日蝕・一月物語

日蝕・一月物語

825円 (税込)

4pt

錬金術の秘蹟、金色に輝く両性具有者(アンドロギュノス)、崩れゆく中世キリスト教世界を貫く異界の光……。華麗な筆致と壮大な文学的探求で、芥川賞を当時最年少受賞した衝撃のデビュー作「日蝕」。明治三十年の奈良十津川村。蛇毒を逃れ、運命の女に魅入られた青年詩人の胡蝶の夢の如き一瞬を、典雅な文体で描く「一月物語」。閉塞する現代文学を揺るがした二作品を収録し、平成の文学的事件を刻む。

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日蝕・一月物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    少し、今敏の映画作品を思い出した。夢と現実が交互して、混ざり合って、なにがなんだかどっちがどっちだか分からなくなってくる有り様が描かれている。特に一月物語でそのように感じた。
    あとは、文体美が凄い。ルビの振り方も使う言葉古くて一般的で無いものばかりで、始めは難しいが、慣れてくると、むしろ文体の滑らか

    0
    2025年06月04日

    Posted by ブクログ

    20年ほど前に一度読んで、今回再読。難解な漢字、擬古的と言われる文章、歴史的にも知らないことが多い中世ヨーロッパ、そしてキリスト教。20年経っても、私の知識は然程の進歩はなく、やっぱり難しいわ〜と思いながら読んだ。
    だが、両性具有者が登場してから物語にどんどん引き込まれて、日蝕の場面では自分もその場

    0
    2024年10月30日

    購入済み

    『とある魔術』世界の根源の考察

    〇聖トマスとはトマス・アクィナスですね。
     宗教と科学、神中心と人中心の両立を
     考えた?
    〇もちろん現代人にとっては
     科学的に人造人間を作るとしたら今後かな?
     でも、世界のことわりを知ったら、
     錬金術的に実現していたかもしれない。
    〇両性具有者は単に両性を備えるだけでなく、

    #ドキドキハラハラ #深い #シュール

    0
    2021年09月09日

    Posted by ブクログ

    世界観がすごい。読み進めるうちに異世界に連れ込まれるかのよう。大学生のうちにこの文章を書き上げることができる才能に嫉妬。

    0
    2019年04月16日

    Posted by ブクログ

    すごい文章力!これを20代で書けるのは天才だと思います。一月物語のベースになった場所に行ってみたい。日蝕も翻訳小説みたいで好きでした。

    0
    2024年07月13日

    Posted by ブクログ

    久々にこんなカチコチの文体に目を通しました いやはやこの本を大学生?の時に書ける平野啓一郎さんに感動しかない 読破出来て良かった

    0
    2022年05月07日

    Posted by ブクログ

     ルビなしでは読めない漢字の連なりで、読み続けることができるか不安なままページを進めるうちに、この漢字を含めた表現力に引き釣りこまれていきました。 自分にもう少し、中世キリスト教の基礎知識があったらなぁとも思いました。
     科学ではまだ解き明かされない領域の広いころを舞台にしているて、この「日蝕」も「

    0
    2012年12月16日

    Posted by ブクログ

    表面的には、硬派な文体を取っている。それでも、どこか暴風のような乱流も感じる。それはまるで、本質そのものを知ってしまったが、若さゆえに、その非情な感情が過剰な顕示欲に結晶化しているような感触だ。確かに硬派な清閑さはあるが、その裡で燃え盛る狂気にも近い情動を感じる。しかもその光景は、無声映画を見るよう

    0
    2012年03月02日

    Posted by ブクログ

    著者の作品は初めて読んだが、独特の世界観に引き込まれた。
    文章や単語の使い方の分かりにくさはあるにしても、それを上回る魅力たっぷりの作品だった。
    読み応えのありそうな著作が多々ありそうなので、今後も楽しめそうだ。

    0
    2011年11月16日

    Posted by ブクログ

    『日蝕』も『一月物語』も単行本で読みました。
    読みづらいとかいう意見はよく聞きましたが、大学時代に、お前の頭の中は別世界か!ってつっこみたくなる哲学書を読まされてばかりだったので、それに比べたら読みやすかったです。漢字もわざと難しいものを用いてますが、文脈でおおよそ読めます。
     逆にこんな漢字がある

    0
    2017年08月15日

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