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Posted by ブクログ
中学生だか高校生だかで読んだ時もそれなりに泣いたような記憶があるけど、改めて、芭子ちゃんが道を違えた時の年齢になって読み返すと、嗚咽するほど泣いた。
家族にも縁を切られ、唯一の社会との繋がりであった仕事も辞めた芭子も、「独り」ではなくて。
お向かいのおじいちゃん、おばあちゃんが仕事を辞めたことに気がつき、気にかけてくれていたこと。
絶縁を申し出された弟から、これからの芭子の人生を想う手紙が送られたこと。
もちろんずっと支え合ってきた綾香の存在も、全てが温かくて、苦しくて。
ひとりでは生きられないことが、時に苦しくもあるけれど、やっぱり救いなんだなあと改めて感じた。
こんなにも芭子に共感して泣いたのは、私が芭子ちゃんと同じ年齢だからか、同じ3つ下の弟がいるからか、はたまた同じゴールデンレトリバーを飼っているからか。
なにがトリガーになったのかわからないけれど、一番はやっぱりわたしも「夢がわからない」ことかなあとおもう。
「普通のCDショップなどでは売られていないCDや、名前も聞いたことのない歌手が世の中にはあんなにも多いということを、芭子は、綾香から聞いた店を訪ねて初めて知った。スポットライトを浴びることなどなくても、好きな道を歩んでいる人が、こんなに多いのかと思うと、何となく胸のあたりがざわついたほどだ。」
テレビで自分よりうんと若いスポーツ選手やアイドルやらの活躍を目にしたりして、なんとなくちくっとしたり。
親戚やら身近な人が夢に向かって頑張っている噂を聞いて、ちょっぴり惨めになったり。
そんな経験はきっと誰しも少なからずあると思っていて。
まして7年間孤独に罪と向き合っていたら、「夢を見る方法を忘れちゃう」ことへも深い共感が持てた
けれどそんな芭子が、誰かに頼りにされたい、支えたい、そのためにしっかりしよう。と決めたように、とりあえずはわたしも「1人で立てること」を目指してゆっくり生きようかな。
このシリーズはこの1作しか読んでいないから、この先の芭子と綾香の人生が、きっと2人の満足のいくものであることを願って、また残り2作も読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
理由あって刑務所で一緒だった二人が
何とか目立たないように生活基盤を
整えようと努力する話
夫の暴力に耐えて生活していた主婦が
子どもにまで暴力が及び殺人を犯す
あるよね殺人は別として
外ではおとなしい人が家では暴力亭主
そういうのに限って
もう二度としないと泣いて謝る
繰り返し繰り返し 負の連鎖
そして
いい所のお嬢様なのにホストに入れ揚げ一千万くらい貢けど
出会い系サイトで知り合った男に
睡眠薬を飲まして金を盗み御用となる
そんな二人が娑婆で目立たないように
何とか生きて行こうとするストーリー
下町で庶民の関係や生活が感じられて
面白い
二人のキャラが違うので
うまくいかない事やその対応や反応にも個性がある
罪を犯した家族への対応も考えさせられる
Posted by ブクログ
心にも経歴にも傷を負った女性二人が前向きに生きていく道を探していく一冊です。
主人公はとある罪で実刑7年、刑務所から出たら浦島太郎のような心地になっている女性。家族からも見放され、近所との付き合いに神経をすり減らし、何かにおびえながら過ごす日々の中で救いになっているのは刑務所で服役していた時に知り合った友人の女性との時間。上手くいったり、いかなかったりしながら、それでも前を向いていくために彼女たちは手を伸ばす。
刑期が明けて出てきた、前科のついてしまった女性たちの友情を感じる一冊です。
生きていくことは大変なことだ、と最近ことさらに感じますが、脛に傷を持つ人たちであればなおさらなのだろうなと思います。トラウマのようになっていることもあるでしょうし、どうしてあのとき、と後悔してしまうこともあるのでしょう。刑務所に入れられた人たちが全員が全員そのような感覚になるわけではないでしょうが、少なくとも主人公の彼女は苦しそうで。友人の彼女も、たくさんのことを飲み込んで明るくふるまっている。健気でいじらしく感じました。
一度は捕まるほどの罪を犯したのだとしても、それでも、誰でも、自分が決めた時には前を向いて、明るい方へ向かって進んだっていいはずだ、と思います。
少しだけ勇気をもらえるような一冊でもありました。
解決しない謎が残る部分もありますが、実際の日常の中では解決されない謎なんてたくさんあります。それならそれで、いいのかもしれない。解決しても、しなくても、それでも日々は続いていくのだと感じさせてくれるお話でした。
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