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うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたい――。職場のおじさんに文房具を返してもらえない時。微妙な成績のフィギュアスケート選手を応援する時。そして、豪雨で交通手段を失った日、長い長い橋をわたって家に向かう時。それぞれの瞬間がはらむ悲哀と矜持、小さなぶつかり合いと結びつきを丹念に綴って、働き・悩み・歩き続ける人の共感を呼びさます六篇。
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Posted by ブクログ
お仕事小説。オンやオフのちょっとした出来事が静かに物語に紡がれていく。作者の腕。派手な出来事はないけれどみんなちゃんと働いて生きているなあと感じられる。そんな短編連作の後の表題作。大雨という非常事態ではあるけれど、それでもただ職場から家に帰るだけなのに絶望寸前までドキドキさせられた。おみごと!
会社にはいろいろなタイプの人間がいるものだ。この小説に登場する人物たちは、ほんとに『こういう人いるなあ』と思えた。 『職場の作法』という短編には、社内で仕事を受ける立場の女性社員と依頼する側とのやり取りが面白い、また誰も興味がない自慢話を延々と話し続ける上司がいる。人の文房具を黙ってパクリ、それを...続きを読む忘れてしまう人、インフルエンザで職場が閉鎖の危機になる際の立ち回り方の個人差があること…思い当たる節があるようなことが多く、非常に面白かった。 そして表題の『とにかく家にかえります』は、豪雨で帰宅困難な最悪な日に会社から帰る際に起こる予想外なアクシデントの数々。バスが来ない…道路は浸水して通行不可能…備蓄している防災食を食べようと思いついたり、あまり話したことない職場の同僚とコンビニでバッタリ会ってしまい、雨具や食料を分け合う際の気まずさ…細かい描写が目に浮かぶ。僕も駅からはバス通勤なので、雨天時にはダイヤが乱れたりほんと苦労することもあるので、主人公のイライラする感情には同感したなあ。 大きな事件が起こるわけではなく他愛ない日常が描かれるだけだが、『あるある!』ということがたくさん記された小説です。津村さん、会社のOLの日常を書かせたら天才だなぁ。
嫌な感じで頼まれた仕事は先延ばしにするとか、取引先のFAX番号が分からずオフィスを大捜索するとか、マイナーなフィギュアスケート選手を応援するとか、ものすごくささいな日常の出来事が大切に描写される短編集。 こういう小さなことの積み重ねでできている日々の、ちょっとした面白い出来事やひっかかりを楽しみなが...続きを読むら生きていくのっていいよなあと、自分の生活が少し愛おしくなる。津村さんどんどん好きになってきたな、もっといろいろ読みたい。 必ず何かはっとさせられる文章がある津村作品、今回の心に残る一文は、田上さんがノートに書いていた仕事への心構えである「どんな扱いを受けても自尊心は失わないこと。またそれを保ってると自分が納得できるように振舞うこと」。
津村記久子さんって、凄すぎるの一言。 私は表題作の「とにかくうちに帰ります」よりも、「職場の作法」と「バリローチェのファン・カルロス・モリーナ」が好きでした。 鳥飼さんの心の呟き、日々思いながら仕事してることに共感しまくりで。 そうそう、そんなふうに思ってる! 私だけじゃないんや。 そうそう、そんな...続きを読むオッさん居てる! なんかタイミング悪いというか、憑いてるというか… そんな人居てるよね… こんな取るに足らない、友達にLINEするほどのことでもない、モヤモヤしたものを言葉にしてくれてありがとう。 それだけで、救われた気がします。
表題作より、「職場の作法」と「バリローチェの〜」の方が津村センス全開って感じで好みです。雨の帰り道は読んでてちょっと疲れたかな。
めちゃくちゃ続きが気になる!とかそういった話ではないんだけれど、それが良かった! 他の津村さんの作品も読んでみたくなった
鳥飼早智子というOL目線と短編集。 営業社員の依頼の仕方によって書類を仕上げる期限を調整する田上さん、わざわざ人の席まで来て噂話をしたいくせに人の話は聞かない北脇部長、人は良いんだけどおおらか過ぎるのか借りた文房具を返し忘れる定年間際の間宮さん、応援してるスポーツ選手やチームが成績不振に陥る浄之内さ...続きを読むん。 OLの日常って感じで面白い。田辺聖子さん好きな人は好きだと思う。 最後の『とにかくうちに帰ります』は大雨で洲にある会社からどうにか家に帰る話。オフィスを出るのが遅れたために駅からの巡回バスは運休してしまい、橋を歩いて渡る羽目になった人たち。専業主婦なもんで雨の日は外に出なくて済むんですが、雨で服が張り付く感じとか、とにかくうちに帰りたいと思いつつ歩を進める感じとか思い出しました。お勤めの方々、学生さん、お疲れ様です。 職場の作法 『ブラックボックス』 『ハラスメント、ネグレクト』 『ブラックホール』 『小規模なパンデミック』 『バリローチェのフアン・カルロス・モリーナ』 『とにかくうちに帰ります』
この本も、ここが面白い!とか、このフレーズが最高!というのがあるわけではない(というより全体が良い)のだが、いつもながら癖になる面白さ。ほんとにたいしたことは起きないのだが、それでも読み進めてしまう。おばあちゃんの家にある、流行ってないけど不思議と飽きのこない、定番のおやつみたいな気持ちで読んでいる...続きを読む。
こういう人いるいる〜! と共感しながら読みました。 なんといってもこのタイトルが好き。 仕事行くととにかく帰りたくなる。笑
日常の中のなんでもない出来事が気持ちよく言語化されています。いつも語り手が少し冷めているのが読みやすくて好きです。どんなメンタルのときでも読めます。
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とにかくうちに帰ります
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津村記久子
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