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Posted by ブクログ
「りかさん」
幼い頃大切に抱いていた人形は、ぬいぐるみは、どこにやってしまっただろうか。あんなに楽しかった人形遊びをしなくなったのはいつだったか。温かい懐古と今を生きる私に寄り添ってくれるようなりかさんやおばあちゃんの言葉で胸がいっぱいになる。初めは奇妙な世界の話だと思ったけれど、じわじわと馴染んで、泣きそうになるくらい優しい。梨木香歩の作品は、いつも優しい。
「ミケルの庭」
「りかさん」の続編。幼子を可愛がる女性たち、皆、一様に優しく見える、幼子とは赤の他人なのに。
母性とはなんだろうと、いつも思う。純粋に「可愛い」と想う気持ちのようでもあるが、私がこれまで読んできた文学において、多くの場合、あまり美しいものではなかった。私自身が人生で感じてきた母の母性も、良いことばかりではなかった。母性が、母にとっても、娘にとっても、憎しみを生んでいるような気がした。母性についてもっと知りたい。私が扱おうとしている研究テーマが少し見えてきたかもしれない。
Posted by ブクログ
梨木さんの世界観。
とても素晴らしい。
「からくりからくさ」の蓉子さんが子供の頃のお話。
蓉子さんが素晴らしいのは、おばあちゃん(麻子さん)からもらった人形「りかさん」がいたからだったのか。。
蓉子さんもとても素敵だけれど、原点は麻子さんとりかさん。
「歴史って、裏にいろんな人の思いが地層のように積もっているんだねえ」
なるほど。。
人形を通して人の思いがある。
こんな素敵な人形に出会いたいと思いました。
文庫化のために書き下ろしされた「ミケルの庭」は「からくりからくさ」の後のお話。
こうやって作品が繋がると、読んでいてゾクゾクっとしました。
Posted by ブクログ
しゃべる市松人形「りかさん」との出会いと他の人形とのあれこれ
「からくりからくさ」の蓉子さんの子どもの頃の話と、本編の後日談を含む
以下、公式のあらすじ
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「彼女」と一緒なら、きっと大丈夫。書下ろし「ミケルの庭」併録。
リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか。こんなはずじゃ。確かに。だってこの人形、人と心を通わせる術を持っていたのだ。りかさんに導かれたようこが、古い人形たちの心を見つめ、かつての持ち主たちの思いに触れた時??。成長したようことその仲間たちの、愛と憎しみと「母性」をめぐる書下ろし「ミケルの庭」併録。
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梨木香歩さんの物語は児童文学とされているけれど
時には厳しく残酷な描写がある
でも、すべて終わってしまえばどこか救いがあるような結末になっているので、読後感はそんなに悪くない不思議
それでも、作中に登場する人物や人形の悲しい出来事は読んでいて胸が苦しくなる
所々にはっとするような言葉もある
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人形の本当の使命は生きている人間の、強すぎる気持ちをとんとん整理してあげることにある。
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気持ちは、あんまり激しいと、濁って行く。
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いいお人形は、吸い取り紙のように感情の濁りの部分だけを吸い取って行く。これは技術のいることだ。なんでも吸い取ればいいというわけではないから。いやな経験ばかりした、修練を積んでいない人形は、持ち主の生気まで吸い取りすぎてしまうし、濁りの部分だけ持ち主に残して、どうしようもない根性悪にしてしまうこともあるし。だけど、このりかさんは、今までそりゃ正しく大事に扱われて来たから、とても、気だてがいい
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実際に人形が喋るかどうかは別にして
人の形をしたモノという中間な存在だからこそ受け止められる感情というのはあるのでしょうね
モノとして扱う人も人もいれば、同じ人のように捉える人もいる
人形がどう感じているかという想いを想像することで自分にフィードバックされてかえって苦しくなることもあるのだろうけど……
以前に読んだ時は、「からくりからくさ」より先にこっちを読んだ
なので、「いつ、りかさんがまた話し始めるんだろう?」と思って読んでいたら、結末があれですからね
結構な衝撃でした
あと、紀久さんとかマーガレットの関係性を事前に知ってしまっていたので、そこもちょっと残念なところでしたね
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