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僧侶の「私生児」として生まれたのち、文学と恋愛に心を奪われて中学を中退。北海道を彷徨う漂泊の日々。転職につぐ転職。友から借銭して娼婦と遊んで妻を苦しめ、放蕩の限りを尽くしたかと思えば社会主義に傾倒する――。貧しさに喘ぎつつ、引き裂かれるほどの烈しい精神を歌に刻印した劇的な生涯。膨大な資料をもとに、感傷的な歌を残した夭折詩人というイメージを覆す生彩豊かな傑作評伝。(解説・平野啓一郎)
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Posted by ブクログ
24才で老父母、きょうだい、妻、子どもを扶養するのが当時の長男。「ジェンダーギャップ指数」というと、女性が権利を主張している話題、と取られがちだが、彼の人生からは、家制度が男性を縛ってきたものにも気づく。 女性問題、借金etc.情状酌量の余地はないとはいえ、100年以上早く、個であろうとして苦しみ、...続きを読む成し遂げたことの価値を知らぬまま26才で生涯を終えたことに、現代を生きる一人の母親として悲しさだけを感じる。 その葛藤の中で詠んだ歌に、今、どれだけ多くの人たちが救いを感じていることか。 膨大な資料に当たったドナルド・キーンさんと角地さんの名訳のおかげで、そんな思いに至りました。
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