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それは都市を導き、未来を方向付ける塔になる――。建築家・牧名沙羅は、〈同情されるべき人々〉【ホモ・ミゼラビリス】が暮らす新時代の刑務所・シンパシータワートーキョーのコンペに参加する。人は、どこまで寛容で在らねばならないのか。空虚な言葉と正義が支配する東京に、沙羅のデザインしたタワーがそびえ立つ。生成AI時代の到来を預言する衝撃の芥川賞受賞作。文庫化に際し、単行本未収録の短編と、建築家・永山祐子さんとの対談を収録。(解説・青木淳)
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Posted by ブクログ
最初は独特で難しすぎる!と思うたけど、読んでくうちにクセになる。 同情されるべき犯罪者はたしかにいる。 私が犯罪者じゃないのは、周りの人に恵まれていたからだ。親や環境が違えば、誰だって犯罪者になりえる。
読む前には、流行をうまく形にするセンスだけで成立しているキワモノだと勝手に思い込んでいた。しかし、実際に読んでみると、かなり奥深いテーマを扱っている正統派の小説ではないか!、と印象がガラリと変わった。 それほど長くはない小説だが、構成はかなり複雑。実は解説を読むまで、自分ではうまく解きほぐせなかった...続きを読む。単調な外壁の連鎖を嫌い、細かい意匠の連鎖でリズムを生み出しながら、全体を俯瞰してみれば大きな構造が浮かび上がるように設計されている、という建築家的発想によるのかもしれない。
カタカナ言葉で新たな概念を作り出して押し付ける、そんなことが平気で起きるようになっているし、SNSを活用して今後ますます盛んになりそうだと思う。生きにくくなりそう。
ザハ案の国立競技場が建ったパラレルワールドの日本が舞台の建築文学作品。ディストピアな世界感が面白かった。 “ホモ・ミゼラビリス”などと訳の分からない造語が出てきて、それを解説されるうちに何となく受け入れてしまう擬似体験をさせられ、カタカナの造語が汎用される世を皮肉っている。 変な終わり方するので取っ...続きを読む付きづらい作家かなと思ったけど、おまけの短編がファニーでなんだか安心した。
女性建築家が如何に建物の柱と梁を想像して未来を頭の中で描き出しタワー、塔として積み上げて行くか示した構造で話が積み上がりタイトル回収に至る仕組みがあなた未来視えてるね、と言いたい作品でした
東京都同情塔という言葉は語感が良すぎてよく考えついたなと感心する。 牧名沙羅の頭のなかの検閲者の思考がテンポが良くて読んでいて気持ちが良い。 冒頭と締めの文章は独り言を皆が言ってて会話が出来ない時代ということか。
最初主人公の何言ってるか理解に時間がかかったが、読み進めていくうちに、主人公の発する言葉が癖になってくる。
本屋大賞だったかな?となんとなく見覚えがあり読み進めたところ、なんかめちゃくちゃ芥川賞っぽい! と思ったらやはり芥川賞でした。 ここ数年で読んだ芥川賞作品の中では、破局、ハンチバック、サンショウウオの四十九日などの行き過ぎなぐらい主観的な語りの作品は好きな方なので面白かったです。言葉狩りやデスノー...続きを読むトの下りなんかは目新しくはないがやはり放ってはおけない問題であると思う。 言葉の力はすごい。沙羅のように自分のことをすべて言葉にできるとは思っていないが言葉一つ一つを大切に自分自身もっときちんと言葉を扱っていきたいと思った。
文庫化されてるのを見つけて即購入。思ってたほど前衛的でもなくちゃんと読み進められました。…が、考えさせられる材料が次々に放たれていくというか、近未来感もあり、なんか凄かったです。16ヶ国で出版決定!とのことで、勢いありますねー
早口言葉のように何度も言いたくなり韻を踏んだ心地良さのあるタイトル。色鮮やかで青空のような装丁が書店で一際目立っていました。 『東京都同情塔』が今の日本で実際に建つことは難しいんだろうなあ。 芥川賞、、難しい… 数年後リベンジしたい作品です。
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東京都同情塔(新潮文庫)
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