Posted by ブクログ
2015年04月28日
2015年22冊目は、今年に入って2冊目の団鬼六作品。
妻を弟子に寝取られ、嫉妬にかられる「不貞の季節」
独自の倒錯的官能美感を吐露しているような「美少年」
男の器というものを感じさせられた「鹿の園」
以上の短編が3篇。
そして、日活ロマンポルノ、初代SMの女王谷ナオミの半生を回顧録的に綴...続きを読むった「妖花」
新潮文庫の団鬼六作品は『檸檬夫人』に続いて2冊目。この2冊に共通するのは、どちらも私小説的な短編集だということ。そして、SMの巨匠、倒錯文学家という肩書きからは少々想像付きにくい、女々しいまでに嫉妬深い一面。また、独特なユーモア感覚を持つ、人間臭い部分がとても目立つ。
300p程度だが、トータル7時間位かかったんじゃないかな?相変わらず濃密。