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「たとえ専業主婦でも、女はいざという時のために最低百万円は隠し持っているべきでしょう」。新聞の悩み相談で目にした回答をきっかけに、美津子はある仕事を始めた。八時三十分から三時まで、昼休憩を除いて六時間勤務。完全在宅勤務でノルマなし。欠かせないのは、熟したトマト――。R-18文学賞読者賞を受賞した「まばたきがスイッチ」をはじめ、生きる孤独と光を描ききる六編を収録!
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Posted by ブクログ
初読みの作家さん。 なんとなく読んでみたが、とても良かった。 裏表紙の説明は、俗っぽく気を引きそうな部分を抜き書きしているが、この作品の読みどころは他にもたくさんある。 エロスと生活感と心理描写とホラー、ファンタジー…その辺のバランスが、私個人的には丁度いいと感じる。 「主婦病」というタイトルの短...続きを読む編が収録されているわけではない。 “病”ってなんだろう。 「みんなどこかおかしいんだから、おかしくなんかないわ」登場人物のセリフ。 そういう人たちの、人には言えない思いが描かれている。 夫たちは皆、経営者だったり、公務員だったりして、妻たちは全く収入に困っていないのが共通点。 けれど、お金以外の悩みを抱えている。 少女達の、あきらめや物分かりの良さも悲しかったり、逆に、生き抜くための大人へのおもねりが切なかったりもする。 そして、一番気になる、どんどん気になって…各作品をつなげているのが、“金髪の青年” 染めている金髪に抱く印象も人それぞれ。 『眠る無花果』 無花果は花が咲かないのではなく、果実の中に咲く。 見せたくないものは隠す。 『まばたきがスイッチ』 目を閉じれば現実は遠ざかる。 『さざなみを抱く』 それは隠しておいてほしかった一言。 悪あがきだったのか…彼女の努力と虚無感。 『森と蜜』 骨よりは肉。「眠る無花果」と繋がっている。 『まだ宵の口』 朝の4時から7時まで、団子屋でパートする、子供の出来ない主婦。 『月影の背中』 ああ、そうだったのか…とある意味繋がる。 彼女の願いが叶う時は来るのだろうか。
主婦が主人公の短編集(その子どもが主人公のものもあるが…)。 夫への愛情、子どもができないことへの劣等感、嫉妬や妬み、セックスへの欲望、いろんな感情が込められていた。 それぞれの話に登場する金髪の男が意味深で幻想的。微妙に絡み合う話もあって、とてもよかった。 愛されたいという思いが主婦病なのだろうか...続きを読む。
【2022年100冊目】 タイトルとあらすじからは想像もできない豊かな表現に満ちた6篇のお話。あっと思わされる一文が多く、けれど不自然さはちっともなくて、全てが物語の中にしっかりと溶け込んでいます。 全ての話に出てくる金髪の男を、各話の登場人物がどう見るのかも再読するときには注目したいと思いました...続きを読む。 解説はあまり読まないのですが、今作の三浦おしんさんの解説はこの本の良さを的確に表しているので、是非そこまで読んで頂きたいです。
6つの短編が謎の金髪の男によって繋がっている 暗くて辛い話ばかりだったけど おもしろかった どの話も金髪の男の登場を待って読んでいた
主婦病、というタイトルから想像していた所と全く違う場所に辿り着いた。 主人公や物語の中心にいるのが主婦であることは間違いないが、私の理解する狭義の主婦の枠を超えて、夫や世間や家庭から求められる姿と自分でも知らなかった自分の姿との葛藤の生々しさが描かれる。 不穏な気配に苦しくなりながらも、ページを...続きを読む捲る手が止まらず一気読みしてしまった。 どこかで謎が解けるはず、希望が見えるはず、と願いながら読み進めたものの、スッキリ明るい希望はなかった。でも、生きるってそういうことかもしれない。
「たとえ専業主婦でも、女はいざという時のために最低百万円は隠し持っているべきでしょう」。ほぉ、先立つものがあれば何かの役に立つかも。いや、心の支えになるかも。 これがあるから大丈夫的な何か。そのためのバイトがなかなか個性的ではあるが。 どんな仕事でも稼ぐって大変。
面白かった・・・・ 寂しさ、切なさ、女の業がにじみ出る。 そして文章が好き。 綺麗で、悲しい。
主婦というカテゴリーに属した孤独な女達の連作短編。 特殊な性癖を持った夫、夫の不倫、不妊、テレクラのサクラなど、主婦の秘密が目白押し。 随所に登場する謎の金髪の男は、最後の話で初めて少し好感の持てる存在になります。 結婚24年、のんきに暮らす私には、へーと感心する話ばかりで、共感共感出来る人はい...続きを読むなかったけれど、興味深く一気に読みました。 R18文学読者賞受賞作「まばたきがスイッチ」が好み。
主婦達の短編集。 夫という生き物は妻に無関心になっていく。男は肉が好きなのだ。 アンニュイで息苦しく狂気も感じられる。わりと好きな雰囲気。 中でも"さざなみを抱く"が印象に残った。妻として戸惑う気持ちも分かる。ご主人も辛そう。どこか切なく、やるせない。 他の作品も読みたくなるよう...続きを読むな一冊。
とある街の子供のない家庭の専業主婦。夫に合わせるための顔、テレクラの受け手の様々なキャラクター。本当の自分の顔になるのは、早朝に洗濯物を干すときに、向かいのアパートの金髪の青年と目を合わせるときだけ…。 とある街の戸建て、アパート、公団住宅などの様々な主婦の生活を描いた6本の短編アンソロジー。と言...続きを読むいながら、冒頭の作品には主婦はもういないのだ。 そんな色々な主婦とすれ違いかけては引っかかる金髪の青年が繋いでいくわけであるが、初作から悟るのは、セックスと死で近郊を壊していくタイプの作品だなと予感したら、そのとおりだった。 R-18小説の賞を取ったことの有る作者ということで、セックスの描写は僅かでは有るが生々しく作品の中で色を持つ部分であろう。その他の日常に関しては、グレーと言うか色の薄い話である。 一方で死という部分は、ちょっと唐突だし、やりすぎな感はあった。死ななくても話はできたのでは?という疑問がある作品も有る。 明るい作品でないのは表紙からわかるので、間違って手に取る人はいないだろう。とても読みやすいし、とことんまで鬱屈するような作品でもない。 本としてのタイトルは好きだ。本棚に置いておきたいタイトルである。ただ、内容とは合ってないのが残念。
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主婦病(新潮文庫)
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森美樹
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