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Posted by ブクログ
芭蕉の噂については色々耳にしたことがある。
が。
こんな評伝が世に出ているとは!
偉人として名を遺した人というのは、なんとなく、その才能で人生を拓いてきたのかなと思ってしまう。
だから、その地位に至るまでの必要経費のことなんかは、どこかから出てきた、程度にしか考えない。
けれど、偉人になるには人と金の繋がりがやはり欠かせないのかもしれない。
芭蕉が水道工事に携わって金を工面したとか、「おくのほそ道」は曾良との幕府隠密密命の旅であるとか、忍者説とか。
勝手に、曾良ちゃん芭蕉に付いてくの大変だっただろうなぁと、か弱い弟子のイメージを抱いていたので、まさか君も隠密なのかい!と。
そういったことがどこまで認知されているかは定かではないが、面白いなとは思う。
さすがに蛙合わせと、生類憐みの令が重なってくるのは笑った。でも、それもなかなか面白い(笑)
そして、かなり不穏な結末。
評伝なのに、不穏(笑)
とまあ、色んな所でニヤニヤできる一冊だった。
Posted by ブクログ
この本を手に取ったとき、私は入院中だった。緊急入院だったので必要最小限の私物しか持って行っておらず、家族も仕事等で面会に来れない状況だったので、病院の売店で何か読む物はないかと探したのだが、なかなかピンとくるものがなく、正直、ないよりはまし程度で購入したのである。
ところが、いざ読み始めてみると、面白くてどんどん読み進めていた。芭蕉が「何のために」東北へ赴いたのかというのは、中学の時の国語の授業で「奥の細道」を読んだ時もちょっと疑問に感じていたところはあったので、最近言われている「芭蕉隠密説」はなるほどと思うところがあったのだが、この本はもちろん単なる都市伝説などではなく、嵐山先生は芭蕉の作品の中に、また当時の時代背景からも、とても丁寧に論を展開しておられたので、最後まで本当に興味深く読んだ。
解説で小澤實氏が「本書を読んで、隠された旅の目的によって、数々の名句や『おくのほそ道』という作品の価値は変わるものではないと思うに到った。逆にその作品の陰影を深めるものという感じがしている。」と書かれているのだが、本当にその通りだと思った。仕方なく手に取った…はずだったのに、また読み返したい本に出会えた。とりあえず「おくのほそ道」の現代語訳を読んでまたこの本を読み、最終的には原文にチャレンジしたい。
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