「双子というものは、互いの影を踏み合うようにして生きている」……ノビ師・真壁修一の相棒は、父母とともに炎の中で死んだ双子の弟の「声」。消せない過去を背負いながら、愛する女のために義を貫き、裏社会に葬られた謎に挑む、痺れるほどに哀切な「泥棒物語」。累計50万部を突破した著者渾身の超1級クライム・ミステリー、待望の電子化!
Posted by ブクログ 2022年05月29日
「かつてこれほど切ない犯罪小説があっただろうか。」という本の帯の文言通りの切なく切なく切ない作品。
警察側からではなく、犯罪者が主人公で、それゆえに特技(?)を活かしつつ、工夫を重ねて謎解きをしていく過程に魅了された。
犯罪を取り締まり事件を解決する側の人間がいるということは、当然犯罪を犯し事件に...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月05日
「影踏み」横山秀夫著
主人公は、盗みをつづける独身男性。
物語は、刑務所のなかで始まります。
この男性が
1.なぜ盗みをつづけるのか?
2.彼の出自と盗みの関係は?
このした読者側の疑問が、ひとつひとつの物語を通じて、理解できる構成となっています。
ロクヨン、半落ちが警察側からの物語に対して...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月19日
泥棒目線の短編集なのですが、短編なのに、長編の小説を読んでいるような感じでした。
始まりは、出所したところから始まります。
刑務所に入るきっかけになった事件のことが気になり、自分で調べ始めます。
母親がつけた火で亡くなった双子の弟、啓二の声が耳の中から聞こえて、弟と会話しながら話は進んでい...続きを読む
まずオーディオブックで聴きました。
あまりに良かったので、三回聴いた後にじっくり原作を読みました。
とっても心に沁みました。オススメです!