ノースライト(新潮文庫)

ノースライト(新潮文庫)

935円 (税込)

4pt

北からの光線が射しこむ信濃追分のY邸。建築士・青瀬稔の最高傑作である。通じぬ電話に不審を抱き、この邸宅を訪れた青瀬は衝撃を受けた。引き渡し以降、ただの一度も住まれた形跡がないのだ。消息を絶った施主吉野の痕跡を追ううちに、日本を愛したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの存在が浮かび上がってくる。ぶつかりあう魂。ふたつの悲劇。過去からの呼び声。横山秀夫作品史上、最も美しい謎。

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ノースライト(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    建築士の青瀬稔が空き家となった理想の家をめぐり、真実を追うミステリー。特に印象的だったのは、家の中に「椅子一脚だけ」が置かれていた場面。青瀬が設計したはずの“完璧な家”に住む人がいないことが謎を深め、物語全体を象徴するように感じられた。また、主人公が「家は人を幸せにするものなのか?」と自問するシーン

    0
    2025年02月05日

    Posted by ブクログ

    今年も最後、やっと出会えた。
    名著です。日向邸、桂離宮、洗心亭。
    筆致も多重的で、情景に想いが乗ってて言うことなしです。ありがとうございました。

    0
    2024年12月30日

    Posted by ブクログ

    2024.09.15

    自分が住みたい家 施主の失踪 タウト 芸術家の記念館のコンペ バブル期 真相 

    前半はなかなか進まなかったが後半は怒涛の展開。久々の清々しい読後感。さすが横山秀夫。

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    半年前に父を亡くしたので、ことさら刺さる作品だった。
    生前の父の背中を思い出して何度か涙が出た。
    それぞれの登場人物にそれぞれの守りたいもの、愛や信念が詰まっていて、内側が紐解かれる度に、心で温かいものを飲み込んでいた。
    次の本を読み始めるのに少し時間がかかりそうな、いい意味で余韻の残る一作。

    0
    2024年06月20日

    Posted by ブクログ

    本の表紙にそそられて購入したものの、数ページ読んで一年程放置。久しぶりに手に取り読み進めると引き込まれた。横山秀夫の作品は初めて読んだが、人間の描写が細かくかつ多彩で驚いた。横山秀夫は建築家だったのか?と思わせるほど、建築に関する記載も細かい。
    岡嶋と青瀬のやりとりが好きだ。表面的には多く言葉は交わ

    0
    2024年05月04日

    購入済み

    今年最後の小説、そして今年最高

    最近映画64を見て、その勢いで前々から気になっていた本作を購入。
    いつまで経っても起こらない殺人事件に途中までガッカリ。
    後半、魂が震えた瞬間があり、そこからはずっと涙ぐみながら読み続けました。
    間違いなく今年一番の名作です。

    0
    2021年12月30日

    Posted by ブクログ

    横山秀夫氏の書く小説がやけに心に刺さるようになった。
    それは自らの年齢も相まってかもしれない。

    建築士である青瀬稔の最高傑作である信濃追分のY邸。
    だがその最高傑作の家に、
    引き渡し以降、ただの一度も住まれた形跡がないことを知る。
    消息を絶った施主の吉野の痕跡を追ううちに
    日本を愛したドイツ人建築

    0
    2025年10月19日

    Posted by ブクログ

    面白かった。表紙から、少し怖そうな暗そうなイメージを持って読み始めたが、そんなことはなかった。
    謎を追う展開だから、これはミステリーなのかな。
    中盤、なかなか話が進まなくて少し中弛みしたけど、最後はとにかく面白かった。
    主人公の建築士が、自分の設計した家にブルーノ・タウトゆかりの椅子を残し姿を消した

    0
    2025年08月29日

    Posted by ブクログ

    様々な大人の人生が垣間見える。
    謎が想像していたより人間味があってなんかいい映画を見た感じ。エンディングも好き。

    0
    2025年05月22日

    Posted by ブクログ

    横山秀夫のミステリーだよねと思って読み始めたら、想像とは異なる展開に驚かされた。読後、静かに本を閉じると心が洗われるような感覚に包まれた。これはきっと、「再生の物語」なんだろうな。前を向いてまた頑張ろうと思えたし、ブルーノ・タウトという建築家を知れたことも、嬉しい発見だった。

    0
    2025年04月08日

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