あらすじ
「いくっ、ああ、いきますっ」――美少年は全裸にされ、麻縄で縛られた。三人の醜い者たちに陵辱され、悶える美少年は妖しいほど美しい――。澄み切った黒い瞳、柔らかな鼻の線、花びらのような唇……気品と妖気のようなものさえ感じられる美男子の菊雄に、同性にもかかわらず、私はひきつけられていった。ある夜、私の下宿に泊まった菊雄に、堪えきれなくなった。熱っぽく息づく菊雄に欲情し、やがて唇と唇を重ね合わせ、そのまま……。官能小説の巨匠による精液と愛液にまみれた短編集。
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Posted by ブクログ
初めての団鬼六。
前に映画版「花と蛇」を見て、それからずっと気になってた人。
官能表現が上手で、想像が容易に出来るし、何より文章が綺麗。
そして、残酷。
簡単に中の短編をまとめると
不貞の季節:NTR、緊縛
美少年:女形、ホモ、NTR、緊縛、強姦
妖花:ポルノ女優伝
Posted by ブクログ
単なるエロ小説として読めばいいのか、文学として読めばいいのか、よくわかりませんが、まぁどう読むかは人それぞれってことで。
これ読むと、SとかMとか軽く言えなくなる笑
表題の作品が、読んでて可哀そう過ぎて辛かった。
Posted by ブクログ
授業中に読んでふきだした作品です。その後真面目に読み返してみたらとても奥が深いというかわたしってとてもノーマルだなぁと思いました。これ読んだら自分がどノーマルだって証明されるよ。
Posted by ブクログ
すいませんわたしもうマゾ名乗るのやめます。自分がいかに半端者か思い知らされました。凄いよ、団先生。本当のSMって身も心も同時に甚振るんだね…。勉強になりました。他のも読んでみたいな
Posted by ブクログ
タイトルの他四編。
縛っていじめてSMの世界。「不貞の季節」が作者の話なのか、フィクションなのか気になるところ。年季の入ったおじさまの匂いと言葉遣いが卑猥さ倍増。
Posted by ブクログ
2015年22冊目は、今年に入って2冊目の団鬼六作品。
妻を弟子に寝取られ、嫉妬にかられる「不貞の季節」
独自の倒錯的官能美感を吐露しているような「美少年」
男の器というものを感じさせられた「鹿の園」
以上の短編が3篇。
そして、日活ロマンポルノ、初代SMの女王谷ナオミの半生を回顧録的に綴った「妖花」
新潮文庫の団鬼六作品は『檸檬夫人』に続いて2冊目。この2冊に共通するのは、どちらも私小説的な短編集だということ。そして、SMの巨匠、倒錯文学家という肩書きからは少々想像付きにくい、女々しいまでに嫉妬深い一面。また、独特なユーモア感覚を持つ、人間臭い部分がとても目立つ。
300p程度だが、トータル7時間位かかったんじゃないかな?相変わらず濃密。
Posted by ブクログ
腐女子のたしなみとして表題作のみ読みました。
男同士ですが、やおい定義に当てはめるにはちょいと。
というわけでカテゴリは軽判定ですが、内容は軽くないですよ。鬼先生だけに。