作品一覧

  • 本好きに捧げる英国ミステリ傑作選
    3.7
    1巻1,400円 (税込)
    現代英国を代表するミステリ作家にして愛好家マーティン・エドワーズが、英国探偵小説の一時代を築いた巨匠たちの名品から精選した「本」にまつわるミステリ傑作選。毒を盛られた愛書家が、死の直前に蔵書に書き残したアンダーラインの真相。売れっ子作家の妻を殺したい男が仕掛けるアリバイトリック。編集者が作家クリスチアナ・ブランドに宛てた原稿依頼書を誤って受け取った女性による奇妙な犯罪の顛末……。犯人当てからクライムストーリイ、〈奇妙な味〉からショートショートまで、様々なバリエーションで本好きに捧げる十六のミステリ!/【目次】序=マーティン・エドワーズ/作家に授ける殺人講義=G・D・H&M・コール/救いの天使=E・C・ベントリー/暗殺者クラブ=ニコラス・ブレイク/メガテリウム・クラブの奇妙な盗難事件=S・C・ロバーツ/殺意の家=フィリップ・マクドナルド/荒っぽいゲーム=A・A・ミルン/本の中の手がかり=ジュリアン・シモンズ/ある原稿=グラディス・ミッチェル/ある男とその姑=ロイ・ヴィカーズ/灰色の幽霊=マイケル・イネス/拝啓、編集者様=クリスチアナ・ブランド/あらかじめの殺人=マージョリー・ブレムナー/性格(キャラクター)の問題=ヴィクター・カニング/名誉の書=ジョン・クリーシー/きみが執筆で忙しいのはわかってるけれど、ちょっとお邪魔してもかまわないだろうって思ったんだ=エドマンド・クリスピン/章と節=ナイオ・マーシュ/解説=小山正
  • ほんとうの名前は教えない
    4.0
    1巻1,500円 (税込)
    生きるために、他人になりすまして“仕事”をしてきた“わたし”。今回はボスから、エヴィという女の経歴を使い、ルイジアナ州の小さな町に住む男ライアンの裏稼業について調べろと指令を受けた。偶然を装ってライアンと出逢い、同棲にこぎつけ、順調に調査をつづけていたある日、状況が一変。パーティで紹介された女性が、自分そっくりの外見で、自分の本名を名乗り、自分自身が経験した出来事を語ってきたのだ。“わたし”になりすましている彼女は何者なのか? 目的は? 〈ニューヨーク・タイムズ〉ベストセラー第1位の大型サスペンス!/解説=若林踏
  • カラス殺人事件
    値引きあり
    3.2
    1巻1,540円 (税込)
    生物学者ネル。博士の知識なくして、この謎は解けない。 英国でシリーズ累計18.6万部突破! 英国Amazon高評価3500件以上 (2023年10月現在) 田舎町の奇怪な殺人事件に美人学者が挑む。生き物トリビア満載の超絶ミステリ! 解説・大矢博子 ネル・ワード博士の専門は生態学。断じて殺人ではない。しかし英国の田舎町の荘園領主ソフィ・クロウズが殺され、事態は一変。現場で動植物の調査をしていたネルは第一容疑者になる。ジェームズ刑事からの疑いを晴らすために、同僚のアダムとともに生き物の専門知識を駆使して真犯人に迫るが…。これは何年も前から仕組まれてきた罠なのか? サスペンスフルでキュートで知的。先が見えない超絶コージーミステリ。 「著者自身が生態学者なのだが、その専門知識の描写が謎解きにかかわってくるくだりは本書の大きな読みどころだ。また人間模様の面白さもある。同僚のアダムといい感じのネルだが、そこへ現れたのが刑事のジェームズだ。ジェームズはネルに一目惚れするが、同時に彼女を疑わなくてはならない。そしていよいよネルが逮捕かとなったとき──ここで「えっ」と声が出てしまうほどの意外な事実がわかる。人は人をどこで判断するか、という大きなテーマがこの物語には隠されている。コージーにしてサスペンスフル、知的にしてロマンティックな一冊なのだ。」――大矢博子(書評家)解説より
  • 英国屋敷の二通の遺書
    4.0
    1巻1,298円 (税込)
    植民地時代に英国人が建築し、代々の主が非業の死を遂げたと伝えられるグレイブルック荘。元警察官のアスレヤは、現主人であるバスカーの招待でこの屋敷を訪れた。財産家の彼は何者かに命を狙われており、数々の事件を解決へ導いたアスレヤの助力を求めたのだ。バスカーは、二通の遺書を用意していた。どちらが効力を持つのかは、彼の死に方によって決まる。一族の者と隣人たちが集まり、遺書が彼らの心をざわつかせるなか、ついに惨劇が! アスレヤは殺人事件と屋敷をめぐる謎に挑む。インド発、英国犯人当てミステリの香気漂う精緻な長編推理。/解説=三橋曉
  • 幸運は死者に味方する
    4.2
    1巻1,300円 (税込)
    ニューヨークきっての女探偵リリアン・ペンテコスト。そしてわたしは、サーカス団員だったところを助手にスカウトされたウィロウジーン・パーカー。わたしたちの活動を紹介するのに最適な事件は、あの奇妙なコリンズ殺人事件だろう──。1945年のニューヨーク、ハロウィーン・パーティ中の大邸宅の閉ざされた書斎で、女主人が水晶玉で撲殺されたのだ。事件の直前に開かれた交霊会と、どのようなつながりが? 母と娘ほども歳の離れた探偵と助手の女性コンビの活躍を描く、ミステリの魅力満載のシリーズ開幕!
  • 生まれながらの犠牲者
    4.2
    1巻1,100円 (税込)
    自宅で寛いでいた警察署長フェローズへ、事件の報がもたらされる。成績優秀で礼儀正しいと評判の13歳の美少女、バーバラが行方不明になっていると、母親が電話をかけてきたというのだ。彼女が姿を消した前の晩、バーバラは生まれて初めてのダンスパーティに出掛けていた。だがパートナーの少年や学校関係者を調べても、有力な手がかりはつかめない。家出か事故か、それとも誘拐されたのか? 地道で真っ当な捜査の果てに姿を見せる、誰もが息を呑む衝撃のラスト――。本格推理の妙味溢れる警察小説の名手として名高い巨匠の、鮮烈な傑作を新訳で贈る。/解説=大矢博子
  • 林檎の樹(新潮文庫)
    4.0
    1巻440円 (税込)
    徒歩旅行の途中、果樹園のある農場に宿を求めたロンドンの学生アシャースト。彼はそこに暮らす可憐な少女、ミーガンに心を奪われる。月の夜、白い花を咲かせる林檎の樹の下でお互いの愛を確かめ合った二人は、結婚の約束をする。だが旅立ちの準備で町へ出たアシャーストを待っていた運命は――。自然の美と神秘、恋の陶酔と歓び、そして青春の残酷さが流麗な文章で綴られる永遠のラブストーリー。
  • 遭難信号
    3.7
    1巻1,425円 (税込)
    アイルランドの小さな町で、ハリウッドを夢見て脚本を書き続けてきたアダム。恋人のサラが仕事でバルセロナに出張し、まったく連絡がとれなくなってしまう。だが出発から数日後、アパートにサラのパスポートが郵送されてくる。それには「ごめんなさい――S」とサラの字で書かれた付箋が貼ってあったが、封筒の文字は別人のものだった。彼女に何があったのか? アダムは恋人を追い、手がかりをもとに地中海クルーズ船に乗り込む。千以上もの客室を持つ豪華客船で暴かれる、予想外の真実。巧みな構成力と謎解きの妙味を味わえる衝撃のサスペンス!/解説=穂井田直美
  • 秘密だらけの危険なトリック
    4.0
    1巻1,222円 (税込)
    ブレットキャッチ――それは、銃から撃たれた弾丸を口で受けとめるという究極のマジック。かつてそのパフォーマンス中に死亡したという著名なマジシャンの生涯を描く映画が撮影中だが、あまり売りがなくて、ヒットは見込めそうにない。ただし撮影中、現実のように死者が出れば話は別だけど……誰かが自分を殺そうとしているのではと怯える主演男優から、同窓生のよしみで助けを求められたマジシャンのイーライ。赴いた撮影現場はなるほど事件が起きそうな雰囲気で……。楽しく、お洒落なユーモア・ミステリ!
  • マジシャンは騙りを破る
    -
    1巻1,119円 (税込)
    ミネソタ州ミネアポリスとセントポール。ツインシティと呼ばれるこのあたりには多くの洞窟があることで有名な川沿いの断崖がある。そのなかの洞窟のひとつで、死後の世界と交信できるという男のショーが今夜テレビで生中継される。マジシャンのぼくの役どころは、それがただのマジックにすぎないと証明すること。種明かしすることなく彼のインチキを暴いた翌日、ぼくは警察に連れていかれる。件の男が殺されて、ぼくが容疑者のひとりだというのだ。マジシャン探偵登場の、ライトなミステリ・シリーズ第1弾。
  • 失踪当時の服装は
    3.9
    1巻1,018円 (税込)
    1950年3月。アメリカのマサチューセッツ州にあるパーカー・カレッジの一年生、ローウェル・ミッチェルが失踪した。彼女は美しく成績優秀な学生で、男性とのうわついた噂もなかった。地元の警察署長フォードが、部下とともに捜索にあたるが、姿を消さねばならない理由も、彼女の行方もまったくつかめない。事故か? 他殺か? 自殺か? 雲をつかむような事件を、地道な聞き込みと鋭い推理・尋問で見事に解き明かしていく。アメリカ・ミステリ界を代表する巨匠が、捜査の実態をこの上なくリアルに描いた警察小説の里程標的傑作、新訳決定版!

ユーザーレビュー

  • 失踪当時の服装は

    Posted by ブクログ

    帯に「最初から最後まで捜査をするだけ」「なのに抜群に面白い」とあり、いや内容のネタバレじゃねーか!と思いつつも読んだら、目から鱗。まさにその通りで、抜群に面白かった。

    「警察捜査小説」を確立した里程標的傑作らしいが、そう言われるのにも納得。「警察小説」ではなく「警察捜査小説」というのがポイント。

    探偵小説の警察と言えば得てして探偵役の主人公を引き立たせるための無能役として描かれる、というお決まりのパターンがあるが、本作を読むと「本気になった警察の凄さ」がよくわかる。

    文章が読みやすく、上司と部下の掛け合いが面白く、「無駄な風景描写」「もってまわった台詞回し」「複雑すぎる人物相関」「暗い雰

    0
    2025年11月08日
  • ほんとうの名前は教えない

    Posted by ブクログ

    めっちゃよくできてる!!おもしろかった!時系列が入り組んでいて、そのまま映像化できちゃいそう。
    主人公のキャラクターが途中まで好きかどうか‥と思いながら読んでいたけど、途中からすっかり好きになった。ただ自信があるだけじゃなくて抜かりなく計画と準備をしているところがよき。

    0
    2025年10月29日
  • ほんとうの名前は教えない

    Posted by ブクログ

    面白かった。

    最後までどうなるか分からず、ドキドキしながら読んだ。

    仕事で調査対象のライアンに惹かれていくエヴィ。しかしボスであるミスター・スミスに命を狙われる。反撃できるか、ミスター・スミスは誰なのか、息もつがせず話は進む

    0
    2025年09月20日
  • ほんとうの名前は教えない

    Posted by ブクログ

    ほほう!!ほう!!なるほど!!そうくるのね!!!???

    と最後まで楽しませてもらったよエヴィちゃん。
    ネタバレすると台無しなので予備知識なしでみんな読んで。

    どんでん返しとかそういうことではなく、ひとりの女性が自分の知力と能力で仲間を得て自分の人生を取り戻して、王子様となかよく暮らしましためでたしめでたしという、かなり斜めから攻めたシンデレラストーリだよ。

    0
    2025年05月05日
  • 生まれながらの犠牲者

    Posted by ブクログ

    この前読んだ「失踪当時の服装は」と表裏一体の作品。
    登場人物は違うけれど、突然少女が行方不明になり捜査が始まる展開は同じ。

    しかしこちらの作品の方がやるせない。
    正直すぐに犯人はわかります。ただ真相が辛い…
    当時の階級社会の暗部を見た気がします。

    生まれながらの犠牲者とは一体誰なのか。
    ぜひ読んで確かめてみてください。

    0
    2025年04月08日

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