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亡き夫に唇を触れられたと語り出した義妹(「魂疫」)。縁切り神社で行われる“儀式”(表題作)。忌まわしき伝承を持つ鐘が鳴るとき(「声失せ」)。原因不明の熱に苦しむ息子に付き添う私に近づいてきた女(「影祓え」)。身近な者の災難や死が切り裂いた日常。煉獄の扉を開くのは、無念を抱く冷たい死者か、あなたの傍らで熱を放つ家族か。禁忌を踏みこえた先に見える真相。戦慄のホラー・ミステリー短編集。(解説・杉江松恋)
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Posted by ブクログ
疫、祓、穢、腐れ…等をテーマに6つの家族の短編集。どのお話も人の心にある忌まわしいものが発する怖さもありミステリーもあり面白く読めました✨
家族をテーマにしたホラー短編集。どれもとにかく厭な感じがいっぱい(褒めてます)。なのになぜ表紙はこんなに平和そうに見えるのか……と逆に怖くなりました。 お気に入りは「骨煤」。これはもうラストにゾクッとしました。だけれども、主人公の気持ちが分からないではありません。こういう結末になってしまうのは仕方が...続きを読むないし、それほど後味悪くも思いませんでした。 「声失せ」も好き。これはミステリとしても見事な展開でした。やられたなあ。 「影祓え」も嫌だなあ。人間の邪悪さがとことん出ている印象です。だけれど少し救われるような部分も……。
おもしろかった!『汚れた手で〜』みたいな嫌な感じありつつも、こっちの方が長編読みたくなった 2025/7/10
家族の不幸を軸に、ホラーとミステリが巧みに融合された闇深い短編集。 日常に潜む怪異と、それに翻弄されながらも対処していく姿が描かれる。読み終えても真相にはたどり着けず、不穏な余韻だけが静かに残る。それでも妙に満たされたような感覚があり、不思議と心地よい読後感だった。 全ての短編にどんでん返しが仕込...続きを読むまれており、伏線の回収も見事。構成が一作ごとに異なり、最後まで飽きさせない。全体を通して不穏さと引きの強さがあり、非常に読みやすい作品。辻村深月さんの『闇祓』を彷彿とさせる一冊だった。
初読み作家さんで、短編だし期待してなかったけど、それぞれの短編が異なる構成をしており、読みごたえがあった。テイストは芦沢央さんに似てるけど、今作品の矢樹さんのがより文章で細かく場面状況が想像できる(→なので、よりホラー感がある) 来歴をみると、小説家・漫画原作者とあるからなるほどなと思った。この小...続きを読む説を漫画や映像化にされたら、より怖くできるだろうな…。 それにしても、よくこんなに噂話や伝承的な呪い、まじない的な話が思い付くなぁ。 私が特に良かったのは、血腐れと声失せかな。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 魂疫(たまえやみ) 血腐れ(ちぐされ) 骨煤(ほねずす) 爪穢し(つめけがし) 声失せ(こわうせ) 影祓え(かげはらえ) 解説、杉江松恋
何気ない家族の日常だったはずが、ひたひたと何かが迫って… 家族をテーマにしたホラー短編集 #血腐れ ■きっと読みたくなるレビュー 家族をテーマにしたホラー短編集。 そっと物語が始まり、少しずつに奇妙な世界に誘われていく。何気ない日常的なシーンだったはずが、ひたひたと何かが迫ってくるという恐ろしさ...続きを読む。そして帰結するところは、もっとも人が寄り添う家族の関係性に及んでくるという… 本作はミステリーとして読んでも十分に面白い。途中途中でノイズや違和感を感じつつ恐々読み進めていると、終盤、とつぜん提示される情報が読み手を楽しませてくれる。鋭角に驚かされるや、ニヤリとされられることも多かったですね。 また文章も会話も卒がなくキレイです、日本語の美しさを堪能できます。いずれ大きな文学賞をとられる作家先生だと思いました。 ○魂疫 認知症の症状が出てきた夫の妹、世話をすることになったが彼女は変わり者で… 穢れがまとわりついてくるような感触、生理的に受け付けないといった世界観に包まれる。終盤からラストにかけて、一気に生気が抜けていく。 ○血腐れ 弟とその子どもたちと一緒にキャンプにやってきた。その近くには縁切り神社があり、祀られている石には不思議な言い伝えがあって… 人間の自分勝手な部分を綿密に描いた作品、救われない感じが鬼怖っすね。 ○骨煤 老いた父親と介護をする兄弟の物語、一時的に入院していた父が帰ってきてからというものどんどん老化が進んでしまって… きっと良くありがちな話ですよね、気の毒で心が痛む。最初から最後まで兄貴が腹立たしい、静かな報復にゾワリ。 ○爪穢し NPO法人に勤める姉と、元アイドルの後、引きこもりになってしまった妹。妹からネット販売しているネイルを買ってほしいとねだられた姉は… 人間が追い詰められたときの狂気を感じる、お話としては――ただただ悲しい。 ○声失せ 叔父と一緒に祖父の実家であるお寺に来ていた。そのお寺の鐘を鳴らすと、神隠しに合うと言われており… 後半から急激に増す不穏さったら、そして読み終わるとさらに不気味さが爆増する。 いっしょに、いこう… こわっ ○影祓え 【超おすすめ】 幼い息子を持つ母親の物語。彼女はしばらく熱が下がらない息子と検査入院をしていたが、人間の形をした黒いものが迫ってくるという夢を見る。そして同じく難病で入院する息子をもつ里香と出会い、相談をするのだが… そのままホラー映画にしてもいいくらい完成度が高い、おもろい!序盤、中盤、クライマックスとどこを切り取っても、物語に引き込まれちゃう書きっぷり。特に終盤からの展開は想像以上、胃の奥にしくしく痛みがきました。 ■ぜっさん推しポイント 本作はどの話も家族がテーマになっています。入り口はホームドラマのような、ホンワカした中にも家族の問題があって… というところから始まる。その後ホラー的な展開があるのですが、最後まで影の部分が残り続けるという。イヤミスほど醜さや汚らわしさに積極性がないところにセンスを感じますね。 ちなみに杉江松恋先生の解説で、ホラーとミステリーの技巧について説明があります。これが理解しやすく整理してくれてるんです、ぜひ読んでみて下さい。
それぞれ確立した物語が楽しめる短編集。 オカルト要素もある人怖で、ホラー×イヤミス好きにはたまらん一冊。
2019年に刊行された『夫の骨』を読んで以来、一気にファンになり、追い続けている矢樹純さん。 「魂疫」「血腐れ」「骨煤」 「爪穢し」「声失せ」「影祓え」 六話収録の短編集。 不吉なタイトルから想像していた通り、ミステリーにホラー要素が盛り込まれ、どの物語も背筋がヒヤッとした。 読み進めるうちに...続きを読む、得体の知れないものがどんどん自分の身体に絡みつき、侵食されるような恐怖を覚える。 矢樹さんお得意の二転三転やどんでん返しも健在でラスト一瞬まで翻弄された。 矢樹沼にハマったらもう抜け出す事は不可能。 短編の名手の肩書きに偽りなし。
よくできたホラーミステリ。ちゃんと怖くて、ちゃんとストーリーが筋道だっている。 最近、設定重視で実験的な小説を読むことが多かったのもあって「この人小説が上手い…!」となりました。
杉江松恋さんの帯に誘われて 初めての矢樹純さん。 ホラーもイヤミスも嫌いではないのに 矢樹さんを知らなかった自分を恥じた。読み終えたあとの ざわざわ感が独特すぎる。じわじわくる不穏さが クセになる。杉江さんの解説 わかってからのほうが怖い。わからないから怖いのに わかってからのほうが怖い、まさ...続きを読むにその通り。「骨煤」と「爪穢し」が 怖かったです(!)
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血腐れ(新潮文庫)
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矢樹純
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