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ある殺人事件をめぐる家族の物語――。事件後、報道によって明らかになる被害者の姿。それは、近しい人間を殺され、ただでさえ苦しい残された家族をさらに追い詰める。またそれは、加害者側にもいえることだった。真に迫る緻密な心理描写で他の追随を許さない著書の、後世に語り継がれるべき傑作が装いを新たに登場。読みだしたら最後、読み手の心を放さない。
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Posted by ブクログ
普通の家庭、浪人生を抱える家庭、女子高校生、不倫、被害者家族と親類縁者、加害者家族と子ども・親類縁者、そしてマスコミ。それぞれの事情や状況、心境が描写。そのため、ゆっくりとじっくり話は進む。
初めて読んだ乃南アサの作品でしたが、衝撃的。 被害者の家族目線で進むストーリーですが、あまりこういった描写の作品に出会わなかったので、引き込まれてしまった。 母親が殺され、一変する世界観、女子高生の生き方、殺人事件の被害者の家族である事のレッテルを貼られ(被害者が更に追い込まれて行く描写)、一体...続きを読む何が解決で何が救いなのかについて、作者が疑問を投げているように思う。 下巻でどの様な結びになるのか気になり、主人公たちにどうにか希望のあるストーリーであって欲しい。
メチャクチャ面白い。 殺された則子視点で物語が始まるからどんどん引き込まれた。 まさにページを捲る手が止まらず。 そう…面白いんだけど… ここのレビューで犯人をサラッと記載してる人が居て面白さ半減した…ネタバレ設定していて欲しかった…。 今後読む前にネタバレ設定以外のレビューも見ないように...続きを読むしないと。と反省。 下巻も期待。
重い。心理的負担が凄い。ある日、母が殺された。その事件を巡る家族や警察や報道の物語。こう書けば1行ですむ話だが、上巻だけで2冊分ありそうなビックリの分厚さで、淡々と、延々と、詳細に事件を追っていく。リアリティが過ぎる。遺体の描写など一瞬ウッとなるくらい。もうとにかく母を殺された女子高生、真裕子が悲痛...続きを読むでしょうがない。何度も目が涙で潤む。そして周囲の大人達の身勝手さや口さがないのに腹が立つ。あまり動きのない物語なので、ともすれば退屈になりそうなものだが暗く、深く心を掴んでくる。下巻に救いはあるのだろうか?
Rさまオススメの乃南アサさん。 久々に重厚なお話。このあと登場人物たちがどうなるのか気になって、ページを捲る手が止まりませんでした。 これまでの乃南さんの本でもあったのだけど、死に至るまでの描写が惹き付けられる。 実際こんな感じなのだろうかと思わせる。 まだ上巻なので下巻が気になって仕方がない。 ほ...続きを読むんとに犯人は彼なのか?お母さんはそうだったのか?気になります。
もしも自分が被害者遺族になってしまったら・・・・と思わず考えてしまうような本でした。母親を殺した犯人が自分の学校の先生で、二人が不倫していたら、好奇の目に晒され、被害者遺族なのに責められ、、、考えただけでも辛いです。これは、そんな状況に陥った高校生の女の子の話です。乃南さんの本は初めて読みましたが、...続きを読むこの時どう感じた、考えたなどが繊細に描かれていて、感情移入しやすいです。題材が重いのでその文、読むのに時間がかかります。次は下巻です。物語がどう動いていくか楽しみです。
殺人被害者の家族と、加害者の家族のつらさ、苦しみがリアリティを持って描かれている。 被害者や加害者家族に対するマスコミ取材にもリアリティがあり、嫌悪感を覚える。正直なところ、殺人事件が起こっても、加害者家族や被害者の過去を暴く権利はないし、知る権利だなんだといっても、単なるゴシップ趣味以上の何者でも...続きを読むない。どうせ、すぐに忘れられ、消費されるだけ。その辺りをどう描いていくのか、本当に犯人は彼なのか、下巻も楽しみ。
殺人事件の当事者となった家族の苦悩が、じっとりと伝わってくる大作ですね。一人ひとりの心理描写が細かくなされていて、読み手の心に響いてきます。
描写が丁寧なので、情景が目に浮かび、登場人物の気持ちが胸に迫ります。作品自体は20年前に出版されているようですがまったく古びていません。新装版に出会えて良かったです。
一家の何の変哲もない主婦が殺され、車に放置される事件が起こる。 これは辛い。 母を殺された娘の慟哭が物凄くリアルで、かなりキツい。 母の死を受け入れられないまま日数だけが過ぎ、 ジワジワと壊れていく次女。 とにかく事細かに描写されているので、休憩を挟みつつ読まないと気持ちが滅入ってきてしまう。 ...続きを読む 犯人は判明するのだが、それで安定が訪れるはずもなく 被害者家族はこれからどうなってしまうのか。
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