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Posted by ブクログ
本を読むのは好きだけれど今まで読んだことがなかった。面白かった。道化になる・・・というのは当てはまる人も居そう。私は「このティッシュを使うのを辞めたら・・・など途方もないことを考える」というのにとても同感した。幼い頃よくそう考えていたなと思い出した。人が誰しも考えたことがあるようなことを描写するのがとても上手い。色々な出会いや出来事が重なってしまった結果この結末になったのだろう。私は主人公は幼い頃に性的虐待を受けていなければこうなっていなかったのではないか・・・と考えてしまった。タイトル回収をきちんとしてくれたことに感動を覚えた。名作と言われる理由がわかった。
Posted by ブクログ
「弱虫は、幸福をさえおそれるものです。綿で怪我をするんです。幸福に傷つけられる事もあるんです」という言葉、わかる〜。
幸福な出来事のあとに悪いことが起こるなら、それならいっそ幸福ごと最初から回避してまおうとすることが自分にもよくある。
そうすれば幸福と不幸の落差に落胆する分が減るから。
この誰かと共感しづらい微妙な心の機微を、なんと細かく適切な言葉で表すのかと感動した。
おそらく同種の人間が読めば響くし、そうでない人にはよくわからないとしか評されないであろう、人間の、というか太宰治本人の心の芯に触れるような作品。
人間失格じゃない人間なんていないんじゃないか。
どこか欠けている部分があるからこそ、周りの人は思わず助けたくなってしまうような魅力があったのだろうと思う。
それは女性に限らず、堀木も、ヒラメも。
むかーし一度読んだときはあまりにも自分が若かったこともあって難しく感じたのですが、今回プレミアカバーで販売されているのが目に止まり、軽い気持ちで買ってみたらとてもよかった。
この作品の良さがわかるくらい大人になったんだなーとしみじみ。
Posted by ブクログ
<2回目(2026/8/2)>
葉ちゃんは酷く怖がりで、人や社会から拒絶されないようにお道化を続けてしまったのだろう。幼少期は空腹を感じたことがないなどと、人間の感情がないような表明をしていたが、大人になってからお酒や薬に溺れ、奥さんや世話になった女性への気遣いを忘れず、立派な画家になろうとしていたところなんか、実に人間っぽい。
解説に似たようなことが書いてあるが、自分を人間失格と”カッコつけて”言いたいだけの、今でいう中二病を最後まで貫いた主人公のように見える。
<初回の感想>
人間の皮を被った人間でないものに自分が思われる。
意外と周りの人間も人間のふりをしているだけかもしれないね。
性根から悲観的、懐疑的な人にはこんな風に世界が見えるのかと驚いた。
自分は楽観的、信頼的なので、この手記の作者の考えの5%もわかっていない気がするが。
10年くらいしてからまた読みたい。
Posted by ブクログ
この小説が、普段は道化によってひた隠しにしてきた作者の内的真実を徹底的に深掘りし告白した自叙伝だからこそ、現代において違和感や生きづらさから自分を取り繕ったり、嘘を言ってしまうような読者の人に対して、その行動の裏にある意識が書き連ねられているようで、今もなお共感を得て、愛読され続けているのだなと感じた。すなわち私たちは自己分析の究極系を見せられ、その重なりに自己を投影しているのだと思う。作者と思考の深さは違えど、どこか通ったことのある道のような既視感があり、破滅に至るような凄まじい作者の人生をどこか間近で見れているような感覚がある。苦悩に対する目から鱗のような解決策を提示してくれる訳ではないけど、往年悩んでいた作者がいたという事実、そしてそれに共感して長く愛し続けている読者がいるという事実、それらは目で推し量ることはできないけれど、同じ類の人間が確かに存在しているという安心感を与えてくれる。もっと他の作品も読んでみたいなと思った。
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