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「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。
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Posted by ブクログ
三島由紀夫は彼を嫌いだと言ってる。一言で言ってしまえば同族嫌悪であると言っている。 三島と太宰は同じく人生への絶望感やどうしようもなさを感じていた。しかしそこへの向かい方が逆であったと思う。三島は絶望があれどそんな人生に抗うように生き、一方太宰は、抗うというよりかは、受け入れ、そして溺れて行ったよう...続きを読むな、そんな気がする。 そんな彼の人生を描いた小説。特別な人生に見えて、人間の普遍性も表してる。 道化を演じている人生。どこまでいっても自己を擁護することばかりかんがえてしまうナルシズム。 共感してしまう私の人間性は大丈夫だろうかと思ってしまう。(笑)
まんまとどハマりしてしまった。 太宰治の愛着形成がうまくいかなかったんだろうなーと感じる文章が堪らなく寂しくて、痛くて、共感してしまう。 沢山の名言があるけれど「自分のような、いやらしくおどおどして、ひとの顔いろばかり伺い、人を信じる能力が、ひび割れてしまっているものにとって、ヨシ子の無垢の信頼心...続きを読むは、それこそ青葉の滝のようにすがすがしく思われていたのです。それが一夜で、黄色い汚水に変ってしまいました。見よ、ヨシ子は、その夜から自分の一顰一笑にさえ気を遣うようになりました。」これがものすごく印象に残った。
葉蔵が人間失格に思えない。 むしろ人間らしいなと思う。 葉蔵がああなってしまったのは「人間」に期待しすぎてて、その期待に応えらてない自分に失格の烙印をおしてしまったからなのかなーと思った。人間なんてこんなもんだと割り切って、もっと鈍感になれてたら(それはそれでまた違う悪い方向にいきそうだが)。でもそ...続きを読むうなれないのが葉蔵という人間であり、周りから見たら神様みたいないい子だった。人間らしい。 自分好みの作品だった。
この小説にどれだけの人が救われてきたことか。 読みながら思ったが、いや違う、これは同じ罪を犯してきた人間としての、罪悪感の共有だ。 深く痛ましい自己批判は、その覚悟の重みで強く人々の心を打ち、個人を通じて世間に問いかける。私は異端か?と。 古い小説だし身構えていたのだけれど、その読みやすさに驚かさ...続きを読むれた。80年弱経っているというのに、未だ同じ感覚を共有しているという珍妙さ。文体もびっくりするほどすんなりと自分自身の中に入って浸透していく。太宰は私だと思わずにはいられない。 この世は不条理である。信頼は裏切られ、憎まれっ子は世に憚り、罪を補うのは救いではなく罰だ。真実を見つめる繊細な人こそが心を痛め、塞ぎ込んでいくのはどの時代も変わらない。 メンヘラ、なんて言葉が蔓延する現代だけれど、じゃあ「正常」な人は本当に「正常」なのだろうか。色々なものを踏み躙って知らん顔で生きていける鈍さが成功の鍵というのだから、この世はそもそも異常でしかない。
暗い作品嫌いだから読まなかったけど、読んでみて人気の理由がわかった。短さと読みやすさだ。 登場人物も主人公だけ見ておけば他は駒のように動くだけだし、とにかく読みやすくて文豪の作品読んだぞという読後感が気持ちいい。 これからも人気がある作品であり続けるんだろうな。
素晴らしかった
小説嫌いな自分でしたが、初めて感激を受けました。
きっとまた何度か読みたくなる本。 読み終わったあと、解説を読み、より理解が深まりました。太宰治の人生が詰まっているのだと、この小説を残してくれた感謝を胸に大切にしたい本だと感じました。 いわゆるクズ男のようですが、道化と本当の自分との矛盾に苦しみ、一度闇落ちしてしまうとなかなか戻ってこられない苦悩...続きを読むが人間らしく感じて、全く他人事とは言い切れない気持ちになりました。 賛否両論あるんだろうけれど、戦争前後の価値観もグラグラの世の中で生きていると、死ぬために生きているような人生観になってくるのかな〜と思いました。
17.19歳で読んで、ずいぶんと大人になった今もう一度読み返すととても面白い。面白いは、Funnyのほう。
5年ぶりくらいに読んだ。読んだのは多分三度目か、もしかしたら四度目である。 初めて読んだ時、大学時代だっただろうか、いたく感動したのだと思われる。当時太宰治の作品をそれなりに読んだ覚えがある。また人間失格は何故か二冊持っており人に貸したりしていた。小説を読むようになり、次は何を読もうかと思案している...続きを読む際に、ふと放置していた段ボールの本を思い出し、中を開けてみると見つけて、懐かしくなって読んでみた。 数年ぶりといえど、覚えていることも多いので、正直感動は少ない。それに今回読んで感じたのが、文学的な表現が地味というか簡素なことである。内面の吐露はあまりに生々しいが、一方で装飾的な文学表現はあまりなく、話が淡々と進んでいく。 巻末の解説を読んでそう感じられた理由が理解できた。これは読者の為ではない、太宰が本人の為に書いた小説なのだと解説されており、納得した。 また、解説を読んで、人間失格という作品にリアルタイムに出逢えていれば、さらに色々な事を感じられただろう。今の時代を生きる自分がリアルタイムに出逢える作品との出逢いを大切にしたいと思った。
今の自分の精神状態の物差しとして使えるこれガチ 鬼くそモード入ってる時は痛いほど共感できる。 ここまで人の痛みや愚かさ、詫びしさを巧みに表現できるのはさすが文豪と言われるだけあるんだなと。 主人公はナルシズムのデフレスパイラルに陥ってドツボにハマってしまったどうしようもない天性のモテ男。けど自分と...続きを読む似たように痛みを持つ危うい女達と惹かれあってしまい更に地の果てまでイッテQ。才色兼備でも幸せとは限らない。 痛みで引き寄せた恋なんて上手くいかない。 どの時代でも共感者を多く呼び太宰の沼にハマる読者が絶えないのも分かる。 主人公(太宰本人?)に関してはここまできたらメンヘラではなく精神障害ではないのか?と思った。幼少期の惨い経験がどれほどその人の人格に影響して一生傷となり呪われた人生を送るのか。 笑えない話。 主人公は結局最後まで大人になれなかったんやろうけどこの繊細な感性も忘れたくないね。 「太宰は若い頃誰でも一度はかかるインフルエンザみたいなもの」てどっかで見かけて笑ってもうた。 まあ確かにそういうふうに笑い飛ばして見た方が精神衛生上はいい。というかこの本を「厨二病」と笑える人は割と幸せな人生を送ってるんやろうから誇ってください。 Dear葉蔵「大丈夫。お前めっちゃ人間くさいで。大丈夫。」by私(世間)
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