芽むしり仔撃ち

芽むしり仔撃ち

小説・文芸
605円 (税込)

3pt

絶望的な"閉ざされた"状況にあって、疎外された少年たちが築き上げる奇妙な連帯感。知的な抒情と劇的な展開に、監禁された状況下の人間存在という戦後的主題を鮮やかに定着させた長編。ノーベル賞を受賞した大江健三郎の処女長編。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    芽むしり仔撃ち
  • タイトルID
    :
    250186
  • 電子版発売日
    :
    2014年03月14日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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芽むしり仔撃ち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    表紙が新しくなっていたので買いなおして再読。新潮文庫の大江健三郎は、他にも何冊か表紙がリニューアルしていて、どれも凶々しくて全部購入。戦後最高の小説家の言語空間ににワープ

    0
    2026年04月16日

    Posted by ブクログ

    ー 土間の焚火は殆ど消えかかろうとし、谷を囲む森の獣の吠え声、鳥の不意の羽ばたき、そして樹皮の寒さにひびわれる音が響いた。僕は眠るために苦しい努力をしながら、腹立たしく絶望的に重苦しい死のイメージに圧倒されていたので、安らかに天使的な弟の寝息が聞えはじめると嫉妬のあまりに弟への優しい感情をすっかり無くしてしまうほどだった。村の内側では見棄てられた者らと埋葬されない死者があるいは眠り、あるいは不眠に苦しみ、村の外側では、悪意にみちた数しれない者らが、これは一様にぐっすり眠っていた。 ー

    何となく大江健三郎が読みたい今日この頃。
    初期の作品は面白いよね。味わい深い。

    反抗的精神というか、客観的にはちっぽけな自由意志の問題とか、服従すべきか自分の価値観を守るべきか、そんな意固地な少年の葛藤が今となっては新鮮。

    0
    2023年09月09日

    Posted by ブクログ

    戦争末期
    山奥の谷のむこう側に、外界と隔絶された村があって
    そこに町の「不良少年」たちが集団疎開する
    村人たちからしてみれば、厄介者を押しつけられる形だった
    しかし数日後、村に疫病が流行ったため
    村人はみんな隣村に逃げ出してしまい
    少年たちは全員取り残されて
    それだけならまだしも
    線路の橋をバリケードで封鎖され、閉じ込められてしまうのだった
    ところがこれを幸い
    病原菌の蔓延した村で、少年たちは限られた食糧を分け合い
    同じく取り残された疎開者の少女や、朝鮮部落の少年
    それに予科練の脱走兵も加え
    村を自分たちの理想郷に作りかえようとする
    それがしょせん短い夢にすぎないことは
    事の初めからわかっていたはずで
    疫病か、餓えか、いずれ帰還する村人たちとの戦争か
    なんにせよ、死と隣り合わせの休暇にすぎなかったのだけど
    そうであればこそ、大人たちへの憎悪を杖に
    甘い夢の世界へ逃避する権利が、少年たちにはあったし
    不安の種から目を背けることだってできた

    大江健三郎初の長編作品
    政治的なものも含む全キャリアを通じて
    繰り返されたイメージの原型である

    0
    2019年08月22日

    Posted by ブクログ

    世界で一番好きな作品。何度読んでも自分が経験したことのない時代、場所、興奮に出会うことができる。完璧に世界をパッキングした作品。ぜひ読むべき。

    0
    2021年10月25日

    Posted by ブクログ

    戦争下、貧困や疫病などで大人も、世の中全体も不安と不満が充満している。
    未来に希望が見えず、マジョリティの意見に流されやすい。
    そんな中、10代の主人公は自身の過去の過ちや経験などから反省し、「自分にとって、どう行動すれば最善であるか?」と模索する。
    この選択肢がたった1人であっても貫こうと生きる。

    芽むしり仔撃ち

    0
    2026年09月22日

    Posted by ブクログ

    原始的な(というか限界ぎりぎり)の生活をする少年たちの「今」を生きてる感覚がしびれた。
    生理的欲求や衝動、人間としての誇りと屈辱。。。恐怖の描き方がリアルすぎてほんと人間をよく分かってるなと感心しちゃう

    平成や令和を生きる作家には決して書けない作品だと思った

    0
    2026年08月20日

    Posted by ブクログ

    生々しい異質たる文体。その異質さは妙に現実味を帯びており、より奇妙である。坊主であろう少年たちの、小さなどんぐりのような性器も、糞に犯された血まみれの尻も、汚くも輝きは純白な恋も、動物の重層化した液体も、その色が、その匂いが、その形が、まるで叩き込まれるように脳内に浮かんでくる。少年たちと少女。これらの、関係性が本当に好きで好きで仕方がない、主人公が少女と恋仲になり、仲間には口笛を吹かれ、冷やかされる。その様は、微笑ましいがら白々とした雪の世界の中で起こるのは、赤色の糞に塗れ、紅の血を吐き出し喘ぐ少女の姿。異質たる文体がより一層に、それを充満に華々しく、血生臭くしている。ここの描写愛おしいほどに好きだ、感化院の悪い少年が雪を溶かすごとく涙するのも美しいにも程がある。圧倒的な暴力と純粋な願いに満ち、ひとつの野望、裏切りの数々。言葉にならない作品。 ジャッキー・グリースンのLa Dolce Vitaがとてつもなく合う。

    0
    2026年03月17日

    Posted by ブクログ

    自由思想について書かれていると感じた。
    いかに自由意思にもとづいて生きることが難しいか。。。
    無人になった村で初めて自由に生きる子どもたち。
    でもせっかく自由を手に入れたのに、大人の指示が恋しくなるのがアイロニカルである。

    人の残酷さ、冷酷さ、自己中心性は環境によってどこまで強化されるのか。
    本作はノンフィクションであるが、現実感がある。解説者は設定が非現実的であると執拗に固執するが、戦時下で起こり得る、起こっていたかもしれない事態ではある。間違いなく、大人の保護下になかった子ども達が大人達から非人道的な扱いを受けることは日常であっただろうと思う。

    芽むしり、仔撃ち。
    日本でもほんの少し前まで違和感ない感覚であったことに現実感がない。

    0
    2025年05月02日

    Posted by ブクログ

    まったくもって好みである。これは性癖の告白だといっても間違ってはいない。そこに羞恥心はなく、むしろ堂々と胸を張った自分がいる。

    どういったジャンルなのかと聞かれても答えようがない。どうしてこんなにも変態的な性的描写をするのだろう。書かなくてもいいのにと思うのだけど、読後なぜか耳鳴りのような余韻が残り、その響きに共鳴してしまっている自分がいて、喜びを感じ感動し、さらには感謝さえしている。

    芸術としての文学に改めて感動させてもらった。

    一度読んだが自分にはあわず、十数年間読まずにいた本。ちょっとした敬遠もあった。なのにずっと手元に置いてあった。すべてはタイミングなんだと改めて思った。

    0
    2025年02月16日

    Posted by ブクログ

    大江健三郎さんの本は亡くなってから読み、これがまだ4冊目だが、こんな面白いとは思わなかった。難しくて自分には合ってないと思ってたのかもしれない。恥ずかしい。
    この作品も、人間の嫌なところ、人間の習性を、独特の文体でこれでもかと、読み手の心に刻み付ける。
    大江さんはそんなに人物に感情移入させないので、少年たちが虐げられるシーンも第三者の目で読める。

    0
    2023年07月08日

芽むしり仔撃ち の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    芽むしり仔撃ち
  • タイトルID
    :
    250186
  • 電子版発売日
    :
    2014年03月14日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
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