【感想・ネタバレ】人間失格のレビュー

あらすじ

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて読んだ時は「これは自分のことだ」と思いました。発表当時も多くの共感があったようで、例にも漏れず現代の二十歳過ぎの私も共感することが多くありました。共感した部分は女の人に結果的に溺れてしまうところでした。繊細な性格についても共感しましたが、強くシンパシーを感じた部分が女性関係でした。彼ほどの破天荒な、もしくは破滅的な交友はありませんが大なり小なり感情的な部分で気持ちが重なりました。
葉蔵の容姿が端麗だったことが彼を苦しめた一つの要因かなとも考えました。端麗さが幼少期での性的虐待につながり人間不信を加速させていました。相談できる家庭環境でなかったことも大きく関与していて葉蔵は当時は被害者でした。
人間に対する一定の信頼というのは社会生活において非常に重要で、それが欠けていると本当にしんどいです。私は上司から受けたハラスメントで極度の人間不信を四年経ったいまでも抱えています。そうした気持ちを葉蔵が全ての人間から受けていると考えると彼の精神力はある意味で非常に強かったとも言えると思います。
葉蔵の抱えた内面の脆さが容姿と相まって、女性をひきつける要因となっていました。何故か惹きつける・惹きつけられてしまうのは母性に関連していると思います。自分ではどうにも対処できないところで他人を巻き込んでいく様子は彼の罪悪感や恥に直結していました。彼が女のいないところへ行きたいと言ったことは彼にとっては恥辱・羞恥にまみれた言葉だったと思います。

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2026年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あまりにも有名な作品だが初読。周りの人間に共感できないことを自覚しながら、少年のときに道化を覚え、それからは自分以外の人間に対するえもいわれぬ恐怖と戦いながら、女性たちから寄せられる謎の好意に翻弄されつつ生きていく主人公の様子が、この作品を最後に自殺した太宰治のその後を知っているだけに、痛切に感じられた。文体は古いものの、内容には古さを感じさせないものがあり、時代を超えて読み継がれてきたことに納得し、これからも読み継がれていくと感じた。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【お、おもしろい】
あとがきの最後の一行を読んで鳥肌が立った。
この最後の着地をもって人間失格は名作になったんだと思う。

葉ちゃんほどではないがら誰しもが自分に重ねてしまう部分があるんじゃなかろうか。

自分の不幸は、拒否の能力の無い者の不幸でした。進められて拒否すると、相手の心にも自分の心にも、永遠に修繕し得ない白々しいひび割れができるような恐怖におびやかされているのでした。

物語としてインパクトのある描写がすーーっと過ぎてしまうのに違和感を持ちながら読み進めた。

言葉遣いが昔なので短編だけど読むのにちょっと時間がかかったがその分細かい描写が描かれていて現代の文学とは別の濃密さがあったと思う。

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2026年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言わずと知れた作品だからという理由で手に取った。
共感と軽蔑を繰り返しながら読み終えた。
他人に恐怖する気持ちなんかには共感できて、恵まれているくせに生きづらそうなところや自ら破滅の道に進むところにはイライラした。
だけど最後のページ、最後の一文で作品に対する印象がガラっと変わった。
マダムからみた主人公の印象が明かされて、とても切ない気持ちになった。

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2026年05月23日

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