あ・うん

あ・うん

小説・文芸
458円 (税込)

2pt

3.8

つましい月給暮らしの水田仙吉と、軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長、門倉修造との友情は、まるで神社に並んだ一対の狛犬のように親密なものだった。門倉は、水田の妻たみに、長年ひそかな慕情を抱いてもいる。太平洋戦争をひかえた慌しい世相を背景に、男の熱い友情と秘めた思慕が織りなす、市井の家族の情景を鮮やかに描いた、向田邦子・唯一にして絶品の長篇小説。東宝による映画化では、高倉健が門倉、板東英二が水田、富司純子がたみを演じた。

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あ・うん のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読んでみたいと思ってた本を
    お父さんの蔵書中に見つけたので拝借。
    すごく好きだった。
    戦前の市中の人を描いている点、
    すでに私の好奇心を刺激するし、
    人の描かれ方に引き込まれた。

    0
    2025年02月26日

    Posted by ブクログ

    再読。
    この小説は雰囲気がすごく好きだなぁと初めて読んだ時思った。
    時代は戦前なんだけど古くささをあまり感じない。
    話が大きく動くわけではないけど、色んな景色が見れるというか。
    「プラトニック・ラブ」って言葉はよく聞くけど、これこそがプラトニック・ラブなんだなぁとこの本で分かった。
    向田邦子はこの本しか読んでないけど、これが唯一の長編らしく少し残念。
    飛行機事故で亡くなったらしく、きっともっと書きたい小説があったんだろうな。読みたかったな。

    0
    2025年05月20日

    ノスタルジック

    今の小説にはない、ノスタルジックな感覚と丁寧に登場人物それぞれの心の機微をつむいだ文章はさすがだなぁ。

    0
    2013年10月07日

    Posted by ブクログ

    男の書く文章と女の書く文章は超えられない違いがあるものだろうか。違いの原因はあるのだろうか。それとも個性の違いとして理解すべきか?


    女性の作家をしばらく読んでないな、と思い、そして偏った文章ばかり読んでいる気もして、この本を手に取ってみた。

    先入観もあるのかもしれないが、ドラマのような場面展開で、人物の語らせ方もセリフのように読んでしまう。戦前という舞台設定に関わらず、現代的な感じがするのは、“戦前もの”によくある翳りを感じないからだろう。
    友情もの、恋愛もの、家庭ものいかようにも見方ができるけれども、読みながらずっと女性のにおいをずっとしたいた。美醜に関わらない女性の符牒のようなにおいがこの作品の全体を包んでいるようにわたしには感じられた。

    愛だ友情だと言ったところで、とどのつまり我々は生物としての人間であって、その中で賢しらな劇を演じているとも言えようか。

    冒頭の疑問は解決せぬままだが、女が出すにおいには、男にとって母の記憶であり、男にとって超えがたいものがある。

    寝屋川「ひまわり書房」にて三十円でもとめる。

    0
    2026年06月23日

    Posted by ブクログ

    この本を読んでの一番の感想は、やはり「テレビドラマのノベライゼーション」と「文学」とは質を異にするものだな、ということです(あたりまえだけど)。
    「思い出トランプ」は、まさに「文学」だったなぁと思いますが、この「あ・うん」はやっぱりちょっと違う。
    エピソードの配し方のバランスだとか、心情を表現する手法だとかが全く異なる。
    この「あ・うん」では、門倉とたみのプラトニックな恋愛感情というのが大きなポイントになるわけですが、そのあたりの感情も全て科白やト書きで直截的に書かれてしまう。
    そのあたりに若干の違和感と物足りなさを感じてしまいました。

    NHKのドラマ「あ・うん」を自分は観ていませんが、門倉を杉浦直樹が、水田をフランキー堺が演じたことは知っている。
    だから、小説を読んでいても、各場面で杉浦直樹とフランキー堺の顔が浮かんでしまうんですが、これがもう本当にぴったりハマってしまうんですね。
    絶妙のキャスティングだったのだなと改めて思います。

    楽しんで読むことはできましたが、やはりこれはドラマを観たほうがずっとよいのだろうな、と思いました。

    0
    2019年01月06日

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