新潮文庫の検索結果

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  • エミリーの求めるもの(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    平和で旧時代的なニュー・ムーンの世界から、ボーイフレンドのテディも、親友のイルゼも、都会へと旅立っていった。孤独に耐えながら、ひたすら創作に没頭するエミリー。野心に燃える彼女にも、時として眠れぬ「夜中の三時」が訪れる。いわゆる適齢期を迎えた女性の、微妙な乙女心が求めるものは何か――エミリー・シリーズ完結編。

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  • 凶悪―ある死刑囚の告発―
    人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる──雑誌記者が聞いた驚愕の証言。だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。信じていいのか? 記者は逡巡しながらも、現場を徹底的に歩き、関係者を訪ね、そして確信する。告発は本物だ! やがて、元ヤクザと記者の追及は警察を動かし、真の“凶悪”を追い詰めてゆく。白熱の犯罪ドキュメント。

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  • 風立ちぬ・美しい村
    小説・文芸
    3.9
    1巻440円 (税込)
    風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた「風立ちぬ」は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲(フ-ガ)に思いついたという「美しい村」は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。

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  • さびしい王様
    小説・文芸
    3.9
    1巻913円 (税込)
    役にも立たない帝王学だけ教え込まれて育ち、恋も政治も知らぬ幼児のような王様ストンコロリーン28世。オッパイを見ては、「あ、オレンジ!」などと呟いていたおく手な彼が、私腹を肥やす悪辣な総理大臣への反感からおこった革命の渦中で、すこしずつ人間の喜怒哀楽に目ざめ、純真な恋を感じ始める…。ペーソスとナンセンスの横溢する、おとなとこどものための童話シリーズ第一作。

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  • ギリシア神話を知っていますか
    ビジネス・実用
    3.9
    1巻649円 (税込)
    聖書と並ぶ古典中の古典、ギリシア神話は、世界の思想、芸術、文芸に多大の影響を及ぼしている。本書では、多彩豊富な物語の膨大な枝葉を巧みに整理し、著名なエピソードを取りあげてわかりやすく解説する。エロス、オイディプス、パンドラ、アンドロメダ……神話中のヒーローとヒロインの運命を、作家的想像力で興味深く語ったこの一冊で、あなたはもう“ギリシア神話通”。

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  • 二十歳の原点
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    独りであること、未熟であることを認識の基点に、青春を駆けぬけていった一女子大生の愛と死のノート。学園紛争の嵐の中で、自己を確立しようと格闘しながらも、理想を砕かれ、愛に破れ、予期せぬうちにキャンパスの孤独者となり、自ら生命を絶っていった痛切な魂の証言。明るさとニヒリズムが交錯した混沌状態の中にあふれる清冽な詩精神が、読む者の胸を打たずにはおかない。
  • ニコライ遭難
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    明治24年5月、国賓のロシア皇太子を警護の巡査が襲った。この非常事態に、近代国家への道を歩み始めた日本が震撼する。極東進出を目論むロシアに対し、当時日本は余りにも脆弱であった――。皇太子ニコライへの官民を挙げての歓待ぶり、犯人津田三蔵の処分を巡る政府有力者と司法の軋轢、津田の死の実態など、新資料を得て未曾有の国難・大津事件に揺れる世相を活写する歴史長編。

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  • 冷い夏、熱い夏
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    何の自覚症状もなく発見された胸部の白い影――強い絆で結ばれた働き盛りの弟を突然襲った癌にたじろぐ「私」。それが最悪のものであり、手術後一年以上の延命例が皆無なことを知らされた。「私」は、どんなことがあっても弟に隠し通すことを決意する。激痛にもだえ人間としての矜持を失っていく弟……。ゆるぎない眼でその死を見つめ、深い鎮魂に至る感動の長編小説。毎日芸術賞受賞。

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  • グレート・ギャツビー
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取りもどそうとする異常な執念が育まれていた……。第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界をはなやかに謳いあげる。

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  • 船乗りクプクプの冒険
    小説・文芸
    3.9
    1巻440円 (税込)
    宿題をなまけて本を読み始めたタローは奇妙なメマイとともに、物語の世界に陥ち込んだ。執筆途中で姿をくらましたキタ・モリオ氏のために大海原を漂うはめになった主人公クプクプに変身したのだ。物語の結末を求めて無責任作者を追うクプクプとその仲間の前に、つぎつぎと現われるメチャメチャの世界。読む人を思わず青い海へ、空想のたのしみへとひきこむユニークなメルヘン。

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  • どくとるマンボウ航海記
    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    水産庁の漁業調査船に船医として乗りこみ、5カ月間、世界を回遊した作者の興味あふれる航海記。航海生活、寄港したアジア、アフリカ、ヨーロッパ各地の生活と風景、成功談と失敗談などを、独特の軽妙なユーモアと卓抜な文明批評を織りこんで描く型破りの旅行記である。のびやかなスタイルと奔放な精神とで、笑いさざめく航跡のなかに、青春の純潔を浮彫りにしたさわやかな作品。

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  • エディプスの恋人(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    ある日、少年の頭上でボールが割れた。音もなく、粉ごなになって。――それが異常の始まりだった。強い“意志”の力に守られた少年の周囲に次々と不思議が起こる。その謎を解明しようとした美しきテレパス七瀬は、いつしか少年と愛しあっていた。初めての恋に我を忘れた七瀬は、やがて自分も、“意志”の力に導かれていることに気づく。全宇宙を支配する母なる“意志”とは何か? 『家族八景』『七瀬ふたたび』につづく美貌のテレパス・火田七瀬シリーズ三部作の完結編。

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  • 飢餓海峡(上)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻990円 (税込)
    樽見京一郎は京都の僻村に生まれた。父と早く死に別れて母と二人、貧困のどん底であえぎながら必死で這い上がってきた男だ。その彼が、食品会社の社長となり、教育委員まで務める社会的名士に成り上がるためには、いくつかの残虐な殺人を犯さねばならなかった……。そして、功なり名を遂げたとき、殺人犯犬飼多吉の時代に馴染んだ酌婦、杉戸八重との運命的な出会いが待っていた……。
  • 眼の壁
    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた三千万円の手形詐欺。責任を一身に背負って自殺した会計課長の厚い信任を得ていた萩崎は、学生時代の友人である新聞記者・田村の応援を得て、必死に事件の真相を追う。二人は事件の背後にうごめく巨大な組織に立ち向かうが、手がかりは次々に消え去ってしまう…。複雑怪奇な社会の裏に潜む悪の実体をあばき、鬼気迫る追求が展開するベストセラー。

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  • 西郷札―傑作短編集(三)―
    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    時代小説の第1集。西南戦争の際に薩軍が発行した軍票をもとに一攫千金を夢見た男とその破滅を描く「西郷札」。江藤新平の末路を実録的に描いて、同じ権力機構内にいるものの軋轢、対照的な勝敗を浮びあがらせた「梟示抄」。幕末に、大名、家老、軽輩の子として同じ日に生れた三人の子供が動乱の時代に如何なる運命を辿ったかを追及した「啾々吟」。異色の時代小説全12編を収める。

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  • つゆのひぬま
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    深川の小さな娼家に働く女“おぶん”の、欺かれることを恐れぬ一途なまごころに、年上の“おひろ”の虐げられてきたがゆえの不信の心が打負かされる姿を感動的に描いた人間賛歌「つゆのひぬま」。そのほか、江戸時代を舞台にした作品7篇に、平安朝に取材し現代への痛烈な批判をこめた「大納言狐」、現代ものの傑作「陽気な客」を加え、山本周五郎のさまざまな魅力を1冊に収めた短篇集。

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  • 絶対音感
    「絶対音感」とは天才音楽家に必須の能力なのか? それは音楽に何をもたらすのか――一流音楽家、科学者ら200人以上に証言を求め、音楽を志す誰もが欲しがるその能力の謎を探り、驚くべき事実を明らかにする。音楽の本質を探る、ベストセラーノンフィクション。小学館ノンフィクション大賞受賞。

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  • 坊っちゃん
    小説・文芸
    3.9
    1巻473円 (税込)
    さあ、きょうからおれも一人前の先生。張り切って着任した中学校だがまわりの教師が何だか変だ。臆病だったり、嘘つきだったり、小うるさかったり、いったい誰がまともなんだい――? 正義感あふれる主人公が、同僚の婚約者を汚い手を使って奪い取ろうとする教頭を徹底的に懲らしめるまでの顛末を痛快に描く。漱石の作品中、もっとも愛読されている一冊。

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  • 強力伝・孤島
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    五十貫もの巨石を背負って白馬岳山頂に挑む山男を描いた処女作「強力伝」。富士山頂観測所の建設に生涯を捧げた一技師の物語「凍傷」。太平洋上の離島で孤独に耐えながら気象観測に励む人びとを描く「孤島」。明治35年1月、青森歩兵第五連隊の210名の兵が遭難した悲劇的雪中行軍を描く「八甲田山」。ほかに「おとし穴」「山犬物語」。“山”を知り“雪”を“風”を知っている著者の傑作短編集。

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  • 大黒屋光太夫(上)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻693~737円 (税込)
    天明2年(1782)、伊勢白子浦を出帆した回米船・神昌丸は遠州灘で暴風雨に遭遇、舵を失い、七カ月後にアリューシャンの小島に漂着した。沖船頭・光太夫ら十七人の一行は、飢えと寒さに次々と倒れる。ロシア政府の意向で呼び寄せられたシベリアのイルクーツクでは、生存者はわずかに五人。熱い望郷の思いと、帰国への不屈の意志を貫いて、女帝エカテリナに帰国を請願するが……。
  • 死顔
    小説・文芸
    3.9
    1巻451円 (税込)
    生と死を見つめつづけた作家が、兄の死を題材にその死生観を凝縮させた遺作。それは自身の死の直前まで推敲が重ねられていた──「死顔」。明治時代の条約改正問題とロシア船の遭難事件を描きながら、原稿のまま残された未定稿──「クレイスロック号遭難」。さらに珠玉の三編を合わせて収録した遺作短編集。著者の闘病と最後の刻を夫人・津村節子がつづった「遺作について」を併録。

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  • わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    下駄と靴と片足ずつ履いて――その男は二筋の道を同時に歩んだ。地方の一紡績会社を有数の大企業に伸長させた経営者の道と、社会から得た財はすべて社会に返す、という信念の道。あの治安維持法の時世に社会思想の研究機関を設立、倉敷に東洋一を目指す総合病院、世界に誇る美の殿堂を建て……。ひるむことを知らず夢を見続けた男の、人間形成の跡を辿り反抗の生涯を描き出す雄編。

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  • 役員室午後三時
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    80年の歴史に輝く日本最大の紡績会社華王紡に君臨する社長藤堂。会社へのひたむきな情熱によって華王紡の王国を再建し、絶対の権力を誇った彼が、なぜ若い腹心の実力者にその地位を奪われたのか? 帝王学的な経営思想をもつワンマン社長と、会社を“運命共同体”とみなす新しいタイプの経営者――企業に生きる人間の非情な闘いと、経済のメカニズムを浮き彫りにした意欲作。

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  • だれかさんの悪夢
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    大金持ちになりたい。魅力的な女と結婚したい。おもしろおかしく毎日をすごしたい。超能力を身につけたい。国家元首になりたい。宇宙を征服したい。早く刑務所から出たい。――平凡なことから途方もないことまで、ああもしたい、こうもしたいと限りなく広がる人間の夢。だが、その夢が実現してみると……。欲望多き人間たちがひきおこす悲劇喜劇を軽妙に描く傑作ショートショート集。
  • 留学
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    カトリック神学生の工藤、日本最初のヨーロッパ留学生である十七世紀の荒木トマス、仏文学者の田中の三人を主人公とした『ルーアンの夏』『留学生』『爾も、また』の三章から成る。時代は違っても、三人の留学生の悩みは共通であり、それぞれにヨーロッパ文明の壁に挑んで懸命に生きるが、宗教や文化その他の精神風土の絶対的な相違によって空しく挫折してゆく姿を描く力作。

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  • 眼の気流
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    車の座席で戯れる二人づれに憎しみの執念をもやす若い運転手。愛人に裏切られた初老の男のひそやかな怒り――二人の男の接点に生じた殺人事件を追う表題作。立身出世のために愛する女性を殺すが、女は奇蹟的に息を吹き返し、記憶を失ったまま男の前に姿を現わす……非情なエリート官僚を描く『たづたづし』等全5編。日常生活に潜む怖ろしい生の断層、現代の憎悪を抉る推理傑作集。

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  • 蒼い描点
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻808円 (税込)
    若い編集者椎原典子は、女流作家村谷阿沙子の原稿催促に出向いた箱根で、顔見知りのフリーライターの変死にぶつかる。死者と村上女史に謎の繋がりを感じた典子と同僚崎野は、やがて女史には代作者がいたという確信を持つ。女史の夫と女中の相次ぐ失踪、女史の精神病院への逃避、そして第二の殺人と、事件は意外な方向へ発展する……。心理の微妙な起伏と情景の描写が光る推理長編。

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  • ブランコのむこうで
    ある日学校の帰り道に、「もうひとりのぼく」に出会った。鏡のむこうから抜け出てきたようなぼくにそっくりの顔。信じてもらえるかな。ぼくは目に見えない糸で引っぱられるように男の子のあとをつけていった。その子は長いこと歩いたあげく知らない家に入っていったんだ。そこでぼくも続いて中に入ろうとしたら……。少年の愉快で、不思議で、すばらしい冒険を描く長編ファンタジー。
  • 月の松山
    小説・文芸
    3.9
    1巻660円 (税込)
    あと百日の生命と宣告された武士が、己れを醜く装うことで師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋にみちた心情を描く『月の松山』。口論の果てに同僚を斬ってしまった男の子供を身ごもっていた女の、数奇な運命とそれを見まもる周囲の暖かな眼を情感ゆたかに謳った『初蕾』。ほかに『お美津簪』『追いついた夢』『おたは嫌いだ』など、話術の巧みさを存分に発揮した10編を収める。

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  • 龍神の雨
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に遭わせたから。――そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか? あなたの胸に永劫に刻まれるミステリ。大藪春彦賞受賞作。
  • 制服捜査
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻546円 (税込)
    札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。ここでは重大犯罪など起きない、はずだった。だが、町の荒廃を宿す幾つかの事案に関わり、それが偽りであることを実感する。やがて、川久保は、十三年前、夏祭の夜に起きた少女失踪事件に、足を踏み入れてゆく――。警察小説に新たな地平を拓いた連作集。

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  • 山彦乙女
    小説・文芸
    3.9
    1巻528円 (税込)
    武田家再興――百三十余年にわたる悲願に翻弄される甲州甘利郷のみどう一族。江戸の新御番、安倍半之助は甲府勤番中に失踪した叔父の遺品を調べるうち、叔父を狂気へと導いた武田家の莫大な遺産をめぐる「かんば沢」の妖しい謎のとりことなり、己れもまた甲州へと出奔してゆく。著者の郷里甲州の雄大な自然を舞台に謳いあげた、周五郎文学に特異な位置を占める怪奇幻想の大ロマン。

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  • ちいさこべ
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    江戸の大火ですべてを失いながら、みなしご達の面倒まで引き受けて再建に奮闘してゆく大工の若棟梁の心意気がさわやかな感動を呼ぶ表題作、藩政改革に奔走する夫のために藩からの弾圧を受けつつも、真実の人間性に目を見ひらいてゆく健気な女の生き方を描く『花筵』、人間はどこまで人間を宥しうるかの限界に真正面から挑んだ野心作『ちくしょう谷』など、中編の傑作4編を収録する。

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  • 栄花物語
    小説・文芸
    3.9
    1巻902円 (税込)
    徳川中期、時の先覚者として政治改革を理想に、非難と悪罵の怒号のなか、頑なまでに己れの意志を貫き通す老中田沼意次――従来、賄賂政治の代名詞のような存在であった田沼親子は、商業資本の擡頭を見通した進取の政治家であったという、新しい視点から、絶望の淵にあって、孤独に耐え、改革を押し進めんとする不屈の人間像を、時流に翻弄される男女の諸相を通して描く歴史長編。

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  • 五瓣の椿
    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    「この世には御定法で罰することのできない罪がある」最愛の父が死んだ夜、自分が父の実子ではなく不義の子なのを知ったおしのは、淫蕩な母とその相手の男たちを、自らの手で裁く事を決心する。おしのは、母を殺し、母の男たちの胸につぎつぎに銀のかんざしを打ちこみ、その枕もとに赤い山椿の花びらを残してゆく……。ミステリー仕立で、法と人間の掟の問題を鋭くついた異色の長編。

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  • 宇宙のあいさつ
    小説・文芸
    3.9
    1巻880円 (税込)
    植民地獲得のために地球から派遣されてきた宇宙船はすてきな惑星を占領することができた。温和な気候、豊富な食料、従順な住民たち、200歳の平均寿命――疲れた地球人のための保養地として申し分なかった。しかし、喜びもつかの間、おそるべき事実が……無気味なイロニーのあふれる表題作など、奔放なアイデアと洒脱なエスプリでスマートに描くショート・ショートの傑作35編。
  • 散歩のとき何か食べたくなって
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。洋食、鮨、蕎麦、どぜう鍋、馬刺から菓子にいたるまで、折々に見つけた店の味を書き留めた食味エッセイ。

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  • むかしの味
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    「[たいめいけん]の洋食には、よき時代の東京の、ゆたかな生活が温存されている。物質のゆたかさではない。そのころの東京に住んでいた人びとの、心のゆたかさのことである」人生の折々に出会った“懐かしい味”を今も残している店を改めて全国に訪ね、初めて食べた時の強烈な思い出を語る。そして、変貌いちじるしい現代に昔の味を伝え続けている店の人たちの細かな心づかいをたたえる。

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  • さむらい劇場
    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    酒と女に溺れ家中の鼻つまみものである榎平八郎は二十一歳。七百石の旗本の三男に生れながら妾腹の子ゆえに家来にまで蔑まれている。ある夜女を抱いた帰途、何者かに襲われる。やがて、それは彼を疎む父親の命であることが判明する。徳川吉宗が将軍位について二十余年、いきいきとした時代を背景に、青年ざむらいが意地と度胸で、己れの道を切りひらいていく姿を描く長編時代小説。
  • 男の作法
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ……。勘定、人事、組織、ネクタイ、日記、贈り物、小遣い、家具、酒、月給袋など百般にわたって、豊富な人生経験をもつ著者が、時代を超えた“男の常識”を語り、さりげなく“男の生き方”を説く。本書を一読すれば、あなたはもう、どこに出ても恥ずかしくない!

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  • ボンボンと悪夢
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    ドイツの片田舎で買ったふしぎな魔力をもった椅子……。静かな雪の夜に、老夫婦のもとにあらわれた侵入者……。あくびの出るような平和な地球に、突如出現した、黄金色に輝く奇妙な物体……。宇宙に、未来に、平凡な日常生活の中に、ユニークな想像力と、シャープなインテリジェンスで描き出される、サスペンス、ミステリー、ユーモアあふれるショートショート36編を収録。
  • 自転車少年記―あの風の中へ―
    小説・文芸
    3.9
    1巻484円 (税込)
    あの日、僕は、親友の草太、伸男と、自転車で走り始めた。生まれ育った南房総の風ヶ丘から、目指すは大都会・東京。新世界への旅立ちだ。喜びや挫折を味わいながら、僕らは夢に向け、ペダルをひたすら漕ぎ続けた。仲間と、東京から日本海を目指す自転車ラリーを完走した。もちろん素敵な恋もした。爽快無比の成長小説!

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  • 余命
    小説・文芸
    3.9
    1巻484円 (税込)
    女医の滴が妊娠した。結婚十年目にして訪れた奇跡を夫と共に喜ぶが、やって来たのは幸運だけではなかった。滴がかつて患った乳がんが再発したのだ。子供をあきらめ治療に専念するか、がんの進行を早めることになっても子供を産むか……病を知り尽くした彼女が下した壮絶な決断とは? 女性の愛と覚悟を描き、生きることの意味をあなたに問いかける、感動長篇。

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  • ガンに生かされて
    小説・文芸
    3.9
    1巻484円 (税込)
    映画「Life 天国で君に逢えたら」原作。「天国で、逢おう」妻と幼い子ども4人を残し、38歳の著者は逝った――。末期ガンの宣告を受けた世界的プロウィンドサーファーが、最期の場所としてハワイを選び移住。家族との間に生まれた深い心の交流に、「ガンになってよかった」と思い、日々を生きた――。余命宣告期限を超えて188日、死ぬ間際まで綴りつづけた“命の記録”がここに! 「最後まで、生かされた、生きようとしていた、と感じた」――妻の付記も収録した感涙必至の一冊。

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  • 人間失格
    小説・文芸
    3.9
    1巻440円 (税込)
    「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。

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  • ゼロの焦点
    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。ようやく手がかりを掴んだ時、“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった! 夫の陰の生活がわかるにつれ関係者がつぎつぎに殺されてゆく。戦争直後の混乱が尾を引いて生じた悲劇を描いて、名作『点と線』と並び称される著者の代表作。

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  • 点と線
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    ビートたけし主演のドラマ原作。九州の海岸で発見された男女の死体。汚職事件渦中の役人と愛人の心中……そう誰もが思ったが、疑念を抱いたベテラン刑事が独自に捜査をはじめる。しかしたどり着いた容疑者には疑う余地のないアリバイがいくつもあった。同時刻に北海道にいたという鉄壁のアリバイ――東京駅で1日に1度しかない、たった4分間の空白――時刻表トリックを用いた元祖とも言われる作品で、空前の推理小説ブームをまきおこした傑作。松本清張の代表作であり、ミステリ名作中の名作!

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  • 不思議の国のアリス
    ある昼下がりのこと、チョッキを着た白ウサギを追いかけて大きな穴にとびこむとそこには……。アリスがたどる奇妙で不思議な冒険の物語は、作者キャロルが幼い三姉妹と出かけたピクニックで、次女のアリス・リデルにせがまれて即興的に作ったお話でした。1865年にイギリスで刊行されてから、世界中で読まれた傑作ファンタジーを、金子國義のカラー挿画でお届けするオリジナル版。

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  • いつかあなたを忘れる日まで
    小説・文芸
    3.9
    1巻407円 (税込)
    女をなめるんじゃねえ! こんな男いらない!!――恋をするたび、わかっているのに。恋が終わるたび、いつも心に誓うのに。もう二度とあんな失敗はしない、と。でもどうしてなんだろう、また同じところで失敗してしまう――そんなあなたへ。優柔不断な男、浮気性な男、めめしい男、俺について来い男、ナルシスト男……思わず、そうそうそう! いるいるいる! と膝を打ってしまう男の悪口集。今までに、あなたの前から消えて行った男なんかとっとと忘れてしまいましょう。今度こそ、いい男を見つけて、最高の恋をしなくては。明日の恋に必要なとっておきの知恵と元気をくれるエッセイ。

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  • 決壊(上)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻880~935円 (税込)
    地方都市で妻子と平凡な暮らしを送るサラリーマン沢野良介は、東京に住むエリート公務員の兄・崇と、自分の人生への違和感をネットの匿名日記に残していた。一方、いじめに苦しむ中学生・北崎友哉は、殺人の夢想を孤独に膨らませていた。ある日、良介は忽然と姿を消した。無関係だった二つの人生に、何かが起こっている。許されぬ罪を巡り息づまる物語が幕を開く。衝撃の長編小説。
  • できそこない博物館
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    ある日、発見された正体不明の物体。ナメクジのような形のこの物体は、一体なんのために作られたのか。――こんなショートショート、あなたは読んだことがありますか?ショートショート1001編を達成した著者が、20年以上にわたって書きためた、誰にも見せたことのない創作メモ155編を公開。スペース・オペラから時代物まで、その発想の秘密を明らかにするエッセイ集。
  • 東京公園
    小説・文芸
    3.9
    1巻484円 (税込)
    写真家をめざす大学生の圭司は、公園で偶然に出会った男性から、奇妙な依頼を受ける――「妻の百合香を尾行して写真を撮ってほしい」。砧公園、世田谷公園、和田堀公園、井の頭公園……幼い娘を連れて、都内の公園をめぐる百合香を、カメラ越しに見つめる圭司は、いつしか彼女に惹かれていくが。憧れが恋へと成長する直前の、せつなくてもどかしい気持ちを、8つの公園を舞台に描いた、瑞々しい青春小説。

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  • 明治の人物誌
    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    星新一の父・星一は、苦学しながらアメリカの大学を卒業し、帰国して製薬会社をおこした。事業は成功したが、やがて政争に巻き込まれ衰退していく。それでも常にエネルギッシュで近代人的な生き方を貫いた生涯だった。彼の夢と理想に手をかした野口英世、伊藤博文、エジソン、後藤新平など、近代国家の形成期に活躍した明治人たちとの交流の中から、星一の生涯を辿った異色の伝記。
  • 隣人(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    湖水地方の閉ざされた村。教会信者たちによる怪しげな集会の準備が進行中だったが、教会から抜け出してきた少女が、隣家に越してきた女性アンに助けを求めにくる。アンも何やら秘密を抱えているようだが。一方、ドーセット州で教師を刺した少年が女性精神科医につきまとったあげく、この村をめざしていた……。幾重もの驚愕が待ち受け、ミステリー界を激震させた究極のサイコ・サスペンス!(解説・川出正樹)
  • パンドラの鳥籠―毒草師―(新潮文庫)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻485円 (税込)
    丹後半島で二年前、生薬学者が姿を消した。地域には三百歳の魔女が棲むといわれる洋館があり、首なし死体も発見されている。編集者・西田真規(まさき)は、薬学の鬼才にして唯我独尊博覧強記の毒草師・御名形史紋(みなかたしもん)、その助手の神凪百合(かんなぎゆり)と共に謎を追う。浦島太郎の「玉手箱」とギリシャ神話「パンドラの箱」がリンクする時、真相に繋がる一筋の道が現れる。知的スリルに満ちた歴史民俗ミステリ。(解説・西上心太)
  • ドリトル先生アフリカへ行く(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    ドリトル先生は、動物のことばが分かるお医者さん。馬の弱視もワニの歯痛もお手のもの。ある晩、アフリカに住むサルの間で病気が流行っているという知らせが届いた。仲間を救うため、サルのチーチー、アヒルのダブダブ、子豚のガブガブたちをつれてアフリカへと出発するが、ドリトル先生一行を待っていたのは、嵐に牢屋に海賊だった! 百年を超えて世界中で愛され続ける名作、待望の新訳。
  • 原田マハ、アートの達人に会いにいく(新潮文庫)
    ビジネス・実用
    3.8
    1巻880円 (税込)
    あの人に会いたい――。ピカソ、ゴッホ、モネ、ルソー……数々の歴史に名を残す芸術家の人生を描いてきたアート小説の名手・原田マハが、谷川俊太郎/竹宮惠子/安藤忠雄/山田洋次……現代を生きるアートの達人たち33人に、会いにいき、話を聞く。美術・建築・詩・漫画・写真・映画……その道を究めた先達の紡ぎ出す「金言」が、あなたの人生の航路を照らす灯台の光となる。味わい深い対話集。
  • 可哀想な蠅(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    「彼は、ただの目障りなハエだ」。SNSの投稿がバズったのをきっかけに絡んできた粘着質なアカウント。誰彼構わず罵詈雑言を吐いてはブロックされている彼を、大学生の芽衣子はスマホの中で「飼う」と決めるが……。ネット社会に満ちる匿名の悪意を描く衝撃の表題作ほか、家族や友達、ご近所さんなどさまざまな人間関係のなかで、目を背けたくなる感情と対峙する女性たちをとらえた短篇集。(解説・宇垣美里)
  • 旅のつばくろ、ふたたび―飛び立つ季節―(新潮文庫) 電子オリジナル版
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    私は、またひとつ、旅をしたい土地が増えたことを喜んだ――。世界中を旅してきた著者が、心の声を聴き、気の向くままに日本全国を巡る。初めての一人旅で訪れた男鹿半島、小泉八雲に思いを馳せながら歩いた松江、吉永小百合と語り合った伊豆。近所での意外な発見から遠く福岡で過ごした特別な一日まで、見て聞いて歩き、そして綴った追憶の旅エッセイ。『飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版』改題。〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。
  • 上野アンダーグラウンド(新潮文庫)
    上野は本日もカオスなり。各地から路線が集まり、人々が散っていく街、上野。そこは動物園や美術館、アメ横など人気のスポットがあるだけではなく、現代の魔境として多くの秘密が眠っていた。西郷隆盛像の謎、上野“九龍城”への潜入、真夜中公園に集まる男たち、不忍池に佇む女、アメ横の闇。上野という街の混沌と秘密に迫るディープ・ルポ。8年ぶりの上野再訪を描く文庫版あとがきを収録。
  • こんな感じで書いてます(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    本を読むのと書くのとは両輪だ。書いた原稿を最初に読むのはいつだって自分なのだから――。25歳の時に目黒考二につけてもらった「群ようこ」の名前、はじめて本になったエッセイ『午前零時の玄米パン』、旧友・鷺沢萠との懐かしい日日、そして作家を目指す若者へのメッセージ。物書き業40余年。すべての経験がネタに結びつく。作家・群ようことして過ごした時を振り返る、自伝的エッセイ。
  • 三四郎(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻506円 (税込)
    熊本の高等学校を卒業して、東京の大学に入学した小川三四郎は、見る物聞く物の総てが目新しい世界の中で、自由気儘な都会の女性里見美禰子に出会い、彼女に強く惹かれてゆく……。青春の一時期において誰もが経験する、学問、友情、恋愛への不安や戸惑いを、三四郎の恋愛から失恋に至る過程の中に描いて『それから』『門』に続く三部作の序曲をなす作品である。(解説・柄谷行人)
  • おちゃめなパティ、カレッジへ行く(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    恋に、おしゃれに、勉強に。いまという瞬間をわしづかみにして、かたく抱きしめるんだ。大学四年生のパティが暮らすアメリカの女子寮で「見抜かれないように最大の嘘をつく」ゲームが大流行。ところがパティがうっかり種明かしを忘れたために、ありえない噂が学内にまわってしまい大慌て――。大学を卒業した直後のウェブスターが、当時の女学生の生活をいきいきと描いた記念碑的デビュー作。
  • 雁(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    貧窮のうちに無邪気に育ったお玉は、結婚に失敗して自殺をはかるが果さず、高利貸しの末造に望まれてその妾になる。女中と二人暮しのお玉は大学生の岡田を知り、しだいに思慕の情をつのらせるが、偶然の重なりから二人は結ばれずに終る……。極めて市井的な一女性の自我の目ざめとその挫折を岡田の友人である「僕」の回想形式をとり、一種のくすんだ哀愁味の中に描く名作である。(解説・竹盛天雄)
  • 新しい花が咲く―ぼんぼん彩句―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    寿退社後に婚約破棄されたアツコが、行く当てもなく乗り込んだ路線バスの終点で見たもの。学級閉鎖で留守番中のアタル君が巻き込まれた不可思議な事件。自殺同然の事故で兄を亡くした妹が、偶然出会った女子中学生。俳句から着想を得て生まれた物語は、十七音の枠を超え、色彩豊かな無限の世界へ広がってゆく。人生の機微を掬い取るように描く、怖くて、切なくて、涙を誘う、極上の短編集。(解説・倉阪鬼一郎)
  • 怪物の森―未解決事件捜査官ヴァン・リード―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,210円 (税込)
    生き埋めにされたばかりの死体が発見された。被害者は1980年ミネソタの森で失踪した少女の一人と判明、地元に激震が走る。未解決事件捜査官のヴァンは、カルト的小集団で育った自身の心の傷を抱えつつ、辣腕科学捜査官ハリーとチームを組み事件に挑む。少女は誰に連れ去られ、なぜ今になって殺されたのか。次々アリバイが崩れる関係者たちの真実は? ジェフリー・ディーヴァー絶賛の快作。(解説・吉野仁)
  • 雨上がりのビーフシチュー(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    ボーイズバーでバイトをしていた佐野楓雅が“潜入”を命じられた男性限定料理教室。謎めいた女性、小鳥遊りらが講師を務め、元刑事の頑固な爺さん、他人の気持がわからない建築家、気弱な中学生などが通ってくる。さまざまな問題に悩む男たちをクッキングを通じ導く、りら。やがて浮かび上がってきたのは彼女自身の驚くべき過去だった。とびきり美味しくてドラマチック。最高の料理小説!(解説・吉田伸子)
  • 猿田彦の怨霊―小余綾俊輔の封印講義―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    天孫降臨の先導役として大役を務めながらも、謎の死を遂げたという猿田彦神。以来、「記紀」から姿を消し、脇役として民間伝承のなかに現れる。道祖神、庚申待ち、括り猿――。神はなぜ神話から抹殺されたのか。なぜ「猿」なのか。民俗学者・小余綾俊輔の歴史推理は、古代史の闇に容赦なく切り込んでいく……。歴史の封印が解ける時、常識を覆す真実が現れる。驚愕の古代史推理ミステリー。(解説・北夏輝)
  • ポーの話(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    あまたの橋が架かる町。眠るように流れる泥の川。太古から岸辺に住みつく「うなぎ女」たちを母として、ポーは生まれた。やがて稀代の盗人「メリーゴーランド」と知りあい、夜な夜な悪事を働くようになる。だがある夏、500年ぶりの土砂降りが町を襲い、敵意に荒んだ遠い下流へとポーを押し流す……。いしいしんじが到達した深く遥かな物語世界。驚愕と感動に胸をゆすぶられる最高傑作。(解説・堀江敏幸)
  • みずうみ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    誰にも言っちゃ、だめだよ。ふたりだけの秘密……高校教師の桃井銀平は、教え子の久子と密かに愛し合うようになる。だが、二人の幸福は長く続かなかった――。湖畔で暮らしていた初恋の従姉、蛍狩りに訪れた少女など、銀平が思いを寄せた女性たちの面影や情景が、中世の連歌のように連想されていく。作家の中村真一郎が「戦後の日本小説の最も注目すべき見事な達成」と評した衝撃的問題作。(解説・中村真一郎、角田光代)
  • ヤクザの子(新潮文庫)
    DV、ドラッグ、差別、貧困――暴力団の家庭には社会のあらゆる問題が詰まっている。両親は朝から注射を打ちセックスに耽り、クスリが切れた瞬間に血だらけになるまで殴り合う。学校では極道家庭と白い目で見られ孤立し、出自が影響して就職は不可能に近い。ヤクザの血を継ぐ人間は表の世界で生きられないのか。14人の「ヤクザの子」が証言する哀しい半生。「ヤクザ・チルドレン」改題。
  • 怪物(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    偵察機を撃墜され、毛沢東治世下の敵国に落下した、台湾空軍スパイ・鹿康平。彼は飢餓の大陸から母国に奇跡の帰還を果たす。そう、これはわたしの血族の話だ――。中国、台北、東京。鹿康平と彼をモデルに小説を執筆するわたし=柏山康平。ふたりの男の運命が絡み合う。凜々しく美しい女との恋。命を懸けた冒険。『流』はこの長編に結実した。東山彰良の黄金期を告げる圧倒的エンターテインメント。(解説・大矢博子)
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)
    完結
    小説・文芸
    3.8
    全2巻935~990円 (税込)
    十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す――それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遥か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児(えにしだ)の葉、角笛と金色の獣たち。だが、その街では人々は影を持たない……村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。
  • ヴェネツィア便り(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    「もし、あなたがこれを読む時、ヴェネツィアがもうないなら、これは、水の底から届いた手紙ということになります」「ヴェネツィアは、今、輝く波に囲まれ、わたしの目の前にあります。沈んではいません」――三十年の時を越えて交わされる〈わたし〉と若い〈あなた〉の「ヴェネツィア便り」。なぜ手紙は書かれたのか、それはどんな意味を持つのか。〈時と人〉を描く懐かしくも色鮮やかな15の短篇。(解説・荻野アンナ)
  • 飢餓俳優 菅原文太伝(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    菅原文太の人生には常に暗い影がつきまとう。幼少期に母親が出奔して家庭崩壊。大学は除籍。俳優業は脇役ばかり。じりじりするような焦りのなか、やっと掴んだ『仁義なき戦い』で不動の地位を築くも、独断でシリーズを打ち切ってしまう。誰も信用せず、盟友と決別し、約束された成功を拒んだ男が生涯をかけて追い求めたものとは。名優の内面に迫る傑作評伝。『仁義なき戦い 菅原文太伝』改題。(解説・杉田成道)
  • とんちき 蔦重青春譜(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    蔦屋重三郎の店「耕書堂」に集う男たち。のちに十返舎一九に曲亭馬琴、東洲斎写楽、葛飾北斎となる彼らだが、今はまだ才能の開花を待つ、何者でもない若者たちだった。金はないけど、夢はある。元気もある。お上ににらまれているけれど怖いものなし! だが、偶然発見した「死体」から一波乱が巻き起こる。創作者たちの熱い魂が胸をすく痛快青春出版物語。『とんちき 耕書堂青春譜』改題。(解説・細谷正充)
  • 雀の手帖(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    食卓のおでんやすきやきが、筍とそら豆になるまでの一月から五月、何気ない日々の出来事を書き留めた百日の手帖。女にとって親密なことば「きざむ」、隅田川の意外な光景「川の家具」、道路掃除の仕事をする女のひとの話「掃く」、季節に心の機微を読む「春の雨」、ほか「おこると働く」「木の声」「朝の別れ」「豆」「吹きながし」等、移りゆく暮らしの実感を自在に綴って今なお古びない名随筆。(解説・出久根達郎、青木奈緒)
  • 采女の怨霊―小余綾俊輔の不在講義―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    奈良・猿沢池の畔に鎮座する「采女神社」は池に背を向け、平素は固く門を閉ざしている。昔、入水した采女の霊を慰める祭では、門が開かれるというのだが……。そもそも、なぜ下級女官の鎮魂が連綿と続いているのか。春日大社から壬申の乱、皇位継承の闇、平城京の怨霊封じに続く謎。民俗学者、小余綾俊輔の推理が、隠された古代史を解き明かす。鍵を握る采女とは何者か。歴史真相ミステリー。(解説・北夏輝)
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻440円 (税込)
    芥川最晩年の諸作は死を覚悟し、予感しつつ書かれた病的な精神の風景画であり、芸術的完成への欲求と人を戦慄させる鬼気が漲っている。出産、恋愛、芸術、宗教など、自らの最も痛切な問題を珍しく饒舌に語る「河童」、自己の生涯の事件と心情を印象的に綴る「或阿呆の一生」、人生の暗澹さを描いて憂鬱な気魄に満ちた「玄鶴山房」、激しい強迫観念と神経の戦慄に満ちた「歯車」など6編。(解説・吉田精一)
  • 夜が明ける(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    15歳のとき、俺はアキに出会った。191センチの巨体で、フィンランドの異形の俳優にそっくりなアキと俺は、急速に親しくなった。やがてアキは演劇を志し、大学を卒業した俺はテレビ業界に就職。親を亡くしても、仕事は過酷でも、若い俺たちは希望に満ち溢れていた。それなのに――。この夜は、本当に明けるのだろうか。苛烈すぎる時代に放り出された傷だらけの男二人、その友情と救済の物語。(対談・小泉今日子)
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)
    パリに暮らすインテリアデザイナーのポールは、離婚歴のある39歳。美しいがもう若くないことを自覚している。恋人のロジェを愛しているけれど、移り気な彼との関係に孤独を感じていた。そして出会った美貌の青年、シモン。ポールの悲しげな雰囲気に一目惚れした彼は、14歳年上の彼女に一途な愛を捧げるが――。二人の男の間で揺れる大人の女の感情を繊細に描く、洒脱で哀切な恋愛小説の名品。
  • 坑夫(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻473円 (税込)
    恋愛事件のために家を出奔した主人公は、周旋屋に誘われるまま坑夫になる決心をし、赤毛布や小僧の飛び入りする奇妙な道中を続けた末銅山に辿り着く。飯場にひとり放り出された彼は異様な風体の坑夫たちに嚇かされたり嘲弄されたりしながらも、地獄の坑内深く降りて行く……。漱石の許を訪れた未知の青年の告白をもとに、小説らしい構成を意識的に排して描いたルポルタージュ的異色作。明治41年、『虞美人草』に次いで「朝日新聞」に連載された。(解説・三好行雄)
  • 道草(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻506円 (税込)
    海外留学から帰って大学の教師になった健三は、長い時間をかけて完成する目的で一大著作に取りかかっている。その彼の前に、十五、六年前に縁が切れたはずの養父島田が現われ、金をせびる。養父ばかりか、姉や兄、事業に失敗した妻お住の父までが、健三にまつわりつき、金銭問題で悩ませる。その上、夫婦はお互いを理解できずに暮している毎日。近代知識人の苦悩を描く漱石の自伝的小説。(解説・柄谷行人)
  • 門(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻440円 (税込)
    親友の安井を裏切り、その妻であった御米(およね)と結ばれた宗助は、その負い目から、父の遺産相続を叔父の意にまかせ、今また、叔父の死により、弟・小六の学費を打ち切られても積極的解決に乗り出すこともなく、社会の罪人として諦めのなかに暮らしている。そんな彼が、思いがけず耳にした安井の消息に心を乱し、救いを求めて禅寺の門をくぐるのだが。『三四郎』『それから』に続く三部作。(解説・柄谷行人)
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    イギリス留学中に倫敦塔を訪れた漱石は、一目でその塔に魅せられてしまう。そして、彼の心のうちからは、しだいに二十世紀のロンドンは消え去り、幻のような過去の歴史が描き出されていく。イギリスの歴史を題材に幻想を繰りひろげる「倫敦塔」をはじめ、留学中の紀行文「カーライル博物館」、男女間における神秘的な恋愛の直観を描く「幻影の盾」など七編をおさめる。(解説・伊藤整)
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    カフカは完成した作品の他に、手記やノート等に多くの断片を残した。その短く、未完成な小説のかけらは人々を魅了し、断片こそがカフカだという評価もあるほど。そこに記されたなぜか笑える絶望的な感情、卓越した語彙力で発せられるネガティブな嘆き、不条理で不可解な物語、そして息をのむほど美しい言葉。誰よりも悲観的で人間らしく生きたカフカが贈る極上の言葉たち。完全新訳で登場。(解説・頭木弘樹)
  • 他人の顔(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    液体空気の爆発で受けた顔一面の蛭のようなケロイド瘢痕によって自分の顔を喪失してしまった男……失われた妻の愛をとりもどすために“他人の顔”をプラスチック製の仮面に仕立てて、妻を誘惑する男の自己回復のあがき……。特異な着想の中に執拗なまでに精緻な科学的記載をも交えて、“顔”というものに関わって生きている人間という存在の不安定さ、あいまいさを描く長編。(解説・大江健三郎)
  • 風神の手(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    あの日、風が吹かなければ、私は生まれてこなかった――。藤下歩実は母の奈津実とともに遺影専門の写真館・鏡影館を訪れた。病を抱えた母の撮影のために。そこに飾られた一枚の写真を目にして、母はひどく動揺した様子を見せる。小学五年生の男子二人組、入院中の高齢女性。川沿いの町に暮らす人々が発した幾重もの嘘が、思いもよらぬ場所へと流れ込み……。奇跡の本当の意味を知るミステリ。(解説・香山二三郎)
  • 沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    最新技術を武器に、謎を追え! なぜか竜骨が見つからないクロアチアの輸送船、水深60mのエーゲ海に沈む沈没船群、ドブ川で2000年間眠り続けた古代船に、正体不明のカリブの「海賊船」。そして、ミクロネシアの海にのこる戦争遺跡――。英語力ゼロで単身渡米、ハンバーガーさえ注文できずに心が折れた青年が、10年かけて憧れの水中考古学者になりました! 深くて魅力的な海底世界へようこそ。(解説・河江肖剰、対談・丸山ゴンザレス)
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)
    日本の殺人事件の半数が、家族を主とした親族間で起きている。「まじ消えてほしいわ」と罵倒し、同居していた病弱な母親を放置、餓死させた姉妹。夫の愛情を独占すると憎しみをつのらせ、我が子をマンションの高層階から突き落とした母親。人はどんな理由から最も大切な存在であった家族を殺すのか。事件が起こる家庭とそうでない家庭とでは何が違うのか。7つの事件が炙り出す、家族の真実。
  • 冬の日誌/内面からの報告書(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,155円 (税込)
    君がまだ3歳か4歳だった頃、君と地面はもっと近かった。君の父親がついた小さな嘘。母親が打った特大のホームラン。心揺さぶられた映画。性の目覚め。学生運動。パリでの暮らし。妻との出会い。外見はまるで変わっても、君はまだかつての君なのだ――。人生の冬にさしかかった著者が、身体と精神の古層を掘り起こし、自らに、あるいは読者に語りかけるように綴った、温かで幻想的な回想録。
  • 大絵画展(新潮文庫)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    バブル期に180億円で落札されたゴッホの『医師ガシェの肖像』。だがその十数年後、この絵は厳重に警備された倉庫の中で、モネやルノワールなど134枚の世界的名画とともに眠っていた。同じ頃、荘介と茜は投資詐欺に遭い、膨大な借金を背負う。追い込まれた二人は絵画強奪を持ちかけられ……。息つく暇ない騙し合いの末、最後に笑ったのは!? 痛快な大どんでん返しが待つ傑作美術ミステリー。 ※電子版には、カラー口絵はつきません。(解説・村上貴史)
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    つばめのように自由に、気ままにこの日本を歩いてみたい――。世界を歩き尽くしてきた著者の、はじめての旅は16歳の時、行き先は東北だった。それから歳も経験も重ねた今、同じ土地を歩き、変わりゆくこの国のかたちを見て何を思ったか。本州「北の端」龍飛崎、太宰治の生家を訪ねた五所川原、宮沢賢治の足跡を追った花巻、美景広がる軽井沢や兼六園などを歩いて綴った、追憶の旅エッセイ。〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。
  • 母影(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。「ここ、あるんでしょ?」「ありますよ」電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。母は、ご飯を作る手で、帰り道につなぐ手で、私の体を洗う手で、何か変なことをしている――。少女の純然たる目で母の秘密と世界の歪(いびつ)を鋭く見つめる、鮮烈な中編。芥川賞候補作品。(解説・又吉直樹)
  • 号泣(新潮文庫)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻546円 (税込)
    新宿の男装ホストクラブで働く百合には、声優になる夢があった。だが現実は、池袋の狭いアパートで、不幸の典型のような共同生活。同居人の真優はソープ嬢、累はホスト狂い。百合自身にも暗黒の過去があった――。知らない男からの宅配便、心臓を鷲づかみにされる恐怖、ルームメイトとの不協和音、そして惨劇。とめどなく涙流れる結末が恐怖を超える余韻を残す傑作。『愛しのシャロン』改題。(解説・長江俊和)
  • 脱スマホ脳かんたんマニュアル(新潮文庫)
    集中力が続かない。時間の使い方がヘタ。いつも寝不足。原因は、もしかしたらスマホにあるのかも。スマホを使っているとき、脳には一体何が起きている?――勉強しているときスマホを隣の部屋に置くと効率アップ。何かを覚えるときはタブレットではなく紙で読もう。睡眠が記憶を定着させる。SNSを使いすぎると幸福度が下がる? 知っておけば絶対安心、スマホとかしこく付き合うための本。
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    夫は毎晩のように泥酔する。一歳の娘がいるのに、なぜ育児にも自分の健康にも無頓着でいられるのだろう。ふと、夫に父の姿が重なり不安で叫びそうになる。酒に溺れ家庭を壊した父だった。夫は、わたしたちはまだ、立ち直れるだろうか――。家族だから愛しく、家族だから苦しい。それでもわたしが夫に、母が父に、父が人生に捨てきれなかった希望。すべての家族に捧ぐ、切実なる長編小説。(解説・桜木紫乃)
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶……研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。
  • モナドの領域(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    河川敷で若い女性の腕が発見された。ほどなく近隣のベーカリーでアルバイトの美大生が精巧な腕形のバゲットを作り、店の常連の美大教授が新聞のコラムで取り上げ、評判を呼ぶ。次に教授は公園で人を集め、その全知全能を示し始める。自らを神の上の「無限の存在である創造主」だという教授の真意とは。そして、バラバラ殺人の真相は? 天才筒井康隆がその叡智の限りを注ぎ込んだ歴史的傑作。(解説・池澤夏樹)
  • 首里の馬(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    問読者(トイヨミ)――それが未名子の仕事だ。沖縄の古びた郷土資料館で資料整理を手伝う傍ら、世界の果ての孤独な業務従事者に向けてオンラインで問題を読み上げる。未名子は、この仕事が好きだった。台風の夜に、迷い込んだ宮古馬(ナークー)。ひとりきりの宇宙ステーション、極地の深海、紛争地のシェルター……孤独な人々の記憶と、この島の記録が、クイズを通してつながってゆく。第163回芥川賞受賞作。(解説・大森望)

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