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クラブ襲撃、建設事務所への発砲、見せしめとして射殺。「血の掟」で結ばれ、一般市民への攻撃を繰り返す指定暴力団・工藤會。その暴走は止まることなく、北九州市は「修羅の街」と化していた。この状況を打破するべく警察と検察はタッグを組み、全国から精鋭を集結、史上最大の頂上作戦を展開する。紆余曲折の舞台裏からトップ逮捕まで、前例のない捜査の全貌を描く圧巻のノンフィクション。
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Posted by ブクログ
警察小説でよくある検察と警察の足の引っ張り合いみたいなのが、本当のことなんだなぁと実感。 報復を恐れて被害者すら証言したくないって言う恐ろしい状態が改善されて良かったなぁ
福岡では一時期頻繁に報道されていた、共同謀議を根拠とした工藤会のトップの逮捕と裁判についての取ルポ。事件の経緯については時系列が前後するなど読みずらいなど構成に難ありと感じたが、全体的には読みやすく、事件全体をよく理解できた。 頂上作戦の起点となった梶原射殺事件。新聞やテレビではでは、港湾利権をも...続きを読むつ一般市民が犠牲となったように報道されていたが、元梶原組の組長であり、当時の工藤組系組織と抗争し、殺人未遂で服役していたなどグレーな存在。そういう人物だからこそ、工藤会は執拗に利益供与を強要しようとしたのだろう。 2012年に「暴力団立入禁止」標章を掲示するよう飲食店経営者に警察が指導したが、その約1年後までに関係者を標的とした放火・刺傷事件が13件発生。結果として警察は協力した市民を守る事ができなかった。これは完全に警察の失点である。 工藤会による組織的凶悪犯罪は1986年から2014年までの約28年間で134件発生。市民に対するテロとも言える工藤会の暴走について、北九州市内には他の暴力団がいない工藤会の占有状態になった事、市民の警察に対する不審、道仁会と九州誠道会との抗争も同時期にあり警察が2正面作戦を強いられた事、県警と検察の不和が原因と指摘している。トップの逮捕と今後の判決確定によって、北九州市の安全が継続されることを切に願う。
村山治『工藤會事件』新潮文庫。 北九州を修羅の街に変貌させた日本最凶の暴力団と警察・検察との闘いを描いたノンフィクション。『第11章 工藤會事件のその後』を書き下ろしで追加。 極めて淡々とテロ組織と化した指定暴力団の凶行と警察と検察の頂上作戦の状況が綴られる。 暴力団追放を図るクラブの襲撃、...続きを読む工事利権を巡る建設事務所への発泡、見せしめのための造反者の射殺と一般市民への攻撃を繰り返す指定暴力団の工藤會。工藤會の暴走を打破するために警察と検察はタッグを組み、全国から精鋭を集結し、史上最大の頂上作戦を展開する。 本体価格710円 ★★★
事実を大切にしたとても誠実な内容。淡々とした語りの中でも際立つ工藤會の言動や脅し。 逮捕までの紆余曲折も面白いが、個人的に法廷での主張のぶつかり合いが見所 印象的なワード「金の切れ目は、射殺」
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工藤會事件(新潮文庫)
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村山治
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