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明治末、12年間の米国留学から帰った星一(はじめ)は製薬会社を興した。日本で初めてモルヒネの精製に成功するなど事業は飛躍的に発展したが、星の自由な物の考え方は、保身第一の官僚たちの反感を買った。陰湿な政争に巻きこまれ、官憲の執拗きわまる妨害をうけ、会社はしだいに窮地に追いこまれる……。最後まで屈服することなく腐敗した官僚組織と闘い続けた父の姿を愛情をこめて描く。
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Posted by ブクログ
一個人にこれほどひどいことができるのかと、読んでいて怒りが沸沸と湧いてきました。もしかしたら、もしかしなくても今の日本でもこのようなことが起こっていると思うと吐き気かします。明治大正から日本人の本質は変わっていない、なので、きっとこのようなことが起こっているのでしょう…悲しいことです。
15年ぶりくらいに再読 作者の各評伝だけでなく小説全作を合わせても著しく小説らしい作品 かたきとしての「官吏」だけでなく それに対して処そうとするやりかたのあまりに特異な父親にも そしてそれを知ることのないまま社業を放った自身にも 複雑な感情を乗せている 星一という現在の目からも怪異な人物の一側面を...続きを読む切り取る評伝としてだけでなく 作家星新一の作品の中に本作が在る意味も興味深い
大学時代より、関心を寄せて来た「官と民の在り方、連携の仕方」を表したようなタイトル『人民は弱し 官吏は強し』に惹かれて、購入。内容も詰まった伝記本であった。
出身大学の創始者の話だったので読んでみました。 作者の父親の話ということもあるので、父親よりに偏りがあると思うため、どこまでが本当の事実なのか分かりませんが、読み物としてはとても面白かったです。 野口英世やエジソンなど、歴史上の人物も出てきて、何故かわくわくしました。
大正期の経済・医薬界を駆け抜けた星一。官やそれと結託した企業に足を引っ張られ、泥沼であがくような企業人人生ではあったが、その生涯は颯爽とした印象を受ける。彼の屈託のない、未来への希望を失わない姿勢が、そう感じさせるのだろう。ここで語られる物語は、現代への批判性を失わない。星新一というストーリーテラー...続きを読むを持つことによって完成した物語ではあるが、読後感は苦い。
ショートショートでおなじみの星新一さんが書いたお父様の伝記。 「明治・父・アメリカ」では、子供時代から留学、帰国まで。こちらは、帰国後に星製薬を立ち上げて官と戦い、亡くなるまでの記録です。 星一と言う人の、あくまでも前向きな精神には感銘します。ぜひ、続けてお読みくださいね。
明治時代の1人の実業家の栄枯盛衰。 この本の著者である息子、星新一が誕生し、星一が父としてどんな人だったのかまで綴ってくれたら、こんな後味の悪い終わり方にはならなかったのではないか。 新一の心持ちが推察できず、もやもやとした余韻が漂う。
潔癖で実直な素晴らしいアイデアマンであり実業家の主人公にこんな理不尽なことが起こるなんて、全くやるせない、憤りを感じる。このようなことが起こらない世の中であることを強く望む。
星新一の父である星一の活躍を描いた伝記である。 星一のたぐいまれなる手腕と人格で頭角を現していくが、官吏から嫌われたことで執拗ないやがらせをうけるはめになる。 「出る杭は打たれる、出すぎても打たれる、出なくとも打たれてしまう」と当時の日本ばかりでなく現代の日本にも当てはまる非常に興味深い。 当時と現...続きを読む代は社会の雰囲気としては依然して変わらないところが多いのだと実感させられた。
星新一さん(ショートショートで有名)の父親を中心とした話。こんな人の子供だから、子供の自由な発想になるのかな? まぁ、今も昔も、菅!あっ!間違えた!官は腐っとる! ※前の首相です!まさか、同姓の人が首相になるとは(*_*)
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