ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
浮気の相手であった部下の結婚式に、妻と出席する男。おきゃんで、かわうそのような残忍さを持つ人妻。毒牙を心に抱くエリートサラリーマン。やむを得ない事故で、子どもの指を切ってしまった母親など――日常生活の中で、誰もがひとつやふたつは持っている弱さや、狡さ、後ろめたさを、人間の愛しさとして捉えた13編。直木賞受賞作「花の名前」「犬小屋」「かわうそ」を収録。
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
Audibleにて聴書。 朗読の意地の悪い感じの読み方が向田邦子の原作と合っていてとてもよかった。Audibleを聞いた中では一番よい。
初、向田邦子さん こんなにもグッと没入させてくれる文章は中々ない様な気がする。とにかく凄みえぐみ。 共感できる狂気さ、という独特な世界観 犬小屋という話が特に好き。
ありふれた日常の中に現れる人間の「闇」の部分を描いた短編が13枚、シャッフルされて入っている。 向田邦子の文章は一行が短く簡潔。また、一見余分に思える文章が多々あるが、それらが静謐さに深みを与えていて非常に面白い。 何を食べたらこんな視点から人間関係を捉えられるようになるのか?読めば読むほど興味が湧...続きを読むくばかり。
15ページほどの短編の中にここまで夫婦関係の微妙な闇が描き出せるものなのかと感心させられた。男の愚かさ、女の狡賢さ…みんな腹にイチモツを持っているものなのだ。 どの作品も秀逸。人間の奥底に秘めた闇をチラ見せしてくれる。自分の中にもあるような、わかる気がして、次の話はどんな人が出てくるんだろうかと読み...続きを読む進める手が止まらなかった。 昭和の時代を感じさせる素晴らしい短編集。向田邦子さんが長く生きてくださったら、もっとたくさんの素晴らしい作品に出会えたのに…と残念でならない。
1遍目の「かわうそ」から掴まれた。他のどの作品もリアリティがすごい。読みやすかった。お気に入りの本になった。
初の向田邦子作品 すごい、すごすぎる。数ページの短編の中で、人生の光の部分と仄暗い部分を描き出している 読み方によって、ユーモラスで人間味がある話とも、人間の闇がフォーカスされた不気味な話とも捉えられるのが面白い 説明的な表現は最低限に抑えられていて、日常の些細の描写から、過去の出来事や登場人物の...続きを読む性格や心情が炙り出されるのがすごい
ここ最近、向田邦子さんに係る本を読み漁っているがハズレがなく、その全てを面白く感じている。 その印象は本書を読み終えた今も続いている。思い出トランプは短編集で、全部で13話収録されているが、その全てが個性的な魅力にあふれている。それも、これは明るい話あれは暗い話、と宝石のようにシンプルに形容しやす...続きを読むい魅力ではなく、見方によって暗くも明るくも、沈んでいるようにも輝いているようにも見える不思議な魅力。石は石でもパワーストーンのような感じで、向田さんの文章は自分にとって他の人とはどこか明確に違うと再確認した。 話は逸れるが、私は数ヶ月前に「あうん」で初めて向田邦子さんの小説を読んだ。その一冊の持つ衝撃は凄まじく、これを皮切りに、ネットで向田邦子作品を内容も見ずに片っ端から購入していった。そんな経緯もあって、今思えばこんな間抜けな話があるかとも思うが、本書の最初に収録されている「かわうそ」を読み終えるまで思い出トランプが短編集であることを知らなかった。 正確には次話の「だらだら坂」の途中で「短編集かよ!」と気付き、「かわうそ」の不穏な終わり方にドキドキしながら続きを知りたい思いでページをめくった私の期待と興奮は見事に打ち砕かれたのだが、読み終える頃にはテンポの良い多種多様な短編に満足し、そんなガッカリ感はどうでも良くなっていた。 向田さんの持つ文章の上手さ、楽しさは個人的に他のレビューで散々書いてしまったので、もう語ることも今更ないけれど、その上手さはこの本でも健在で、本書では特に「かわうそ」「三枚肉」「りんごの皮」「酸っぱい家族」がお気に入り。
向田邦子といえば、ワタシにとっては、やっぱり「寺内貫太郎一家」 幸か不幸か、リアルタイムで観てる。水曜劇場。 まあ、懐かしい。面白かったね。 ジュリー〜〜! 樹木希林、もとい当時は悠木千帆さん。これが受けた受けた。 あと、なぜか横尾(忠則)さんなんかも出てる。 久世(光彦)さんと組んで、思い...続きを読む切ったことをやられたのでしょうね。 貫太郎一家のあとは、ほとんど観ていない。 名作の誉高い「阿修羅のごとく」とかも拝見していない。 でも、向田さんの飛行機事故のニュースはよく覚えている。 その向田邦子が直木賞を受賞したのが、この思い出トランプ ((作品紹介)) 日常生活の中で、誰もがひとつやふたつは持っている弱さや、狡さ、後ろめたさを、人間の愛しさとして捉えた13編。直木賞受賞作「花の名前」「犬小屋」「かわうそ」を収録 びっくり。思い出トランプなんて題名だから、もうちっとホンワカムードもある短篇集かと思ってた。 全く、あにはからんや、違ってた。 全編シニカルな筆致。登場人物たちは、皆こころの空漠を抱えたひとたちばかり。 そのひとたちが、各々苦い思い出を回想していく... なんとも、現在の自分にも、登場人物たちの心象が突き刺さる。 冒頭の短篇「かわうそ」 脳卒中で倒れ、身体の自由が効かない中年の男。その男が、九つ年下の妻厚子への想いを綴っている。 〜「なんじゃ」 わざと時代劇のことば使いで、ひょいとおどけて振り向いた厚子を見て、宅次は、あ、と声を立てそうになった。 なにかに似ていると思ったのは、かわうそだった。〜 これ、なんじゃ、なんておどけて返してくれる女性なんか、ワタシは可愛いらしいと思う。 が、それを"かわうそ"と形容するとは.... この男にしかわからない、妻に対する複雑な、愛憎が内まぜになった感情。そのこころの吐露が、このかわうそに表れているんだろうな。 いきなり、この一篇で、読者のこころ鷲掴み。 あとは、もう読み進めること、あっという間。 どれも心に残る短篇ばかり。 向田さんの描写が、また結構辛辣 「三枚肉」における"安いお雛様"とか、 「男眉」の"男眉に生まれついた人間は、(中略)女は亭主運のよくない相"とか。。。 また、書かれている言い回しで、もう私達にはわからないものが多い。 "お前は曲(きょく)がない" "時分どき" "御座(おざ)に出せない" "節約(しまつ)なたちで" "葬壇の前で夜伽(よとぎ)をしながら" etc とにかく、小説の面白味が満載。 キョンキョンの帯が欲しい、という邪な気持ちから買い求めた、思い出トランプ。 結果、向田さんの小説の虜になった。 他の作品も読みたくなった。
短編小説枠として読んだことがなかったのでチョイス。日常に潜む知り得ない世界や営みにこれほどのものがあるのかと、なんだかリアルでありつつも怖さやブラックさとはまた違う世界観のある一冊だった。
読んでるとこの人は家族とか夫婦とかの関係を信用してないんだなあと思う半面、どこか自分にも当てはまる感情というのもあって納得もさせられる。文章の上手さもあるがどの話もとにかく構成と最後のまとめかたが上手い。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
思い出トランプ
新刊情報をお知らせします。
向田邦子
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
愛という字
あ・うん
試し読み
阿修羅のごとく
阿修羅のごとく II
「向田邦子」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲思い出トランプ ページトップヘ