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「やっぱりあいづ又三郎だぞ」谷川の岸の小学校に風のように現われ去っていった転校生に対する、子供たちの親しみと恐れのいりまじった気持を生き生きと描く表題作や、「やまなし」「二十六夜」「祭の晩」「グスコーブドリの伝記」など16編を収録。多くの人々を魅了しつづける賢治童話の世界から、自然の息づきの中で生きる小動物や子供たちの微妙な心の動きを活写する作品を中心に紹介。
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Posted by ブクログ
新潮文庫の新編の宮沢賢治は、童話が3冊。本書は、よく知られた「風の又三郎」「グスコーブドリの伝記」「虔十公園林」を柱に、まわりを動物が登場する作品で固め、計16篇。
ツェねずみだの、クンねずみだの、カン蛙だの、ブン蛙だの、ベン蛙だの、ルラ蛙だの、登場するキャラからしてふるっている。ストーリーも多種多様。とくに「フランドン農学校の豚」はブラックで絶品。外来ヨークシャイヤや黒いバアクシャイヤ、そしてカント博士の名前まで出てくる。フランドンはもちろんフランドルのもじり。そしてこの作品、冒頭の原稿用紙1枚分がない! その欠落がさらに想像を掻き立てる。
表題作「風の又三郎」は、読むたびに、なんとも言い難い感興。そして「虔十公園林」。「雨ニモマケズ」にも通じる。賢治の理想の生き方が描いてある。それに名前もほぼ自分だし。
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