なごり歌

なごり歌

770円 (税込)

3pt

昭和48年、小学校3年生の裕樹は県境に建つ虹ヶ本団地に越してきた。一人ぼっちの夏休みを持て余していたが、同じ歳のケンジと仲良くなる「遠くの友だち」。あなたの奥さまは、私の妻なんです――。お見合い9回の末やっと結婚にこぎつけた仁志が、突然現れた男にそう告げられる「秋に来た男」。あのころ、巨大団地は未来と希望の象徴だった。切なさと懐かしさが止まらない、連作短編集。

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なごり歌 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年04月11日

    昭和40年代後半から50年代にかけて、マンモス団地を舞台にした7編からなる連作短編集です。
    全て優しさと哀しさ、ちょっぴりの不思議感に満ちた、まさにこれぞ朱川湊人ワールド。個人的には「ゆうらり飛行機」が好きですね。

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    Posted by ブクログ 2016年03月14日

    色々な運命を背負い、色々な生き方をしてきた人達が寄り集まっていた"アノ頃"の団地を舞台に切なくホロ苦い話が取りまとめられた連作短編。本作で恐らく著者が言いたいのは、『人生生き急ぐのでは無く、時には息を抜き空を見上げ、過程そのものの美しさや素晴らしさを感じるのも大事だよ』ではないだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月03日

    巨大団地が未来と希望の象徴だった昭和の時代。今を生きる人と過去の人、そして不思議な生き物『雷獣』。必然と偶然の交流がさわやかな感動をよぶ連作短編集。
    お気に入りは「ゆうらり飛行機」。速さや高さを求めることなく、ゆっくりゆっくり、全部ゆっくりとその道を進もうと、主人公を諭す老人の言葉から奇跡が起こる。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月28日

    かたみ歌を読んだ後にこちらのなごり歌を読む、という流れを踏まえてみたが、こちらの作品単体で読んでも充分楽しめる作品です。
     アカシア商店街でテーマソングの様に流れていたというあの曲や、木綿のハンカチーフ、心の旅、作中出てくる実在の楽曲を聴きながら作品の世界観に浸れるというのが嬉しい演出でした。

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    Posted by ブクログ 2021年05月06日

    『かたみ歌』同様、死を、単なる終わりとしてとらえるのではなく、世界の広がりとして描く。小説という物語形式だからこそ、それが充分に伝わる。小説以外ではなかなかこれは表現できないだろう。

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    Posted by ブクログ 2016年02月08日

    巨大団地を舞台にした懐かしさ一杯の、連作短編集なのだけれど、読み出して最初の話「遠くの友達」に出てくる「雷獣」に驚いた。
    ついさっきまで読んでいた山本周五郎の短編集「人情裏長屋」で仲の良い籠かきの喧嘩の原因になったのものひとつが「雷獣」だったのです。
    二つの作品に関係がある訳ではないのですが面白い巡...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月25日


    1970年台の団地を舞台にした郷愁人間模様短編集。ちゃぶ台をあげて布団を敷いていた時代以降、食卓があるDKの生活に憧れ何十倍もする公団入居の抽選に応募していた頃のキラキラどろどろした世の中を彷彿させる。

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    Posted by ブクログ 2021年04月04日

    『かたみ歌』の舞台である「アカシヤ商店街」から
    虹ヶ本団地という巨大団地に舞台を移した続編?
    登場人物達がリンクしてます。
    「遠くの友だち」「秋に来た男」
    「バタークリームと三億円」「レイラの研究」
    「ゆうらり飛行機」「今は寂しい道」
    「そら色のマリア」の7編からなる連作短編集です。
    まさしく昭和レ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年04月17日

    内容(「BOOK」データベースより)
    昭和48年、小学校3年生の裕樹は県境に建つ虹ヶ本団地に越してきた。一人ぼっちの夏休みを持て余していたが、同じ歳のケンジと仲良くなる「遠くの友だち」。あなたの奥さまは私の妻なんです―。お見合い9回の末やっと結婚にこぎつけた仁志が突然現れた男にそう告げられる「秋に来...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年01月03日

    朱川湊人さんの作品に出会ったのは
    本作「なごり歌」の前の作品「かたみ歌」
    でした。

    前回は一つの商店街を
    中心とした不思議な物語が
    オムニバス形式でのストーリーとして
    確立しているんですが
    全ての作品の登場人物が
    どこかで繋がってると言うところが
    ”世間は狭いね”と言う感じてとても
    好感を持てまし...続きを読む

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