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Posted by ブクログ
初太宰治
この本を読んで、現代でも似たようなことが言えるのではないかと感じた。何をもってして人間なのか。普通とは何だろうか。マジョリティに属することがそこまで偉いことなのだろうか。色々と考えさせられる内容だった。今でこそ多様性が謳われているが、この時期から苦しんでいる人はたくさんいたのだろうし、何が良いのかわからないまま、それっぽい正解に向かって右往左往しながらなんとなく進んでいく。そんな世の中であり、人間という生き物だと感じた。
自分自身、おこがましいが共感できる点が多くあった。道化を演じることであったり、何かに縋っていないとおかしくなってしまいそうということ、何のために生きているのかわからず、希死念慮があったこと。家庭環境や個性など色々なものが人を形成していく。だから語弊があるかもしれないが、そこで歪んでしまったら、なかなか修正していくことは難しい。結局人生はどんなきれいごとを並べようと、生き残っていくには多少の汚さや強さ、柔軟さが必要で、ずる賢く生きていかないとのけ者にされ、排除されていく。人間はそのレベルでしかまだ発展していない。理論がたくさんあって、理想論が語られることが多いが、感情や本能レベルの行動、感覚が先行するので、理論がどれだけ筋が通っていても、それが実行できるかどうかは別。そんな不完全な人間という生き物で、この地獄のような世の中をどう生きるか。どの時代も苦しみもがいている人はいっぱい。みんな孤独で孤高。そんなドロドロした状況に対して目を背けず、生々しく綴っている本書、そこから受け取れるメッセージ、広がる思考。自分はこの手の本が大好き。
正直時代背景や表現で内容がスッと入ってこないところがあった。また、一読では拾いきれないほど深いものがある気がしたので、再読を繰り返し味わっていきたい。
Posted by ブクログ
作品字体だけでなく、太宰治自身についても掲載されている興味深い資料となる一冊 旧字体で綴られた日本文学を読みやすく新字体に改められた版なので、非常に読みやすい。また古屋氏のマンガを読んでからというのもあるため、ストーリーがすっと入って来やすかった。実際、古屋氏のマンガの展開とその原材となった太宰治の作品とでは内容や結末が異なることを知っていて読んでいたので、どのような展開になるか楽しみながら読めた。
また桜桃、という作品も合わせて掲載されているので、人間失格以外の太宰作品を読めるのも嬉しい。
最後に寄稿されている解説は、実際の太宰治そして作品に対しての解説および太宰自身の年表も掲載されており、これがまた太宰をより知る上で貴重な情報となっている。
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