二十世紀旗手(新潮文庫)

二十世紀旗手(新潮文庫)

649円 (税込)

3pt

麻薬中毒と自殺未遂の地獄の日々、小市民のモラルと既成の小説概念のいっさいを否定し破壊せんとした前期作品集。“二十世紀旗手"という選ばれた自負と「生れて、すみません」という廃残意識に引き裂かれた現代人の心情をモザイク的構成のうちに定着させた表題作、後年「人間失格」に集約される精神病院入院の体験を綴った『HUMAN LOST』ほか『虚構の春』『創生期』など7編を収録。文体の途中からの変更、助詞の極端な省略、文章の断片による構成、演説体・オペラ風・日記風などの文体の駆使、等々、手練手管の限りを尽くす。(解説・奥野健男)

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二十世紀旗手(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    作者の内側、精神世界に、正面から向き合った作品たち。作者の表現への理解が深まった。同時に、今を生きる我々の内なる苦悩、精神的な複雑さをも、戦前の時点で作者が表現し得ている。自分を見つめ直す折に、また読み直したい。

    0
    2024年03月13日

    Posted by ブクログ

    含羞は、誰でも心得ています。けれども、一切に眼をつぶって、ひと思いに飛び込むところに真実の行為があるのです。できぬとならば、「薄情。」受けよ、これこそは君の冠。


    『HUMAN LOST』丸ごとスクラップしたいくらい。「くたびれたら寝ころべ!」「笑われて、笑われて、つよくなる」本当は岩波文庫がry

    0
    2012年05月13日

    Posted by ブクログ

    麻薬中毒で精神的に最も錯乱していた時期の作品なので、悲痛ではあるのだけれども、だけどその悲痛さ、混乱、脆さや痛々しさが余計に胸に染みる。

    「私の欲していたもの、全世界ではなかった。百年の名声でもなかった。タンポポの花一輪の信頼が欲しくて、チサの葉いちまいのなぐさめが欲しくて、一生を棒に振った」(二

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    太宰治27〜28歳(1936〜37年)の頃の作品集。
    かなりヘヴィーな時期に書かれた文章のはずなのに、どれもなぜかチャーミングに響いてくる。

    0
    2023年12月14日

    Posted by ブクログ

     これは小説であって、フィクションで、創作物で、商業用エンタテイメントです。稼いで薬代少し払わないと、ツギ売ってくれないかもしれない。
     脳病院には瞞されて這入らされちゃった。ええ、物書きですから。何でも見聞したり、文字の羅列は売るんです。船橋に遊びに来てください。来るときはお金持ってきてください。

    0
    2010年06月28日

    Posted by ブクログ

    学生時代に読んだときとはだいぶ印象が違う(そりゃそうだ)。
    小説中に散りばめられた太宰の甘え。
    「こんなに、僕はひとりで苦しんでいるのだから、どうぞ優しくしてください」
    好き勝手やって人に迷惑かけて何を言う。と、大人になってしまった私は思う。

    だけど、甘えの下からこぼれる悔し涙を、絶望の吐息を、美

    0
    2010年05月06日

    Posted by ブクログ

    「二十世紀旗手」という
    華々しいタイトルに反して
    太宰の苦悩や混乱が
    感じられる
    読みづらいけど
    文章のリズムとか表現には
    ハッとさせられる

    古本屋かえりみちにて購入 

    0
    2022年12月25日

    Posted by ブクログ

    『晩年』の作品群と似た雰囲気をもっている。
    モラトリアム期の懊悩を抱えたことがある人なら、なんとなくこの太宰作品群のもつ雰囲気にそれを感じとり、自分が書いたわけでもないのに何だか恥ずかしいような気持ちになるのではないか。
    懊悩しながらあっちへいったりこっちへきたり、その勇ましくないクネクネのなかに、

    0
    2022年08月03日

    Posted by ブクログ

    53冊目『二十世紀旗手』(太宰治 著、1972年11月、新潮社)
    太宰治が1936年から1937年にかけて発表した、表題作を含む7編を収録。
    20代後半だった太宰の苦悩や絶望が赤裸々に著されており、それは85年後の現代を生きる我々にも、身近な心の苦しみとして痛切に感じることが出来る。
    描かれて

    0
    2022年07月23日

    Posted by ブクログ

     これについて行けたら人生は多分もはや自分にとって意味がないのではないか、と思う程度に、借金と苦悩と言い訳に満ちた作品集であった。
     ヒューマンロスト以外は読み返さなくていい。

    0
    2017年07月28日

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