作品一覧

  • 地の糧(新潮文庫)

    地の糧(新潮文庫)

    小説・文芸

    3.5
    1巻605円 (税込)
    君はすっかり読んでしまったら、この本を捨ててくれ給え。そして外へ出給え――。語り手は、青年ナタナエルに語りかける。「善か悪か懸念せずに愛すること」「賢者とはよろずのことに驚嘆する人を言う」「未来のうちに過去を再現しようと努めてはならぬ」。二十代のジッドが綴った本書は、欲望を肯定し情熱的に生きることを賛美する言葉の宝庫である。若者らの魂を揺さぶり続ける青春の書。
  • 狭き門

    狭き門

    小説・文芸

    4.0
    1巻693円 (税込)
    早く父を失ったジェロームは少年時代から夏を叔父のもとで過すが、そこで従姉のアリサを知り密かな愛を覚える。しかし、母親の不倫等の不幸な環境のために天上の愛を求めて生きるアリサは、ジェロームへの思慕を断ち切れず彼を愛しながらも、地上的な愛を拒み人知れず死んでゆく。残された日記には、彼を思う気持ちと“狭き門”を通って神へ進む戦いとの苦悩が記されていた……。
  • 未完の告白

    未完の告白

    小説・文芸

    3.4
    1巻451円 (税込)
    「どこを通るかはほとんど問題ではない。ただどこへ向って行くかが問題である」という信念をもって、人生に大胆にのりだしていく少女ジュヌヴィエーブの手記という形をとり、単に自由を希うだけではなく、積極的にそれを奪いとろうとする少女の姿を通して、虚偽的なもの、圧倒的なもの、因襲的なものに対する反抗を描いた作品。思想的激動期に書かれたため未完のままで発表された。
  • 狭き門

    狭き門

    小説・文芸

    5.0
    1巻440円 (税込)
    ジェロームのアリサへの愛は、「頭脳の恋」であった。相手のなかに自己の理想の反映を見出し、偶像として祭り上げてしまったとき、それを知った相手は「あるべき姿」を負担に思うようになる。アリサの死後、ジェロームに贈られた遺書「アリサの日記」はその心の葛藤を生々しく語る。「この作品はまことに平易な文章で綴られている。それなのに、その行間がもたらす緊張感とこの作品を読みながら促される思索の一貫性については、まったく類がないほどの質になっている。まさにアンドレ・ジッドの彫琢だ」…松岡正剛。
  • ショパンについての覚え書き

    ショパンについての覚え書き

    ビジネス・実用

    -
    1巻1,650円 (税込)
    『狭き門』や『一粒の麦もし死なずば』など、数々の著作と評論で知られる、フランスを代表するノーベル賞作家ジッドは、実はショパンをこよなく愛し、少年期にはショパンの直弟子に師事したこともあるという知られざる一面を持っていました。 本書は、ジッドが作家ならではの冷徹な視線と鋭敏な感性で、ショパンの音楽について深く考察した評論集です。 作家による音楽評論は数多ありますが、自身が優れたピアノの弾き手であったジッドによるそれは、演奏に関する具体的な記述も豊富で、出色の作と言えます。 その深遠で示唆に富む言葉は、ピアノを弾く人にとって、自分なりのショパン像を描き出すための有力な手がかりになることでしょう。 ほかに、日記からショパン関連箇所の抜粋、ショパン研究の泰斗ガンシュからの手紙等と、ピアニスト・文筆家の青柳いづみこ氏による解説を収録しています。

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ユーザーレビュー

  • 地の糧(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    地の糧
    著:アンドレ・ジッド
    訳:今 日出海
    出版社:新潮社
    新潮文庫 シ 2 5

    見城徹氏の本を読み返していると、「地の糧」のおすすめがあったので、手にとりました。2023年に再版があったことも、調べていくうちに知りました。難解な書であるかとおもい、ちょっとたじろきました。

    あとがきに、欲望解放の書とあります。主人公の心境が変わっていく姿、そして、旅。旅に出るたびに、主人公は変わっていく。

    頭で覚えたものを忘れる旅、ナタナエルには、あらゆる書を焼いてしまえといっている。過去の自分から離別ととらえました

    糧よ、私はお前を待ち望んでいる、と3度叫んでいる。
    飢えは、半端なところで、たたずんではいけない。満たされなければ黙らない
    糧とは、欲望を満足するためのものだ

    ロンド、バラードといった、詩が各所にでてくる、それが、メナルクの詩からとおもう

    病気になった。そこで旅に出た。そして、メナルクに会った、とある
    私の愉しい回復とある ここで、主人公は2度目の変化をとげる

    イタリア、マルタを旅行しているようだ

    旅からもどったら、人がやっていることをやってみたくなった、それは、なしとげるためではなく、ただやりたかったからだ

    それから15年間、守銭奴のように金をためて、勉強をし、いろいろなことを成しとげるようになる

    そして、いろいろな詩、ロンドに出合って、再び旅にでる

    疲れを得、恐怖を感じ、そして眠る

    その結果として、主人公は、放浪者にであって、自らも放浪者となる、

    今度は、ノルマンディ、グラナダ、フランスからスペインのあたりをまわったようだ。
    ナポリ、アルジェリア、船で地中海を回る

    眠れない夜、不眠。そして、渇きを得て、渇望に泣き出しそうになる。
    恐ろしい緊張、激しい精神統一、肉体の弛緩。そして、眠り

    眠りとは、死を示唆するものなのだろうか。

    登場人物

    ナタナエル ヨハネの福音書に登場するイエスキリストの弟子の一人、神の使いという意味か。主人公は常に、ナタナエルに対して、話しかける。主人公の良心かもしれない。

    メナルク ナタナエルに対する存在、ナタナエルにはあえていないのに、メナルクには会ったとある。羊飼いの詩人。メナルクこそが、地の糧ではとおもえるし、主人公の良心:ナタナエルに対抗する心、それも子供ごごろのような。

    目次

    第1書 久しく眠っていた私の穏やかな幸福は目覚める ハフィズ

     Ⅰ
     Ⅱ
     Ⅲ

    第2書

    第3書
     ヴィラ・ボルゲーゼ
     アドリアティック海(午前3時)
     フィエソオレの掟
     羅馬、モンテ・ピンチオ
     アマルフィ(夜更け)
     シラクサ
     チュニス
     マルタ
     ブリダ
     甲板にて

    第4書
     Ⅰ
     Ⅱ
     Ⅲ
     Ⅳ

    第5書
     Ⅰ
     Ⅱ
     Ⅲ
     
    第6書 ランセウス 

    第7書 アミンタス、膚の黒きが何ならん ヴィルジル

    第8書

    結論風の賛歌 M・A・Gに

    1927年版の序

    あとがき

    ISBN:9784102045145
    出版社:新潮社
    判型:文庫
    ページ数:224ページ
    定価:550円(本体)
    1952年03月31日発行
    1981年06月30日35刷
    2023年04月05日新版発行
    2023年07月15日4刷

    0
    2025年10月20日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごく寂しく辛い愛と信仰の葛藤を描いた作品
    ・いのちに至る門は狭く、その道は細く、これを見出す者少なし
    ・その門は、2人で並んで入るには狭すぎますの
    寂しく辛い戦いの後に、彼女は狭き門に入れたのだろうか

    0
    2025年03月19日
  • 地の糧(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    再読。前回は感想を書いていませんでした。うっかり。

    ナタナエルに語りかける場面から始まる。
    彼の体験談(旅の話)やそこから辿り着いた思想をナタナエルに伝える。
    旅に行ったことが瑞々しく鮮明に表現されている。様々な種類の果実が出てきた。食べると酔う熟れた葡萄とか。甘いジャム食べたり。美味しそう。明日の朝は葡萄のジャムをパンに塗ろう。
    彼は知覚過敏なのでしょうか、果実が冷たくて歯が痛いと言っていました笑笑(p94)違ったらごめんなさい笑
    ただ、地名の名前が書かれていても私は分からないので、その都度検索をして、追体験出来るように工夫しなければならなかった。また、知らない漢字も多く難しかった。勉強になる。
    ナタナエルに自己投影すると、読み方も変わってきて面白い。あとがきも読むと理解が深まり良い。

    思想書なので、この詩的な文から、人生観を学ぶことが出来る。
    彼がネガティブな考えを吐露する場面もあるが、少し心配性な気もする。それほど過信していないということだろうか。
    ポジティブな場面、特にナタナエルに対して語りかける言葉はとても力があり、前向きにさせてくれる、所謂名言が沢山あった。


    感動した文を五つ記しておきます。


    「未来のうちに過去を再現しようと努めてはならぬ。各瞬間ごとに類いなき新しさを掴み給え」

    「一切の物が大切なのは、我々にとって大切なのではなく、物自身にとってなのだ。願わくは君の目が眺められた物であるように」

    「果実は風味で包まれる。また辛抱強く生命の喜びで包まれる。果実の肉は、愛の味深い証し」

    「それは真珠のように煌かしくもなく、水のように艶々しくもない。けれども小径の砂礫は光るのだ。私の歩む木の下道に光の優しい歓待」

    「燐にその光が添うように、我々の行為は、我々に付き従う。我々の行為は、真に我々に光輝を添えはするが、それは我々の身を擦り減らしてでなければ輝きはしない」

    0
    2024年02月13日
  • 地の糧(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    小説、という括りになっているけど、哲学書ですね!
    かなり抽象的で難解な表現が多いけど、それだけに想像や思考を掻き立てる
    そして、自分にしかないメッセージを受け取れる
    「書を捨てよ、街を出よう」
    答えは常に自分の内側にありますね!

    0
    2023年04月17日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    祖母の家にあったので読んでみました。
    フランス文学だけあって難しかったですが
    アリサの
    「死ぬってものはかえって近づけてくれるものだと思う。生きているうちに離れていたものを近づけてくれるもの」
    その文章に惚れました。
    この文章から彼女は心底ジェロームを愛してたのだなと感じました。
    彼女は母親の不倫などで徳を積むことばかりを考え妹の幸せすら願った。けれど本心はジェロームへの恋のために徳を積もうとしてたかもしれない。
    最後の日記には彼に当ててる文章が多く神ではなくジェロームを求めてることがわかり胸が痛くなりました。
    彼女は狭き門ですら彼と行こうとも考えてもいました。
    亡くなった彼女は離れていたものを近づけようとするものを彼に与えれたかもしれない。それはジェロームだけが知ることなのでしょう。

    0
    2023年03月29日

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