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「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。
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Posted by ブクログ
初めて純文学と呼ばれる作品を読みましたが、非常に面白かった。表現の仕方が面白い。個人的に1番好きなところが、寿司の不味さを訴えかけるように話す部分。もともと読点が多い文章が好きなこともあって、読んでて楽しかった。 人間として生きづらい、私は人間ではない、と自分を卑下して苦しむ様子が、一周回って人間臭...続きを読むいと感じた。 そんなになっても歳を重ねる彼は、もはや人間でなかった方がまだ救いがあったかもしれない。 この作品のモデルが太宰治本人であるかは知らないけれど、よく39まで生きてこれたなと思った。
<どんな人におすすめ?> 古典をこれから読みたいと思っている人 <感想> 時代を超えて通じるものがある。 それが古典を古典としてたらしめているものなんだろう。 20代のときに3回読んで3回挫折していたこの本が、 アラフォーの今、最後まで読めた。 私はまだ古典に慣れ親しんでいないので、 お門違いな...続きを読むことを言っているかもしれないが、 夏目漱石『こころ』に描かれているエゴイズムのようなものがこの作品にも描かれている。 それがタイトルにも表されている『人間失格』なんだと思う。 途中から自伝的小説かと思い、太宰の年譜を見やる。 なるほど、そうか。 ヨシ子が犯されているのを見た直後の文章にものすごい熱がこもっていると思ったのだが、解説を見てやはり同様のことを経験していたのだと知る。 ・隣人の苦しみがわからない ・道化は人間に対する最後の求愛 ・二匹の動物を見たあと、若白髪がはじまり、よろこび、共鳴からは永遠にはなれるようになった(p129) 読み終わった今となっては太宰治記念館(青森県五所川原市)や 太宰治全集を手に入れたいと思った 言文一致体なので、これから古典を読み始めたいという方におすすめ
近代文学といえばみたいな作品。 最も印象的なのは 友人と世間について考えるシーン 世間とは君の意見だろ? もうすぐ100年ほど前の作品になるが、このでの思想や哲学は今でも共感できる。 普遍的な名作には力があることを改めて実感した。
中学生の時に読んで、ほんとにほんとに救われた作品。恵まれているからと言って、死にたいと思ってはいけないわけじゃないことを教えてくれた。 23歳になった今改めて読むと、また違った見方ができる。 ネットでは「自虐風自慢」なんか言われていることもあるが、葉蔵の恵まれた容姿、才能、家柄は葉蔵を苦しめるもので...続きを読むしかない。 繊細すぎる性格と、それに伴って深くなる思考は、生きづらいとしか表現できない。 ラストでは少し希望も見えるような終わり方だったが、実際の太宰の死を考えると...
解説がめっちゃ良かった。 一度人間として太宰治は''死んだ''あと、心を無にして才能に溢れる作品を世に出し続けた。その後自分の心の底に眠っていた本当の自分を出して、本当に死んだ。戦後も戦時中も作品を出し続けるその気概や、孤独と向き合える力は単に酒や女に溺れた男...続きを読むと称して言い訳がない。 家庭であまり愛されずに育ち、親が資本主義の波に乗るエリートで、農民の土地を買い占める成金の息子であるというステータスに疑問を持ってマルクス主義の運動に参加するところが、最高。 精神疾患(アルコール中毒、薬中毒)といったものへの理解がまだあまり無い時代背景もあり、時代を感じた。芥川龍之介の自殺に影響されてるところも、文豪だーー!!となった 家庭環境って愛着形成に甚大な影響があるなぁと感じた。
人生で初めて文豪の作品を読んだが、表現力の豊かさに衝撃を受けた。圧倒的な重厚感がたまらない。人間の醜さや弱さが正直に描かれていて、絶望という名の救済に飲み込まれた。別作品だと話のテイストが違うと聞くので『斜陽』や『女学生』も読んでみようと思う。
これは社会人になったら必ず読むべきだ 誰しも思い当たる節があるような、ないような 心を撃ち、今後の人生、生き方、モノの考え方について 読む前と読んだ後じゃ少し違うんじゃないか
家庭環境も、性別も、生きた時代も何もかもが違うのに、どこかしら「わかるな〜」と感じてしまう不思議。ろくでもないな〜と思うのに、ひどく葉蔵に惹かれてしまう。自分も、作中に出てきた女性と変わらないのかもしれない…
めっちゃ面白かったけど、主人公の流され続けて不幸になる感じが辛かった。太宰治自身がこんな人やったんかな?
凄まじいの一言。読後は呆然自失となる。 太宰にとって、世界とは無意味にすぎなかった。 印象的な文言に「世間とは、個人ではないか」というのがある。 思慮深い真理、皆が抽象的に想像していることを、見事に言葉として表現しているのではないだろうか。 圧倒的なニヒリズム。 彼はもしかすると、重度の対人恐怖...続きを読む、社交不安障害であったのかもしれない。 現在、心療内科、精神内科などは簡単に予約が取れないほど通う人間が多いという。 そんな生きづらい世の中の内に、太宰が今も読まれている理由があるのだろうか。 自己破壊を繰り返すことでしか、生きる価値を見出せないような、文学を語る資格がないのだというような悲痛な叫びが聞こえてくるようだった。 ひたすら世間に恐怖し逃げ続けつつも懸命に生きた太宰と、考えることを拒否し本能のみで生きながら群れることでしか自己を実感することができず世界の半分がスマートフォンの中にあるような人間が蔓延る現在の世の中において、人間失格なのはどちらだろうか。
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