【感想・ネタバレ】人間失格のレビュー

あらすじ

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

鬱々としていながらも、喜劇のような不思議な話。
文豪と呼ばれる人達はやはり文章がとても上手いので、手が止まることなく読み続けられました。
主人公は人間に向いていないと言いながら、人間らしいなと思うところもあり、物語として面白かったです。
個人的に、私はいわゆるダメ男にハマるタチなので、影のある男に惹かれる女性の気持ちにも共感してしまいました笑

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2026年07月09日

Posted by ブクログ

これおやすみぷんぷんなみの鬱要素がまんさいだ
誰も信用できない主人公がだんだんと酒や女や薬に毒されて毒されている間はなんとか人を忘れることができなんだろ考えなくてすむからすがるようにやっている主人公は惨めでありなんとも儚く美しかった
こんな惨めな男でもプライドだけは一丁前にあり男ってプライドでできているなともおもえた
太宰治の弱さを最大限にみせており弱みを見せる鬱陶しくもありなんだか愛おしさもかんじる人はこいつの魅力だなっておもた楽しかた

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2026年07月08日

Posted by ブクログ

読み終わった....えぐかったわ
まずなんでこんな文章を書けるん普通にわからんわ
これって太宰の実話...ではないやんな

最後まで共感はできなかったしなんか人生を達観「してしまった」人の物語みたいな感じがした。
ただひたすらに落ちていったな
でもなんかぜったい悪とも言い難い、なんか絶妙なかわいげがあるというか...だから主人公は女性に好かれたのかもしれない
でも結局、つまるところ欲に忠実であった気がする

なんかマジで感想という感想が出てこんな

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

流石、面白過ぎた。
太宰治の限りなく自伝に近いフィクション。

〈あらすじ〉
「恥の多い生涯を送ってきました。」という冒頭から、男は自身の人生を告白し始める。幼少期から人間に対し強い恐怖心を抱き、道化師を演じることでのみ家族や友人含む他人と関わってきたこと。勉学の才能に恵まれたにも関わらず裕福な出自に甘え酒や女遊びに堕落していく学生時代のこと。心中未遂の後に女の住まいを転々とするも薬に手を出し病棟に入れられたこと。その言葉の通り恥の多い彼の人生に人の生きづらさや不完全さが描かれている。

前半は高尚な文章で「僕は裕福な家に生まれ勉強もでき人間関係は苦手だったがコツを掴み人気者で女にもモテる」って書いてます。おもしれー男。

中盤はいよいよヤバいやつだなとドン引き。現代でいう発達障害的なものの匂いがする。持ち前の顔の良さでどうにか世渡りして行く様子が一種の才能にも見えるし、長くは続かないその刹那的な生き方に強い虚無感も感じられる。

後半は、もうご愁傷様。確かにこいつは人間失格。若いお嫁さん気の毒だ。酒と薬と女で人生めちゃくちゃかーと同情していたらまだ27歳だって。全然これからジャーン(人生100年時代の今日とでは27歳の意味が違うのか)。

強い陰の力があって近寄りたくないのにその文才に引き込まれるような1冊だった。いやこの文章力羨ましい

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2026年06月22日

Posted by ブクログ

読書に少しづつ魅了されていた時に出会ってしまった、私にとって薬でも毒でもあるような一冊でした。

本屋でこの題名を見た時、きっと私はこの本を読まないといけないだろうというような感覚に支配され、気がつけば買ってすぐに読破してしまったのを覚えています。

普通とは相容れない主人公、葉蔵が人間臭く落ちぶれていくストーリー展開、読者という視点で葉蔵という人間を見ていなければ、きっと同情することも魅力を感じることもなかったでしょう。

この一冊を読んでしまったが故に同情し、魅了されてしまいました。

読み終わった後の余韻と、なにかこの本が自分の価値観や世界観に影響を及ぼす恐怖感が今でも鮮明に思い出されます。

自分で考えれば考えるほど、この本に考えさせられていることに少し嫌気がさすほどに脳内にこべりつきました。

間違いなく、素晴らしい一冊ですが、いい意味でも、悪い意味でも、私の中にずっと残り続ける名作です。

変に勘違いされないよう、最後に添えておきますが、私はこの本が本当に大好きです。

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2026年06月17日

Posted by ブクログ

初めて純文学と呼ばれる作品を読みましたが、非常に面白かった。表現の仕方が面白い。個人的に1番好きなところが、寿司の不味さを訴えかけるように話す部分。もともと読点が多い文章が好きなこともあって、読んでて楽しかった。
人間として生きづらい、私は人間ではない、と自分を卑下して苦しむ様子が、一周回って人間臭いと感じた。 そんなになっても歳を重ねる彼は、もはや人間でなかった方がまだ救いがあったかもしれない。
この作品のモデルが太宰治本人であるかは知らないけれど、よく39まで生きてこれたなと思った。

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2026年06月01日

Posted by ブクログ

凄まじいの一言。読後は呆然自失となる。

太宰にとって、世界とは無意味にすぎなかった。
印象的な文言に「世間とは、個人ではないか」というのがある。
思慮深い真理、皆が抽象的に想像していることを、見事に言葉として表現しているのではないだろうか。

圧倒的なニヒリズム。
彼はもしかすると、重度の対人恐怖、社交不安障害であったのかもしれない。
現在、心療内科、精神内科などは簡単に予約が取れないほど通う人間が多いという。
そんな生きづらい世の中の内に、太宰が今も読まれている理由があるのだろうか。

自己破壊を繰り返すことでしか、生きる価値を見出せないような、文学を語る資格がないのだというような悲痛な叫びが聞こえてくるようだった。

ひたすら世間に恐怖し逃げ続けつつも懸命に生きた太宰と、考えることを拒否し本能のみで生きながら群れることでしか自己を実感することができず世界の半分がスマートフォンの中にあるような人間が蔓延る現在の世の中において、人間失格なのはどちらだろうか。

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2026年05月19日

m

購入済み

素晴らしかった

小説嫌いな自分でしたが、初めて感激を受けました。

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2020年05月22日

Posted by ブクログ

感激。わたしが文章を書くとき、内容に合った言葉を探しまわって、ひとつ見つけ出して、何とかして書くことが多いものです。けれども『人間失格』では、言葉があふれ出して、もう見つかっているなかでどの言葉がいいか…あれがいいこれがいい、と書いているように特に感ぜられます。

彼は『人間失格』を、頭で書きながら心で書いて、何だかよくわからないものの"魂"で書いているような気がしてくるわけです。"魂"って何だろう、とさえ思わせる何ががある…。

人間の奥底から溢れててくる想いと言葉たちを、ひとつの作品の中で明るみに出すこと。人間の奥底にある"何か"。『人間失格』は、"魂"によって書かれているだけではなくて、"魂"を描いているような気がする、という漠然とした感想なのでした!

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2026年07月19日

Posted by ブクログ

人間の真理、存在そのものに触れているような作品だった。
自分が知らない自分を言い当てられているような恐怖を感ぜられた。

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2026年07月18日

Posted by ブクログ

確か中学の朝読書で読んだ。
内容は全く覚えてなかったけど。

私自身も子どもの頃は家族から求められる「末っ子らしさ」を無意識に演じていた。
「自分はこういう役目を期待されてるだろうな」そんなことを考えて行動していたと思う。
自分では言葉にできなかった感覚を、ここまで言語化できるのかという驚きがあった

最も衝撃を受けたのは、葉蔵の幼少期のある出来事がごく短く語られる場面だった。
Audibleだったので「え? 今なんて言った?」と思って戻ったくらい、サラッと通り過ぎた。
この短さにかえって本人にとって触れたくない、忘れたい記憶だったのではないかと思えた。
誰か一人でも気が付いて、葉蔵を守って欲しかった。

葉蔵のこの幼少期のトラウマが、この後の生きづらさにつながっていたように自分には思えてならなかった。
だからその場面を境に葉蔵のことを、深い傷を抱えたまま生き続けてきた人として見るようになった。

『人間失格』だったのは本当に葉蔵一人だったのか…?そんなことを考え続けてしまった。
Audibleにて。

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2026年07月18日

Posted by ブクログ

葉蔵に共感できる部分があった。生きていくのは難しい。ただ、一さいは過ぎていきます。の一文が特にその通りだなと思った。まさに真理な気がする。太宰さん作品、また読みたい

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2026年07月13日

Posted by ブクログ

「太宰に対しては全肯定か全否定しか許されない。」と解説にあったように、太宰治は文豪の中でも好き嫌いがはっきりしているイメージを抱いていた。そして自分は太宰が好きな側の人間であることが分かった。『人間失格』を楽しめるというか、面白いと思う人間であることも。

『走れメロス』は当然学校の授業でやっていて、それ以外の機会に太宰を読んだ事はなかったが、新潮文庫のプレミアムカバーが出ていたので、購入してみた。
高校生の時に授業中暇で、電子辞書で冒頭だけ読んだことがあるように記憶してるんだけど、当時抱いた印象とは違って思っていたよりも全然読みやすかったし、文才に驚いた。どうしても心中ばかりしてたイメージが先行してて、こんなに面白い文章書く人だったか、という。

「『人間失格』を書き終えた太宰治には、もうこの世はどうでもよかったに違いない」という解説の言葉通り、確実に命と精神が削られた文章だなという印象。ずっと鬱々としているし、情緒も不安定だし。ただ、死の匂いが香る文章というのは、言葉に表せない魅力があると思う。

「汽船と汽車はいずれも悲劇名詞で、市電とバスは、いずれも喜劇名詞」
これ面白かった。なぜ汽船と汽車は悲劇名詞なんだろう?死を連想できるから?
罪の対義語の話もしていて、個人的には罪の対義語は許しかなと思ったが、調べてみたらどうも功っぽい。また読み返したくなりそう。

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2026年07月12日

Posted by ブクログ

「恥の多い生涯を送ってきました」から始まるこの作品は、純文学の真骨頂ともいえる、太宰治の最高傑作だと私は思いました。
着実に、じわじわと主人公・大庭葉蔵が破滅していく様は、まるで人間の心の奥底にある負の感情を掻き出されるように感じました。読んでいる私も、負の感情を掻き回され、読み終わったあとは少し憂鬱な気分になりました。
ページ数も少なく、太宰治に初めて触れたいという人にはおすすめの一作です。ぜひ、読んでみてください。

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2026年07月12日

Posted by ブクログ

夏になると文庫フェアで純文学をよく見かけるので読みたくなります、ページ数も200もなく読みやすい作品。
道化を演じてることからユーモアも交えてあり酒と女と薬と自殺未遂と終始鬱々しい作品であるにも関わらず読み進めることが苦になることも面白かった。
また何度も読み返したい。

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2026年07月10日

Posted by ブクログ

「女、酒、薬物に溺れていったクズ男の話」では括りきれない、なんとも言えない読後感。陰鬱な自伝ではあるものの引き込まれてしまう魅力的な作品だった。

断れない性分だとかあまり人ごととは思えない心中の描写や逡巡の様が印象的だった。誰しも大なり小なり道家は演じてるんじゃないかと思う。
せっかく多少上向いてきたかと思った中でのヨシ子の事件が辛かった。ただ少しも相手の男やヨシ子への憎悪の描写がないあたりがまた葉蔵らしく悲しい。

幼少期の女中、下男からの性的虐待がなければ葉蔵の人生はこうはならなかったのかと考えてしまった。

あとがきでメタ視点になる流れがまるで映画のようで美しかった。

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

言わずと知れた日本文學界不朽の名作。読み終えて思うのは、やはり自分も「恥の多い生涯」を送ってきたのではということです。
幼少時代を振り返ると、両親や周囲の大人たちの期待や怒り、感情に応えようとする余り、自分の本心を隠しながら日々やり過ごしていたように思います。自分からこれがしたい!という気持ちで選択肢を選び取ったことって何回あったっけ、、
それから月日は流れ、思春期•青年期へ。これまでに染み付いた判断の物差しを外部に求める思考は中々棄てきれず、本音が言えなかったり、自分の殻を破れなかったりすることもしばしば。周囲に合わせるということは、自分で考えることから逃るということでもあるのです。
勿論、葉蔵が伝えたいのは自分本位になれということではありません。ただ、長年自分の顔に貼り付いた「道化」をかなぐり捨て、自我を強く持ちなさい、今日からでも遅くない。と語ってくれている気がします。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

再読です。
「人間失格」というタイトルは、何度見ても本当に魅力を感じます。
作者の遺書のような作品だということも知ってはいたのですが、あえて主人公に重ねないように意識して読みました。
前回よりも物語の解像度が上がったからか、主人公の恐怖や不安などの感情がこちら側にゆらり、もたれかかってくるような感覚でどこか儚く、目の前に居たらダメだとわかっていても思わず追いかけたくなっていたでしょう。
ふらりと終わりの近くを歩いている姿を羨ましく思ってしまうのは、生に喜びを感じている今の私だからこそ得られるものかもしれません。
次にこの作品を読むときに感じる感覚がどういったものになるのか、とても楽しみです。

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2026年06月16日

Posted by ブクログ

Premium Cover 2015

人の心みたいなものを感じられず、食欲もなく、ただひたすら周囲に合わせお道化を演じて生きてきた、というのは流石に人間離れし過ぎていて共感しようがなかったけれど。それでもだんだんと見え隠れし始める人間らしさやクズっぷりがタイトル通り最高に人間失格で面白い。
解説がとても良かった。太宰の生涯と本作の成り立ちが物語のように整理され、本作ももう一度読みたくなったし、他作にも触れてみたくなった。

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2026年06月10日

Posted by ブクログ

太宰治の生前残した最後の完結作品であるこの作品は、彼の遺書とも受け取れる。
死による解放、もしくは死による自らの存在証明を切望したことのある者は、
主人公の美しく破滅していくさまに、太宰治の姿を、もしくは自分の姿を投影して、
彼に憧れのようなものを抱きさえするのではないかと思った。

個人的には、胸の内を見破られたような冷たさよりも、人間に期待し、裏切られながら苦しみ生きる者たちに対する温かみさえ感じる作品だった。
(それは、作者が自分自身に向ける無意識の、そして最後の慈愛だったのかもしれない、と思うが、 慈愛という言葉は相応しくないかも。生きていく本能というべきか、もしくは諦めか、、)

また、自分が他人に見せていると思い込んでいる姿と、他人から見る自分の姿は、案外乖離している場合が多くて、
自己認識に長けている自覚がある者ほど、自分の存在を自分のなかに閉じこめてひとりで管理しようとするせいで、それに気づけないものなのかもしれないと考えた。そしてそういう人ほど、乖離していることに気づけなくて、苦しむということも。

それは、自己認識と他者認識が噛み合っていればいいよねという話ではなく、他人からどう見られるかでしか、自分を形作れない性分って悲しいなぁと思う、ということ。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

読後も色んな解釈を調べながら改めて考えさせられた、余韻の残る作品。
人間を恐れながらも人間になろうともがき続ける主人公には苛立たしいところもあったけど、最後にはただただ哀れでならなかった。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

なんとなく共感したような気がするけど全然分からないかも。

人間が矛盾していて誰しも少なからず道化を演じている節はあるよね、というところは分かりつつ、どうしてその感覚を理解できないのか、なぜそれがそんなに恐ろしいのかは分からない。そういうものじゃないかと思ってしまう。これはむしろ私が社会の価値観に毒されているんだろうなと思うけど。

この話は太宰治の自伝だという話を聞いて、なんか相当苦しんでいたようだけど最後の言葉良かったね、と温かさを感じた。

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一人の男の生涯を描いた作品。
人間に対して抱く恐怖が詳細に描かれていた。終盤、主人公が自身に人間失格の判定を下す大きなきっかけとなった事件の元凶が、これまでの登場人物ではなく名もない男というのがリアルでつらい。そこから酒や薬にどんどん溺れて抜け出せなくなっていくのがやるせない。
昔の作品だけど今でも使う表現や横文字が多用されていて意外と読みやすかった。

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2026年07月10日

Posted by ブクログ

空気を読み、愛想笑いをし、役割を演じる。世間の人々は人間関係の調整をしながら”普通”に生きている。一方、葉蔵にとって演技は人間関係の表面的な調整ではなく、存在全体の偽装と感じる。素の自分を出した瞬間、存在を否定されると恐怖する。葉蔵を否定するのは世間ではなく葉蔵自身。自分で自分を否定しているため、幸福が来ると「自分には資格がない」と感じる。葉蔵は自分を隠すため、命懸けの演技を続けているうち、何が自分の本音か、どこまでが役なのかわからなくなる。演技しているのではなく、演技しかなくなる。仮面を外した奥が空洞になり、”人間である”という感覚から脱落していく。太宰治『人間失格』1948★4

*****

五月のキュウリの青味には、胸がカラッポになるような、うずくような、くすぐったいような悲しさが在る。太宰治『女生徒』1939

幸福の便りは待っている時には決して来ないもの。『正義と微笑』1942

駄目な人間は幸福を受け取るときでさえ、下手くそを極めるものである。太宰治『貧の意地』1944

かず子。旧華族の娘。家は没落、東京の邸宅を失い、伊豆の小さな家に引越し。母は弱気になり病死。弟(直治)が戦地から帰国するが、家の金を持ち出し、酒に溺れて自殺。かず子は元カレの上原を訪ね、一夜を共にし妊娠▼もう一度お逢いして、その時、いやならハッキリ言って下さい。私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消して行って下さい。私ひとりの力では、とても消す事が出来ないのです▼生きていること。やりきれない息もたえだえの大事業。太宰治『斜陽』1947

よい仕事をしたあとで一杯のお茶をすする。お茶のあぶくにきれいな私の顔がいくつもいくつもうつっている。どうにか、なる。太宰治『葉』1947

********
 
爆撃のさ中に、幼児達は奇妙に泣かないものである。彼等の心臓は波のような動悸をうち、彼等の言葉は失われ、異様な目を大きく見開いている。(彼らの目は)必ずしも不安や恐怖というものの直接劇的な表情を刻んでいるというほどではない。理智的に思われるほど情意を静かに殺している。坂口安吾『白痴』 1946

私は悪人です、と言うのは、私は善人です、と言うことよりもずるい。坂口安吾『私は海を抱きしめていたい』1947

虚空・狂気・桜。坂口安吾『桜の森の満開の下』1947★5

自由を与えられれば与えられるほど生きるのはつらいんだよ。縛られれば縛られるほど生きるのは易しいんだよ。坂口安吾『作品 創刊号』1948

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2026年05月14日

Posted by 読むコレ

再読。晩年に心身ボロボロの状態で自身の思いの丈をぶつけた手記的な作品、という印象でしたが、全く異なりました。
言うなれば(生意気ですが)冷静そのもの。

主人公の持つキャラクター性は、世間一般に知られる著者の性格とはきちんと一線を画している様ですし、物語は伏線を張るなどしてリーダビリティにも気を遣っていた様子。ましてやコミカルな描写まで抜け目なく挟まれており、まさか人間失格でちょっと笑わされてしまうとは!

氏がどんな心境で本作を執筆されたかなど知る由もありませんが、作家の気迫と矜持は見せつけられました。
すげえ。

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2014年04月16日

Posted by ブクログ

太宰の自叙伝的作品。子供の頃から道化を演じ、恐怖を抱え、酒に溺れ、女に溺れ、信じたものは汚され、薬に逃げて堕落し廃人同然となる。
人間とは誰しもかくのごとき弱さを持っているものだと共感もしつつ、一読しただけでは私は真髄まで理解できなかった。
ただ、編集者の文から当時の熱狂ぶりや現在まで続く根強いファンの熱量、いかに太宰が愛されているかを感じることはできた。
他の作品も読んでみたいと思った。

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2026年07月12日

Posted by ブクログ

この世界では生きるのに向いていなかったんだね。繊細で神経質で考えすぎの優しい人だったんだろうなと思う。
太宰の自伝的小説みたいなので、最後の1文は、自分は人間失格だとは思いつつも肯定してあげたい気持ちがあったのかな。

「ただ、一さいは過ぎて行きます。」
この言葉が刺さったなぁ。

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2026年06月04日

Posted by ブクログ

暗い話なのにどこか引き込まれる…

主人公が太宰治なのかは分からないけど、
こういう
「ちょっと暗くて、面白くて、隙がある」
感じの人がモテるのはわかるなあ…

本章自体は短いのでぜひ読んでみてほしい。

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2026年06月03日

Posted by ブクログ

生きづらさを感じることへの共感、理解というものが、現代とは異なる時代での孤独(道化を演じる辛さ)は計り知れないが、葉蔵が自分の容姿が良いことなどを利用して女性にお願いを頼む時に「キスしてあげようか」と言っていたのはとても気持ち悪いなと感じた。そしてそれに魅入られお願いを聞いてしまう女性たちにも同様に気持ち悪さを感じた。

「恥の多い生涯を送ってきました。」
から始まり
「いまは自分には、幸福も不幸もありません。
ただ、一さいは過ぎて行きます。」

ただ、一さいは過ぎて行きます。
自分の過去、今が幸せなのかしんどいのかに関わらず、時間や日々は過ぎていくのだという言葉は生きていく上で大事にしたいと思った。

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2026年06月02日

Posted by ブクログ

共感できそうでできない感じ
浅い感想になってしまうが、あまりにもモテる葉蔵に嫉妬の念を抱いてしまった自分を恥じている

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2026年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言わずと知れた作品だからという理由で手に取った。
共感と軽蔑を繰り返しながら読み終えた。
他人に恐怖する気持ちなんかには共感できて、恵まれているくせに生きづらそうなところや自ら破滅の道に進むところにはイライラした。
だけど最後のページ、最後の一文で作品に対する印象がガラっと変わった。
マダムからみた主人公の印象が明かされて、とても切ない気持ちになった。

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2026年05月23日

Posted by ブクログ

葉蔵というのが主人公の名だが、物語を読んでいくとまんま太宰治の投影だということが分かる。世間という個人を恐れながら、女と薬と酒に溺れていく様は、鬱病の自分に近しいものを感じた。古い文体なので、理解はしづらかった。

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2026年05月20日

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