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Posted by ブクログ
掛け値なしの傑作というのは、こういう作品のことを言うのではないでしょうか。『身代りの女』というタイトルと簡単な作品紹介だけを見て、作品の良し悪しとは別に、自分の小説の興味のベクトルとは別の方を向いてそうだな、という気持ちがあったのですが、読んでびっくり、なんでいままで読まなかったのかと後悔してしまいました。ラストまでどう転ぶか分からない物語をぜひ楽しんで欲しいので、事前情報はあまり持たずに読んだほうがいいような気がします。でも、それでも簡単に内容に触れるとしたら……。
卒業を間近に控えた名門校に通う仲良しグループ六人。メーガン、フェリックス、アンバー、ザヴ、ダニエル、タリサ。輝かしい未来が約束された六人の未来はある日突然、暗転する。魔が差したようにはじめてしまった『肝だめし』という名の危険運転。その結果として、彼らは三人の人間を死に追いやる事故を起こしてしまう。これからどうするかを揉めた際、六人のうちのひとりが、すべての罪を被る、と宣言する。出所した時にその代わりとなる義務を払う、ということを条件に。そして二十年が経ち、出所したそのひとりが成功者として地位を得ていた彼らの前に現れる。
というのが、本作の導入。650ページのそれなりに長さのある小説ですが、澱みのない文章と先の読めない展開の妙があって、そんな長さは決して感じないと思います。自らを救うために、二十年後に代償を払うことを条件に悪魔と契約した五人の物語とも言えるかもしれません。この作品に分かりやすい形で描かれる〈善人〉はいませんが、その一方で、どこか共感を覚えてしまう人間らしさは全員に備わっているように感じました。キャラクターが魅力的でした。ラストの余韻も、どこか愛おしくなるものがあって、すごく好きです。
Posted by ブクログ
仕事に追われて、結構疲れていた木曜日でしたが、ベッドに入って『身代わりの女』の残り1/3ほどの分量で読み始めました。この先どんな展開になるのか気になって、気になって、ページをめくる手が止まりませんでした。結局最後まで読むことになり、夜中12時を超えて1時近い時間になってしまいました。時間を忘れて読書する楽しさと、また夜更かしして失敗したという感じが入り混じる、なんとも複雑な気持ちになりました。物語の結末を知った時の、ざらついた気持ちと同じ雰囲気にかと思います。時間を忘れて読んでしまう小説でした。映画にしたとしたならば、どのシーンを見せて、どんな演出にするかは、10人の監督がいれば10通りの全く違うテイストの作品になりそうな原作だと思いました。人間の深層心理を描いた作品ともいえます。よく、こんなプロットをよく思いついて物語にした作者にとても興味を持ちました。他の作品も読んでみたいと思います。いくつか翻訳されているみたいです。
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