談志が死んだ

談志が死んだ

572円 (税込)

2pt

3.6

その死は弟子たちにも伏せられていた。立川談志、享年七十五。この不世出の落語家に入門したのは十八歳の春だった。それから四十年近く惚れ抜いた師匠から突然の破門宣告。「てめえなんざクビだ」。全身が震えた。怒りの理由が分らない。振り回され、腹を立て、やがて気づいた。大変だ。壊れてるんだ、師匠は――。偉大な師匠(おやじ)の光と影を古弟子(せがれ)が虚実皮膜の間に描き尽す傑作長篇小説。

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談志が死んだ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2019年01月31日

    これは本の雑誌ランキングから、だったかな?落語のことを殆ど知らず、談志といえば第1回M-1での辛辣コメントしか思い浮かばないんだけど、ランキング上位に選ばれる以上、門外漢でもいけるのかな、と思って入手。偏ってはいるけど基本的にはお笑い好きだし、立川一門のことなら意外に楽しめるかも、っていう思いも抱え...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年03月10日

    師匠 談志の死と、かつて同じ師匠の下で修行しながらも袂を分かれることになった同期 小談志の死。

    師匠 談志の陰陽を虚実合わせて紡ぐストーリーに引き込まれた。

    あくまで、ノンフィクションではなく長編小説という形にしているのが粋。

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    Posted by ブクログ 2016年05月30日

    物書きでもある落語家が描く、稀代の落語家の晩年の日々。師匠の心身の異常による理不尽な仕打ちへの恐怖と悩み、自分も年齢を重ね、かつての師匠が通った道程と照らし合わせたときの思いなどが軽快なリズムの文体から体験できます。
    談志はピカソ、と称する山藤さんの言葉が、その生涯を表すのにぴったりだと感じられまし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月16日

    まさに虚実皮膜の間。どこまでが実話でどこからが創作なのか判然としない。

    ただ、孤高の天才が直面する老いの問題を巧みに救いとっていると感じた。

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    Posted by ブクログ 2023年01月08日

     談志の懐古本。書かれているエピソードはどれも面白い。しかし談志と談四楼の結びつきがどのようなものであったかはいまいちわからない。
     談志がそれほど凄い落語家であったのか、どんな無理難題をふっかけられても、弟子が何も言えないような、それほどのものであったのか。
     学生時代(浪人時代?)、後楽園ホール...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年05月17日

    一つではなく
    そのほかにも 秀でているモノを
    持っておられる人のモノは
    やはり面白い

    談四楼さんの
    この「小説」には
    そのことを強く感じた

    立川談志さん
    確かに稀有なる噺家のお一人だったろう

    古今亭志ん朝さんが亡くなられた時に
    「寄席の灯が消えた」などという常套句が
    新聞、雑誌に載せられた時
    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月29日

    噺家さんが書く文章にはずれはない、まして直弟子がその師匠について記した本書は外しようがない。そこに著されるのは「ここまで書いていいのか」と思うような故人の陰鬱たる面が多いのだが、それが結果的に陽の部分を浮かび上がらせる絶妙な効果になっている。

    0

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