揮の幻想なのかミステリなのかという話が続く。

    帰宅し、アパートのドアを開けたら、見ず知らずの男の死体が転がっている。さてどうするか。警察に届けたら、自分が犯人にされてしまう。アパートの他の住人に押し付けるには、死

    0
    2019年02月08日

    Posted by ブクログ

    追っているはずが追われてた、人を嵌めようとしていたはずが自分で自分を追い込んでた、飼っているはずが飼われていた……というような状況の話が多い短編集だった。
    相変わらず絶望的というか無慈悲な終わり方をする話ばかりだけどなんだか好き。

    ただ、『なわ』だけはどうしてもだめだった。
    犬好きの私はあの展開は

    0
    2018年08月27日

    Posted by ブクログ

    追うものが、追われるものになる。
    無関係のものが、関係するものになる。
    支配するものが、支配されるものになる。

    他の安部公房の作品と同様に、この短編集の中でも立場の逆転が沢山起こっている。
    恐ろしいけど、楽しい。
    小さなきっかけ一つで、目に映る世界が大きく変わっていく。

    「誘惑者」と「賭」が、個

    0
    2014年03月05日

    Posted by ブクログ

    本にはまさに「読み時」があるんだと実感した
    この本はその読み時に読んだからすごくよかった

    表題作が文句ないけど、誘惑者と賭も好きです
    透視図法は難しすぎてわからなかった

    0
    2011年06月24日

    Posted by ブクログ

    目次
    ・夢の兵士
    ・誘惑者
    ・家
    ・使者
    ・透視図法
    ・賭
    ・なわ
    ・無関係な死
    ・人魚伝
    ・時の崖

    事前情報を得ず、先入観を持たないようにして読んだ感想としては、一世代前の村上春樹みたい。
    乾いた無関心、冷たい理不尽。
    違いは、安部公房のほうが閉塞感が強くて人間的な感じ。

    確かにここに書かれた

    0
    2024年08月18日

    Posted by ブクログ

    幻想的というか不条理というか、とにかく訳のわからない10編。でも読み終えてしまった。
    夢の兵士:脱走者の正体にニヤリとした。
    誘惑者:駅での出来事。追う者と追われる者の逆転。立場の逆転好きだねえ。
    家:死なない祖先。ホラー小説のようだ。
    使者:嘘火星人の話。気が狂っているだけなのか?
    透視図法:スル

    0
    2023年04月10日

    Posted by ブクログ

    表題作と『なわ』は一読の価値あり。
    砂の女と同時代の作品集にという事で、不条理・不愉快要素が強く自分は大変楽しめた。

    0
    2023年01月04日

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